「メロエッタがプレートと…!?」
レオスが持つプレートが突然輝き出した原因…それがメロエッタであると断言され、リゼ達は驚愕する
「でも、どうしてそう言えるんですか…?」
「実はこれまでに調べた4つあるプレートの裏面には古代の文字が記されていて、それを解読したところメロエッタに関係ありそうな一文があったんですよ」
「それはどんな内容なんですか…?」
「"救いを求め、我等守り神と共に天に祈りの歌を捧げる。天に我等の祈り届き、古の巨人達が大地より目を覚ます"」
「古の巨人達…!それって、前にオウマシティの来栖さんが所有する古い書物に記されていたって言う…!」
「ええ。大昔、超古代ポケモンのグラードンとカイオーガによって引き起こされた大災害で壊滅の危機にあったニジサンジ地方の大地を他の大地と繋ぎ合わせることで修復したとされる6体のポケモンです」
"そして…"と、レオスは言葉を続ける
「"我等守り神と共に天に祈りの歌を捧げる"。おそらく、この祈りの歌によって古の巨人達は目覚めたんでしょう。そこから推測するに、守り神と呼ばれていたポケモンは歌に関する不思議な力を有していた。そんなポケモンにピッタリ当て嵌まるのは…」
「"せんりつポケモン"のメロエッタ…というわけですね」
リゼの言葉にレオスは頷いて肯定すると、まだ話に理解が追いつかない様子のういはへと向き直る
「このメロエッタは君のポケモンなんですか?」
「は、はい…。コーヴァスシティの東にあるメイフ砂漠へ訪れた時に偶然辿り着いたオアシスで見つけて…」
「そうでしたか。ういは君、もし宜しければ君のメロエッタに私の研究の協力を…」
"お願いしたい"…と、レオスが言葉を紡ごうとしたその時だった
「「「「「うわぁぁぁぁぁっ!?」」」」」
悲鳴と共にテントの裏布が破られ、数人の少年少女達が雪崩れるように倒れ込んだ
「いたた…」
「お、重ぇ…」
「あっきーな…ふわっち…早く退いて〜…!」
「エクス君にアルス君…!?」
「それにイブラヒムさん達も…!?どうしてここに…!」
「あはは…。みんな、ごめんね…。エクスさんがレオスさんって人を見かけて行っちゃって、それに僕達も付いて来ちゃって…」
その正体は二次審査に進んだリゼ達と分かれて別の待機テントにいたはずのエクス達
下敷きになっているイブラヒムとアルスが呻き声を上げるなか、その後ろで1人無事に済んでいたメリッサが苦笑いを浮かべながらリゼ達に事情を説明する
「もしかして、今の話聞いてた?」
「いやぁ〜、ついつい…」
「でもビックリだよな〜!まさか、うーちゃんのメロエッタがそんなに重要なポケモンだったなんてさ!」
(それにはたしかに驚いた…。そういえば、にじレジ団は前にスメシシティでメロエッタを奪おうとした…。もしかすると、プレートとの関係に気付いていたからなんじゃ…?)
