始まりの夜
ある雪の降る夜の山道、この季節は大雪で外に出るには危険な日だ。動物達は既に冬眠をして、姿を見ることはない。しかしそんな山道に一人の男が歩いていた。男は血だらけで服もぼろぼろ、呼吸もか細く今にも死にそうなのは誰が見ても明らかだ。この男は一体どこに向かっているのか分からない。ただ目的もなく歩いている。するとその男の前に一軒の家を見つけた。男は家の前まで来た途端糸が切れたように倒れ、深い眠りに落ちた.....。この物語は、千年以上にもわたる人間と鬼、そして人間でも鬼でもない、ある異形の怪物たちの戦いである。
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目が覚めると目の前に何人かの子供が僕をのぞいており目が合うと逃げるように散っていった。起きてみると体のいたるところに包帯が巻かれていてボロボロだった服も新しい服に変えられていた。あたりを見渡すとさっき自分から逃げて行った子供が母親らしき人の背中に隠れていた。
「あっやっと目が覚めたみたいですね。もう三日もうなされてたんですよ?大丈夫ですか?」
母親らしき人が話しかけて僕の安否を聞いてきたので軽く頷くと安心したような顔をして「よかった」とだけ呟いた。
「もうすぐ夕食の準備をしますから少し待って下さいね」
彼女はそう言うと台所のほうに向かいしばらくして額に傷がある少年が自分に話しかけてきた。
「怪我はもう大丈夫ですか?名前、なんていうんですか?どこからきたんですか?」
「.........名前?」
ふと僕の名前を聞かれ思い出してみる。かすかではあるが自分が呼ばれていた名前を思い出した。
「
「そうですか、記憶が.......、俺の名前は
この少年の名前は炭治郎というらしいどうやらこの家は竈門家というものの家で母親と六人の兄弟が暮らしており父親はすでに他界している。家族と一緒に炭を売って懸命に生きている健気な家族だ。兄弟たちの名前は、次男の
「みんな、もうすぐ夕食の用意ができるから手伝って」
「「「はーい!」」」
葵枝さんの呼び声に答えた何人かの兄弟たちはそそくさと台所の方えと向かった。呆然としていた僕はすぐ隣にいる禰豆子という少女に話しかけられた。
「怪我、もう大丈夫みたいですね。あの時傷だらけで家の前で倒れてたあなたを茂が見つけてみんな大慌てだったんですよ。すぐにお医者様を呼んで見てもらった時は治るのに一ヶ月はかかると言ってたのに一日でほとんど治っちゃってお医者様もすごく驚いてました。体すごく丈夫なんですね」
優しく微笑みかけた禰豆子に僕は軽く頷いた。
「お待たせしました悠さん夕食の用意ができました」
しばらくして葵枝と兄弟たちが夕食を持ってきた。ほくほく湯気が立ちのぼる味噌汁と雪のように白いご飯が僕の前に置かれた。
「い、いただけないです」
「まぁ、そんなに遠慮しないで。みんなの分もちゃんとありますから」
「そうですよ、遠慮しないで食べて下さい。これを食べればすぐに元気になりますから!」
葵枝さんと炭治郎の押しに負けて潔ぎよく食べる。みんなで手を合わせて「いただきます。」と言い箸を手に取りご飯を口の中に運ぶ。三日間眠っていて何も食べていなかったせいか、あっという間に平らげてしまった。
「お兄ちゃん食いしん坊だね」
茂がそう言うとみんな笑い出し僕もつられて笑い出した。みんな食べ終わりご飯をいただいたお礼に葵枝さんと一緒に台所の手伝いをしているとき、僕は隣にいる葵枝さんの視線に気付いて振り向く。
「どうしたんです?」
「いえ、なんでもありません。そういえば悠さんはこの後どうするんですか?」
「....ずっとこの場所にはいらないので明日の朝には出て行くことにします。」
「いくあてはあるんですか?」
「.....正直に言うとありません」
「だったらこの家に一緒に住みませんか?」
「えっそ、それはできません!葵枝さん達に迷惑がかかります!」
「大丈夫ですよ。家族が一人増えるぐらいそれにみんなもあなたに打ち解けていますしきっと受け入れてくれますよ」
「家族...僕が...」
こうして僕は竈門家の家族になった僕には苗字がなかったため「竈門悠」と言う名前になった。
初めて書いてみましたけどて結構楽しい。