にじさんじ×ポケットモンスター   作:Mr.ソロ

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第20話「タッグバトル大会!予選②」

 

「あっ…!三枝さん、愛園さん!それに不破さんにあまみゃも!お疲れ様です!」

 

 

第2試合が終了し、控室で待機していたリゼは戻ってきた明那達に労いの言葉を掛ける

 

 

「リゼさんもお疲れ様〜」

 

「うわ、そうだ…!負けたからリゼさんとの再戦も出来ないじゃん!くぅ〜…!余計悔しい…!」

 

「やっぱり負けフラグだったか」

 

「そういえば、不破さんとあまみゃ息が合ってましたよね!もうそんなに仲良くなったんですか!?」

 

「うん。試合前に作戦立てたり、お話してたら自然と仲良くなっちゃった」

 

「いやもう、あまみゃのポケモン好きには俺も脱帽よ!バトルもあまみゃの立てた作戦やアドバイスあってこそだから、もう頭上げらんねぇっすわ!」

 

 

会話が広がるなか、控室に備えられているモニターでは、まもなく第3試合が始まろうとしていた

 

 

「あっ!そろそろ始まるよ!」

 

 

天宮の呼び掛けで、一同の視線はモニターに集中する

 

 

 

 

第3試合の出場者…葛葉と叶、ひまわりと凛月が出揃ったところでグウェルの口上が始まる

 

 

『さあ、まもなくタッグバトル大会予選の第3試合が始まります。出場者の葛葉殿と叶殿はお互いにシーズシティ出身の親友でバトル好き、地元ではクロノワの通り名で有名だそうです』

 

 

続いて、グウェルはひまわりと凛月に視線を移す

 

 

『一方のひまわりさんと凛月さん…ひまわりさんは葛葉殿の姉で、凛月さんは先の試合の天宮さんと共にひまわりさん達と旅をする友人で桜の里出身のトレーナーです。ポケモンリーグ挑戦の旅の仲間同士…果たしてどのようなバトルになるのでしょうか!』

 

「姉ちゃん、それにりつきんさん…悪ぃけど、手加減は無しだ」

 

「臨むところ!ひまちゃん、頑張ろうね!」

 

「うん!ひまとりっちゃんのコンビネーションで葛葉と兄やんをボッコボコにしてやる!」

 

「それは楽しみだね」

 

 

会場が盛り上がるなか、葛葉達が互いの意気込みを交わし終えたところで、試合前の審判の説明が始まる

 

 

「それではこれより、葛葉&叶とひまわり&凛月のタッグバトルを始めます!使用ポケモンは1人1体!どちらかのポケモン全てを戦闘不能にした方の勝利とします!それでは、両者ポケモンを!」

 

「いけ!ゴルバット!」

 

「頼んだぞ!テッシード!」

 

「いっけぇ!ハスブレロ!」

 

「いくよ!ベイリーフ!」

 

 

審判の指示に応じ、葛葉と叶は"こうもりポケモン":ゴルバットと"とげのみポケモン":テッシード…対するひまわりと凛月は"ようきポケモン":ハスブレロと"はっぱポケモン":ベイリーフを繰り出す

 

 

「ゴルバット…!?リザードじゃないん…!?」

 

「姉ちゃんはハスブレロを出すと思ったからな。読みが当たってラッキーだぜ」

 

「でも気は抜けないよ、葛葉。凛月さんのベイリーフは厄介だからね」

 

「分かってるよ!」

 

「くぅ〜…!これタイプ相性不利やん…!」

 

「大丈夫、ひまちゃん!私がサポートするから!」

 

 

繰り出されたポケモンを目の当たりにして互いに言葉が飛び合うなか、審判が試合開始を宣言する

 

 

「それでは、バトル始め!」

 

「ゴルバット!"エアカッター"!」

 

 

先制したのは葛葉…ゴルバットの"エアカッター"がハスブレロとベイリーフに放たれる

 