明那達の会話の裏でリゼがそう考え込んでいるとレオスの持つ"こうてつプレート"が気になったメロエッタがその表面を覗き込む
「メロ…!レレレ〜レレレ〜メレレレレレレ〜♪」
すると、メロエッタは先程リゼ達の前で披露した"いにしえのうた"とは異なる曲調の歌を口ずさみ始める
「こ、これは…っ!?」
直後、チラリとプレートに視線を向けたレオスが大声を上げ、何事かと驚いたリゼ達も彼の下へ集まりプレートを覗き込む
「今度は何…!?」
「おい…!なんかプレートの文字が光ってるぞ…!」
リゼ達が目にしたもの…それはプレートの表面には無かったはずの光る文字のようなものだった
「これプレートの表面ですよね…!?文字は裏面にしかなかったはずじゃ…!?」
「もしかして、今メロエッタが歌った歌で浮かび上がった…?」
「すげぇ…!」
「そ、それで…!なんて書いてあるんすか…!?」
「いえ…!これはプレートの裏面に記されているものとは違う初めて見る文字なので…!しかし、これでメロエッタとプレートが深い関係にあることは明らかとなりました!ういは君!是非このメロエッタに私の研究の協力を…!」
「ちょ〜〜〜っと待ったっ!」
度重なって起こる進展に興奮が抑えられない様子のレオスは息を荒げながらういはに研究への協力を申し出ようとするが、そこにレインが待ったを掛ける
「ヴィンさん!ういはさんはこれからリゼさんとのコンテストバトルがあるの!リゼさんも作戦やパフォーマンスを練らないといけないんだから、この話は大会が終わってからにしてよね!」
「おっと、そうだったんですか…!」
「はい。すみません、レオスさん。お話に関してはまた後ほど黛さんも交えて検討させてください」
「むむぅ…。早く調べたいところではありますが、ここだと最悪人目に付くかもしれませんからねぇ…。分かりました」
「ごめんなさい、ういはさん。それにリゼさんも。ヴィンさんのせいで貴重な休憩時間を邪魔しちゃって…」
「大丈夫です!大まかにパフォーマンスや作戦を考えるくらいですから!」
レオスとの話もまとまり、改めてリゼはういはとのコンテストバトルに向けて戦略を練るのだった
*
『皆様、お待たせいたしました!これより、ポケモンコンテスト:ヘルエスタシティ特別大会のスペシャルステージを開始したいと思います!』
しばらくして設けられた休憩時間が終わり、ステージに上がった夢追の宣言によって遂にリゼとういはのエキシビジョンマッチの幕が上がる
『それでは、スペシャルステージ!そのエキシビジョンマッチをバトルするお二人にご登場いただきましょう!まずはこちらから!今大会の決勝戦を勝ち抜き、見事優勝に輝いた!ポケモンリーグ挑戦を目指す若きポケモントレーナー!リゼ・ヘルエスタさん!』
夢追の紹介と共にテントから姿を現したリゼは大きな歓声を送る観客に愛想良く手を振り返しながら花道を通ってステージへと上がる
『対するは!同じくポケモンリーグ挑戦を目指すポケモントレーナーにして!ニジサンジ地方が誇るポケモンパフォーマー!相羽ういはさん!』
続くういはも夢追の紹介を受けてテントから飛び出し、迎えてくれる観客に元気いっぱいに大きく手を振りながらステージへと上がり、リゼとは逆端のバトルコートの立ち位置に着く
『ルールは先程もお伝えした通り、ダブルバトルで行います!では早速、お二人共準備はよろしいでしょうか!?』
「「はい!」」
確認する夢追にリゼとういはは意気良く応える
『それでは、制限時間5分!参ります!』
「お願い!グレイシア!ルカリオ!」
「ハハコモリ!アマルルガ!ステージ…オン!」
夢追の試合開始の合図と同時に、リゼはグレイシアとルカリオを、ういははハハコモリとアマルルガを繰り出す
