ポケモンリーグ挑戦を目指し、ニジサンジ地方を旅するリゼは改めてポケモンリーグ挑戦のために各地のジムを巡るため別れ、1人旅立ったアンジュに代わってコーヴァスシティで再会したイブラヒム、フレン、メリッサの3人と行動を共にする
現在、ヘルエスタジムのジムリーダー:戌亥とことのジム戦に勝利し、7つ目のバッジとなるヘルエスタバッジを手に入れたリゼはその後、イブラヒムとフレンのジム戦に付き合っていた
1日目、先に挑戦したイブラヒムは相棒のマンムーやメイフ砂漠で対峙したウルトラビースト:フェローチェとの闘いを経て進化を果たしたボーマンダの活躍によって無事に戌亥から勝利を勝ち取る
そして、2日目の今日はフレンが戌亥に挑戦し、ポケモン達と力を合わせて激しいバトルを繰り広げていた
*
「ヘルガー!"あくのはどう"!」
「バシャーモ!"ほのおのうず"!」
"にほんばれ"によって室内を擬似太陽の強い陽射しが照らすなか、フレンと戌亥のバトルは互いに1体をポケモン残すのみとなり、既にメガシンカしたメガバシャーモとメガヘルガーがそれぞれの凄まじい威力を誇る技をぶつけ合い、拮抗の末に爆発を引き起こす
「"あくのはどう"…!昨日のイブラヒムさんとのバトルでもそうだったけど、とこちゃん、ポケモン達の技を少し変えてきてる…!」
「流石に同じ技構成じゃ、対策を立てられちまうからな」
「7つ目のジムを勝ち抜くのは、そう簡単じゃないってことだね…!」
観戦席で2人のバトルを見守るリゼとイブラヒム、メリッサの3人はジムリーダーとして自分達を、そして今フレンを試す戌亥にそう呟きを落とす
「バシャーモ!"ビルドアップ"!」
"ビルドアップ"を繰り出したメガバシャーモは自身の筋力を強化させ、攻撃力と防御力を高める
「"ビルドアップ"…!なら、ヘルガー!こっちは"わるだくみ"よ!」
能力を高めたメガバシャーモに対し、メガヘルガーは発動させた"わるだくみ"で自身の特攻を大幅に強化する
「2人共、能力を上げてきた…!」
「高めたパワーで、一気に勝負を着けるつもりだな…!」
「バシャーモ!"スカイアッパー"!」
決着の時が近付いているのを感じてリゼ達が目を見張るなか、フレンは悪タイプに効果抜群となる"スカイアッパー"を指示し、メガバシャーモはメガヘルガーへと突っ込む
「ヘルガー!"かえんほうしゃ"!」
迫るメガバシャーモにメガヘルガーは晴れ状態と特性の"サンパワー"によって大規模で超高威力となった"かえんほうしゃ"を繰り出し迎撃する
「バシャッ!シャアァァァッ!」
その"かえんほうしゃ"をメガバシャーモはメガシンカしたことで変わった特性の"かそく"によって強化された素早さを以って射程範囲から飛び退き回避し、そのままメガヘルガーとの距離を詰める
「流石に素早いわね…!それなら…!ヘルガー!"かえんほうしゃ"を地面に向けて!」
攻撃を避けられるも戌亥は続けて指示を飛ばし、メガヘルガーは繰り出している"かえんほうしゃ"を地面へと向けると、それを噴射代わりにしてジムの天井目掛けて自身を打ち上げる
「バシャ…ッ!?」
「一体何を…!?」
「これは…素早さで勝るバシャーモの攻撃を避けるためってこと…?」
「いや…っ!そうじゃない…っ!ヘルガーが飛んだ先を見てみろ…っ!」
戌亥がメガヘルガーに取らせた行動にフレンとメガバシャーモが驚き、メリッサが自信無さげに推測を呟くなか、目を凝らしていたイブラヒムが声を張り上げる
「"にほんばれ"で生み出した太陽…!?まさか…!?」
イブラヒムに言われて視線を移したリゼがその視界の先に捉えたのは室内での"にほんばれ"によって生み出された擬似太陽
そこへ目掛けて"かえんほうしゃ"を繰り出し、噴射し続けたメガヘルガーは擬似太陽に自ら激突する
その直後、擬似太陽のエネルギーがメガヘルガーの全身に駆け巡り、凄まじいパワーを漲らせる
「リゼはんのルカリオが見せてくれた波導纏いを参考に編み出したパワーアップ方法よ!ヘルガー!"かえんほうしゃ"!」