 

「ベイリーフ!"ひかりのかべ"!」

 

 

対する凛月がベイリーフに"ひかりのかべ"を指示…ハスブレロとベイリーフを守るように展開された特殊な壁は"エアカッター"の威力を弱めさせる

 

 

『"ひかりのかべ"が効果抜群の"エアカッター"のダメージを抑えました!"ひかりのかべ"の効果は持続し、味方もその恩恵を受けられるので、このバトルでは非常に強力な技です!』

 

「ひまちゃん!葛葉さん達の攻撃は私が防御するから、安心してバトルして!」

 

「分かった!ハスブレロ!"しぜんのちから"!」

 

 

凛月のサポートに後押しされたひまわりが指示を出し、ハスブレロが"しぜんのちから"を発動させる

 

 

『ハスブレロの"しぜんのちから"!フィールドによって繰り出される技が変わりますが、この場では"トライアタック"が発生!決まれば火傷、麻痺、凍り、いずれかの状態異常を引き起こせるかもしれません!』

 

 

グウェルが実況するなか、ハスブレロの"トライアタック"を発生させ、ゴルバットに向けて放たれる

 

 

「テッシード!"ミサイルばり"!」

 

 

その"トライアタック"を叶のテッシードが"ミサイルばり"を発射して撃ち落とす

 

 

「ナイス!叶!」

 

「葛葉、向こうと同じように僕が葛葉のサポートに回る!まずは厄介なベイリーフからだよ!」

 

「分かってるっての!ゴルバット!"どくどくのキバ"!」

 

 

まずは相手の要であるベイリーフから倒そうと、ゴルバットが"どくどくのキバ"で迫る

 

 

「ベイリーフ!"つるのムチ"!」

 

 

その迎撃に出たのはベイリーフ…"つるのムチ"で迫るゴルバットの両翼を掴み、そのまま地面へと叩き付ける

 

 

「なっ…!」

 

「特殊技の効果が薄いと知れば、当然次は物理技で攻めて来ると思っとったよ!ひまちゃん!」

 

「うん!ハスブレロ!"しぜんのちから"!」

 

 

再びゴルバットに向けて、ハスブレロの"しぜんのちから"による"トライアタック"が放たれる

 

 

「テッシード!"ミサイルばり"で撃ち落とせ!」

 

「させんよ!ベイリーフ!"しぜんのちから"!」

 

「ベイリーフも使えるのかよ…!」

 

 

テッシードが迎撃に放った"ミサイルばり"はベイリーフの"しぜんのちから"による"トライアタック"で相殺され、ハスブレロの"トライアタック"はそのままゴルバットへと炸裂し、直撃したゴルバットの片翼が凍り付けになる

 

 

『おおーっと!"トライアタック"を受けたゴルバット!その片方の翼が効果で凍り付いてしまいました!これでは飛ぶことが出来ません!』

 

「ラッキー!動きを封じれた!このまま倒しちゃうぞぉ!ハスブレロ!"みだれひっかき"!」

 

 

翼が凍って飛行が出来ず、機動力を削がれたゴルバットにハスブレロが迫る

 

 

「チッ…!攻撃技が通りにくいならこっちも状態異常狙いだ…!ゴルバット!"ちょうおんぱ"!」

 

 

迫るハスブレロにゴルバットは"ちょうおんぱ"を放ち、それを受けたハスブレロは混乱してしまい、自身を"みだれひっかき"で攻撃する

 

 

「ああっ…!ハスブレロ…!」

 

「チャンスだ!やれ!叶!」

 

「もちろん!テッシード!"ジャイロボール"!」

 

 

混乱して思うように動けないハスブレロにテッシードが"ジャイロボール"を仕掛ける

 

 

「させんよ!ベイリーフ!"リフレクター"!」

 

 

しかし、ベイリーフの"リフレクター"によって"ジャイロボール"は威力を弱められてしまう

 

