あれからニ年の月日が流れた。僕はもうすっかり竈門家に馴染んでおり今では義理ではあるものの竈門家の長男である。今は兄弟たちと一緒に炭を売る仕事をしていて、生活は楽じゃないけど、今はすごく幸せだ。
「兄ちゃん今日も町に行くの!?」
「私も行く!」
「ニ人ともダメだよ雪も積もってて危ないし荷車も引いていけないから乗せてもらって行けないし今日は諦めて」
僕は茂と花子を宥めて諦めさせたが、ニ人は残念そうな顔をしていた。
「悠、竹雄、できる範囲で構わないら少し木を切っといてくれ」
「わかりました」
「わかった」
僕と竹雄は葵枝さんに頼まれて炭を作るための木を切りに行くことにした。竹雄は少し残念そうな顔をしているがやる事はちゃんとやるようだ。
「それじゃあ行ってきます」
「早く帰ってきてね」
「もし困った事があったらすぐ帰ってこいよ、炭治郎」
「わかってるよ兄ちゃん何かあったらまた帰ってくるよ」
「ああ!兄ちゃんに任しとけ!」
今ではもう炭治郎も僕のことを兄ちゃんと呼ぶようになった。最初の頃は悠さんだったけど気付いた頃にはそうよばなくなっていた。僕たちは炭治郎を見送った後、竹雄と一緒に木を切りに行きその夜僕たちはいつものように夕食の準備をしていた。僕は葵枝さんの料理を手伝い他の兄弟は食器を並べ終わり遊んでいるようだ。
「悠、もうできあがったからこれ持っていってくれる?」
「はい」
僕は葵枝さんのために重い料理を持って行った。僕は家族の中で一番力が強い、丸太を片手で持ち上げたり、家族全員を軽々と持ち上げるくらいに力がある。だからこれぐらいの料理を運ぶことは造作もない。
「みんなー夕食だよー」
「「「はーい!」」」
いつものようにみんなを夕食に呼び席につかせ、いつものようにみんなで手を合わせ挨拶をする。
「「「いただきます」」」
僕たちはいつものように箸を持ちご飯を口に運びいつものように他愛もない話をする。こんな当たり前の日常でもすごく幸せに感じるこんな日が毎日毎日続いたらいいなと思っていた。けどそんな幸せは突如として崩れ去った。みんなといつものように夕食を食べ終え食器を片付けて風呂に入り寝巻きに着替え寝る準備をするために布団を敷いていると、突然誰かが扉を叩く音がした。
「あら、こんな時間に誰かしら?」
「僕が行きます」
僕は誰かなと思い、急いで扉を開けた。そこに立っていたのは白い帽子を被りタキシードを着ている肌の青白い男が立っていた。その男は僕と同じくらいの背丈で目はまるで死んでいるかのように生気がかんじられなかった。僕はその男の目を見てゾッとする。本能的にこいつはやばいと思った。すると突然僕の体に衝撃が走り吹き飛ばされた。
「グハァッ!?」
「悠兄ちゃん!?」
「キャアア!!」
男はズカズカと家に上がり次々と家族を惨殺した。最初に竹雄の胸を切り裂き、今度はしげる背中を引き裂き、花子と葵枝さんの腹を切り裂いた。男はまるで息をするように家族に手をかけていった。
「やめろオオオオ!!!」
僕はこれ以上家族が傷つかないように男の体にしがみつくしかしどんなに力を入れても男はびくともしなかった。この男は人間じゃないそう確信した。じゃあ一体この男は何者なのか一つ心当たりがあった。それはこの男は鬼と言う怪物ということを、去年
「禰豆子オ!!六太を連れて逃げろオ!!」
「でも!」
「いいから早く!!」
禰豆子は僕の言葉を聞き六太を連れて逃げようとするけど現実はそう甘くはなかった。
「逃がさん」
その鬼は触手を素早く伸ばし禰豆子の背中を切り裂いた。
「禰豆子オオオオオ!!六太アアアア!!」
僕は最後に残った家族も殺され絶望し、鬼にしがみつくのをやめた。家族を守れなかった。最後に僕だけが生き残ってしまった。いや、もうすぐ死ぬのか、もうすぐ目の前にいる鬼に無残に殺されるのか、いやまだだ!炭治郎怒るだろうな、家族一人も守れなかった僕をみんな怒るだろうなでもこのまま死んでまた家族に会えるならそれでいいかな、いやまだだ!でも僕が死んだら炭治郎はひとりぼっち寂しいだろうな、でもごめん炭治郎もうすぐ僕、家族の所へ行くよ、さよなら.....。いやまだだ!まだ死なない!この鬼を殺すまでは!まだ死ねない!家族の無念を晴らすために!まだ!
「死んでたまるかアアアア!!!!」
すると頭の中で走馬灯のようにある言葉がよぎった、"アマゾン"その言葉はなんなのかどう言う意味なのかはわからない。けどその言葉はすごく特別な意味を持っているような気がした。僕は頭に駆け巡るその言葉を叫んだ。
「アマゾンッッ!!」
すると突然何かが起こった急に目の前にいる鬼が吹き飛ばされた。吹き飛ばされた鬼は、すぐ近くにあった木に激突し、倒れた。
「ウガアアアアアアアアア!!!!」
でもそんなことは関係ないとにかく目の前の家族を殺した鬼を殺すただそれだけしか考えていない。それしか頭にない。僕は想像もできない程の高さまで跳び上がりその鬼に飛びかかる。
「な、なんだこの化け物は!ち、近寄るな!」
鬼はひどく怯えていたよく分からないが何かが変わった僕にその鬼は怯えていた。鬼は左の触手を僕に向けて放つ、しかし僕は紙一重で右に避け、右手の拳で鬼の顔面に叩き込もうとするが、鬼はもう一つの右の触手を突き出し僕の右腕と激突したすると、鬼は触手で僕の右腕を飲み込みそのまま食いちぎった。僕は体勢を崩しそのまま地面に落ちてしまった。
「ふはははは!急に姿が変わって驚いたがたいしたことなっ!......アガッッ!な、なんだ、苦しい!!体が内側から食われているようだ!どうなっている!わ、わたしの右腕がああああ!?」
高笑いした鬼が急に苦しみ出したと思うと突然鬼の右腕が崩れていった。僕の腕を食ったからか?僕にそんな力が?今ならあの鬼に攻撃できるかもしれない。けど僕には指一本も動かすことができない。
(クソ!もうすぐあの鬼を殺せそうなのに!)
「どうなっている?!あの化け物の腕を食ってから身体がおかしい!体制を立て直さなくては!あの化け物から逃げなくては!クソ!またあの時と同じだ!」
慌てている鬼は僕から離れていきそして、琵琶の音が響いたと思ったらその鬼は消えていた。逃してしてまった。家族の無念を晴らせなかった。僕は悔しさのあまり雄叫びを上げた。
「ヴオ"オ"オ"オ"オ"オ"オ"ア"ア"ア"ア"アアアアア!!!」
僕の雄叫びが夜の雪が降る山に轟く、そういえば初めてあの家族と出会った時も雪の降る夜だったな。僕は最後にあの時の出会い思い出しながら深い眠りに落ちた。
「ご......め.......ん.....なさい...ね..ずこ....たけお...しげる...ろ...く....た....はな........こ..................は............る.......か.......」
悠が眠りに落ちた後葵枝は最後に蚊が鳴く音より小さな声で家族に謝罪をした。
悠アマゾンの姿はCISのアマゾンΩのベルトをつけていない感じです。