にじさんじ×ポケットモンスター   作:Mr.ソロ

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第77話「コンテストバトル!リゼvsレイン!」

 

ヘルエスタジムのジムリーダー:戌亥とこに勝利し、無事に7つ目のジムバッジとなるヘルエスタバッジを手に入れたリゼは1人ジムを巡るため旅立ったアンジュの代わりにイブラヒム、フレン、メリッサと行動を共にすることとなる

 

イブラヒム、フレンのジム戦を見届けたリゼは戌亥を訪ねにジムへやって来た夢追と緑仙、黛、ういは、エクス、アルス、明那、不破、司と再会し、数日後に開かれるヘルエスタシティ建国記念日を祝したお祭りのポケモンコンテストに参加する

 

大盛況の一次審査を緑仙達と終えるなか、なんと最後の参加者にレインが現れたのだった

 

 

 

 

「緑仙さん!レインさんですよ…!」

 

「本当だね…!」

 

「あの人、リゼ様と緑仙さんの知り合いなんですか?」

 

 

バトルコートに立つレインの姿に驚くリゼと緑仙にフレンがそう尋ねる

 

 

「僕はオウマシティで少しだけね。たしか、エデンシティ出身の警備隊の人なんだっけ?」

 

「はい…!今はポケモン研究者のレオスさんと一緒にポケモンリーグ挑戦を目指してるんです!」

 

 

フレンの質問にリゼと緑仙がそう答えるなか、レインのパフォーマンスが始まる

 

 

「いけ!ヤドラン!」

 

 

レインが投げたボールからガラル:ヤドンが進化した"やどかりポケモン"のガラル:ヤドランが紙吹雪と共に飛び出し、カッコよく登場を決める

 

 

「ヤドラン!"みずのはどう"!」

 

 

レインの指示が飛び、ガラル:ヤドランはその特徴でもある左腕のシェルダー…その発射口から多数の"みずのはどう"を上空に向けて繰り出す

 

 

「自慢の技いくよ!"シェルアームズ"!」

 

 

レインの掛け声と共に、ガラル:ヤドランは繰り出した"シェルアームズ"の目にも止まらぬ早撃ちを披露し、撃ち上げた全ての"みずのはどう"を正確に撃ち抜いて綺麗な水の花火を演出する

 

 

『これは凄い!ヤドラン!撃ち出した"みずのはどう"を全て一瞬で撃ち抜きました!』

 

「うむ!ガラルの姿のヤドランの特性"クイックドロー"を活かした見事なパフォーマンスだ!」

 

「それにあれだけの数を正確に撃ち抜く精密さ…。よく育てられてるね」

 

「穏やかそうな見た目とのギャップもあって、良い演技になってるわね」

 

「ヤドラン!"サイコショック"!」

 

 

そのパフォーマンスに観客は盛り上がり、夢追達も好評を示すなか、ガラル:ヤドランは繰り出した"サイコショック"の念弾を自身の周囲を取り囲むように展開させる

 

 

「決めるよ!"てっぺき"!」

 

 

レインからの最後の指示…ガラル:ヤドランは自身の防御力を高める"てっぺき"を発動させると、直後に周囲へ展開させた"サイコショック"を自身に直撃させ、会場を眩い光に包み込ませる

 

 

「ヤドッ!」

 

 

光が収まると、そこには直撃させた"サイコショック"で鮮やかな菖蒲色の光を纏うガラル:ヤドランの姿があった

 

 

『フィニッ〜シュッ!"サイコショック"のエネルギーがヤドランの体を色鮮やかに輝かせました!』

 

「ガラルのヤドランらしさを存分に活かした、実に素晴らしい演技でした」

 

「最後の"てっぺき"と"サイコショック"もヤドランの防御力の高さを魅せる良い見せ方だったね」

 

「トレーナーとの息もピッタリで、見ていてとても楽しかったです」

 

「ありがとうございます!観客の皆さんも、どうもありがとうございました〜!」

 

 