一時的だが、更なるパワーアップを果たしたメガヘルガーは先程以上により強力となった"かえんほうしゃ"を眼下のメガバシャーモに向けて放つ
「バ…シャアァァァァァ…ッ!?」
バトルフィールド全体にまで及ぶ"かえんほうしゃ"から逃げる術など無く、メガバシャーモはその直撃に呑み込まれてしまう
「太陽のエネルギーを利用して更に"かえんほうしゃ"の威力をパワーアップさせるとは…っ!」
「とんでもない威力…っ!これじゃあ、タイプ相性で効果が今一つでも相当なダメージに…っ!」
「フレン…っ!バシャーモ…っ!」
"かえんほうしゃ"の凄まじい熱気に耐えながら、リゼはフレンとメガバシャーモを気に掛ける
「…っ!リゼ様とイブちゃんは勝利した…!メリーは私達と一緒にいてくれることを望んでくれてる…!だから、とこさんとヘルガーには悪いけど、私達は負けるわけにはいかない…っ!そうでしょっ!バシャーモっ!!」
「…ッ!バシャアァァァァァッ!!!」
フレンの想いを聞き届け、それに応えようと雄叫びを上げるメガバシャーモは両足にありったけの力を込めると力強く地を蹴り、メガヘルガー目掛けて大跳躍する
そして、自身を呑み込む"かえんほうしゃ"の炎を取り込んだ"スカイアッパー"を発動させ、メガヘルガーへと炸裂させる
「ガルゥゥゥゥゥ…ッ!?」
凄まじいパワーによって引き起こされた大爆発が2体を呑み込んだ直後、メガヘルガーは絶叫を上げながらその中から弾かれるように飛び出し、そのまま地面へと墜落した
少し遅れて落下してきたメガバシャーモが地面へと着地した後、地面に倒れ伏したメガヘルガーはメガシンカが解け、元のヘルガーの姿に戻ってしまう
「ガルゥ〜…」
「ヘルガー、戦闘不能!バシャーモの勝ち!よって勝者、フレン・E・ルスタリオ様!」
「やった〜っ!よく頑張ったね!バシャーモ!」
「バシャ〜!」
審判を務める戌亥の仕事先である喫茶店のマスターからヘルガーの戦闘不能の判定が告げられ、フレンはバシャーモと勝利の喜びを分かち合った
*
「それじゃあ、おレンにも。はい、ヘルエスタジムに勝利した証…ヘルエスタバッジよ」
「ありがとうございます!とこさん!」
ジム戦が終わり、勝利したフレンは戌亥から差し出されたヘルエスタバッジを受け取る
「やったね、フレン!」
「おめっとさん」
「フレンもバシャーモ達も凄く格好良かったよ!」
「みんなが応援してくれたおかげだよ!ありがとう!」
「さて、これで3人共揃って7つ目のジムバッジを手に入れれたわけだけど、これからどうするん?」
「そうだなぁ…。次のジムがあるシーズシティは隣街だし、焦る必要もないから少しゆっくりしてから…」
と、戌亥の質問にリゼが答える最中、ジムの出入り扉が開いて2人の人物が足を踏み入れる
「すみません。ジムリーダーの戌亥とこさんはいらっしゃいますか?」
「あら、アナタ達は…」
「夢追さん…!?それに緑仙さんも…!」
リゼ達の目の前に現れたのは、かつてリゼがスメシシティで出逢い、オウマシティまで行動を共にした多くの大会事で司会も務めるシンガーソングライターの夢追翔
そして、リゼ達と同じくポケモンリーグ挑戦を目指す緑仙だった
「あら…!リゼさんじゃん…!」
「本当だ!久しぶりだね!」
「はい!お二人共、元気そうで何より…」
「え…!なになに、リゼさんがいんの…!?」
「うわ〜!スメシシティ以来っすね!」
「思わぬ再会だね」
「お久しぶりです!リゼさん!ジムにいるってことは、もしかしてこれからジム戦ですか?」
「マジすか!?だったら観戦させてくださいよ!ちゃんと応援しますから!」
「とか言って、本当はジムリーダーのポケモンや戦い方を事前に把握しておきたいだけの癖に…」
「って、えぇぇぇぇ…っ!?三枝さんに不破さん…!?それにエクスさんにアルスさん…!ういはちゃんに黛さんまで…!?」
久しぶりの再会となった夢追と緑仙に挨拶しようとした矢先、2人の後ろから更にぞろぞろとこれまでの旅で出逢った三枝、不破、エクス、アルス、ういは、黛が現れ、リゼは驚愕のあまりに大声を上げる
