にじさんじ×ポケットモンスター   作:Mr.ソロ

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第78話「熱戦コンテストバトル!フレンvs緑仙!」

 

「リゼさん!お疲れ様でした!」

 

 

二次審査コンテストバトル…そのファーストステージ第1試合をレインと戦い合い、激しい接戦の末に勝利したリゼは彼女と共にバトルコートを後にし、二次審査に進んだ参加者の待機場所として用意されたテントへと移動すると、そこで待っていたういはから労いの言葉を掛けられる

 

 

「ありがとう!ういはちゃん!」

 

「凄く良いバトルでしたよ!ポケモン達の魅せ方もバッチリだったし、リゼさんにはポケモンパフォーマーの才能があると思います!」

 

「そ、そうかな〜…!」

 

 

ういはからの称賛にリゼが照れるなか、レインが一歩前に出る

 

 

「初めまして!私、レイン・パターソンって言います!あのコンテストアイドル、相羽ういはさんとお会いできて光栄です!しかも、リゼさんとお知り合いだなんて!」

 

「レインさんはエデンシティ出身の警備隊の方で、今は私達と同じポケモンリーグ挑戦を目指してるトレーナーなんです!」

 

「そうなんですか!結果は残念だったけど、インテレオンのコンテストバトルとても良かったです!よろしくお願いしますね!」

 

 

2人が親睦を深めるなか、ういはが所持するモンスターボールの1つが勝手に開き、その中から1体のポケモンが飛び出す

 

 

「メロ〜!」

 

 

出てきたのはメロエッタ…コンテストの賑わいに感化されたようだった

 

 

「メロエッタ…!?勝手に出てきちゃ…!」

 

「えぇ…っ!?何このポケモン…!初めて見た…!可愛い〜!」

 

「レ、レインさん…!実はその…!」

 

 

ボールから飛び出たメロエッタにういはが慌てる横で、リゼはメロエッタの身に関わる事情についてレインに話す

 

 

「なるほど、そんなことが…!にじレジ団はヴィンさんの研究対象であるニジサンジ地方の歴史。それに関わるプレートを狙う私達にとっても無視出来ない悪い連中です!メロエッタのことは絶対に他言しません!」

 

「ありがとうございます!レインさん!」

 

「メロ〜!」

 

「あっ…!そろそろフレンと緑仙さんの試合が始まるみたいですよ!」

 

 

レインに事情を説明し終えたところで、バトルコートに立ったフレンと緑仙の準備が整い、二次審査コンテストバトル…その第2試合が始まりを迎える

 

 

 

 

『さあ、続いては第2試合!片やフレンさん!此方緑仙さん!このバトルを制し、決勝戦への切符を手に入れるはどちらなのか!それでは、制限時間5分!参ります!』

 

「頑張って!バシャーモ!」

 

「いけ!ウーラオス!」

 

 

夢追の宣言と共にコンテストバトルがスタートし、フレンはバシャーモを、緑仙はウーラオスを繰り出す

 

 

『フレンさんはバシャーモ!緑仙さんはウーラオス!奇しくも格闘タイプ同士の対決となりました!』

 

「あのウーラオスは一撃の型の姿だな…!格闘タイプであると同時に悪タイプも持ち合わせている…!」

 

「ってことは、相性的に弱点が突けるバシャーモが有利だね!」

 

「タイプ相性はたしかにそうっすけど、緑仙さんのウーラオスはかなり強いっすよ〜!」

 

「それにこれはコンテストバトル。普通にバトルするだけじゃ勝利は出来ないよ」

 

 

フレンと緑仙がそれぞれ繰り出したバシャーモとウーラオスの対面に、リゼ達とは別のコンテスト参加者の待機テントから観戦しているイブラヒム達が言葉を交わし合う

 

 

「バシャーモ!"スカイアッパー"!」

 

 

先に仕掛けたのはフレン…バシャーモは"スカイアッパー"を発動させ、ウーラオスへと突っ込む

 

 

「躱せ!ウーラオス!」

 

「ウーラッ!」

 

 