「リゼ様はグレイシアとルカリオですね!」
「対してうーちゃんはハハコモリとアマルルガか」
「タイプ相性だと氷タイプのグレイシアは草タイプを持つハハコモリに、格闘・鋼タイプのルカリオは岩・氷タイプのアマルルガに有利を取れるね」
押し掛ける形となった明那達もそのままテントに残ってフレン達と2人のバトルを観戦することとなり、互いの所見を述べ合う
「だが、これはコンテストバトル。タイプ相性の有利不利で勝敗は決まらない」
「そうだね。コンテストバトルの経験値では圧倒的にういはの方が優ってる」
「それに、ういはちゃんのアマルルガは強力な技を持ってるしね…!」
ポケモンの相性はリゼが圧倒的に有利だが、これまでのバトルを見てきたイブラヒムや緑仙は安易にそう結論付けなかった
そして、アルスが意味深な言葉を呟くなか、先手を仕掛けたリゼによってバトルの火蓋が切って落とされる
「グレイシア!"シャドーボール"!ルカリオは波導のデコレーション!」
その指示と共にグレイシアが"シャドーボール"を生成すると、それを上下から包むように手を添えたルカリオが波導の力を流し込む
すると、"シャドーボール"は波導のエネルギーと混ざり合い、波導のエネルギーが炎のように揺らめき、禍々しい紫色は鮮やかな瑠璃色の輝きへと変わって、その見た目はまるで大きな鬼火のようだった
『いきなりの合体技!怪しくも美しさを感じる"波導シャドーボール"です!』
開幕から繰り出される2体のコンビネーション技に観客の盛り上がりは一気に高まるなか、ういはの持ちポイントを表す円型のポイントゲージが1/8ほど減少する
「やりますね、リゼさん!でも、その技頂いちゃいます!ハハコモリ!"マジカルリーフ"!」
ハハコモリは繰り出した"マジカルリーフ"を竜巻のように操って"波導シャドーボール"を包み込むとそのまま上空へと軌道を逸らさせる
『ハハコモリの鮮やかな"マジカルリーフ"!"波導シャドーボール"を優しく包み上空へと巻き上げました!』
「打ち消さずに軌道だけを変えた…!?」
「絶妙な威力コントロールだからこそ出来る芸当ってわけか…!流石はポケモンパフォーマー…!コンテストバトルの腕前は一級品だな…!」
「アマルルガ!"あられ"!」
ハハコモリが魅せる技からコンテストバトルにおけるういはとポケモン達の実力の高さを改めて認識したイブラヒム達が驚き声を唸らせるなか、アマルルガが繰り出した"あられ"によって空が急に曇り出し、霰が降り始める
「ハハコモリ!"シザークロス"!」
続けて、ハハコモリはアマルルガの力を借りてその頭を踏み台に跳躍すると、巻き上がり切って墜落を始めた"波導シャドーボール"を繰り出した"シザークロス"で真っ二つに両断する
次の瞬間、弾けた"波導シャドーボール"は鮮やかな蒼と紫色の花火を散らせ、その光がハハコモリとアマルルガに降り注ぐ
『ハハコモリの強烈な"シザークロス"が"波導シャドーボール"を両断!降り頻る霰と合わさった弾け散る光の輝きがハハコモリとアマルルガを美しく引き立たせています!』
グレイシアとルカリオの合体技を利用してハハコモリとアマルルガを美しく輝かされたことにより、リゼのポイントが3/16ほど減少する
「流石はういはちゃん!そう簡単には決めさせてくれないよね!でも…!」
リゼもういはの実力に改めて感心しながらもその表情に笑みを浮かべるなか、グレイシアの姿が景色の中へと消え入るように見えなくなっていった
『おっと…!?グレイシアの姿が見えなくなりました…!これは…!』
「グレイシアの特性"ゆきがくれ"だな!天候が霰状態になると、その景色に溶け込むことで回避能力を高めることで出来る!」