司達審査員の好評と観客の歓声に包まれながら、一次審査を終えたレインはバトルコートから退場し、参加者が待機するテントへと向かう

 

 

「レインさん!お久しぶりです!」

 

「ヤドランとのパフォーマンス、とても良かったよ」

 

「あっ…!リゼさん!それに緑仙さんも!久しぶり〜!」

 

 

その時、自身を待っていたリゼと緑仙に声を掛けられたレインは2人の下へ駆け寄る

 

 

「コンテストが始まった時、司会に夢追さんがいたから緑仙さんもいるんだろうなとは思ってたけど、まさかリゼさんもいたなんて!」

 

「私達もビックリしましたよ!どうしてここに?」

 

「それは当然、ヘルエスタジムに挑戦するためですよ!あと、ヴィンさんが探してるニジサンジ地方の歴史と関係があるプレート!その1つがヘルエスタ城にあると聞いて!」

 

「プレートが…!?そんな話、聞いたことも無いけど…」

 

「あれ…?そうなんですか…?まあ、詳しい話はまた後でヴィンさんと一緒に!今はお祭りを楽しみましょう!」

 

「はい!そうですね!」

 

「リゼさ〜ん!りゅうしぇ〜ん!」

 

「その人、リゼさん達のお知り合いなんですよね?俺達にも紹介してください」

 

「そうだね。レインさん、紹介するよ」

 

 

再会を十分に喜び合ったところで、加わって来た明那達がレインと自己紹介をし合う

 

 

「参加してくれたトレーナーの皆様、ありがとうございました!大興奮の一次審査はこれにて終了!二次審査に進む4名の結果発表まで少々お時間をいただかせてもらいます!」

 

 

"が…!"と、その最中に一次審査の終了を告げた夢追が意味深な表情で言葉を続ける

 

 

「ここで、スペシャルゲストによるアピールステージを披露してもらおうと思います!それでは、ご登場していただきましょう!ニジサンジ地方が誇るコンテストアイドル…相羽ういはさんで〜す!」

 

 

夢追の声高らかな紹介と共に綺麗ながら強烈な"ぎんいろのかぜ"が吹き始め、バトルコートの中心に美しい竜巻を起こす

 

そして、弾け散った竜巻の中から頭にアゲハントを乗せたういはが華麗に登場する

 

 

「ういはちゃん…!?」

 

「参加者の待機所にもいねぇと思ったら、そういうことだったのかよ…!?」

 

「「「「「ワアァァァァァァァァッ!!!」」」」」

 

 

思わぬサプライズにリゼ達が驚き、会場が大歓声に包まれるなか、アゲハントをボール戻したういはは別のポケモンが収まったボールに持ち替え、パフォーマンスを始める

 

 

「アシレーヌ!ステージ…オン!」

 

 

ういはの投げたボールから綺麗なバブルと共にアシレーヌが飛び出す

 

 

「まずはアナタの歌声をみんなに届けて!"チャームボイス"!」

 

 

アシレーヌの可愛らしくも美しい"チャームボイス"の歌声とエネルギーが実体化した音符が会場を包み込み、大歓声の熱狂から一転させて誰もがうっとりと魅了され心を安らげる心地よい空間を作り上げる

 

 

『これは美しい!アシレーヌの魅惑的な"チャームボイス"が会場全体を虜にしています!あ〜…!気持ちいい歌声…!』

 

「アシレーヌは"大海原のシンガー"という異名を持っていますが、そう謳われて納得の実に美しい歌声ですねぇ〜…!」

 

「アシレーヌ!優雅に泳いで!」

 

 

夢追や司も心地良くなるなか、ういはの掛け声と共にアシレーヌは"バブルこうせん"で音符が舞う空間にバブルを加えると、続けて大きなバルーンを作り出す

 

直後に、アシレーヌはバルーンの中へと飛び込むと"アクアジェット"を繰り出し、その推進力を利用して泳ぐように空中を縦横無尽に舞う

 

 

『アシレーヌ!音符とシャボンが彩る幻想的な空間をまるで海の中にいるかのように自在に舞い泳いでいます!』

 