緑仙の指示を受け、ウーラオスはバシャーモが繰り出した"スカイアッパー"を合気道の要領で受け流し、直撃を躱した

 

 

「まだだよ!バシャーモ!連続で"スカイアッパー"!」

 

「バシャアッ!」

 

 

フレンの指示を受けてバシャーモは何度も"スカイアッパー"を繰り出し攻めるが、ウーラオスはその悉く全てを完璧に受け流してみせた

 

 

『ウーラオス!バシャーモの凄まじい猛攻を華麗に受け流し続けています!』

 

「流石は"けんぽうポケモン"のウーラオス。無駄な動きが一切無い見事な武術だ」

 

 

バシャーモの攻撃を巧みに捌くウーラオスに夢追と司はそう評すると共に、フレンのポイントゲージが1/8ほど減少する

 

 

「フレンのバシャーモの攻撃をあんな簡単に…!」

 

「緑仙は手持ちの格闘ポケモン達に様々な武の心得を教えてるんだ。だから、それを活かせる格闘戦においては見ての通りの無類の強さを発揮する」

 

「ウーラオス!"つばめがえし"!」

 

 

驚くメリッサに明那がそう言葉を返すなか、攻勢に出た緑仙の指示を受けたウーラオスはバシャーモが次に繰り出した"スカイアッパー"を受け流すと、その返しに繰り出した"つばめがえし"を懐へと直撃させる

 

 

「バシャ…ッ!?」

 

「バシャーモ…っ!」

 

『ウーラオスの強力な"つばめがえし"が決まった〜!効果は抜群です!』

 

 

鮮やかな攻撃の受け流しから一転して、ウーラオスの力強さを魅せた"つばめがえし"の直撃により、バシャーモは効果抜群の大ダメージを受け、フレンのポイントゲージが更に1/8ほど減少する

 

 

「バシャーモ…!大丈夫…!?」

 

「バシャア…ッ!」

 

(緑仙さんとウーラオス、強い…!まともに戦うだけじゃ勝てるか分からない…!それに、今回はコンテストバトル…!それをちゃんと意識して戦わないと…!リゼ様みたいに…!)

 

 

フレンは緑仙とウーラオスの実力を改めて認識すると共に、コンテストバトルの基本であるポケモンや技の魅せ方を先程の第1試合で見事に勝利した敬愛するリゼのバトルを参考に考える

 

 

「…よし!バシャーモ!回転しながら"ほのおのうず"!」

 

 

考えが纏まったフレンは指示を飛ばし、バシャーモはその場で高速に回転しながら"ほのおのうず"を繰り出す

 

すると、バシャーモを中心に包み込んだ"ほのおのうず"は更に加えられた回転でその勢いと威力、規模を大きくする

 

 

『こ、これは…!?"ほのおのうず"が回転によってパワーアップ…!さながら炎の竜巻のようです…!』

 

 

先のリゼとレインがバトルで見せた回転を利用した技の魅せた方…その応用が功を奏し、"ほのおのうず"を上手く魅せれたことで緑仙のポイントゲージを3/16ほど減少させる

 

そして、バシャーモは炎の竜巻となった"ほのおのうず"に包まれながらウーラオスへと迫り出す

 

 

「炎タイプならではの魅せ方ってやつだね。僕のウーラオスにはそういうの無理だけど、パワーなら負けないよ!"あんこくきょうだ"!」

 

 

フレンとバシャーモの魅せるバトルを前にウーラオスの力を信じている緑仙は少しも動揺せずに指示を飛ばす

 

 

「ウーラァッ!!」

 

 

その信頼に応えようと、ウーラオスは迫る炎の竜巻に向かって力強く地を蹴り、力を集中させた右の拳から繰り出される渾身の"あんこくきょうだ"を叩き込む

 

瞬間、"あんこくきょうだ"の脅威的なパワーに炎の竜巻はいとも容易く貫かれ霧散した

 

 

「…っ!?」

 

「ウラ…ッ!?」

 

『ウーラオスの強烈な"あんこくきょうだ"が炎の竜巻を打ち破りました!…がしかし、バシャーモの姿が見当たりません…!』

 

 