驚く夢追に司がすかさず解説を述べる
「姿が見えないんじゃ、グレイシアが何処から攻撃してくるか分からないね…!」
「いや、ハハコモリには必ず命中する"マジカルリーフ"がある。回避能力が上がろうと関係はない」
「だからこそ、ういはも躊躇なくアマルルガに"あられ"を使わせたんだろうね」
「グレイシア!ハハコモリに"こおりのキバ"!ルカリオ!アマルルガに"はどうだん"!」
「グレイッ!」「ルオッ!」
"ゆきがくれ"を発動させるグレイシアを見てイブラヒム達がそう言葉を交わすなか、リゼはハハコモリとアマルルガそれぞれに効果抜群のダメージが狙える技を指示し、グレイシアは霰の景色に紛れ動き出し、ルカリオはその場から"はどうだん"を撃ち出す
「アマルルガ!"オーロラベール"!ハハコモリ!"シザークロス"!」
ハハコモリがグレイシアへの迎撃に備えて"シザークロス"を構えるなか、アマルルガは身体からオーロラを放つと、それをベールのようにして自身とハハコモリを包み込ませる
『これは美しい!神秘的な"オーロラベール"が羽衣を纏わせるようにアマルルガとハハコモリを包み込んでいます!』
夢追の実況と共にリゼのポイントが1/16ほど減少するなか、ルカリオの"はどうだん"がアマルルガに直撃する
だが、その身に纏うオーロラに守られたアマルルガは効果抜群のダメージに表情を歪め少し仰け反るも体勢を崩すまでには至らず持ち堪えた
「ルカリオの"はどうだん"を堪えた…!?」
「岩・氷タイプのアマルルガに格闘タイプの技は超効果抜群のはず…!今の一撃で倒れたっておかしくないのにどうして…!?」
「"オーロラベール"は発動してからしばらく、相手から受ける物理と特殊両方の技の威力を弱める効果があるんだよ…!要は"リフレクター"と"ひかりのかべ"を同時に展開させる技だ…!」
「はあ…っ!?なんだよ、それ…!チート技だろ…!?」
「一応、"オーロラベール"には天候が霰状態の時でないと発動しない条件があるが、効果はその欠点を補って余りあって強力だ…!こんな厄介な技を覚えさせているなんてな…!」
イブラヒムは驚くフレン達にそう説明すると共に、先ほどアルスが呟きを落とした言葉が指していた技はこれのことだったのだと理解する
「グレイッ!」
続けて霰に紛れ込んだグレイシアがハハコモリに"こおりのキバ"を繰り出す
「ハ…コォッ!」
「グレイ…ッ!?」
しかし、アマルルガ同様に"オーロラベール"に守られたハハコモリは効果抜群となる"こおりのキバ"を堪え、グレイシアに"シザークロス"の反撃をお見舞いする
「グレイシア…!大丈夫…!?」
「グレイ…!」
「"オーロラベール"のせいで弱点を突いても堪えられて反撃されちゃう…!なら、2体の攻撃を1体に集中させる!グレイシア!"アイアンテール"!ルカリオ!"かげぶんしん"!」
"オーロラベール"に守られるハハコモリ達を崩すため、リゼの指示を受けたグレイシアは再び霰の景色に溶け込み、ルカリオは"かげぶんしん"で作り出した分身達と共に突っ込んでいく
("アイアンテール"…!ということは、今度の狙いはアマルルガ!そこにルカリオの攻撃も集中させるつもりですね!)
「ハハコモリ!グレイシアに"マジカルリーフ"!」
「ルカリオ!"はどうだん"で援護!」
リゼの狙いがアマルルガへの集中攻撃だと分かったういはは姿の見えないグレイシアへの対処を優先してハハコモリに必中効果のある"マジカルリーフ"を繰り出させる
しかし、ルカリオの分身達半数が繰り出した"はどうだん"が"マジカルリーフ"にぶつけられ相殺される
