戦姫絶唱シンフォギア 大地を照らす斉天の歌   作:先導

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『手紙』

調「切ちゃん、押収された証拠品の中からこんなのがって・・・」

『手紙』

切歌「デーーーース!!!で、でで、デース!!」

フォルテ(・・・あれはいったいなんだ・・・?)

~♪~

G編で乗せなかったあれをここを使ってみました。時間軸的にはここら辺がちょうどいいと思ったので。まぁ、あくまで想像ですが。
さて、今回で番外編は終了で、次回でAXZ編に突入です。もちろん、XD ー開く地平線の扉ーも忘れてはいませんよ。


戦姫絶唱しないシンフォギアGX④

『帰国の途に就く翼とマリアとフォルテ』

 

 

 

新たな敵の出現によって今後の対策を取るためにジェット機に乗って日本に帰国することになった翼とマリアとフォルテの3人。そんな中マリアはロンドンで開かれたチャリティライブのことを思い出していた。

 

(・・・明るく送るレイクエムって、難しいわね・・・)

 

マリアは空の光景を見ている翼に視線を向ける。

 

(翼が一緒にいてくれたから、歌に没頭しすぎてたかもしれない・・・。ああ!なんだか今になって恥ずかしくなってきたかも・・・!)

 

ライブで歌ってきたことを思い返して、今さらながら羞恥心で頬を赤らめている。

 

『いやー、すっかり任務を忘れて、お楽しみでしたねー』

 

(とか言われたらどんな顔して答えればいいのかしら・・・!)

 

なぜか日和の第一声を想像してマリアは頭を抱えて悩んでいる。その様子に気付いた翼とフォルテはマリアに顔を向けている。

 

「ど、どうしたのだマリア?もしかして、飛行機に乗るのが怖かったのか?」

 

「飛行機を降りるのが怖いのよ!!」

 

「ああ、そういう遊びなんだ。あまり気にしないでやってくれ」

 

「そうなのか?」

 

「これが遊んでいるような顔に見えるわけ!!?」

 

フォルテの的外れな発言にマリアは思わずツッコミを入れるのであった。

 

~♪~

 

ジェット機が日本の空港に到着し、荷物を緒川とフォルテに預け、翼たちはジェット機を降りて空港の廊下を歩いていく。

 

「翼さーん!マリアさーん!フォルテさーん!」

 

翼たちを出迎えたのは、元気そうに手を振っている響と装者一同たちだ。

 

「挨拶は後!新たな敵の出現に、それどころではないはずよ!」

 

『おお~・・・!』

 

マリアは翼たちの前に出て、強気にそう言い放った。マリアの貫禄のある言葉に装者たちは彼女を頼もしく感じている。

 

「ちょっと頼もしくてかっこいいデス!」

 

「やっぱりマリアはこうでなくっちゃ」

 

頼もしいマリアの姿に切歌と調はそう評価した。ただこの威厳の良さには、ある秘密がある。

 

(さすが、政府が用意した特別チャーター機ね・・・。機内食が豪華だったのが利いている!)

 

そう、政府が用意してくれたチャーター機の機内食が豪華であったが故、気分が上がってこうした立ち振る舞いができたというわけだ。

 

(・・・日本食食べたいなぁ・・・)

 

カッコよく振る舞っているマリアに対し、フォルテは日本食について考えていた。彼女の食のセンスは相変わらずブレないようだ。

 

 

 

『あなたは料理は作れるの?』

 

 

 

現在日和たちが受けている授業は体育の水泳。その水泳の授業の自由時間。日和は海恋に泳ぎ方を教えている最中だ。そんな時、日和はふと思ったことがある。

 

「そういえば今日響ちゃんたちの授業って調理実習だったよね?」

 

「ええ。メニューはビーフストロガノフだと聞いてるわね」

 

どうやら響たちの方では調理実習をやっているそうで、ビーフストロガノフを作っているらしい。

 

「でもそれがどうかしたの?」

 

「いやー・・・さ?もしも・・・本当、もしもだよ?ビーフストロガノフが余ってたら・・・ご相伴しよっかなー・・・なーんて・・・」

 

「そんなことだろうと思ったわ・・・卑しいわねぇ・・・」

 

日和は調理実習のメニューが余っていたら食べたいと思っているらしい。想像通りの甘い考えをしていた日和に海恋は呆れている。

 

「やっぱりダメ・・・だよねぇ・・・」

 

「当たり前でしょ。だいたい、そんなことを授業で想定してやるわけがないでしょう」

 

「う~ん・・・そっかぁ・・・」

 