 

「やっぱりまずはベイリーフか…!」

 

「叶!もう1度…今度はベイリーフに攻撃してくれ!」

 

「分かった!テッシード!"ジャイロボール"!」

 

 

テッシードが再び"ジャイロボール"を今度はベイリーフに仕掛ける

 

 

「無駄だよ!ベイリーフ!"しぜんのちから"!」

 

 

それに対し、ベイリーフは"しぜんのちから"による"トライアタック"で迎撃する

 

 

「ゴルバット!テッシードに向けて"どくどく"だ!」

 

「えぇ…!?」

 

「まさか…!」

 

 

葛葉の指示にひまわりと凛月が驚くなか、ゴルバットはベイリーフに"ジャイロボール"で突っ込むテッシードへ"どくどく"を放つ

 

放たれた"どくどく"をテッシードは"ジャイロボール"の回転で纏い、迎撃に放たれた"トライアタック"を粉砕してベイリーフへと直撃する

 

"リフレクター"によりダメージは半減されるが、"どくどく"と合わさったことで"ジャイロボール"は通常よりも威力が高まり、ベイリーフを押し飛ばす

 

更に、"どくどく"の効果によってベイリーフは猛毒状態となり、毒のダメージを受ける

 

 

『これは凄い…!第2試合の不破殿と天宮殿の"毒の竜巻"のように、"どくどく"と"ジャイロボール"を合体させた"毒のジャイロボール"です!"リフレクター"で半減してもかなりの威力!そして、追加効果によってベイリーフは猛毒状態に苦しめられます!』

 

 

第2試合に続くコンビネーション技にグウェルも会場も大きく盛り上がる

 

 

「一気に畳み掛けるぞ!ゴルバット!"エアカッター"!」

 

「テッシード!"ラスターカノン"!」

 

 

コンビネーション技が決まったのを機に、葛葉と叶は同時に攻撃を仕掛け、ゴルバットは"エアカッター"、テッシードは"ラスターカノン"を繰り出す

 

ハスブレロとベイリーフに2つの技が飛ぶが、持続していた"ひかりのかべ"が2体を守るように展開される

 

だが、最初に張ってから時間が経っていたこともあり、"ひかりのかべ"は耐え切れずに砕け、2つの技がハスブレロとベイリーフに炸裂する

 

 

「そんな…!」

 

「諦めちゃダメだよ!ひまちゃん!私達もこの子達もまだやれるよ!」

 

 

敗北を予感し、諦めそうになるひまわりに凛月が声を掛ける

 

そして、それに応えるようにハスブレロとベイリーフも力を振り絞って立ち上がる

 

 

「りっちゃん…ハスブレロ…。…そうだよね。まだ、負けてないもんね…!」

 

「最後まで一緒に戦うよ、ひまちゃん…!」

 

「うん!ハスブレロ!最大パワーで"しぜんのちから"!」

 

「ベイリーフ!あなたもお願い!」

 

 

ひまわりと凛月の熱い想いに応え、ハスブレロとベイリーフは共に渾身の"しぜんのちから"による"トライアタック"を1つにする

 

そして、放たれたそれは地面を抉りながらゴルバットとテッシードに迫る

 

 

『こ、これは…!2つの"トライアタック"が合わさって凄まじい威力となっています…!』

 

「さすがにこれは…っ!」

 

「葛葉…!ゴルバットに回避を…!テッシード!"ジャイロボール"で迎え撃て!」

 

 

技の迫力に葛葉は焦りを見せるが、叶はテッシードに"ジャイロボール"を指示し、相殺を試みる

 

倍の威力となった"トライアタック"と"ジャイロボール"で突っ込んだテッシードが衝突し、バチバチと激しい衝撃波を発生させ、最後にはその中心から大爆発を引き起こす

 

 

『凄まじい爆発…!煙でまったく見えません…!勝負の行方は…!』

 