「ルカリオ!"ボーンラッシュ"!」
そして、ルカリオと残りの分身達が"ボーンラッシュ"を繰り出して一斉にアマルルガへと飛び掛かり、同じタイミングで背後に回ったグレイシアも"アイアンテール"を仕掛ける
その刹那、ういはの頬が僅かに吊り上がる
「アマルルガ!"ほうでん"!」
次の瞬間、ういはの指示が飛んでアマルルガが"ほうでん"を繰り出し、その周囲への見境無い電撃にグレイシアとルカリオは勿論ハハコモリが呑み込まれる
「グレェェェイ…ッ!?」
「ルオォォォ…ッ!?」
「グレイシア…!ルカリオ…!」
『皆様、ご覧ください!"ほうでん"の電光が"オーロラベール"を鮮やかに輝かせ、それに身を包ませるアマルルガをより美しく魅せています!』
「技の発動後しばらく効果が続く"オーロラベール"を活かし、更なるアピールに繋げるとはな…!」
「"ほうでん"と"オーロラベール"双方の輝きが合わさって、とても幻想的な風景を演出してるわね」
霰が降り頻る中で一際美しく光り輝くアマルルガの姿に夢追は実況の声を弾ませ、司は感嘆の声を上げ、戌亥は少しうっとりと表情を緩ませる
「ハハコモリ!"マジカルリーフ"!」
リゼのポイントが1/8ほど減少するなか、グレイシア達と同様にアマルルガの"ほうでん"を浴びてしまっているハハコモリはダメージの苦しみに動けない2体と違い、ういはの指示に支障無く動き出し、"ほうでん"の電気を帯びた"マジカルリーフ"を繰り出し炸裂させる
「グレェェイ…ッ!?」
「ルオォォ…ッ!?」
『"ほうでん"の電気を帯びてその鮮やかな輝きに更なる磨きがかかった"マジカルリーフ"が決まりました!加えて"ほうでん"の名残りを身に纏うハハコモリの姿は思わず惚れ惚れしてしまう程の美しさです!』
「草タイプのポケモンに電気タイプの技は効果が薄い。その上、"オーロラベール"の影響で更にダメージが抑えられている。戦術もなかなかに計算高いですねぇ」
「これがポケモンパフォーマーとしての相羽ういはの実力か…!ほんの数日特訓しただけの俺達とじゃまるでレベルが違ぇ…!」
更にリゼのポイントが1/8ほど減少するなか、ポケモンと技の魅せ方は当然、戦術面でも相当な実力の高さを窺わせるういはのバトルにレオスとイブラヒムがそう呟きを落とす
「ういはちゃん、想像以上に強い…!でも、私達も負けないよ!グレイシア!"シャドーボール"!ルカリオ!"ボーンラッシュ"!」
リゼもういはの実力の高さを改めて思い知らされるがその対抗心から気負けせず、グレイシアに"シャドーボール"を、ルカリオに"ボーンラッシュ"を繰り出させる
「アマルルガ!"シャドーボール"を受け止めて!ハハコモリは"シザークロス"でルカリオを迎え撃って!」
対するういはは"オーロラベール"の守りを利用してアマルルガにグレイシアへの相手を任せ、ハハコモリにルカリオへの迎撃に集中させる
そして、グレイシアが繰り出した"シャドーボール"がアマルルガを守る"オーロラベール"の壁に直撃したその時だった
「…っ!」
「アルゥ…ッ!?」
「ハコ…ッ!?」
瞬間、"シャドーボール"は破裂して濃い靄のように広がり、アマルルガとハハコモリを呑み込んだ
「何あれ…!?」
「衝撃が加えられた瞬間、そのエネルギーを煙幕のように変化させたみたいですねぇ…!」
「攻撃技をあんな風に使うなんて…!」
「絶妙な威力コントロールだからこその方法だな。強過ぎれば爆散、弱過ぎればああいう風に広がらず霧散して終わっちまう」
「それを物にしているなんて、流石はリゼ様!」
"シャドーボール"の意外な使い方にレイン達が声を上げるなか、"ボーンラッシュ"を手にするルカリオが"シャドーボール"の靄に向かって駆け出す