日和本人も淡い期待だと思っていたらしいが、いざダメと言われると露骨にがっかりした顔になる。そこでふとあることに気づいた。

 

「あっ!そういえば!」

 

「今度は何?」

 

「響ちゃんや未来ちゃんって、料理できたっけ?」

 

「さぁ・・・?立花さんの場合はだいたい想像がつくけど・・・」

 

「もし2人ともあまり料理が得意じゃないなら・・・2人は今頃何ともいえないビーフストロガノフ食べてるのかなぁ・・・。ちょっとご愁傷様・・・」

 

「そうと決まったわけじゃないでしょ?あんた何気に失礼ね」

 

響と未来が料理できたかどうかで、あまり得意じゃないと考えている日和はこの場にいない2人に気の毒さを感じている。何気に失礼なことを言う日和に海恋はさらに呆れる。

 

「あんたあーだこーだ言ってるけど、あんたは1人で料理したことあるの?」

 

いろいろ言いたいことを言っている日和に海恋は逆に1人で料理したことがあるのかと尋ねている。返ってきた返事は意外なものだった。

 

「あるよー。お腹が空いた時、自分でクッキーとかケーキとか作ったことがあるもん」

 

「へぇ・・・意外ね」

 

意外に知らなかったことを聞かされて海恋は少し驚いた様子を見せている。

 

「でも初めの方は全然上手じゃなかったんだー。いっつも黒焦げになっちゃってさー」

 

「まぁ、初めの内はみんなそうよ」

 

「特に初めて料理をした時なんてもう大変だったんだからー。出来上がった料理を口に運んだ瞬間、パパもママも、お姉ちゃんも私もみーんな机に突っ伏しちゃってその日の晩御飯は抜きになっちゃったんだからー。これは新種の毒薬だーってパパが大袈裟に騒いでたくらいだし」

 

「あんたよくそんな話を笑い話にできるわね・・・」

 

盛大な失敗話を笑い話に変えている日和に海恋は呆れを通り越して逆に感心している。

 

「失敗は成功の基っていうからね!」

 

海恋の言葉に日和はドヤ顔でそう返した。話をしている間にも水泳の授業が終わり、話の続きは更衣室ですることに。

 

「海恋はよく料理をするよね」

 

「まぁね。毎日持って行ってるお弁当も、自分で作ってるもの」

 

「おー、さっすが海恋!」

 

「キッチンを貸してくれるおばさんたちに感謝だわ」

 

海恋がお昼にいつも食べているお弁当は海恋が自分で作ったものらしい。

 

「あー、こういう話してたらなんだかお腹が空いてきちゃった。海恋、今日のお昼ごはんなんだけど・・・」

 

「今さら何言ってるのよ。どうせあなたも食べるだろうから、多めに作ってるわよ」

 

「やったーーー!!海恋、だーいすき!!」

 

日和もお弁当のおかずを食べることを想定して作っている海恋に日和は嬉しさのあまり彼女に抱き着いた。

 

「ちょ、ちょっと!急に抱き着いてこないでよ!」

 

「ごめんごめん、海恋のご飯って本当においしいから、つい・・・」

 

「ついって・・・いっつも食べてるでしょ・・・」

 

「えへへ・・・でもおいしいのは本当のことだよ」

 

「そう思ってるってことは、隠し味が利いてるのかもね」

 

海恋の言う隠し味という言葉に日和は反応する。

 

「え?隠し味って何?気になるー!何入れてるの?」

 

「教えたら隠し味の意味がないでしょ」

 

「えー!いいじゃーん!教えてくれたってー!」

 

「ダメ!」

 

「ちぇー」

 

頑なに隠し味が何かを喋ろうとしないに海恋に日和はふてくされたような顔になる。

 

(こういうのは教えない方がいいのよ。何せ、愛情は最大の隠し味ともいうしね)

 

海恋が隠し味を隠そうとしている理由は、その隠し味が愛情だったりするからだ。

 

 

 

『ガングニール、再び』

 

 

 

ガリィとシャルの襲撃を退いたはいいものの、日和は大ダメージで気を失い、響は聖詠の詠唱を唄えず、ギアを纏うことができないといった厳しい状況下に陥っている。戦いが終わり、マリアはガングニールを響に託そうと、彼女と対面する。・・・血涙を流したままで。

 

「そうだ。ガングニールはお前の力だ。だから・・・目を背けるな!」

 

「目を・・・そむけるな・・・」

 

響は重圧だけでなく、血涙を流したまま話すマリアの姿に響は目を逸らしてしまう。

 

(マリアさん・・・お願いですから・・・顔の血を拭いてください・・・立花さんでなくても目を合わせられません・・・!)

