戦姫絶唱シンフォギア 大地を照らす斉天の歌   作:先導

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番外編の後書きのギア紹介についてですが、以前コラボ型を考えてみようと覚えていますか?今回紹介するのはまさにそれです。この作品は知らないという方はぜひ調べてみてください。
ちなみに、我が作品で何かの作品でコラボするかどうかは未定です。一応は何作品かは考えてるんですが・・・。まぁ、考えがまとまったらアンケートを取ってみようかと思います。


戦姫絶唱しないシンフォギアGX②

『リディアンの入学式』

 

 

 

時期は春のリディアンの入学式。講堂にて入学式に参列している教師や生徒が今年入学してくるリディアンの生徒たちを出迎えてくれている。その新入生の中に調と切歌もいる。2人の晴れ舞台を日和たちが講堂の外で見守っていた。そんな中クリスはマリアとフォルテに2人を任された時のことを思い出す。

 

『国連所属のエージェントとして日本を発つことになったの。私たちの代わりに調と切歌をお願いするわ』

 

『わかった。けど、なんであたしなんだ?』

 

『愛されキャラの君ならば、あの2人もきっと新しい環境になじめるのではと思ってな』

 

『はあ!!?何の話だ!!?』

 

回想は愛されキャラと言われてもなんのことだかさっぱりわからなかったクリスにフォルテが説明する場面に変わる。

 

『君はいかにもな格好でいかにもなセリフを吐きまくってきたのに、ふたを開けてみたらちゃっかりいいポジションに収まっていた愛されキャラだと、立花と東雲から聞いていたのだが・・・』

 

「出所はやっぱりそこかぁ!!!!」

 

「「おおおおお!!??」」

 

その当時のことを思い出して怒ったクリスは響と日和に強烈なチョップを繰り出す。いきなり攻撃された響と日和は涙目になりながら疑問符を浮かべる。

 

「「なぜ・・・?どうして・・・?」」

 

「思い出し激怒だ!!!」

 

「初めて聞く日本語だ・・・」

 

「あんたそういうの好きね・・・」

 

「「この人、そんなのばっかりだよ・・・」」

 

怒りながら放つクリスの言葉に響と日和は冷めた目で彼女を見つめるのであった。

 

「まぁそれはそれとして・・・あの2人が新入生として入ってくるんだ。だから・・・その・・・こういうのはきちんとしなければいけないと思うんだ。もちろん、当然わかってるとは思うが・・・」

 

「「???ごめん、言ってること全然わかんないよ、クリス(ちゃん)」」

 

「それだそれ!!相棒と委員長はともかく、あたしは年上で先輩なんだから、ちゃん付けだと示しがつかないってことだ!!!」

 

クリスが気にしているのは響の呼び方にたいしてだ。響は初めて会い、名前を聞いてから今日までずっとクリスをちゃん付けで呼んでいる。年下の後輩にそんな風に呼ばれることがクリスは気に入らないようだ。

 

「よくわかんないけど・・・響ちゃんにちゃん付けされるのが嫌ってこと?」

 

「正確には、後輩らしい振る舞いをしてほしいってことなんじゃないかしら?」

 

「まぁ、そういうこった」

 

日和と海恋の指摘でそれに気づいた響と未来は笑みを浮かべている。

 

「なぁんだ、そんなことか~」

 

「私たちなら気にしないよ、クリス」

 

「呼び捨て!!」

 

「未来ちゃんは呼び捨てだ」

 

「そうだった・・・小日向さんも小日向さんで友達感覚だったわね・・・」

 

未来もクリスを呼び捨てで呼んでおり、クリスはそのことに少なからずショックを受ける。

 

「出会った時からそうだったから、つい・・・」

 

「やっぱり最初の出会いって肝心なんだね・・・」

 

「そうね・・・その時によってその人のだいたいの印象が決まるもの・・・」

 

「ぐはっ!!」

 

日和と海恋の発言がクリスの心に突き刺さり、ショックを受ける。

 

「くっ・・・筋を通したり、形から入るってのは大事だと思うんだが・・・だけど、年上とか先輩とか関係なく、恩人にはそんなことさせられねぇ!それでも、あのバカにため口聞かれるってのは・・・!だいたい何で相棒と委員長は普通にさん付けであたしだけこうなんだよ・・・!筋が通らねぇじゃねぇか・・・!」

 

頭を抱えてぶつぶつと呟くクリス。響はそんな彼女の考えが理解できず、頭に疑問符を浮かべる。

 

「やっぱり、言ってること全然わかんないんだけど、クリスちゃんは今まで通りクリスちゃんでいいんだよね?」

 