「でも、これだとルカリオ達もアマルルガ達の位置を掴めないんじゃないか?」
「いや、ルカリオには何の問題もない」
エクスの疑問にイブラヒムがそう答えた直後、波導の力によって"シャドーボール"の靄に包まれ姿が見えないアマルルガ達の位置を正確に捉えたルカリオは構える"ボーンラッシュ"に波導のエネルギーを纏わせると力強く踏み込み、地を蹴る
「ルオォォッ!」
「アルゥゥ…ッ!」
そして、ルカリオは"シャドーボール"の靄を一瞬で突き抜けるとアマルルガに肉迫し、"波導のボーンラッシュ"を叩き込む
「ハコォッ!」
「ルオォッ!」
アマルルガが大きく体勢を崩すなか、ルカリオは遅れて迎撃に動き出したハハコモリが振るう"シザークロス"と打ち合う
「グレイシア!"フリーズドライ"!」
ルカリオとハハコモリが激しい打ち合いを繰り広げるなか、側面に回ってきたグレイシアがハハコモリに"フリーズドライ"を繰り出す
しかし当然、"オーロラベール"の守りがそのダメージを弱めるが、元は効果抜群となる攻撃
小さくはない決して無視は出来ないダメージにハハコモリはその動きを僅かに鈍らせる
「ルオォッ!」
「ハコォ…ッ!?」
その一瞬の隙を突いたルカリオがハハコモリの懐へ波動を纏わせた"ボーンラッシュ"を炸裂させる
「アマルルガ!"ほうでん"!」
「ルカリオはそのまま"ボーンラッシュ"!グレイシアは"フリーズドライ"!」
ういはの指示に体勢を立て直したアマルルガは"ほうでん"を繰り出すが、ルカリオは"ボーンラッシュ"を風車のように回転させ、グレイシアは自身の周囲に繰り出した"フリーズドライ"で凍らせ作った氷を防壁にしてその直撃を防ぐ
『ルカリオとグレイシア!今度はアマルルガの"ほうでん"を完全防御!』
「"シャドーボール"の使い方に加えて、波導を活かしたルカリオの連携は見事だったな!」
「一度見た"ほうでん"への対応も早いし、ポケモン達も素早く指示に応えてる。トレーナーとの強い信頼関係があるからこそね」
"シャドーボール"による目眩しの起点から始まったパフォーマンスに司と戌亥がそう評し、ういはのポイントが3/16ほど減少する
「流石ですね、リゼさん!」
「ういはちゃんこそ!アマルルガとハハコモリのパフォーマンス、とても綺麗で格好良い!」
「ありがとうございます!それじゃあ、最後まで本気でバトルするって約束したから、とっておきを見せちゃいます!ハハコモリ!"くさぶえ"!アマルルガ!"りんしょう"!」
ういははリゼと互いのパフォーマンスを讃え合うと嬉々とした表情で指示を飛ばし、ハハコモリは葉っぱの手を口元に当てて心地良い音色を奏でる"くさぶえ"を繰り出し、その演奏に合わせてアマルルガが"りんしょう"を繰り出す
「グ…レイ…」
「ル…オォ…」
『なんて心地良いんでしょう!ハハコモリの"くさぶえ"とアマルルガの"りんしょう"が一体となって心安らぐ美しいハーモニーを奏でています!』
「歌と音楽のパフォーマンス。ダブルバトルならではの魅せ方だね」
「霰と"オーロラベール"が舞台の役割も果たしていて、まるでミュージカルみたいね」
その場の誰もがハハコモリとアマルルガが織り成すハーモニーにうっとりと聴き惚れてしまうほど魅了され、リゼのポイントが1/8ほど減少する
そして、それを最も間近で聴いているグレイシアとルカリオは"りんしょう"のダメージを受けると共に"くさぶえ"によって今にも眠りそうにウトウトし始める
「このままだと眠らされちゃう…!ルカリオ!波導で耳を覆って!」