 

グウェルの実況が響き、爆発による煙が徐々に晴れていく

 

そして、その中心には…

 

 

「テ…テシィ…」

 

 

戦闘不能となったテッシードの姿があった

 

 

「テッシード、戦闘不能!」

 

『あーっと!"トライアタック"に突っ込んだテッシードはここで戦闘不能!これで葛葉殿と叶殿のタッグの残るポケモンはゴルバットのみとなります!しかし、そのゴルバットは何処に…?』

 

 

テッシード戦闘不能の宣言が告げられるなか、姿の見えないゴルバットにグウェルも会場も騒然となる

 

 

「あっ…!上に…!」

 

 

そして、誰が最初に気付いたのか…その声に全員の視線が上へと向けられる

 

その先には、天井付近を飛行していたゴルバットの姿があった

 

 

『いたー!ゴルバット!上空に飛んで難を逃れていました!』

 

「うそやん…!?」

 

「叶がテッシードで技を受け止めてくれてたおかげでなんとか回避が間に合ったぜ…!」

 

「そうしなきゃ共倒れだったからね…!葛葉、後は頼んだよ!」

 

「ああ、これで決める!ゴルバット!"エアカッター"!」

 

 

互いに体力もあと僅かななか、ゴルバットが最後の攻撃に打って出る

 

 

「…っ!ベイリーフ!"ひかりのかべ"!」

 

 

凛月が指示を出す…が、ベイリーフが技を繰り出そうとした瞬間に猛毒のダメージがその身を襲い、ベイリーフはその場に倒れてしまう

 

 

「そんな…!ベイリーフ…!」

 

「くぅ〜…っ!ハスブレロ!"しぜんのちから"!」

 

 

遂に力尽きたベイリーフ…"ひかりのかべ"を張ることは叶わず、ひまわりも最後の抵抗にと指示を出すが、既にボロボロのハスブレロは技の発生が遅くなっており、繰り出す前にゴルバットの"エアカッター"が直撃する

 

 

「ハスブレロ…!」

 

「レロォ…」

 

「ベイィ…」

 

「ハスブレロ、ベイリーフ、共に戦闘不能!よって勝者、葛葉&叶!」

 

『両者一歩も譲らない白熱のバトル…っ!それを制し、セミファイナルへと進んだのは葛葉殿と叶殿です…っ!』

 

「「「うおおおおおおおおおお…っ!!!」」」

 

 

激戦の末に葛葉と叶の勝利が告げられ、会場からは大きな歓声が響き渡る

 

 

「よくやったぞ、ゴルバット」

 

「テッシード、ナイスファイトだったよ」

 

「ごめんな、ハスブレロ…。でも、頑張ってくれてありがとうな」

 

「ベイリーフもお疲れ様。よく頑張ったね」

 

 

葛葉達はそれぞれ奮闘したポケモン達を労い、バトルフィールドの中心へと集まる

 

 

「負けたのめっちゃ悔しいけど、なんか凄く楽しかったわ!葛葉、兄やん、予選突破おめでとう!りっちゃんもありがとうね!」

 

「どういたしまして。やっぱり葛葉さんと叶さんは強いですね。特にあのコンビネーション技…あれには驚かされました」

 

「姉ちゃんとりつきんさんも凄かったっすよ。前半はマジでそっちのペースでしたし」

 

「だね。葛葉なんて終始焦りっぱなしだったし」

 

「あ、焦ってねぇし…!意外にやるもんだからちょっと驚いただけだ…!」

 

 

叶の弄りに動揺する葛葉に一同が笑い合うなか、次の試合への準備が進行する

 

 

『さあ!予選は次が最後です!第4試合の出場者は入場をお願いします!』

 

「僕達も1度控室に戻らないと」

 

「だな。それじゃあ、控室で」

 

 

そう言って葛葉達は互いに入場してきた通路から控室へと戻る

 

 