「アシレーヌ!フィニッシュ!」

 

 

幻想的なパフォーマンスに観客のボルテージも最高潮に達するなか、アシレーヌは上空へ高く上がると、そこで繰り出した"ムーンフォース"の美しい月の光で自身を輝かせると共に、広がる光の波紋が音符とシャボンを弾けさせて綺麗な光の粒子を降り注がせる

 

 

『決まりました〜っ!"ムーンフォース"と水の輝きがアシレーヌの美しさを最高に際立たせています!』

 

 

熱の込もった夢追の実況に呼応するように、ういはとアシレーヌのパフォーマンスを堪能した観客から今日1番の大歓声が沸き上がる

 

 

「フィールドまでも利用して、アシレーヌの美しさと優雅さを最大限にアピールしていたね」

 

「ポケモンと技の魅せ方、トレーナーとのコンビネーション。その全ての完成度がとても高い素晴らしい演技でした」

 

 

黛と戌亥の総評を以って、ういはとアシレーヌの特別パフォーマンスは観客からの大歓声に包まれ終了した

 

 

「「「お〜…っ!」」」

 

「流石はプロのパフォーマンス…!俺達とはレベルが違ぇや…!」

 

「はい…!アシレーヌのパフォーマンスも、その美しさを引き出したういはちゃんも凄かった…!」

 

 

御手本として見せてくれた時のものとは違う、本気のパフォーマンスを魅せたういはとアシレーヌにリゼ達は改めてその凄さを痛感した

 

 

『ういはさん!アシレーヌ!素晴らしいパフォーマンスを本当にありがとうございました!ですが皆様、これで終わりではありません!この後の二次審査を勝ち抜き、見事優勝したトレーナーにはエキシビジョンマッチとして、ういはさんとのコンテストバトルをしていただきます!』

 

 

今大会の優勝者とういはのエキシビジョンマッチ…夢追が告げた更なるサプライズに歓喜して観客は再び大歓声を上げた

 

 

『それでは皆さん、お待ちかねの結果発表に参ります!厳正なる審査の結果、二次審査コンテストバトルに進出したのは…!こちらの4名です!』

 

 

そして、ういはのパフォーマンスが終わって早々に一次審査の結果が審査員席の後ろに設けられた大型モニターを以って発表される

 

 

『リゼ・ヘルエスタさん!フレン・E・ルスタリオさん!緑仙さん!レイン・パターソンさん!以上の4名が二次審査コンテストバトルの進出者です!』

 

 

一次審査の結果と二次審査への期待の高まりから観客が歓声が上がり、更なる盛り上がりを見せる

 

 

「やった〜!リゼ様と二次審査進出だ〜!」

 

「おめでとう!フレン!リゼさん!緑仙さん!レインさん!」

 

「ありがとうございます!メリッサさん!」

 

「くあ〜…っ!ダメだったか〜…っ!」

 

「頑張っただけに、ちょっとショックだよな〜…」

 

「そうだね。でも、ういはちゃんに色々教えてもらった僕達が参加者の誰よりも良いパフォーマンスを出来てたと思うよ?ね、ジュナイパー」

 

「ジュナ〜!」

 

「アルスさんの言う通りっすね!俺達とポケモン達全員No1だ!」

 

「前向きだな。まあ、パフォーマンスの練習を通じて得るものもあったし。決して無駄ではなかったな」

 

「これから見るコンテストバトルでも何か学べるものもあるかもしれませんしね!」

 

『続いて、二次審査コンテストバトルの組み合わせも発表したいと思います!』

 

 

一次審査の結果にリゼ達が一喜一憂するなか、立て続けにコンテストバトルの組み合わせも発表される

 

 

『ファーストステージ第1試合はリゼ・ヘルエスタさん対レイン・パターソンさん!続く第2試合はフレン・E・ルスタリオさん対緑仙さんです!』

 

「私がレインさんと…!」

 

「リゼさんとのバトルはエデンシティ以来になりますね!今回はコンテストバトルだけど、あの時にじレジ団の邪魔が入ってお預けになった決着を付けましょう!」

 