だが、掻き消えた炎の竜巻…その中にいるはずのバシャーモの姿が無かった

 

まさかの出来事に緑仙、ウーラオスは目を見開き、夢追や会場の観客達は周囲をキョロキョロと見渡して消えたバシャーモの姿を探そうとする

 

 

「バシャーモっ!"ブレイズキック"っ!」

 

「…っ!?上か…!」

 

 

その最中、顔をやや上に向けて指示を叫んだフレンに釣られて緑仙も上空へ目をやると、そこに天高く飛躍していたバシャーモの姿を捉えた

 

 

「お〜…!あんな空高いところに…!」

 

「バシャーモの発達した脚力によるもの…だけじゃないね。おそらく、ウーラオスの"あんこくきょうだ"が直撃する直前に、竜巻の渦に乗ってあの高さまで跳躍したんだ」

 

 

黛が冷静な分析からそう推測を述べるなか、バシャーモはウーラオス目掛けて上空からの急降下による勢いを乗せた"ブレイズキック"を繰り出す

 

 

「なるほどね…!でも、そんなに距離があったら回避する余裕は十分にあるよ!」

 

 

ウーラオスの力強い"あんこくきょうだ"と自慢の脚力を活かしたバシャーモの跳躍力で2人のポイントゲージが共に1/8ほど減少するなか、天高く離れた距離から仕掛けるバシャーモの攻撃は地上に到達するまで相応の時間があり、その隙にウーラオスは攻撃の着地点から十分離れた後方へと余裕を持って退いた

 

 

「ウーラオス!バシャーモが地上に降り切った瞬間に"つばめがえし"だ!」

 

「ウーラッ!」

 

 

そして、"ブレイズキック"を繰り出すバシャーモがバトルコートに激突した直後の隙を狙おうと、ウーラオスは"つばめがえし"を構えてその時を待つ

 

 

「バシャーモっ!いっけぇぇぇぇぇっ!!」

 

「バシャアァァァァッ!!」

 

 

だが、そんなことなどお構い無しと言わんばかりにフレンとバシャーモは声を張り上げ、天高くからの急降下による加速で威力を増した"ブレイズキック"をバトルコートの中央に叩き込む

 

 

ドゴォォォォォォォォンッ!!!

 

 

「ウラァ…ッ!?」

 

「なっ…!?」

 

「「「「「…っ!!?」」」」」

 

 

その瞬間、再び会場全体を驚愕させる事態が起こった

 

直撃した"ブレイズキック"がバトルコートの中央を中心に広範囲へ大きな割れ目を生み出し、直後にその割れ目の隙間から勢いよく炎を噴き上がらせたのだ

 

 

『こ、これは…っ!?バトルコート全体に出来た割れ目を伝って"ブレイズキック"の炎が噴き上がりました…っ!』

 

「ウーラ…ッ!?」

 

 

その光景は落下した隕石により引き起こされた災害のよう…噴き上がる炎に囲まれて身動きの取れないウーラオスはそのダメージと凄まじい熱さに晒されてしまう

 

 

「まさか、"ブレイズキック"をこんな風に使うなんてな…!」

 

「フィールドを味方にする戦術は今まで色々見てきたけど、これはその中でもなかなかのものだね」

 

「噴き上がる無数の火柱に包まれて、バシャーモの雄々しさもより惹き立たされてるわね」

 

 

これには審査員の3人も好評を示し、緑仙のポイントが3/16ほど減少する

 

 

「バシャーモ!"スカイアッパー"!」

 

「バシャアッ!」

 

 

その最中、噴き上がる炎に囲まれ身動きが出来ないウーラオスに地を蹴り速攻で肉迫したバシャーモの繰り出す"スカイアッパー"が炸裂する

 

 

「ウーラァァァ…ッ!?」

 

「ウーラオス…っ!」

 

「バシャーモ、一気に畳み掛けるよ!"ほのおのうず"!」

 

 

大きく吹き飛ばされ仰向けに地面へと激突したウーラオスを心配して緑仙が叫ぶなか、バシャーモが追撃に繰り出した"ほのおのうず"がウーラオスを呑み込む

 