「あれは…!」

 

 

その途中、葛葉と叶は第4試合の出場者…コーヴァスシティから参加のイブラヒムとフレンにすれ違う

 

フレンは葛葉達に気付いて気になるような素振りを見せるが、イブラヒムは眼中にないといった様子で葛葉達を横切る

 

そのイブラヒムを葛葉は振り返って見つける

 

 

「どうしたの?葛葉」

 

「…いや、なんでもない」

 

 

叶にそう言って、葛葉は控室へと歩き出す

 

 

 

 

「ひまちゃん、凛月さん、お疲れ様!惜しかったですね…!」

 

 

控室に戻ってきたひまわりと凛月の下にリゼ達が集まり、試合の労いと感想を口にする

 

 

「葛葉さん達をあと一歩のところまで追い込んだのに…!でも、凄い試合だったよ!あまみゃも熱くなって思わず大声で応援しちゃった…!」

 

「な!あまみゃ、あんな声出せるんだなってびっくりしたわ!」

 

「そう言うふわっちも大興奮だったじゃん」

 

「いやいや!あんなバトル見せられて熱くならない奴おるかぁ?」

 

「ふふ…!みんな、ありがとうね!」

 

 

凛月がリゼ達にお礼すると、葛葉達が遅れて控室に戻ってくる

 

 

「葛葉…!遅かったな!」

 

「ちょっとな…。で、試合は?」

 

「もうそろそろ始まるみたいですよ」

 

「さて、ジムリーダーのタッグはともかく…あのコーヴァスから来たタッグがどんなバトルを見せてくれるのか…」

 

「む?そこの…叶さんだっけ?まるで白雪さんと健屋さんが大したことないみたいに聞こえたけど、あの2人が組んだら強いよ」

 

「そうだね。ちょうどさっきのひまわりさんと凛月さんの戦い方に似てて、白雪さんが攻撃して健屋さんがサポートする感じなの」

 

「舐めてたように聞こえてたならすみません。一応ジムリーダーの方とはバトルしてるので、ある程度手の内が読めてるってだけで…。ただ、あのコーヴァスの2人は只者じゃないような気がするんです」

 

 

そう言って、叶はモニターに映るイブラヒムとフレンを見つめる

 

 

「そういえば、あの2人も巴さんとのジム戦には勝ってるって聞いたな。あと、男の…イブラヒムさんは1匹で勝ったって聞いたぞ」

 

「1匹で…!?それ本当なのか!ふわっち…!というかなんでそんなこと知ってんの!?」

 

「ほら、リゼさん達と出逢って街に帰ってきた日に俺仕事呼ばれたじゃん?その時の客があの人達だったのよ。なんでも、コーヴァスでは有名な石油王だとかなんとか…」

 

「石油王…!まさか、あのイブラヒムって人はコーヴァスシティ発展の立役者になったあの石油王なのか…!」

 

 

不破の情報に叶が思わず声を上げて反応する

 

 

「有名人なのか?」

 

「名前までは知らなかったけど、コーヴァスシティの石油王はニュースにもなった話だよ。10年くらい前まで、コーヴァスシティは周りに砂漠と岩山しかない土地だったけど、ある日1人の男性が石油を掘り当てたことで一気に発展したんだ。今は更に温泉を掘り当てて悠々自適な生活を送ってるって聞いてるけど…」

 

「叶さん、よく知ってますね…!」

 

「一応、コーヴァスシティはシーズシティと山を挟んだ北に位置する街だからね。それにちゃんとこの地方の歴史に関しても勉強してるから」

 

「うぐっ…!」

 

 

叶の言葉に何故か精神的ダメージを受ける者が数人出るなか、一同の視線はモニターに集中する

 

 

 

 

『さあ、予選もこれで最後!いよいよ第4試合が始まります!対戦するのは白雪殿と健屋殿のタッグとイブラヒム殿とフレンのタッグです!』

 

 