「はい!臨むところです!」

 

「リゼ様もレインさんも気合い入ってますね〜!よ〜し!私も頑張るぞ〜!負けませんよ!緑仙さん!」

 

「僕だって!ここまで来たからには優勝を狙う!」

 

『では、早速二次審査コンテストバトルに移りたいと思います!第1試合のお二人はバトルコートへのご登場をお願います!』

 

「それじゃあ、いってきますね!」

 

 

バトル前から4人それぞれが対戦相手と火花を散らすなか、入場を呼び掛けられたリゼとレインは意気揚々とバトルコートへ移動する

 

 

『ポケモンコンテスト:ヘルエスタシティ特別大会!その二次審査、第1試合を戦うのはこの2人!方やリゼさん!此方レインさん!』

 

 

観客の歓声と声援に包まれながら、バトルコートに上がったリゼとレインはそれぞれの立ち位置に着く

 

 

『二次審査コンテストバトルの勝敗は5分間の制限時間の中で如何に美しく技を決め、より多く相手のポイントを減らせるか!また相手のポケモンを戦闘不能に出来るかで決まります!お二人共、準備はよろしいですか!?』

 

「「はい!」」

 

『それでは、参ります!バトル…スタートっ!』

 

「お願い!バタフリー!」

 

「いけ!インテレオン!」

 

 

夢追の宣言と共に大型モニターに映る制限時間5分のカウントがスタートし、リゼはバタフリー、レインはインテレオンをそれぞれ繰り出す

 

 

「リゼさんはバタフリーか!」

 

「可愛くて翅も綺麗!コンテストには打って付けのポケモンですね!」

 

「対するレインさんはインテレオンか」

 

「僕のジュナイパーやレインさんが一次審査で出したガラルのヤドランにも引けを取らないくらい凄い射撃の腕前を持つポケモンだよ…!」

 

「その2体でのコンテストバトル…!どうなるか楽しみだね!」

 

 

参加者待機のテントでういは達が見守るなか、リゼが先手を仕掛ける

 

 

「バタフリー!"ぎんいろのかぜ"!」

 

「フリィ〜ッ!」

 

『先制はバタフリー!鱗粉を乗せた綺麗な"ぎんいろのかぜ"で攻撃です!』

 

 

バタフリーが"ぎんいろのかぜ"を繰り出すと共に、大型モニターに映るレインのポイントゲージが僅かに減少する

 

 

「技を出しただけでレインさんのポイントを減らしたぞ…!?」

 

「技をより美しく決めると、相手のポイントを減らせるんですよ!」

 

 

コンテストバトルならではとなるポイント制の仕様に驚くエクス達にういはがそう答えるなか、レインが反撃の指示を出す

 

 

「インテレオン!"エアカッター"!」

 

 

インテレオンは"エアカッター"を繰り出すと、迫る"ぎんいろのかぜ"にぶつけて霧散させ、自身に綺麗な鱗粉の雨を降り注がせる

 

 

『インテレオン!"エアカッター"で"ぎんいろのかぜ"を防ぎつつ、鱗粉の輝きを利用して美しさをアピール!』

 

 

夢追の実況と共に、リゼのポイントゲージがレインより少し多く減少する

 

 

「やりますね…!レインさん…!」

 

「今度はリゼさんのポイントが減ったな」

 

「相手の技を防ぎつつ、それを利用して自分を美しく魅せたからです!ただバトルすればいいだけじゃなく、ポケモンと技をその中でどう魅せるか!それがコンテストバトルなんです!」

 

 

リゼとレインのバトルを通してコンテストバトルの醍醐味をういはが説くなか、その2人の攻守が入れ替わる

 

 

「今度はこっちからいきますよ!インテレオン!"ねらいうち"!」

 

「バタフリー!回転しながら"ぎんいろのかぜ"!」

 

 

得意技である"ねらいうち"を繰り出すインテレオンに対し、バタフリーはリゼの指示に従って体を回転させながら"ぎんいろのかぜ"を繰り出す

 