 

『バシャーモ怒涛の攻撃っ!これはかなりのダメージになっているぞっ!』

 

「ウーラオス…!まだやれるよな…!お前はこの程度で倒れたりしないだろ…!」

 

 

夢追の実況が響き、ポイントゲージが更に3/16ほど減少するなか、緑仙は"ほのおのうず"によって包まれているウーラオスに呼び掛ける

 

 

「ウー…ラァッ!」

 

「よし…!今度はこっちが反撃する番だ!"ビルドアップ"!」

 

 

その姿は見えない…しかし、微かに聞こえたその声から緑仙はウーラオスが立ち上がったことを確信すると"ビルドアップ"を指示する

 

 

「ウーラァァッ!」

 

「バシャ…ッ!?」

 

「えぇ…っ!?」

 

 

"ウーラオスは繰り出した"ビルドアップ"で自身の肉体を鍛え攻撃力と防御力を高めると、雄叫びを上げると共にその力で自身を囲い縛る"ほのおのうず"を弾き飛ばした

 

 

『ウーラオス!"ビルドアップ"で高めた力で"ほのおのうず"を弾き飛ばしました!』

 

「ほう、なかなかのパワーだな!」

 

「1度の"ビルドアップ"で、それも技を使わずにその身だけで"ほのおのうず"を弾くなんてね」

 

「相手の技も利用して、ウーラオスの力強さを演出している。良いアピールだね」

 

 

審査員達がそう評すると共にフレンのポイントゲージが1/8ほど減少する

 

 

「バシャーモ!"ブレイズキック"!」

 

 

"ほのおのうず"が効かないならばと、フレンの指示を受けたバシャーモは"ブレイズキック"を仕掛ける

 

 

「ウーラオス!受け止めるんだ!」

 

「ウーラッ!」

 

 

緑仙の指示が飛び、気合いを込めて短く声を発したウーラオスはバシャーモが繰り出す"ブレイズキック"を真正面から受け止め切る

 

 

「バシャ…ッ!?」

 

「そんな…っ!」

 

「いいぞ!"インファイト"!」

 

「ウーラァッ!」

 

 

"ビルドアップ"による防御力の強化によって"ブレイズキック"のダメージがあまり効いていないことにフレンとバシャーモが思わず驚くなか、すかさず反撃に出たウーラオスが繰り出す"インファイト"の連撃をバシャーモは諸に浴びてしまう

 

 

「バシャァァァ…ッ!?」

 

「バシャーモ…っ!」

 

 

連撃の最後に繰り出された強烈な蹴りを食らったバシャーモは大きく吹き飛ばされ地面へと激突し、相当なダメージを負ったことが一目で分かるほどボロボロとなったその姿に辛く不安そうな表情でフレンが鋭く声を上げる

 

 

『ウーラオスの強烈な"インファイト"が決まった〜っ!』

 

「敢えて"ブレイズキック"を正面から受け止めることで、"ビルドアップ"で強化した防御力の高さをアピールしてきたね」

 

「更に返しの"インファイト"でキレのある鮮やかな連撃と"ビルドアップ"の効果で高まった攻撃力による力強さも魅せているな!」

 

「格闘ポケモンならではのパワフルな魅せ方ね」

 

 

ウーラオスのパフォーマンスを黛達はそう評し、フレンのポイントゲージが1/4ほど減少する

 

 

(どうしよう…!"ビルドアップ"で能力を上げた緑仙さんのウーラオス相手にバシャーモの攻撃は通らない…!こっちも"ビルドアップ"が使えれば…!でも、この日のために新しく覚えた技と引き換えにもう…!その上メガシンカも使えないんじゃ、勝ち目は…!)