 

あまりにもすごい絵ずらに日和を支えている海恋は心の中でマリアに訴えかけているのであった。

 

 

 

『ギアの交換』

 

 

 

戦いが終わったころ合いに、装者たちがブリッジに集まってきた。そこでマリアが響のガングニールを身に纏って応戦したことを聞いた。

 

「あのバカのガングニールを身に纏ったのか・・・。ってことは、あたしも身に纏うことも・・・」

 

クリスはガングニールを身に纏った自分を頭の中で想像を膨らませる。

 

『ご飯&ご飯!』

 

(ひあああ!あたしってば黄色が似合わねぇー!!)

 

が、自分のキャラに合わないと思ったのか首を横に振ってこの想像をかき消す。この想像を上書きするかのように調のシュルシャガナ、切歌のイガリマを身に纏った自分自身を想像する。

 

『それこそが偽善』

 

『デスデス、デース!!』

 

「・・・へ、へへへ・・・」

 

そんな想像を膨らませるクリスはにやにや笑っている。

 

「ど、どうしたのだろう・・・?」

 

「なんだか様子がおかしいデス!!」

 

クリスが自分たちのギアを纏った時の想像をしてるとは知らない調と切歌はクリスが心配になってくる。

 

~♪~

 

その後、クリスはギア交換の提案を翼とフォルテに持ちかけてみようと2人に話を試みようとする。

 

「なぁ?いい考えがあるんだ!」

 

「ダメだ」

 

「却下だ」

 

「はあ!!?まだ何も言ってないだろ!!?」

 

だが話を持ち出す隙も無く、あっけなく2人に却下された。

 

「言わなくとも、雪音の胸の内などだいたいわかる」

 

「大方、ギアの交換を持ち掛けに来たのだろう?許可できん」

 

「なんでだよ!!」

 

何も言わなくてもクリスの考えを見通し、それを却下する翼とフォルテにクリスは納得できず異を唱えている。その様子に翼とフォルテは遠くを見つめるような顔になる。

 

「「・・・私(僕)も通ってきた道だ・・・」」

 

「それ本当っすか!!?」

 

まさか翼やフォルテが同じ道を辿って来たとは思わなかったためにクリスは驚愕で声を上げた。そんなクリスに翼は聖遺物についての説明をする。

 

「私たちの歌に全ての聖遺物が反応するわけではない。相性・・・とでもいうべきか。1つの歌にマッチングするのは1つの聖遺物。マリアのようなダブルコンダクトは例外中の例外なのだ」

 

「そういうことなら、さっさとそう言ってくれればいいのによー」

 

「説明しないのはする必要がないと思っていたからなのだがな」

 

なんにせよ、シンフォギア装者の適合者に反応する聖遺物は本来なら1つだけということを理解したクリス。

 

「ん⁉って、ことは、まさか先輩やあんたも⁉」

 

2人が自分が考えた案と同じ道を歩んできたという点を思い出したクリスは翼がイチイバルを、フォルテがイガリマを身に纏った姿を想像する。

 

『やっさいもっさい!』

 

『デスデス、デース!!』

 

「・・・プーッ!」

 

あまりにシュールすぎる想像をしたクリスは思わず吹き出して笑ってしまう。

 

「な、なんだ!!?なぜ笑う!!?」

 

「人の顔を見て噴き出すとは、無礼な奴だな!」

 

自分たちの顔を見て突然笑い出したクリスにフォルテと翼は憤慨するのであった。

 

 

 

『錬金術師キャロルとの対決』

 

 

 

キャロルとの対決の中、4人の装者が集った。キャロル力は強大・・・それに対抗できるのはイグナイトモジュールのみ。だが失敗すれば暴走の道を辿る。

 

「信じよう!胸の歌を!シンフォギアを!!」

 

それでも4人は決意を固め、イグナイトモジュールを起動する。

 

「「「「イグナイトモジュール!抜剣!!」」」」

 

4人はギアコンバーターのスイッチを押し、それを取り外して掲げた。ギアコンバーターが起動し、無機質な『ダインスレイフ』という音声が鳴り、宙に浮かんで変形し、展開された光の刃が4人を刺し貫いた。

 

「いってぇええええ!!!」

 

刺し貫かれた際にもかなりの痛みが生じたようで響は思わずそう叫んだ。

 

~♪~

 

ブリッジにいる一同はモニターでその様子を見ていた。

 

『『『『わああああ!!死ぬううううう!!』』』』

 

『日和いいいい!!みんなああああ!!』

 