試合開始の時が近付き、グウェルの実況が始まる

 

 

『我等がヤオウシティのジムリーダー:白雪殿とポケモンドクターを目指してこの街のポケモンセンターに勤める健屋殿はこの街に住む者の間では言わずと知れた三枝殿と愛園殿に並ぶ名コンビです!』

 

 

巴と健屋の紹介を終え、グウェルは続けてイブラヒム達の紹介に移る

 

 

『対するイブラヒム殿とフレン殿はコーヴァスシティ出身の幼馴染であり、姉弟同然に育ってきたほどの仲だと聞いています!果たして、どちらのタッグがセミファイナルへの最後の切符を手にするのか!』

 

 

グウェルの出場者の紹介が終わり、審判の説明が始まる

 

 

「それではこれより、白雪&健屋とイブラヒム&フレンのタッグバトルを始めます!使用ポケモンは1人1体!どちらかのポケモン全てを戦闘不能にした方の勝利とします!それでは、両者ポケモンを!」

 

「いきなさい!アマージョ!」

 

「頼んだよ!キュワワー!」

 

「いけ!グソクムシャ!」

 

「頑張って!ラッキー!」

 

 

審判に指示され、巴と健屋はアマージョと"はなつみポケモン":キュワワー…イブラヒムとフレンは"そうこうポケモン":グソクムシャと"たまごポケモン":ラッキーを繰り出す

 

 

「グソクムシャ…。ジム戦の時とは違うポケモンだけど、むしタイプな上にあの硬い装甲はアマージョにとって厄介ね」

 

「なら、倒すのはまずラッキーからだね!健屋が全力でサポートするから、巴さんは自由に暴れちゃって!」

 

「えぇ、頼りにしてるわ」

 

「フレン、お前は俺のサポートに徹しろよ」

 

「作戦通りに…でしょ?分かってるって!」

 

 

両者の会話が済んだところで、審判が試合開始を宣言する

 

 

「それでは、バトル始め!」

 

「キュワワー!"フラワーガード"!」

 

 

先制したのは健屋…まずはキュワワーの"フラワーガード"でアマージョの防御力を高める

 

 

「アマージョ!"トロピカルキック"!」

 

 

そして、アマージョがラッキーに"トロピカルキック"を仕掛ける

 

 

「グソクムシャ!"であいがしら"!」

 

 

そのアマージョにグソクムシャは見た目に反した素早さで肉薄し、"であいがしら"を炸裂させる

 

 

『"であいがしら"が決まったぁ…っ!場に出た最初の行動の時のみ成功する強力かつ素早い一撃!アマージョには効果は抜群です!事前の"フラワーガード"が無ければ1発で瀕死だったか…!』

 

「アマージョ…!大丈夫…!?」

 

「マージョ…!」

 

 

"フラワーガード"によって防御力を高めていたおかげで瀕死は免れたが、そのダメージは相当大きく、アマージョは険しい様子で立ち上がる

 

 

「健屋に任せて!キュワワー!"フラワーヒール"!」

 

 

そんなアマージョにキュワワーが"フラワーヒール"を放ち、体力が回復したアマージョは元気を取り戻す

 

 

「厄介だな、あのキュワワー。まずはあいつからやるか」

 

「OK!ラッキー!"タマゴばくだん"!」

 

 

回復技が使えるキュワワーに狙いを定め、ラッキーが"タマゴばくだん"で攻撃を仕掛ける

 

 

「キュワワー!"マジカルリーフ"!」

 

 

飛来する"タマゴばくだん"をキュワワーは"マジカルリーフ"で撃ち落とす

 

 

「巴さん!もう"であいがしら"は来ないから、今度こそ決めよう!」

 

「ええ!アマージョ!"トリプルアクセル"!」

 

「キュワワー!"てだすけ"!」 

 

 

先程のような反撃はないと考え、巴と健屋は再び攻勢に出る

 