 

 

"ビルドアップ"で能力を高めたウーラオスに対抗出来る術が見出せず、敗北を覚悟するフレンは悔しさにグッと眼を瞑る

 

 

「…ッ!バ…シャアアアアアッ!!!」

 

『…っ!?』

 

「「「「…っ!?」」」」

 

「バシャーモ…っ!?」

 

 

その時、ボロボロの身体を起き上がらせたバシャーモが咆哮を轟かせ、その身体から凄まじい熱を帯びた炎を噴き上がらせた

 

 

「イブラヒム…!あれって…!」

 

「ああ…!"もうか"が発動したんだ…!」

 

 

体力を極限まで消耗した時に炎タイプの技の威力を上げる特性"もうか"…その発動に会場全体が驚愕に包まれる

 

 

『なんとバシャーモっ!体力を極限まで追い詰められたことで特性の"もうか"を発動っ!果たしてこれが逆転の一手となるのかっ!?』

 

 

「バシャーモ…っ!そうだよね…!メガシンカなんて無くても、アナタとなら勝てる!次の大技で勝負を決めよう!"ほのおのうず"!」

 

 

その頑張りに込み上げてくる涙を堪えて勢いを取り戻したフレンは指示を飛ばし、バシャーモは繰り出した"ほのおのうず"で自身を包み込む

 

 

「自分に"ほのおのうず"を…!いや、待てよ…!これには何処か見覚えが…!」

 

「いくよ、バシャーモ!"ブレイブバード!」

 

 

"ほのおのうず"に包み込まれたバシャーモの姿に緑仙が既視感を覚えるなか、バシャーモはこの日までの特訓で新たに習得した技"ブレイブバード"を繰り出すべく上空に向かって跳躍する

 

そして、最高高度に達したところでバシャーモが"ブレイブバード"を発動させた瞬間、纏わせた"ほのおのうず"が巨大な炎の鳥を模すようにその形を変化させる

 

直後、ウーラオス目掛けてバシャーモが急降下を始めると、その身に纏う猛々しい紅炎の鳥が美しい蒼炎の鳥へと姿を変える

 

 

『"ほのおのうず"と"ブレイブバード"の合体技っ!美しく燃え盛る蒼い炎の鳥からは本当に生きているかのような迫力を感じますっ!』

 

(これは…!?前にリゼが黛とのバトルで見せたエンペルトの"うずしお"と"ドリルくちばし"を合体させた技に似てる…!)

 

 

夢追の実況が響き、ポイントゲージが約1/4ほど減少するなか、既視感の正体に気付いた緑仙は目を見開かせる

 

それはかつて、スメシシティのバトルスタジアムでリゼと黛がバトルした際にエンペルトが繰り出した"うずしお"と"ドリルくちばし"を合わせた大技"渦纏うドリルくちばし"と酷似していた

 

フレンもそれをコーヴァスシティのイブラヒムの屋敷で行われたリゼとコウのバトルで目の当たりにしており、このコンテストに向けて取り入れてきたのだ

 

 

「おいおい…!?アレって…!」

 

「リゼさんのエンペルトがまゆゆとのバトルで使った技に似てねぇか…!?」

 

 

緑仙と同じく、それをあの場で目の当たりにした明那達は驚きの声を上げ…

 

 

「何あの技…!?」

 

「もしかして、リゼさんのエンペルトの…!」

 

「フレン…!いつの間にバシャーモとあんな技を…!」

 

 

その発案者であるリゼも思わぬサプライズにういは達と共に目を丸くする

 

 

「最後まで驚かせてくれるね…!ウーラオス!受けて立つよ!"あんこくきょうだ"!」

 

 

最後まで全力で向かって来るフレンとバシャーモに胸を熱くされた緑仙は正面から勝負することを決意し、気持ちを同じくするウーラオスは右の拳にありったけのパワーを集中させる

 

 

「バシャアアアアアアアアッ!!!」

 

「ウーラァァァァァァァァッ!!!」

 

 

そして、互いに大咆哮を轟かせたバシャーモとウーラオスの繰り出す"蒼炎纏うブレイブバード"と渾身の"あんこくきょうだ"が激突し、あまりのパワーに爆発と共に巨大な火柱が天高く立ち昇る

 

 

「くっ…!」

 

「うぅ…っ!」

 

『うおわぁぁぁぁぁっ!!?』

 

「「「…っ!」」」

 

「「「うおおおおお…っ!?」」」

 

 