「四天王の黛灰…!?本物かよ…!」
「ポケモンパフォーマーの相羽ういはさんまで…!」
「流石はリゼ様…!人脈が広いだけじゃなく、そんな凄い人達とも知り合いだなんて…!」
「と、突然のことで混乱気味だけど、一先ず紹介しないとだよね…」
「そうだね。それじゃあ、軽く自己紹介させてもらおうかな」
リゼの友人として、初対面となるイブラヒム達と黛達は互いに自己紹介をし合う
「あれ…?そういえば、アンジュさんは一緒じゃないの?」
互いの自己紹介が済んだところで、緑仙がアンジュの不在に気付き、リゼにそう尋ねる
「色々あって、アンジュは今ポケモンリーグ挑戦のために1人でジムを巡ってるんです」
「アンジュさんがポケモンリーグに…!?」
「これはまた、強力なライバルが増えそうだね」
その理由にアルス達が驚くなか、黛だけは楽しそうに少し頬を緩める
「それで、どうして皆さんが一緒に…?」
「あれから俺とういはは明那、不破君、エクス、アルスの6人で地方を周っているんだ」
「なるほど!それじゃあ、ここへはジム戦に?」
「それもあるけど、今日のところは無理そうだね」
と、全て察している様子の黛は戌亥と顔を合わせる
「せっかく来てもらったところやけど、たった今おレンとのジム戦を終えたばかりなんよ」
「まあ、そういうことならしょうがないな」
「ただ、次の挑戦者はまだ決まってないから。今なら日時を予約は出来るわよ」
「挑戦者がいない…?ってことは、リゼさんはもうジム戦を終えてるの?」
「うん!私は一昨日、イブラヒムさんは昨日、そして今日フレンが挑戦して、全員無事に勝ってバッジを手に入れたの!」
「お〜!やるっすね!」
「おめでとうございます!皆さん!」
「ありがとうございます!」
リゼ達3人のジム戦勝利に、ういは達は祝福の言葉を贈る
「緑仙さんもジムに?」
「いや、僕は少し前に挑戦してなんとか勝利したよ。タイプ相性では有利な格闘タイプで挑んだのに、戌亥さんは本当に強かった」
「そうだったんですね!」
「でも、もうバッジを手に入れたのにまた来たってことは、ういはさん達のジム戦を応援をするために?」
「せっかくだからそうするつもりだけど、用があるのは僕じゃなくて…」
「僕と黛、ういはの3人なんだ。とある件でジムリーダーの戌亥さんにお願いがあってね」
「夢追さん達がとこちゃんに…?」
メリッサの質問にそう答えた夢追は黛、ういはと共に改まった態度で戌亥に声を掛ける
「戌亥とこさん。明後日ここヘルエスタシティで開かれる建国記念日のお祭り。その最終日のメインイベントとして開催されるポケモンコンテストの特別大会で審査員の1人を引き受けてはくれないでしょうか?」
「ポケモンコンテスト…!?」
ポケモンコンテスト…その単語を耳にしたリゼは驚きの声を上げる
「そういうことならええよ。お祭りの間は喫茶店もお休みになるし」
「ありがとうございます!」
「へぇ、お祭りが開かれるんだ〜!」
「うん!ヘルエスタの建国記念日を祝したお祭りは街全体で盛大に行われて、毎年最終日には特別なイベントが用意されるの!まさか、今年はポケモンコンテストになるなんて!」
夢追の頼みを戌亥が承諾する後ろで、リゼは開催されるポケモンコンテストに目を輝かせる
「良かったら、リゼさんも参加してみませんか?」
「え…!いいの…!?」
「はい!ポケモンコンテストは一般の方も参加してOKなので!」
「参加者が多い方が盛り上がるだろうしね」
「俺達も参加するんですよ!」
「ポケモンコンテストなんて滅多に経験出来ないからね!」
「なら、ライバルですね!負けませんよ!」
「リゼ様が出るなら私も参加する〜!」
「僕も出てみようかな。何事も経験だし。イブラヒムはどうする?」
「いや、俺はいいかな。面白そうだけど、コンテストは柄じゃねぇし」
「分かるわ〜!一応優勝したら記念のリボンが貰えるらしいけど、それじゃあな〜」
「出たよ、エビ先輩のがめつさ…」
「なら、君達のやる気が出るよう、この俺がトレーナーに役立つ道具をプレゼントしようか?」