すると、渦を巻いた"ぎんいろのかぜ"にバタフリーは包み込まれ、それが防壁となって"ねらいうち"の直撃を阻んだ

 

 

『バタフリー!回転と共に繰り出した"ぎんいろのかぜ"で"ねらいうち"を防御!』

 

「技の使い方に加えて、銀色の衣を纏っているかのようにバタフリーの美しさをアピールしている。上手いね」

 

 

バタフリーのパフォーマンスに黛がそう評し、レインのポイントゲージが1/4ほど減少する

 

 

「風の防壁…!それなら…!インテレオン!特大の"エアカッター"!」

 

 

バタフリーを守り渦巻く"ぎんいろのかぜ"に対抗しようとレインが"エアカッター"指示すると、インテレオンは繰り出した風の刃を1つに集約して作り出した一撃の威力を高めた巨大な"エアカッター"を放つ

 

 

『巨大な"エアカッター"…!?当たれば相当なダメージとなりそうだが…!』

 

 

インテレオンのパワフルな攻撃に会場からは驚きの声が上がり、リゼのポイントゲージが減少する

 

 

「バタフリー!避けて!」

 

 

しかし、"ぎんいろのかぜ"を利用した防御を見越して一撃の高さに比重を置いた巨大な"エアカッター"は本来の持ち味である弾幕攻撃ではなく単発の攻撃となってしまったことから、バタフリーの華麗な飛行で難なく躱されてしまう

 

 

『おーっと!巨大"エアカッター"直撃ならず!』

 

「よし!」

 

 

バタフリーが大技の直撃を回避し、レインのポイントゲージが僅かに減少してリゼは小さくガッツポーズする

 

だがその時、レインが不敵に笑みを浮かべる

 

 

「インテレオン!"エアカッター"を"ねらいうち"!」

 

「えっ…!?」

 

 

レインの指示にリゼが驚くなか、インテレオンはバタフリーに直撃しなかった巨大な"エアカッター"に"ねらいうち"を繰り出し、命中させる

 

瞬間、"ねらいうち"の直撃によって巨大な"エアカッター"は本来の大きさとなる無数の"エアカッター"に分かれ、軌道を変えて再びバタフリーに襲い掛かる

 

 

「フリィ…ッ!?」

 

「バタフリー…っ!」

 

『これは凄い!インテレオン!外れた巨大"エアカッター"を"ねらいうち"で分裂させ攻撃!』

 

「大胆な大技から一転して、"エアカッター"本来の弾幕攻撃への変化。当たれば大ダメージ、外しても魅せる演技に繋げている計算高い一手だな」

 

「攻撃を上手く躱した、という相手の油断も突いた実にトリッキーな戦法ね」

 

 

レインとインテレオンの作戦にしてやられ、バタフリーは"エアカッター"の直撃を受けてしまい、リゼのポイントゲージが大きく減少する

 

 

「インテレオン!もう一度"エアカッター"!」

 

 

効果抜群のダメージを受けたバタフリーに、インテレオンは再び"エアカッター"で仕掛ける

 

 

「バタフリー!"サイコキネシス"!」

 

 

しかし、迫る無数の"エアカッター"をバタフリーは"サイコキネシス"でピタリと止める

 

 

「そのまま"ぎんいろのかぜ"!」

 

 

そして、バタフリーは"ぎんいろのかぜ"を繰り出すと同時に、その風に乗せて"サイコキネシス"で止めた"エアカッター"を撃ち出す

 

 

「インテ…ッ!?」

 

「しまった…!インテレオン…!」

 

『バタフリー!"サイコキネシス"で"エアカッター"を全て止め、その強力さをアピールすると同時に"ぎんいろのかぜ"と組み合わせた美しくもパワフルな攻撃!』

 

 

"エアカッター"を乗せた"ぎんいろのかぜ"がインテレオンに直撃し、その魅せ方にレインのポイントゲージが大きく減少する

 

 

「インテレオン…!大丈夫…!?」

 

「インテッ!」

 

(流石ですね、リゼさん…!レベルの高さではバタフリーよりもパタちのインテレオンの方が上回ってるはずなのに、瞬時に判断してポケモンと技を魅せるこのコンテストバトルにおいてはリゼさんの方が上回ってる…!)

