PSYCHO-PASS white referee   作:鈴夢

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朱さん

 

 

・・・・・・・・・・・

 

 

 

「本当に、私がベッド占領していいんですか?

舞白さん、体調もあるし…」

 

舞白の部屋にて、

食事も済ませ、簡易的なシャワーを浴びた2人は

夜遅いということもあり早く眠りにつくことに

 

舞白がソファで寝るの一点張りで常守と軽く揉めたものの、

お客様なんだから!といわれ続けベッドを借りることに

 

「私、よくソファで本読みながら寝落ちとかすることが多いんで、逆にソファの方が慣れてますから、大丈夫です」

 

テーブルを間に、2人は月明かりに照らされ

表情はしっかりと見えていた

 

「…なんだか、友達とのお泊まり会みたいで楽しいです

…ってすみません!常守さんに向かって友達なんて…」

 

「そんなの気にしないで?

むしろお茶もした仲でしょう?」

 

フレンドリーな常守の言葉に嬉しそうに笑みをこぼす舞白

寝ないといけないのに2人はお喋りで盛り上がってしまう

 

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

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「それで、その時お兄ちゃんが…」

 

狡噛の面白エピソードで盛り上がる2人

隣の部屋に聞こえないか心配しつつ会話を楽しんでいた

 

「狡噛さんって本当に舞白さん思い…

…一係のデスクにも写真が飾ってるのを見ると

いつもホッコリします」

 

初耳な話に思わず表情が綻ぶ

 

「…あの、常守さん

私のこと"さん"付けだとすごい違和感あるので

…"ちゃん"付けで呼んでくれませんか?」

 

急な話の転換に驚くも舞白の意外な可愛らしい発言に優しく微笑む

 

「じゃあ私のこと.代わりに

"朱ちゃん"…は逆に呼びづらいだろうから…

せめて下の名前で呼んでみない?」

 

「…あ、朱さんって事…?」

 

「そうそう、舞白ちゃん」

 

なんだか急に恥ずかしくなると

タオルケットを顔に被せる舞白

姉ができたような気分で内心かなり喜んでいた

 

((…舞白ちゃんって、本当は

こんなに爛漫で、素直な子なんだな…))

 

初対面の時、そして事件後の病院で話した時などを思い返すと、その面影は感じられなかった

そして常守は密かに疑問を抱いていた

 

"この子が、なんでシビュラに…"と

槙島と同じ免罪体質、確かに時たま見せる異様な雰囲気は常守自身も感じていた

でも、今目の前にいる人物は普通の女の子だった

 

「ところで、

…あ…朱さん

……お兄ちゃんと付き合ってたり?」

 

「へ!?なんで…」

 

予想打にしない舞白の発言に大きな声で裏返す

絶対隣の部屋に聞こえた、と思い

常守も同じようにタオルケットを顔に被せる

 

「その反応だとやっぱり…」

 

「ち、違う!違うよ!

ただの同僚であって…私を導いてくれた大先輩でもあって…

……じゃあ、舞白ちゃんこそ

宜野座さんと…」

 

わたわたと慌てる常守、そして常守も宜野座の名前を出せば、常守以上に反応しソファから身を起こす

 

「ノブ兄とはそんなんじゃ!

…そんなんじゃ、ないです

だって歳も離れてるし、それに向こうはただの小娘としか思ってない…」

 

明らかに分かりやすく赤面する舞白

月明かりしか照らされていないもののその様子が常守にはハッキリと分かっていた

 

 

「………それに、私のせいで

潜在犯認定されたんですよね…、

あの事件以降、…」

 

段々と表情が曇る舞白

監視官としてキャリアを積んでいた宜野座

咲良が殺害されたあの事件から、既に雲行きは怪しかったのではと舞白は考えては苦悩していた

 

「…舞白ちゃんのせいなんかじゃない

……宜野座さんは自分の成すべきことを行ってきただけ、

それに当の本人はそれを間違いだとか、悔やんでいるような事は一切口にしてないし、一緒に働いていてそう感じたことも無いですよ」

 

常守の言葉と優しい視線に曇っていた表情が少し緩んでいく

 

「…そうなら、いいんですけど…

……シビュラシステムの判断…」

 

言葉を続けようとしたが突然口を勣ぐ舞白

急に沈黙が続けば、常守は心配そうに声をかける

 

「どうかしましたか?」

 

「……あの、…シビュラシステムって

…………」

 

槙島に言われたシビュラの本当の姿

実は舞白は槙島から言われた情報しか聞いていない

実際、それを鵜呑みにして逃亡を続けていた

 

しかし、あの時…

穀倉地帯にて、狡噛と槙島を追いかける時

常守の傍らに置かれていたドミネーターは

青く光出せば、まるでシビュラから声をかけられているような気がしていた

 

それを恐ろしく感じ、現実を知りたくなくて

舞白はそれを無視して2人を追いかけた

 

シビュラシステムの姿なんて、常守だって分かるはずがない、と

いきなり"シビュラシステムって、実は人の脳の集合体なんですよね?"なんて聞く勇気もなかった

そして知ることが怖かった

 

 

「って…私眠くて訳わかんない話しようとしてましたね、なんでもないです、…」

 

「……そう…」

 

常守も同じく、似たようなことを考えていたものの

安易にシビュラの話はすることは出来ない

 

「そういえば私、明日朝のご飯当番だったの忘れてました…

話したいことたくさんあるんですけど寝坊する訳にはいかないので」

 

「…うん、寝よっか?」

 

「はい、

…お話出来てとても楽しかったです

おやすみなさい、朱さん」

 

「おやすみなさい、舞白ちゃん」

 

2人はそれぞれ天井へと目を向けゆっくりと瞼を下ろす

 

 

((…もし、本人がシビュラのことを知っているなら

…知っているからこそ、自分は日本に戻れない、とか

……まさか、そんなはずない…よね))

 

常守は心のうちで様々な考えを浮かべるも結論には至らなかった

 

 

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