イブラヒムとエクスが参加の意志を示さないなか、突如背後から新たな人物の声が加わる
「天開博士…!?」
「久しぶりだな!ポケモントレーナーの諸君!」
現れたのはニジサンジ地方で最も有名なポケモン博士である天開司だった
「博士…!お久しぶりです!」
「うむ!まさか、俺がポケモンを渡したトレーナー達がこんなところで集まるとは!皆、立派なポケモントレーナーに成長したと見える!」
ポッチャマを受け取ったリゼ、アチャモを受け取ったフレン、キモリを受け取った明那、ワニノコを受け取った不破、モクローを受け取ったアルス…彼等少年少女達の成長ぶりに司は満足気な笑みを浮かべる
「でも、どうして博士もここに…?」
「もしかして、天開博士もポケモンコンテストの審査員を…?」
「うむ。今日は夢追達とコンテストに関する打ち合わせをするために来たんだ」
「ところで博士!俺達トレーナーに役立つ道具というのは!?」
「それは秘密だ。だが、決して貰って損はしない物であることは保証しよう」
「決して損はしない…か。まあ、博士がそこまで言うならやるだけやってみるか」
「おっしゃあっ!なら、俺もコンテストに参加するぞぉ!」
天開の提案を聞き、やる気を出したイブラヒムとエクスもコンテストへの参加を決める
「なら、ここにいる皆は参加決定だね。コンテストの開催は4日後、詳しいルールは…」
「それなら、私が皆に教えるよ!」
「助かるよ、ういは。それじゃあ、俺と夢追さん、戌亥さん、天開さんはこれから打ち合わせがあるから、皆は席を外してくれるかな?」
「分かりました!それじゃあ、せっかくだから皆さん一緒にヘルエスタ城に来ませんか?」
「え…!いいの…!?」
「勿論!お城のバトルコートなら皆でコンテストに向けての練習も出来るし!お祭りが終わるまでの間で良ければ泊まっていって下さい!」
「お城の生活…!?」
「そんな贅沢良いんすか…!?」
「いや、もうそんな…。是非お願いします!」
「心の声が漏れてるよ、エビ先輩」
アルスにツッコまれる遠慮の無いエクスの正直さに場は笑い空気に包まれるのだった
*
「それじゃあ、皆さん!私がポケモンコンテストについて教えてあげますね!」
戌亥達と別れ、ヘルエスタ城大庭園のバトルコートに場所を移したリゼ達はういはからポケモンコンテストのパフォーマンスやバトルについて教えてもらうこととなった
「ポケモンの魅力を如何に引き出せるかを競い合う一次審査:アピールステージ!制限時間内で如何にポケモンを魅せながらバトルするかを競う二次審査:コンテストバトル!ポケモンコンテストはこの2つで構成されてます!ここまでで何か質問はありませんか?」
「はいはい!ポケモンの魅力を引き出すパフォーマンスって、どういうものなんですか?」
「そうですね…。これは口で説明するよりも実際に見せた方が分かるかもですね!」
エクスからの質問にそう答えたういははシールが貼られた薄い水色のカプセルに入れられたモンスターボールを取り出す
「シャンデラ!ステージ…オン!」
ういはが投げたボールが開くと、その中から渦巻く炎と共に"いざないポケモン":シャンデラが飛び出す
「シャンデラ!"くろいきり"!」
ういはの指示を受けたシャンデラは回転しながら"くろいきり"繰り出し、視界を奪い過ぎない薄暗い黒い霧で一帯を包み込み、不気味な夜のような空間を作り出す
「"あやしいひかり"!」
薄暗い黒い霧の中で、シャンデラは繰り出した"あやしいひかり"で自身を照らし、ゴーストポケモンらしい魅惑的な怪しさをアピールする
「"おにび"!」
"あやしいひかり"の輝きを保ちながら、シャンデラは続けて"おにび"を繰り出し、薄暗い黒い霧の中を漂わせ、それと踊るかのように自身も宙を舞う
「「「「「おお〜っ!」」」」」
「なるほど、"おにび"をダンスの相手に模しているのか…!」
「"くろいきり"で作られた不気味な空間で踊るシャンデラと"おにび"の怪しい光の影…!」
「これがパフォーマンス…!」