ダインスレイフの呪いによるものなのか、それとも刺し貫かれた際の痛みよるものなのかわからないが、4人は苦痛の声を上げている。

 

「「え、えぇ・・・」」

 

この光景を見ていた調と切歌は困惑の声を上げている。

 

「抜剣とはいうものの・・・」

 

「ずいぶんと痛そうなものが刺さってるように見えるのは、目の錯覚デスか⁉」

 

2人は先ほど見た光の刃に4人が刺し貫かれた光景に悪寒が走るのであった。

 

 

 

『錬金術師キャロルとの対決を終えて』

 

 

 

キャロルとの戦いが終わった後日、エルフナインは破壊されたギアの改修作業を全うし、本日がその返却日。フォルテ、調、切歌の元に改修されたギアが戻ってきた。

 

「すまないな、エルフナイン。ミスティルテインの改修だけでなく、僕の義眼の手入れをしてくれて」

 

「壊されたイガリマと・・・」

 

「シュルシャガナも改修完了デス!」

 

ギアの改修が終わったのは喜ばしいことなのだが、切歌はどうも素直に喜びきれない思いもある。その原因は、先日のイグナイトモジュールを発動する際に伴う呪いと痛みだ。

 

(シュルシャガナとイガリマ、ミスティルテインが戻ったのは嬉しいデスけど・・・あんな物騒なのが仕込まれてるかと思うと、全力で喜ぶのは躊躇しちゃうデスよ・・・)

 

確かに切歌の思っている通り、あのような痛みが伴うようなものがギアに搭載されていると考えてみれば、ゾッとする話である。それに対し、調は特に気にした様子もなく、普段通りの表情だ。

 

(なのに、全然動じないなんて、大したもんデスよ、調は。尊敬するデスよ。大好きデス」

 

切歌の心の声がだんだん口に出してしまっており、それを聞いた調は顔を赤らめて照れている。切歌は今の調の様子に気がついた。

 

「およ?」

 

「・・・人前なのに・・・///」

 

何のことかわからないでいる切歌にマリアが指摘する。

 

「割と駄々洩れよ、切歌」

 

「ああ。清々しいほどにこっ恥ずかしいセリフだ」

 

「なんデスとぉ!!?」

 

心の声が口に出してしまっていたことを指摘された切歌は驚愕の反応を示した。

 

 

 

『特訓当日』

 

 

 

オートスコアラーとの再戦に向けて装者たちは筑波の政府保有のビーチで特訓・・・とは言ったものの、水着を着てただ遊んでいるようにしか見えない。

 

「特訓と言えばこの私!任せてくださーい!」

 

響はこの特訓の取り仕切り役に買って出た。

 

「これが特訓なら、映像として、記録しておかなくちゃね!」

 

「え?」

 

未来はそう言ってカメラを持って響の写真を撮って撮って撮りまくる。下心が丸出しである。

 

「ねぇねぇ海恋、私の水着姿、撮ってもいいんだよ~?」

 

「何バカなこと言ってんのよ」

 

日和はセクシーなポーズを取りながら海恋にそう言ったが、当の海恋は冷めた表情をして冷めた声でそれを否定した。

一方浅い海辺の方では、調と切歌は水に浸かった右足を上げて、一歩を踏み出そうとしている。なぜこの姿勢なのか、それは、2人にはやってみたいことがあるからだ。

 

「右足が沈む前に・・・」

 

「左足で踏み出せばいいだけデス!」

 

2人はそう言って右足を踏み出すが、当然ながら足は水に沈んでいく。2人の脳裏に浮かび上がるのは、緒川がフロンティア事変で見せてくれた海上を走るという業だ。

 

(あれはいったい・・・なんだったの・・・?)

 

そう、2人は緒川が見せてくれたあの業をやってみようと思い、実践したのだ。だが結果はご覧の通りで、緒川のようにはいかなかった。

 

(緒川さんの真似でもしているのか?)

 

フォルテはそんな2人にそう思いながら、ほっこりとした様子で見守るのであった。




XD-エクスドライブアンリミテッド-

フォルテ・トワイライトリリィ型ギア

アサルトリリィに登場するキャラ、『二川二水』を模したコスチュームとなっている。
ギアの外見はフォルテのギアのメインカラーリングである濃い灰色のインナースーツにアサルトリリィの学院『百合ヶ丘女学院』の制服を混ざったものとなっている。制服の色は黒を基調としており、腕や足の装甲も制服とミスティルティンのギアと組み合わさったものとなっている。
アームドギアは二水の使用する『CHARM』、『グングニル』を模した銃大剣となっている。アームドギアのカラーリングは紅の赤がメインとなっている。
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