 

 

インテレオンはまだまだ戦える様子なものの、コンテストバトルの勝敗を左右する重要な要素となるポイントでは残り半分ほどのリゼに対し、レインは半分を切って残り1/3ほどであった

 

そして、バトルが終了するまでの制限時間は残り2分ほど…先程見せた"エアカッター"の大技ような策が他に無く、リゼ相手に同じ手が通用すると思っていないレインにとって、勝ち目はバトルオフを狙う以外に無かった

 

しかし、まともなバトルはこのコンテストバトルにおいて相手のパフォーマンスに利用される危険がある

 

 

「…出来ることならポケモンリーグまで隠しておきたかったけど、不完全燃焼で負けるのは嫌だ!」

 

 

故に、レインは先を見越した出し惜しみを辞めた

 

コンテストバトルとは言え、リゼとの勝負に負けたくはなかったから

 

 

「インテレオン!アレをやるよ!」

 

 

意を決したレインに呼び掛けにインテレオンは小さく頷くと、景色に溶け込むように自身の身体を透けさせ、その姿を消した

 

 

「フリィ…ッ!?」

 

「消えた…!?」

 

『おーっと!インテレオンの姿が全く見えなくなりました!』

 

「どうなってるんだ…!?」

 

「インテレオンが隠し持ってる能力の1つだよ!"いろへんげポケモン"のカクレオンみたいに身体を周りの景色の色と同化させて姿を消すことが出来るんだ!」

 

「さっすが師匠!詳しいですね!」

 

「残りのポイントが半分まで追い詰められて、本気を出してきたみたいだね…!」

 

「インテレオン!"アクアブレイク"!」

 

 

リゼや夢追、観客と同様にインテレオンの透明化能力に驚く不破達にアルスがそう解説するなか、レインが攻撃の指示を飛ばす

 

 

「一体何処から…!」

 

「フリィ…ッ!」

 

 

いつ何処から仕掛けてくるか警戒するリゼとバタフリー…その背後から透明化を解除して姿を現したインテレオンが"アクアブレイク"を繰り出す

 

 

「バタフリー…っ!後ろ…っ!」

 

「フリィ…ッ!」

 

「インテッ!」

 

 

リゼの咄嗟の呼び掛けでバタフリーが背後を振り返るも、その瞬間にインテレオンの"アクアブレイク"が炸裂する

 

 

「フリィ〜…ッ!?」

 

「バタフリー…!"エアスラッシュ"で反撃して…!」

 

「フ…!フリィ〜…ッ!」

 

 

リゼの指示にバタフリーは"アクアブレイク"のダメージを堪えて体勢を立て直し、"エアスラッシュ"を繰り出す

 

 

「インテレオン!姿を隠して!」

 

「インテッ!」

 

 

しかし、技が直撃する前にインテレオンは再び姿を消し、"エアスラッシュ"は命中せずに空を切る

 

 

「もう一度"アクアブレイク"!」

 

「バタフリー!気を付けて!」

 

「フリィ…ッ!」

 

「インテッ!」

 

「フリィ〜…ッ!?」

 

 

警戒するも攻撃の直前に姿を現すインテレオンにバタフリーは対応が間に合わず、反撃する暇も与えられずに"アクアブレイク"のダメージだけが蓄積されていく

 

 

『インテレオン!透明化能力を駆使したヒット&アウェイでバタフリーを追い詰めていきます!』

 

 

インテレオンの特徴もアピールする戦法にバタフリーの体力は勿論、リゼのポイントゲージもじわじわと削られていく

 

 

(私のバタフリーとレインさんのインテレオンとじゃ素早さの能力に差がある…!接近戦においてはインテレオンが圧倒的に有利…!姿を見せた時だと反撃が間に合わない…!)