リゼは2体共眠り状態にされることだけは避けようと指示を飛ばし、グレイシアが耐え切れず眠りに落ちる隣でルカリオは自身の両耳に波導のエネルギーを集中させ纏い、ハハコモリ達の演奏の影響を大幅に軽減させ意識を保つ
「へぇ…!波導ってそんな使い方も出来るんですね…!」
「いいよ、ルカリオ!"メタルクロー"!」
ハハコモリ達の音によるパフォーマンスを波導の力を利用して防がれたことにういはが驚くなか、ルカリオは"メタルクロー"を繰り出してハハコモリへと突っ込む
「ハハコモリ!"トリプルアクセル"!」
残すルカリオを眠らせられない以上"くさぶえ"を続ける意味はないと判断したういはは迎撃を指示し、ハハコモリは跳躍すると共に高速で回転して降り頻る霰を巻き込みながら"トリプルアクセル"を繰り出す
「ハコォッ!」
「ルゥ…!ルオォォ…ッ!?」
ルカリオは"メタルクロー"で"トリプルアクセル"による三連撃の回転蹴りと打ち合うが、ハハコモリがその高速回転によって纏った霰の礫が蹴りが放たれる度に襲い掛かってき、体の節々への直撃で動きを鈍らされ、最後の一撃が防ぎ切れず諸に食らうこととなった
『霰を味方に付けたハハコモリのフィギュアスケーターも顔負けな美しい三回転から繰り出す強烈な"トリプルアクセル"が炸裂です!』
「流石はプロのポケモンパフォーマー!霰の活かし方に一切の無駄がない!」
「"オーロラベール"の発動とハハコモリ達を引き立たせる要素としてだけじゃなく、攻撃にも取り入れるなんてね」
降り頻る霰を余すことなくパフォーマンスに活かすういはとハハコモリ達に司と戌亥はそう評し、リゼのポイントが1/8ほど減少する
「つ、強ぇ…!」
「あのリゼ様がここまで劣勢に…!」
「ポイント差も半分以上…!これを残り時間でひっくり返すのは…!」
ここまで見てきたポケモンパフォーマーとしてのういはの実力を思い知り、大型モニターに表示されているリゼとういはのポイント差を目にしたフレン達は声を震わせる
リゼの残りポイントが残り1/4ほどに対して、ういはの残りポイントはまだ11/16ほどもあり、残り時間ももうすぐ1分を切ろうとしていた
眠りに付いたグレイシアが制限時間内に目を覚ませたとしても、それまでルカリオ1体でこの大きく開いたポイント差を縮めることは不可能
もう1つの勝利条件である相手ポケモン全ての戦闘不能も守り重視に立ち回られれば厳しく、どう足掻いてもリゼがういはに勝利するのは絶望的だった
(パフォーマンスにおける柔軟な発想と閃きはういはの方が数段上。残り時間であそこまで大きく開いたポイント差を覆すのは不可能。勝負はもう見えている)
審査員席で司達と共にバトルを静かに見守る黛も心の内でリゼの勝利はまず無いと判断する
(だけど、もしかしたらって思わされちゃうんだよね。その眼を見ていると)
だが、黛が真っ直ぐ視線を向ける先にいる彼女…リゼはその双眸を燃え滾っているように活き活きさせ、楽しそうな笑みを浮かべていた
「ルカリオ!まだやれるよね!」
「ルオォッ!」
「うん!"かげぶんしん"!」
リゼの呼び掛けにルカリオは力強く鳴き返すと"かげぶんしん"を発動させて数十体の分身達を瞬時に生み出す
「"はどうだん"!」
そして、ルカリオと分身達は一斉に"はどうだん"を構える
「ハハコモリ!"マジカルリーフ"!」
その一斉攻撃を阻止しようと、ういはの指示を受けたハハコモリは"マジカルリーフ"を渦巻く奔流のように繰り出し、ルカリオ達を薙ぎ払う
「…っ!?」
「ハコォ…ッ!?」
だが、直撃したその瞬間にルカリオの分身達は綺麗な青い光を弾け散らしながら消え、その奥から弾け散った青い光を浴び、大弾の"はどうだん"を構えた本物のルカリオが姿を見せる