ラッキーに迫るアマージョは跳躍して"トリプルアクセル"を繰り出し、そこへキュワワーの"てだすけ"が加わって威力が増す

 

体力こそあるが、防御面が心許ないラッキーに決まれば戦闘不能は必至だった

 

 

「グソクムシャ!受け止めろ!」

 

 

だが、ラッキーの前に立ちはだかったグソクムシャが威力の増したアマージョの"トリプルアクセル"をその身で受け止める

 

一撃、二撃、三撃と繰り出される"トリプルアクセル"をグソクムシャは見事に受け止め切った

 

 

『ラッキーを庇ったグソクムシャ!"てだすけ"で威力の増した"トリプルアクセル"を余裕の様子で受け切りました…!』

 

「なんて硬さなの…!」

 

 

タイプ相性によって半減されているとはいえ、威力の増した"トリプルアクセル"を難なく耐えたグソクムシャのあまりの防御力の高さに巴は歯噛みする

 

 

「フレン!」

 

「うん!ラッキー!"まねっこ"!」

 

 

攻勢が逆転し、今度はフレンが仕掛ける

 

ラッキーは発動させた"まねっこ"により直前に繰り出されていた技…アマージョの"トリプルアクセル"を真似て攻撃

 

技が直撃したアマージョは大きく吹き飛ばされる

 

 

『ラッキーの"まねっこ"によって直前に繰り出されていた"トリプルアクセル"が発動し、アマージョに炸裂ぅ…っ!効果は抜群です!』

 

「マズい…!キュワワー!"マジカルリーフ"!」

 

 

吹き飛ばされたアマージョが追撃されないよう、牽制にキュワワーが"マジカルリーフ"を放とうとする

 

 

「来た…!グソクムシャ!"ふいうち"!」

 

 

その瞬間、グソクムシャはまたもや素早く肉薄してキュワワーに"ふいうち"を炸裂させる

 

 

『グソクムシャ!相手が攻撃技を繰り出そうとした際に先制できる技"ふいうち"でキュワワーの攻撃を見事に防ぎました!』

 

「…っ!せめてアマージョの回復だけでも…!キュワワー!"フラワーヒール"!」

 

「無駄だ!グソクムシャ!"どくづき"!」

 

 

キュワワーはアマージョに"フラワーヒール"を放とうとするが、その前にグソクムシャの"どくづき"が炸裂し、キュワワーは吹き飛ばされて地面に横倒れる

 

 

「キュワワー…!」

 

「キュワァ…」

 

「キュワワー、戦闘不能!」

 

『グソクムシャの"どくづき"が決まったぁ…っ!キュワワーがダウンし、白雪殿と健屋殿のタッグが残すのはアマージョ1体となりました!』

 

 

遂に1体目のポケモンが戦闘不能となり、会場が盛り上がりをみせるなか、健屋は健闘したキュワワーをボールへと戻す

 

 

「お疲れ様、キュワワー。巴さん、ごめんなさい…」

 

「いいのよ、後は私に任せて。アマージョ!グソクムシャに"パワーウィップ"!」

 

 

巴の指示を受け、グソクムシャに迫ったアマージョは自身の長い髪を利用した"パワーウィップ"を連続で振るい、グソクムシャは両腕を盾のように構えて防戦一方となる

 

 

「捉えた…!このまま押し切るわ…!」

 

 

防戦一方となったグソクムシャを反撃させずに倒し切ろうと巴は絶え間なく攻撃を続行させる

 

 

「フレン、念のために回復頼む」

 

「OK!ラッキー!"いやしのはどう"!」

 

 

そのグソクムシャに、ラッキーが"いやしのはどう"を放って体力を回復させる

 

 

「グソクムシャ!タイミングを見て掴み止めろ!」

 

 

その最中、グソクムシャは絶え間なく振るわれるアマージョの"パワーウィップ"を片腕でがっちりと掴み止める

 