 

 

一方的な状況にリゼは表情を険しくしながらも何か逆転の手はないかと必死に思考を巡らせる

 

 

(飛行高度を上げる…?いや、ダメだ…!制限時間も残り少ないし、その間もインテレオンが姿を消したままなら、どのみちポイント差で負けちゃう…!となると、やっぱりインテレオンをあぶり出さないと…!何か良い手は…!そうだ…!)

 

 

思考を巡らせた末に、リゼは挽回の策を閃き出す

 

 

「バタフリー!回転しながら"しびれごな"!」

 

「フリィ…ッ!」

 

 

リゼが取った策…それは"しびれごな"を広範囲に散布させることであり、指示を受けたバタフリーはインテレオンの跳躍も届かない高度まで飛翔すると、そこで身体を回転させて鱗粉を加えてバトルフィールドに広く"しびれごな"を撒き降らす

 

 

『バタフリー!上空から鱗粉の輝きを加えた美しい"しびれごな"をフィールド全体へ降り注がせます!』

 

「"しびれごな"…!麻痺状態にされるのはマズい…!インテレオン!こっちも回転しながら"エアカッター"!」

 

 

"しびれごな"によって麻痺状態となってしまえばインテレオンの動きが鈍るだけでなく、身体の痺れで大きな隙を与えてしまい、それが機に逆転されてしまう

 

それだけは避けなければならないと、レインは降り注いでくる"しびれごな"を吹き飛ばそうと、インテレオンに"エアカッター"を繰り出させる

 

そして、回転しながら全方位に向けて繰り出したインテレオンの"エアカッター"はレインの狙い通りに降り注いでくる"しびれごな"を吹き飛ばし、寄せ付けないことに成功する

 

 

『あーっと!バタフリー!広範囲に撒いた"しびれごな"でインテレオンを透明状態から引き摺り出しましたが、"エアカッター"による防御に阻まれ届かない!』

 

「残念だったね、リゼさん!この勝負、私達の…!?」

 

 

勝ちを確信して笑みを浮かべるレイン

 

だが、目が合ったリゼの"まだ勝負は終わっていない!"と言いたげな諦めの無い闘志を感じさせる楽しそうな表情に勝利宣言の言葉を詰まらせた

 

 

「バタフリー!"エアスラッシュ"!」

 

 

瞬間、リゼの指示が飛んで、まだ地上へ降り注ぐ"しびれごな"が残る状況でバタフリーは渾身の"エアスラッシュ"をインテレオンへ向けて繰り出す

 

"エアスラッシュ"は降り注ぐ"しびれごな"を取り込みながら、全方位へ放たれている"エアカッター"数発との衝突も難なく打ち破ってインテレオンへと直撃する

 

 

「インテェ…ッ!?」

 

「インテレオン…っ!」

 

『バタフリーの"エアスラッシュ"!"しびれごな"と融け合ってパワフルながらも美しく魅せました!』

 

「なるほど!"しびれごな"を広く撒き降らした目的はインテレオンに全方位へ向けた防御を強いるためか!」

 

「レインさんのインテレオンが見せた技の中でそれが可能だったのは"エアカッター"。そして、リゼさんの狙い通りにインテレオンは"エアカッター"での全方位に繰り出すことで降り注いでくる"しびれごな"を寄せ付けなかった」

 

「でも、"エアカッター"を全方位へ満遍なく繰り出したことで、一方向への攻撃の厚みが弱まった。そこを威力で勝る"エアスラッシュ"で突破したわけやね」

 

「続けて"ぎんいろのかぜ"!」

 

「フリィ〜ッ!」

 

 

リゼの真の狙いに気付いて司達審査員が感嘆の声を上げ、レインのポイントゲージが大きく減少するなか、バタフリーは繰り出した"ぎんいろのかぜ"でインテレオンへの追撃を仕掛ける

 

 

「来るよ、インテレオン!"エアカッター"!」

 

「イン…テ…ッ!?」

 

「インテレオン…!?