「フィニッシュだよ!"はじけるほのお"!」
シャンデラのパフォーマンスにリゼ達が魅入られるなか、最後にシャンデラは"おにび"を周囲へ散らすとランプの炎から"はじけるほのお"を飛び散らせ、その全てを"おにび"と衝突させて綺麗な花火を上がらせる
「「「わ〜っ!」」」
「綺麗〜…!」
「ブラボー!ブ〜ラ〜ボ〜!」
「流石はういはちゃんとシャンデラ!我らが誇るコンテストアイドル!」
ういはとシャンデラのパフォーマンスにリゼ達は盛大な拍手を贈った
「ありがとうございます。パフォーマンスは今見せたようにポケモンの特徴や技を活かして、如何に観客の心を掴めるかがポイントになります。トレーナーとポケモンのコンビネーションも重要ですよ」
「へぇ〜!コンテストは全然興味無かったけど、意外と面白そうだな!」
「ああ。それにコンテストの視点に立つことで、バトルに役立つアイデアも見つかりそうだ」
ういはとシャンデラのパフォーマンスを堪能したリゼ達は勿論、司の提案が無ければコンテストに参加する気も無かったエクスとイブラヒムもコンテストのパフォーマンスに強い興味を沸かせる
「それじゃあ、まずは一次審査のアピールステージでパフォーマンスするポケモンを決めましょう!ここを勝ち抜けないと、本戦の二次審査には進めませんからね!パフォーマンスで使用するボールカプセルとシールもご自由に!分からないことがあったら何でも聞いてください!」
「私も過去に開かれた色んなコンテストの録画を持ってるから、参考にしたい人がいたら遠慮なくどうぞ!」
「よ〜し!優勝目指して頑張るぞ〜!」
「「「「「おお〜っ!!」」」」」
と、一同が意気込んだその時、ういはが所持するボールの1つが勝手に開いて中から1体ポケモンが飛び出す
「メロ〜!」
「「「「「ああ…っ!?」」」」」
「「…っ!?」」
「えぇ…っ!?なにこのポケモン…!超可愛いんですけど…!?」
幻のポケモン:メロエッタ…その登場にリゼとアルス達は顔を引き攣らせ、初めて目にするイブラヒムとメリッサは驚き、一目で魅了されたフレンはあまりの可愛らしさに大声を上げた
「メロエッタ…!勝手に出てきちゃ駄目だってば…!」
「メロメロ〜!」
「な、なんだか楽しそうだね…?」
「もしかしたら、コンテストに興味があるんじゃね?」
「あ〜、なるほど!」
「うーちゃんのパフォーマンスだってよく見てるだろうし、俺達と一緒に自分もやってみたくて出てきたのかもな!」
「そうなの…?メロエッタ…?」
「メロ〜!」
「どうやら、そうみたいだね」
「…もう、しょうがないんだから。それとイブラヒムさん達にお話が…」
メロエッタが飛び出してきた理由が分かったところで、ういははメロエッタが抱える事情についてイブラヒムに話した
「なるほど。事情は分かった」
「メロエッタのこと、絶対に他言しないって約束するよ!」
「うんうん!こんなに可愛いメロエッタを悪い奴等の手に渡らせるわけにはいきませんからね!」
「ありがとうございます!イブラヒムさん!メリッサさん!フレンさん!」
「メロ〜!」
「それじゃあ、気を取り直してコンテストに向けて特訓しましょう!」
こうして、イブラヒム達はメロエッタとすぐに打ち解け、リゼ達はういは指導の下でコンテストに向けた特訓を開始し、その日々をヘルエスタ城で重ね過ごした
そして、一同は2日後に開かれたヘルエスタシティ建国記念日のお祭りを楽しみしながら、そのメインイベントとなるポケモンコンテストが開催される最終日を迎える
*
『お集まりの皆さん!長らくお待たせいたしました!それではこれより、ヘルエスタシティ建国記念日を祝して、ポケモンとコーディネーター達が熱く、カッコよく、そして美しく競う祭典!ポケモンコンテスト:ヘルエスタシティ特別大会の開催をここに宣言いたします!』
ヘルエスタ城のバトルコートが設けられた大庭園…ポケモンコンテストの会場として特別に入場が許可されたそこには、お祭りを楽しむ大勢の人々が押し寄せていた
『司会進行は私、夢追翔でお送りいたします!ここで審査員の方々をご紹介いたします!』