「もう好きに呼べ!!!」

 

もう何を言っても無駄なのを悟ったのかどうかは知らないが、クリスはやけくそ気味にそう叫んだ。

 

「え~っと・・・私たちはどうすれば・・・?」

 

「私たちは同級生だし別に今まで通りでいいでしょ」

 

日和と海恋に対してはクリスと同級生ということで今まで通りに接すればいいという決断に至った。結局進級しても関係性は今までと変わらないのであった。

 

 

 

『今のリディアンと前のリディアン』

 

 

 

入学式が無事終わり、日和たちは屋上で調と切歌の入学を祝う。

 

「調ちゃん!切歌ちゃん!」

 

「入学おめでとう!」

 

「あ、ありがとう・・・」

 

「なんだかまだ、慣れないデスよ・・・」

 

響たちから祝いの言葉をかけられて調と切歌は照れくさそうに頬を赤らめている。

 

「やーん!照れてるー!かわいいー!これからしぃちゃん、切ちゃんって呼んじゃってもいい?」

 

「またあんたは勝手に・・・この子話は軽く流していいからね」

 

2人の照れ姿に感激している日和に呆れている海恋。

 

「ところで、2人はこの校舎を見て回ったかしら?よかったら・・・」

 

「まぁまぁ!ここでの慣れも兼ねて、ここは先輩であるあたしが、かわいい後輩に校舎を案内してやろう!」

 

海恋が2人に校舎の案内役に名乗ろうとした時、クリスが前に出てきてそれを遮られる。話を遮られた海恋はクリスを恨めしそうな目で睨む。

 

「あ!2人ともずるい!私も案内するー!」

 

さらにそこに日和が便乗して案内役を買って出てきた。

 

「そ、そういうのは、オリエンテーションでもう・・・」

 

「遠慮すんなって!ほらいくぞ!」

 

調はオリエンテーションでもう見て回ったと言ってやんわりと断ろうとするが、誰よりも張り切っているクリスに遮られる。クリスを筆頭とした上級生組は2人に校舎を案内しようと移動を始める。2人が校舎を知っているのは何もオリエンテーションが理由というわけではない。

 

「・・・むしろ、校舎の作りなんて前に潜入捜査した時にあらかた調査済みなんデスが・・・」

 

「あんなに張り切ってる人には言い出せない・・・」

 

2人は秋桜祭でリディアンの潜入調査の際にすでに校舎を把握しているのだが、クリスの張り切りようを見ると、断るに断れないため。2人は仕方なくすでに知っている校舎を案内してもらうことにした。まず最初に案内されたのは皆の学び舎である教室である。

 

「なんとここが教室だ!」

 

「ワー、スゴーイ」

 

「タシカニキョウシツデース」

 

教室に案内されても何にも驚きがないからか、調と切歌は棒読みである。それでも驚いたように振る舞っているのはクリスに気を遣っているからだろう。

 

「廃校になってた昔のミッションスクールを改装して、今の教室になったのよ」

 

「前の校舎も特徴的だったけど、今の校舎もすごく趣があるの」

 

「前の校舎・・・?」

 

未来の言う前の校舎に反応する調。

 

「うん。前の校舎はすごかったんだよー。そのおかげで、ペンを落とした時大変な思いをしたことあるのを覚えてるよー」

 

「わかりますよー。教室の傾斜がきつすぎて、落とした消しゴムを拾おうと屈んだら、もろともに1番下まで最速で最短でまっすぐに一直線に転がり落ちた時もありましたから」

 

「わかるー」

 

「デデデデーース!!?」

 

日和と響の前校舎の教室の話を聞いた切歌と調は驚愕した顔になる。

その後の校舎案内はまだまだ続き、一通り見て回り、次に案内されたのはグラウンドである。

 

「そしてお待ちかね!体育の授業で使うグラウンドがここだ!」

 

「どう見ても・・・」

 

「普通のグラウンド、デス・・・」

 

クリスは自慢げに言っているが、2人の言うとおり、確かにこのグラウンドはどこの学校にもある普通のグラウンドである。

 

「うん・・・やっぱりグラウンドはこうでなくっちゃね」

 

この普通のグラウンドを見て響は腕を組み、うんうんと納得した表情をしている。この表情になるのも、前のリディアンのグラウンドと関係しているからだ。

 

「前の学校のトラックのコーナーなんて、ほぼ直角に曲がっていたから、真面目に走るとコースアウトする人が続出だったの」

 

「後にも先にも、あんなグラウンドにはお目にかかったことはないよー」

 

「まぁ、私は運動苦手だから、今の方が大助かりだけどね」

 