 

 

迎撃に"エアカッター"を指示したレインだったが、インテレオンは直撃を受けてしまった"しびれごな"と"エアスラッシュ"の合体技によって麻痺状態に陥ってしまい、身体が痺れて攻撃に移れず"ぎんいろのかぜ"の直撃を受けてしまう

 

 

「インテェェ…ッ!?」

 

「くっ…!負けるな!インテレオン!"ねらいうち"!」

 

 

"ぎんいろのかぜ"に吹き飛ばされるなか、レインの声を聞いたインテレオンは崩れた体勢から"ねらいうち"を繰り出そうとバタフリーに狙いを定める

 

 

『タイムアーップ!!』

 

「「…っ!」」

 

「「…ッ!」」

 

 

そこで夢追から制限時間5分の終了が声を大にして宣言され、バタフリーとインテレオンはバトルを止め、リゼとレイン、そして会場の全員が両者のポイントが表示されている大型モニターに視線を移す

 

 

『二次審査コンテストバトル、そのファーストステージ第1試合を制したのは…!リゼ・ヘルエスタさんです!!』

 

 

両者のポイントは共に残り1/4を切っており、最後の巻き返しでレインのポイントを大きく削り、僅かに多く残したリゼが勝利を手にした

 

 

「やった〜!よく頑張ったね!バタフリー!」

 

「フリィ〜!」

 

「ありゃりゃ、負けちゃったか〜…。お疲れ様、インテレオン。良いバトルだったよ」

 

「インテェ…」

 

 

片や勝利を喜び、片や敗北の悔しさこそ残るものの相手と全力のバトルが出来たことに満足しながら、リゼとレインは奮闘した自身のポケモン達を褒め称えた

 

 

「いやぁ〜!初っ端から本場のコンテストバトルにも劣らない素晴らしい演技だったな!」

 

「そうだね。ポケモンと技、どちらもしっかり魅せれていたと思う」

 

「トレーナーとの息もピッタリで、応えようとする姿からも互いの信頼関係の深さを窺えてよく育てられてると感じました」

 

『審査員の方々、ありがとうございます!リゼさん!レインさん!白熱したコンテストバトルをありがとうございました!』

 

 

夢追の締めの言葉を以って、観客からの大歓声と拍手に見送られながらリゼとレインはバトルコートから退場する

 

 

「あの2人、本当に凄いバトルだったね!」

 

「くぅ〜…っ!俺もコンテストバトルしてみたかったな〜…!」

 

「なら、大会が終わった後で一次審査落ち組でコンテストバトルのトーナメントでもしようぜ!」

 

「それはいいけど、コンテストバトルのポイントはどうするんだよ…」

 

「あっ…。たしかに、それ忘れてたわ…」

 

「あの大型モニターとか機材あれば問題ないんだろ?なら、大会終わった後で買い取ってもらおうぜ!リゼさんに!」

 

「うわぁ…リゼさんを財布扱いなんて…。エビ先輩、不敬罪で首飛んでも僕知らないからね…」

 

 

リゼとレインのコンテストバトルに興奮冷めやらぬ明那達が騒ぐなか、続く第2試合で対戦するフレンと緑仙はバトルに向けて気持ちを昂らせていた

 

 

「流石はリゼ様…!よ〜し!ここで勝って、リゼ様と決勝でバトルするぞ〜!」

 

「楽しみにしてるところ悪いけど、そうはいかないよ。僕だって、リゼと全力でバトル出来る機会を心待ちにしてたんだから」

 

「緑仙さんもリゼ様と…!?なら、全力で勝ちにいきます!」

 

「臨むところだよ!」

 

 

リゼとの決勝戦を懸けて、フレンと緑仙は熱い火花を散らすのだった

 





リゼ・ヘルエスタ
手持ち:エンペルト、グレイシア、バタフリー
   サイドン、ルカリオ、ソウブレイズ

相羽ういは
手持ち:メロエッタ、アシレーヌ、アゲハント
   シャンデラ、ハハコモリ、アマルルガ

レイン・パターソン
手持ち:インテレオン、ヤドラン(ガラル)
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