そのバトルコート上で司会進行を務める夢追がコンテストの開催宣言と共に、パフォーマンスの祭採点を行う審査員達を紹介する
『まずは、ニジサンジ地方で最も名を馳せるポケモン博士!天開司さん!』
「皆さん、どうも!ポケモン博士の天開司です!本日はこの特別なポケモンコンテストに参加してくれた未来ある有望なポケモントレーナー達が魅せてくれるパフォーマンスを一緒に楽しみましょう!」
司の挨拶に観客から大きな拍手が上がる
『続いて、ニジサンジ地方が誇る四天王のお一人!黛灰さん!そして、ヘルエスタシティのジムリーダー!戌亥とこさん!』
「どーも。ニジサンジ地方四天王の黛灰です。どうぞよろしく」
「まいど〜。戌亥とこです〜」
『それでは審査を始める前に、本コンテストの詳細をご説明いたします!』
黛と戌亥が軽く自己紹介を終えたところで、夢追は審査開始前のポケモンコンテストの説明に移る
『本コンテストは一次審査のアピールステージでポケモンの登場から技の発動、フィニッシュまでを如何に魅せられるかを競い合い、より素晴らしい結果を残した上位4名が本戦となる二次審査のコンテストバトルに進みます!』
"そして…!"と、夢追は言葉を続ける
『見事コンテストバトルを制した優勝者には記念のヘルエスタリボンが授与されます!』
掲げられたコンテストリボンに観客から"わぁぁぁぁぁっ!!!"と大きな歓声が上げる
『それでは、いよいよ参りましょう!一次審査アピールステージ!まずはエントリーNo.1番!リゼ・ヘルエスタさんです!』
夢追が一次審査の開始を宣言すると共に、トップバッターを務めることとなったリゼが参加者の待機するテントから登場し、バトルコートへと上がる
「リゼ様…!?」
「リゼ様だ…!」
「まさか、リゼ様がコンテストに参加されてるなんて…!」
ヘルエスタシティを治める皇族であるリゼの登場に、早くも観客のヘルエスタシティの人々から大歓声が沸き上がる
「ま、まだパフォーマンスも始めてないのにこの歓声はちょっと恥ずかしいかも…」
向けられる黄色い声援にリゼは羞恥を感じるも、両頬を手で叩き気を取り直してパフォーマンスに移る
「お願い!ルカリオ!」
リゼが投げたボールからルカリオが稲妻型の電撃と共に飛び出し、それらを格闘技で打ち蹴り砕きながら着地する
『リゼさんが繰り出したポケモンはルカリオ!電撃を砕いてのパワフルな登場です!』
「ルカリオ!"波導のボーンラッシュ"!」
ルカリオは"ボーンラッシュ"を繰り出すとそこに波導の力を流し込むことで鮮やかな蒼色に輝かせると共に、"ボーンラッシュ"の両端に炎のような波導を灯し、それを巧みに振り回したダンスを披露する
『これは凄い!波導で鮮やかさが増した"ボーンラッシュ"によるダンスでルカリオが華麗に逞しく舞っています!』
「ルカリオというポケモンの特徴を活かした素晴らしいパフォーマンスだな!」
「"ボーンラッシュ"の技術も相当なものだね」
「動きにもキレがあって無駄がない。本当によく育てられてるわ」
「ルカリオ!フィニッシュいくよ!」
司達から高評価を得られるなか、リゼの掛け声と共にルカリオは"ボーンラッシュ"を上空へと高く投げ飛ばす
「"はどうだん"!」
ルカリオは両掌に纏う波導の力を流れ込ませ威力を増させた"はどうだん"を投げ飛ばした"ボーンラッシュ"に向けて放つ
上空でぶつかり合った2つの技はその瞬間に弾け合い、大規模な蒼い打ち上げ花火を演出させる
「「「「「おお〜〜〜っ!!!」」」」」
フィニッシュが決まり、登場の時よりも大きな歓声が観客から沸き上がる
『リゼさんとルカリオ!トップバッターながら、とても素晴らしいパフォーマンスでした!』
「ありがとうございました!」
「ルオォッ!」
大歓声に見送られ、リゼはルカリオと共に一次審査を終えた人達用の待機テントへ移動する
『さあ、続けて参りましょう!エントリーNo.2番!フレン・E・ルスタリオさんです!』
「いっけぇ〜!パルスワン!」