改めて考えて見ると、前のリディアンがどれほど特殊な学校だったのか、今の校舎を見ればよくわかる。1年の時からリディアンに通っていた日和と海恋は今と昔の違いに感慨深いものを感じ取っている。

 

「・・・かつてのリディアンには、シンフォギア装者の候補が通うと聞いていたけれど・・・まさか校舎の施設を過酷な環境とすることで、トレーニングを想定していたのかもしれない・・・!」

 

「あながち間違いでもじゃないかもデス・・・!」

 

前の校舎の詳細を聞いた調は想像を膨らませており、切歌はその想像に同意するのであった。

 

 

 

『国連エージェントフォルテ』

 

 

 

国連側の指示によって国連エージェントとなったフォルテとマリアはチャリティライブのために各国を転々と移動していく。その最初の国の宿泊先にて、フォルテは1人、当面の任務内容を端末で確認する。

 

「ふむ・・・当面の任務はチャリティライブ・・・そこで僕の役目はマリアのマネージャーとして、様々なサポートをすること・・・か・・・」

 

マリアのマネージャーとしてサポートをすると言われても、フォルテはそのマネージャー業に不安を感じ取っている。

 

「しかしマネージャー業は元々任務のためにやってきたこと。これも任務だが、あの時とは状況が違う・・・。かじった程度の知識で果たしてうまくこなせるものであろうか・・・」

 

そもそもフォルテがマネージャー業を始めたきっかけはF.I.Sから与えられた任務である。任務内容は神獣鏡の適合者候補を探し出すことだ。ゆえにフォルテは候補を探し出すために潜入調査の一環としてマネージャー業の知識を頭に叩き込み、音楽会社に潜入したというわけだ。しかしその任務も月の落下を阻止する計画が始動したことでお蔵入りとなった。だから当時のフォルテにとってマネージャー業はそこまで愛着を持っているわけではなかった。ちなみにこの適合者候補で1番有力だったのはマリアの前に担当していた歌姫だったりする。

 

「むぅ・・・このままではいかんな・・・」

 

しかし昔と今とでは状況が違うため、生半可な気持ちでは任務を全うできないとフォルテが考えたところで回想が終了。現在フォルテはマネージャー業の何かしらのアドバイスを求め、緒川に電話をしている。

 

『それで僕に電話を・・・?』

 

「僕はまだまだ若輩の身。至らぬことが多々ありますゆえ、ぜひともアドバイスのご教授をお願いいただきたいのですが・・・」

 

『何も謙遜しなくとも・・・。フォルテさんだって偉業を成し遂げたではないですか』

 

フォルテは短期間でかつて担当していた歌姫をトップスターに導いた功績がある。緒川はそれを指しているのだ。

 

「それは彼女自身の頑張りの結果です。僕はただ学んだことを実践しただけです」

 

どうやらフォルテはこの功績は自分のものではなく、歌姫のものであると考えているようだ。

 

(学んで試しただけで成し遂げられることでもないと思うけどなぁ・・・)

 

ただ緒川はフォルテの功績を努力なくして結果は得られないと考えており、お互いにそれ相応の努力をしてきたんだなと考えるが、それはあえて口にはしなかった。

 

『そうですね・・・これはお互いに言えることですが、強いて言うならば日々の積み重ねでしょうか』

 

「日々の積み重ね、ですか・・・」

 

緒川の話を聞いて、フォルテは納得した顔になり、もらったアドバイスを忘れないようにメモを取ろうとする。

 

『はい。数々のバラエティ番組で爪痕を残してきた翼さんに今イギリスのテレビ局から出演依頼が殺到してまして・・・』

 

「バ、バラエティ方面!!?」

 

フォルテの想像ではステージ方面だと予想していたために、バラエティ方面のオファーだったことに驚いている。ちなみに、翼も同じ反応だったとか。

 

「あの・・・差し支えなければ、どんな内容なのか伺っても・・・?」

 

『今までのクイズやゲームではなく、新天地に挑戦する翼さんの人となりに迫る密着系でして・・・』

 

「ほう・・・密着系・・・」

 

『想像を絶する寒い海で、危険なカニ漁に挑んでもらうと・・・』

 

「テレビ局はいったい風鳴の何を求めているのだ・・・」

 

もはやバラエティの粋を越えた内容にフォルテはドン引きするのであった。

 

 

 

『国連エージェントマリア』

 

 

 

宿泊先の部屋でマリアは端末で用意された国連が用意したシナリオの内容を確認する。

 