会場を駆け抜ける凄まじい熱気と爆風を皆が耐えるなか、そこで制限時間の5分が経ったことを報せる音が鳴り響く

 

 

『こ、ここでタイムアーップ…っ!激しい熱戦を繰り広げ、ファイナルステージへの進出を決めたのは…!』

 

 

実況者魂に突き動かされて、すぐさま転げた体を起き上がらせた夢追が大型モニターを見上げると、2人共に残り1/8を切っていたポイントは僅かにフレンの方が多く残っていた

 

 

『フレン・E・ルスタリオさんっ!二次審査コンテストバトルファーストステージ第2試合を制し、ファイナルステージに進出ですっ!』

 

「勝った…。勝てたぁ…っ!」

 

「バシャア…!バシャ…ッ!?」

 

「バシャーモ…っ!」

 

 

夢追の宣言を以って会場から大きな歓声が上がるなか、少し遅れて勝利したことを呑み込め歓喜するフレンは激戦の疲れに膝から崩れ落ち、その場にへたり込んだバシャーモの下へ駆け寄る

 

 

「大丈夫…!?バシャーモ…!」

 

「バシャア…」

 

「…ありがとう、バシャーモ!アナタは私の最高のパートナーだよ!」

 

 

奮闘したバシャーモをフレンは強く抱き締めながら、最大限の褒め言葉を贈ると共に感謝の気持ちを伝えた

 

 

「…負けちゃったか。お疲れ様、ウーラオス」

 

「ウーラ…」

 

「そうだね、僕も悔しいよ。でも、フレンとバシャーモに全力をぶつけてもらって、僕とウーラオスも全力で応えて、そんなバトルが出来て良かったって満足してる」

 

「ウーラッ!」

 

「うん!今回は負けたけど、次は絶対勝とう!」

 

 

敗北に終わってしまった緑仙とウーラオスはフレンとバシャーモとのバトルが最高であったと感じると共に、その悔しさを糧にポケモンリーグに向けて更に成長しようと気持ちを一つにするのだった

 

 

「いやぁ〜!格闘ポケモン同士、実に熱くパワフルなパフォーマンスの連続でした!」

 

「本当、少しも目が離せない白熱のバトルだったわ」

 

「互いに力強さをメインにアピールした分、トレーナーとポケモン達の全力…その熱量をとても強く感じたね」

 

『審査員の方々、ありがとうございます!さあ、次はいよいよ決勝戦…ファイナルステージ!第1試合を制したリゼ・ヘルエスタさんと第2試合を制したフレン・E・ルスタリオさんの対決となります!ここで準備も兼ねて休憩の時間を取らせていただきますので、皆様しばしのご歓談を!』

 

 

 

 

「お疲れ様、フレン!緑仙さん!」

 

 

決勝戦が始まるまでの休憩時間を設けられ、一先ず二次審査コンテストバトル進出者の待機所に移動して来たフレンと緑仙をリゼ達は労いの言葉と共に迎え入れる

 

 

「リゼ様〜!どうでしたか!?私とバシャーモのコンテストバトル!」

 

「とっても凄かったよ!"ほのおのうず"と"ブレイブバード"の合体技には驚かされちゃった!」

 

「あの状況から緑仙さんとウーラオスに勝てたのはバシャーモの頑張りとリゼ様のバトルが参考になったおかげです!決勝戦でもリゼ様をアッと言わせるバトルを魅せますから!」

 

「うん!正々堂々全力でぶつかろうね!」

 

 

互いの意気込みを伝え合い、リゼとフレンは決勝戦への熱意を高める

 

 

「緑仙さんも良いバトルでしたね!ウーラオスと一緒に凄く輝いてました!」

 

「うんうん!見てるパタち達も思わず熱くなっちゃいましたよ!」

 

「ありがとう、ういは、レインさん。僕としても満足のいくバトルだったけど、リゼと決勝戦の舞台で争えないことは少し残念かな」

 

 

"でも…"と、緑仙は言葉を続ける

 

 

「リゼとの全力のバトルはポケモンリーグまでの楽しみに取っておくよ。それまでに、もっともっとポケモン達と鍛えないと」

 

 