リゼに続いて登場したのはフレン…投げたボールからは大量のハートに包まれたパルスワンが飛び出す
『フレンさんが繰り出したのはパルスワン!一緒に飛び出たハートの演出が愛らしさを引き立たせています!』
「ふふん!そうでしょ、そうでしょ〜!私のパルスワンは世界で1番可愛いんだから〜!でも、可愛いだけじゃないからね〜!パルスワン!"エレキフィールド"!」
夢追の実況に気分を良くしながらフレンはパフォーマンスを開始し、パルスワンは繰り出した"エレキフィールド"でバトルコートに電気を駆け巡らせると共に、その電気が全身に帯びて煌めきを放つ
『お〜!観客の皆様、ご覧ください!登場の際の愛らしさから一転!"エレキフィールド"の電気を帯びたパルスワンの勇ましい姿を!』
「電気タイプならではの見せ方!実に良いな!」
「パルスワン!続けて"ニトロチャージ"!」
夢追と司から大きく評価されるなか、パルスワンは"ニトロチャージ"を繰り出すとエレキフィールド状態のバトルコートを素早く円を描くように駆け回る
『これは早い!パルスワン、"ニトロチャージ"で更に素早さを上げてスピードを派手にアピール…!っと、これは…!?』
「「…っ!?」」
実況の最中、ある変化が現れたことで夢追は勿論、審査員と観客達も目を見開く
"ニトロチャージ"を繰り出しながら円を描いて素早く駆け回るパルスワン…その軌跡から徐々に炎と電気の大きな輪っかが生み出される
「"ニトロチャージ"の炎と"エレキフィールド"の電気が混じり合った巨大な輪っかか…。これはパルスワンの驚異的なスピードが無ければ作り出せない芸当だね」
「パルスワン!輪っかに"じゃれつく"!」
黛が冷静に分析と評価をするなか、"じゃれつく"を繰り出したパルスワンは炎と電気の輪っかに体当たりする
すると、突き飛ばされた炎と電気の輪っかはエレキフィールド状態のバトルコートにぶつかるとパルスワンへと跳ね返って来る
パルスワンはそれを噛み付いてキャッチすると、再びバトルコートへと投げては跳ね返って来るそれをキャッチしてまた投げる…1人フリスビーを披露する
『なんと…!パルスワン、作り出した炎と電気の輪っかでフリスビーを楽しんでいます!』
「愛らしさとカッコよさの応酬。パルスワンの良さを最大限に魅せてくれる良い演技やね」
「ありがとうございます!とこさん!それじゃあ、パルスワン!"かみなりのキバ"でフィニッシュ!」
評価してくれた戌亥に食い気味の感謝を伝えたフレンの掛け声と共に、パルスワンは最後に炎と電気の輪っかを"かみなりのキバ"でキャッチすると、それを弾けさせてキラキラと光る炎と電気の粒子を降らせる
『パルスワン!最後は力強い"かみなりのキバ"でカッコよく決めました!』
「うむ。特性の"がんじょうあご"による実にパワフルな"かみなりのキバ"だった」
「愛らしさ、カッコよさ、楽しさの三拍子が揃った良い演技やったね」
「ありがとうございま〜す!」
「パルワンッ!」
『さあ、それではどんどん参りましょう!続いては…!』
リゼに続いて素晴らしいパフォーマンスを魅せたフレンの一次審査は大歓声を浴びながら終わり、その後も次々と多くの参加者によるパフォーマンスが披露されていく
「エモンガ!"スピードスター"!"スパーク"!」
「エモッ!」
メリッサはエモンガで参加し、"スピードスター"を散らせた空を楽しそうに飛び回らせながら電気を使ったパフォーマンスを披露し…
「ボーマンダ!"ぼうふう"!"かえんほうしゃ"!そんでもって"りゅうのまい"だ!」
「ボォマッ!」
イブラヒムはボーマンダに繰り出させた"ぼうふう"に"かえんほうしゃ"を加えて炎の竜巻を生み出すと、そこに飛び込ませてからの"りゅうのまい"で炎の竜巻を龍の形へと変化させるパフォーマンスを披露し…
「ニダンギル!"せいなるつるぎ"!」
「ニダァッ!」
エクスはニダンギルと共に剣舞を披露して自身とポケモンのコンビネーションの良さを演出…
「ジュナイパー!"エアカッター"を射抜け!」
「ジュナッ!」