「歌姫マリアの正体は国連所属のエージェントであり、全てはアナキストの野望を食い止めるための偽装工作であった・・・。ちょっと頑張りすぎな気がするけれど・・・それでみんなを守れるなら仕方ない・・・」

 

「マリア、照れが見え隠れしているぞ」

 

シナリオの内容にちょっと照れているマリアにフォルテがそれを指摘する。

 

「う、うるさいわね・・・。えっと・・・当面の任務は各地のチャリティライブ・・・。だけど、どの面下げてステージに立てばいいのかしら・・・」

 

元が引っ込み思案なマリアはここでもそれが発現し、頭を抱えて悩んでいる。

 

「私に・・・なんだかよくわからないけど、堂々とした振る舞いと、有無を言わせない存在感、多少様子がおかしくても確固たる自信さえあれば・・・」

 

「いるではないか。参考になる人物が」

 

「参考に・・・?はっ!!」

 

フォルテの言葉にマリアは首を傾げたが、参考になる人物像にすぐに翼が当てはまった。

 

『話はベッドで聞かせてもらう!!』

 

「ちくしょう!敵わないわけだ!」

 

初めて戦った時の翼の姿を思い出し、マリアは悔しそうに唸るのであった。

 

 

 

『新天地、ロンドン』

 

 

 

数か月後にロンドンでチャリティライブが行われることになり、マリアは翼に電話をかける。

 

「ハロハロー。もしもーし」

 

『マリアか?』

 

マリアは翼にチャリティライブの件について話す。

 

『私とマリアの2人でもう1度ステージに立つ?』

 

「海外ショウビズの宣伝に翼が打ちひしがれてるんじゃないかと思ってね。慣れるためにも私が手伝ってあげるわ」

 

そうは言っているものの、実際のところ1人でステージに立つのが不安なだけである。

 

「結局風鳴に頼るのか」

 

「ちょっと黙っててよ!翼に聞こえるでしょ!」

 

不安解消に翼を頼ろうとするマリアにフォルテは呆れており、茶々を入れられた彼女にマリアは恥ずかしそうに小声で怒鳴る。

 

『翼さん、他にもいろいろバラエティのオファーがあるのですが・・・』

 

『どうせ不承不承どころか、了承できかねるものばかりです!』

 

翼は翼でバラエティの話に持ち込もうとする緒川を小声で怒鳴っている。

 

『ま、まぁ、この瞬間にも、殺到するオファーをどう断ろうかと難儀していたところだが、仕方あるまい。ここは、マリアの顔を立てるとしよう』

 

「話が早いのね。あなたのそういうところ嫌いじゃないわ。じゃあ、細かい話は後程詰めましょう」

 

話がまとまったところで、マリアと翼は通話を切った。

 

「「はぁ・・・助かった・・・持つべきものは友達だ・・・」」

 

お互いに利害が一致して、一時の危機を回避できたことでマリアと別の宿泊先にいる翼は安心しきっている。隣で事の経緯を見ていたフォルテはやれやれと肩をすくめている。

 

 

 

『それから数か月後』

 

 

 

日本ではチャリティライブの中継は夜に放送されることになる。そのため、クリスの家でライブ中継を見ることになった。日和と海恋はその準備に覆われている。

 

「翼さんとマリアさんのステージ、楽しみだなー♪何を着ていこっかなー?」

 

「何を着るって・・・パジャマで過ごすのに何を言ってんのよ・・・」

 

中継が始めるのが夜なのだから海恋の指摘は最もだ。

 

「わかってないなー。こういうのは最初が肝心なんだよ?」

 

「ライブ見るだけなのに何が肝心なのよ・・・本当にもう・・・」

 

観点がちょっとずれている日和に海恋は持っていくものを鞄に詰めながら呆れている。

 

「私、もう準備できたから、先に外に出るわよー?」

 

「ああ!待って待って!すぐに支度終わるからー!」

 

支度を終えた海恋は部屋を出ていき、日和は慌てて持っていくものを鞄に詰め込んで急いで海恋を追いかけるのであった。




XD-エクスドライブアンリミテッド-

東雲日和バンド型ギア

BanG Dream!に登場するバンド『RAISE A SUILEN』通称『RAS』のバンドメンバーのバンド衣装を模したコスチュームになっている。上はターコイズ色の刺繍がある黒い袖なし服を着込む。
腰部にはベルトを着けており、機械装飾の黒猫の尻尾がある。
下は黒いスタートを履いており、紫色のフリルがついており、靴はターコイズ色の靴紐がついた黒いブーツ。
ヘッドギアは黒猫耳がついたヘッドフォンとなっている。
アームドギアは茶色い棍であるが、必殺技を放つ際、茶色のベースへと変わる。
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