真っ直ぐな眼差しでそう告げた緑仙の想いにういはとレインは同意するように深く頷いた

 

 

「メロ〜!メロエ〜ッ!」

 

「メロエッタ、凄く楽しそう!」

 

「フレンさんと緑仙さんのコンテストバトルを見て、気持ちが昂ってるみたいですね」

 

 

ご機嫌な様子で飛び回るメロエッタをリゼ達が微笑ましそうに眺める

 

 

「メンレレレレレン レレレレレン レンレン レレレンレンレンレン レレ〜ン 」

 

 

その最中に突然、メロエッタは美しい歌声による幻想的な歌を奏で始める

 

 

「綺麗な歌声…!」

 

「はい…!なんだか心が安らぐような…!」

 

 

その歌に聞き惚れるリゼ達がうっとりとするなか、メロエッタの緑色の髪がオレンジ色に変色すると共にターバンのように巻かれ、腰部のスカートがドレス状のものからバレリーナを思わせる形へ変わり、その姿を変化させる

 

 

「えぇっ…!?」

 

「メロエッタの姿が変わった…!?」

 

「どういうこと…!?」

 

「この歌はメロエッタの"いにしえのうた"という技で、これを使った時にメロエッタは本来の姿とされるボイスフォルムから、このステップフォルムという姿にフォルムチェンジするんです」

 

「へぇ〜!そうなんだ〜!」

 

「それに姿が変わることでタイプも変化して、ノーマル・エスパータイプからノーマル・格闘タイプになるんです」

 

「タイプまで変わっちゃうんだ…!」

 

「まるでヒヒダルマの"ダルマモード"みたいだね…!」

 

「メロ〜!ロメッタ〜!」

 

 

ういはの説明に感心の声を上げるリゼ達は、ステップフォルムへと姿を変えたメロエッタの美しい歌と華麗なダンスを堪能しながら決勝戦が始まるまでの一時を過ごすのだった

 

 

 

 

「いやぁ〜。流石はニジサンジ地方で最も歴史ある街ヘルエスタシティ。今はお祭りの真っ最中なこともあってか、イチカラシティやスメシシティとはまた違う世界各地の珍しい物が沢山揃ってるねぇ〜」

 

 

その頃、コンテストに参加したレインとは別行動を取っていたレオスは祭りで開かれている様々な出店の掘り出し物を見て回っていた

 

 

「さて、そろそろコンテストの方も決勝戦まで進んでる頃かな〜?レイン君が勝ち進んでるかもしれないし、最後くらい見物に…んん…?」

 

 

出店を十分に見て回り、コンテストの観戦に行こうと足を会場となるヘルエスタ城へ向けたその時だった

 

ふと視界の下端で薄っすらと何かが光ったのを捉えてレオスが視線を下へ移すと、自身が掛けているバッグの中…その底で薄い光が明滅していた

 

 

「一体何が…?いや、もしかして…!」

 

 

ある予感が過ぎったレオスは慌ててバッグを漁り出し、明滅する光の発生源を掘り起こした

 

 

「やっぱりだ…!プレートが光ってる…!でも、どういうことだぁ…?」

 

 

明滅する光の発生源はレオスがスローンズ遺跡の奥深くで見つけた"こうてつプレート"だった

 

 

「これは…何かに反応もしくは共鳴している…?となると、このプレートと関係のある何かがこの街の何処かに…!こうしてはいられない…!」

 

 

ニジサンジ地方の歴史…その真相に大きく近付けるであろう何かが近くにあると知ったレオスは明滅するプレートの反応を頼りにその捜索へと駆け出した

 





リゼ・ヘルエスタ
手持ち:エンペルト、グレイシア、バタフリー
   サイドン、ルカリオ、ソウブレイズ

フレン・E・ルスタリオ
手持ち:バシャーモ、パルスワン、ラッキー
   フライゴン、ニューラ、パッチラゴン

相羽ういは
手持ち:メロエッタ、アシレーヌ、アゲハント
   シャンデラ、ハハコモリ、アマルルガ

緑仙
手持ち:ウーラオス(いちげきのかた)、コジョンド
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