 

『おーっと!グソクムシャ!アマージョの髪を掴んで"パワーウィップ"を止めました…!』

 

「これでトドメだ…グソクムシャ!"どくづき"!」

 

「グシャァ…ッ!」

 

 

グソクムシャはアマージョの髪を掴み止めたのとは反対の腕で"どくづき"を発動し、炸裂させる

 

"どくづき"を諸に受けたアマージョは大きく吹き飛ばされ、力なく地面に落ちる

 

 

「アマージョ…!」

 

「マージョ…」

 

「アマージョ、戦闘不能!よって勝者、イブラヒム&フレン!」

 

『決着ぅ…っ!圧倒的なバトルを繰り広げてセミファイナルへと進出したのはコーヴァスシティからの刺客…イブラヒム殿とフレン殿です!』

 

 

試合終了の宣言がなされ、会場から大きな歓声が飛び交う

 

 

「お疲れ様、アマージョ。よく頑張ってくれたわ」

 

「ごめんなさい、巴さん…。私とキュワワーがもっと上手く立ち回れてたら…」

 

「そう気にしないで、健屋さん。今回は相手が一歩も二歩も上手だった…ただそれだけなんだから」

 

 

責任を感じて弱々しくなる健屋を巴は抱き締め、頭を撫でて慰める

 

 

「よくやった、グソクムシャ」

 

「ラッキーもお疲れ様〜!いいサポートだったよ〜!」

 

 

イブラヒムは淡々と、フレンはわしゃわしゃと撫でながらバトルしてくれたポケモン達を労う

 

 

『さあ!これでセミファイナルに進出する出場者が決まったところで再び組み合わせの抽選に移ります!抽選の結果は…こちらとなります!』

 

 

・セミファイナル第1試合

リゼ&笹木 vs 不破&天宮

 

・セミファイナル第2試合

葛葉&叶 vs イブラヒム&フレン

 

 

 

 

「次の相手は不破さんとあまみゃ…!」

 

 

控室でセミファイナルの組み合わせを見ていたリゼはその結果にそう呟く

 

 

「次の試合まで休憩があるみたいやから今の内に作戦会議しよ!リゼ!」

 

「うん!不破さん、あまみゃ!試合、楽しみにしてます!」

 

「おう!負けへんぞ〜!」

 

「あまみゃもリゼさん達との初めてのバトル、全力で楽しむね!」

 

 

互いに意気込みを伝え合い、それぞれ離れて作戦会議を始める

 

 

「葛葉達の相手は今勝ったグソクムシャとラッキーの人かぁ…。めっちゃ強そうやな…」

 

「不破さんが言ってた話も嘘じゃないみたいだね…。あのイブラヒムって人、相当な実力だよ。多分、僕達との試合では違うポケモンで来るはず」

 

「出来れば決勝まで切り札は温存したかったけど、そういうわけにもいかなそうだな」

 

「頑張ってくださいね!葛葉さん、叶さん!」

 

 

セミファイナルの相手…イブラヒムとフレンに対し、葛葉と叶も気を引き締める

 

はたして、セミファイナルを勝ち抜き、タッグバトル大会決勝戦へ進むのはどのタッグか…!

 





リゼ・ヘルエスタ
手持ち:ポッタイシ、イーブイ、バタフリー
   サイホーン

アンジュ・カトリーナ
手持ち:ゴルーグ、ビッパ

葛葉
手持ち:リザード、ゴルバット、???
   ???


手持ち:???、ニャルマー、テッシード
   ???

本間ひまわり
手持ち:ハスブレロ、???、???
   ???

桜凛月
手持ち:ベイリーフ、チェリンボ、???
   ???

白雪巴
手持ち:アマージョ、ロゼリア、ツタージャ

健屋花那
手持ち:キュワワー

イブラヒム
手持ち:???、???、グソクムシャ

フレン
手持ち:???、ラッキー、???
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