アルスはフクスローが進化した"やばねポケモン":ジュナイパー自慢の弓矢による狙撃を活かしたパフォーマンスを魅せ…
「エンニュート!"ヘドロウェーブ"!"ほのおのムチ"!」
「エンニュ〜ッ!」
明那はエンニュートを"ヘドロウェーブ"で作り出した毒のフィールド上で"ほのおのムチ"を駆使した妖艶なダンスを披露し…
「デンリュウ!"わたほうし"!からの"ほうでん"!」
「リュ〜ッ!」
不破はデンリュウに撒き散らさせた大量の"わたほうし"を"ほうでん"でデコレーションし、愛らしい空間を演出し、全員のパフォーマンスは観客を大いに盛り上がらせた
『さあ、続いてはエントリーNo.19番!緑仙!』
そして、一次審査もいよいよ終盤…最後から2番目の出番となった緑仙が夢追の紹介と共にバトルコートに登場する
「いけ!コジョンド!」
「コジョ〜ッ!」
そして、投げたボールからは綺麗な布を纏ってコジョンドが飛び出す
『コジョンド!ムチの様に長い腕の体毛にスラリとしたビジュアルがボールシールの綺麗な布とマッチして実に美しい登場です!』
「コジョンド!"リフレクター"!」
夢追の実況を背に、コジョンドは繰り出した複数の板状の"リフレクター"を自在に操り、空中へと散らす
「"アクロバット"!」
そして、空中に散らせた"リフレクター"を足場にして、"アクロバット"を繰り出したコジョンドは空中を舞う
「透き通った綺麗な"リフレクター"と舞い飛ぶコジョンドの優雅さ!実に美しいですね!」
「コジョンド!"かわらわり"!」
コジョンドは天高く跳躍すると散らせていた"リフレクター"を自身の真下へ綺麗に一列に並べると、そこへ目掛けて落下のスピードを加えた"かわらわり"を決め、淡い桃色の破片へと割り散らせる
「綺麗に真っ直ぐ、それでいて格闘タイプらしさを感じさせるパワフルな"かわらわり"。素晴らしいわね」
「フィニッシュ!"トリプルアクセル"!」
最後は繰り出した"トリプルアクセル"を華麗に決めて再び跳び上がり、割り散らせた"リフレクター"の破片を全て砕いて綺麗な粒子を変え降り注がせる
『緑仙とコジョンド!華麗なフィニッシュを決めてくれました!』
「最初から最後まで、コジョンドの美しさ優雅さ力強さをアピールした良い演技だったね」
夢追の実況と黛の感想と共に観客から盛大な拍手が送られ、緑仙とコジョンドは軽いお辞儀で締めの挨拶をし、バトルコートから退場した
「緑仙さん!コジョンドのパフォーマンス凄かったです!思わず見惚れちゃいました!」
「ありがとう。リゼとルカリオのパフォーマンスも最高だったよ」
『それでは、いよいよ一次審査最後の挑戦者の登場です!』
待機場所のテントで合流したリゼ達と緑仙が互いのパフォーマンスの感想を伝え合うなか、夢追が最後の参加者の紹介に入る
『エントリーNo.20番!レイン・パターソンさんです!』
「お祭りにご参加の皆さ〜ん!どうも〜!レイン・パターソンで〜す!」
「えぇ…っ!?レインさん…!?」
ポケモンコンテスト…その一次審査、最後の参加者:レインの登場にリゼは驚きの声を上げた
リゼ・ヘルエスタ
手持ち:エンペルト、グレイシア、バタフリー
サイドン、ルカリオ、ソウブレイズ
戌亥とこ
手持ち:ヘルガー
緑仙
手持ち:ウーラオス(一撃の型)、コジョンド
イブラヒム
手持ち:マンムー、ボーマンダ、グソクムシャ
サンダース、ドラピオン、コータス
フレン・E・ルスタリオ
手持ち:バシャーモ、パルスワン、ラッキー
フライゴン、ニューラ、パッチラゴン
メリッサ・キンレンカ
手持ち:エモンガ、スピアー、イワパレス
黛灰
手持ち:メタグロス、ジバコイル
相羽ういは
手持ち:メロエッタ、アシレーヌ、アゲハント
シャンデラ、ハハコモリ、アマルルガ
三枝明那
手持ち:エンニュート
不破湊
手持ち:デンリュウ、ベトベトン
エクス・アルビオ
手持ち:コダック、ニダンギル、カラマネロ
アルス・アルマル
手持ち:トゲデマル、ジュナイパー
レイン・パターソン
手持ち:インテレオン