『こ、これは…!?"かげぶんしん"を隠れ蓑に後方で控えていたルカリオの構える"はどうだん"が分身が消えたと同時に巨大化しました…!?』
「なに…っ!?」
「あれは…!」
「へぇ…!」
まるで手品のような予想外な出来事に夢追と司、大勢の観客が驚きの声を上げ、それを見たことのある戌亥は思い返したように声を弾ませ、黛は面白そうに口端を吊り上げる
「どうなってんだ…!?」
「イブラヒム…!アレって…!」
「ああ…!リゼさんが戌亥さんとのジム戦で見せた"かげぶんしん"達が繰り出した"はどうだん"のエネルギーを消える瞬間に本体が構えてる方へ集約させて一気にパワーアップさせる技だ…!」
初めて目にするエクス達が驚く隣で先日リゼのジム戦を観戦して目撃していたその戦法にメリッサとイブラヒムが思い出したように声を上げる
「ルカリオ!いっけぇぇぇっ!」
「ルゥゥオォォォッ!!」
ういはのポイントが1/8ほど減少するなか、リゼの叫びと共にルカリオは大弾の"はどうだん"をアマルルガに向けて放つ
「ハハコモリ…っ!"シザークロス"で受け止めて…っ!」
瞬間、慌てて飛ばされたういはの指示にハハコモリは即座に動き、アマルルガの盾となるようにその前へ立つと繰り出した"シザークロス"で超大弾の"はどうだん"を受け止める
「アルゥ〜ッ!」
「ハ…コォォォ…ッ!」
"りんしょう"を続けるアマルルガの援護も加わった数秒に渡る鬩ぎ合いは両者のパワーが拮抗し続けた末に引き起こされた大爆発によって決着した
そして、このタイミングで降り続いていた霰が止むと共にハハコモリ達を守っていた"オーロラベール"も消失する
『ハハコモリとアマルルガ!お互いをカバーし、ルカリオの特大"はどうだん"を耐え切りました!しかし、ここで霰状態が止み、"オーロラベール"の効果も無くなりました!残り時間は30秒!次のパフォーマンスが勝負を決します!』
これまでの展開に興奮は最高潮に達し、最後のパフォーマンスへの期待に声を大にする夢追の実況と観客の歓声を背に、リゼとういはは気迫の込もった笑みを浮かべ合う
「次の一撃に全てを懸けるよ!グレイシア!"シャドーボール"!」
意気込むリゼの指示が飛び、グレイシアは上空へと"シャドーボール"を打ち上げる
「ルカリオ!"ボーンラッシュ"!グレイシア!"こおりのキバ"!」
続けて、ルカリオは"ボーンラッシュ"の要となる骨型の棍棒を生成すると、グレイシアへと放り投げる
グレイシアはそれを口で咥え掴むと同時に"こおりのキバ"を繰り出し、凍り付かせて氷の剣へと造形させる
『グレイシア!"こおりのキバ"で"ボーンラッシュ"の棍棒を美しい氷の剣へと変化させました!』
「おお!剣を咥えたその姿はまるでガラル地方に伝わる伝説のポケモン:ザシアンを彷彿とさせるな!」
氷の剣を携えたグレイシアの勇ましくも美しさのある姿に歓声が上がるなか、先程打ち上げられた"シャドーボール"がルカリオに目掛けて落下を始める
「ルカリオ!"波導のメタルクロー"!」
ルカリオは繰り出した"メタルクロー"に波導の力を纏わせると、それで落下してくる"シャドーボール"を受け止める
瞬間、"シャドーボール"は"波導のメタルクロー"に混ざり合い、蒼い色合いの波導を紫へと変化させる
『こちらも凄い!波導を纏う"メタルクロー"と"シャドーボール"のコラボレーションです!』
「"メタルクロー"が纏う波導のオーラが怪しくも美しい紫炎のようで、ルカリオの格好良さをより引き立たせているわね」
「流石です、リゼさん!私達も負けないよ!ハハコモリ!"シザークロス"!アマルルガ!"ほうでん"!」
ルカリオのパフォーマンスで観客が更に盛り上がるなか、ういはも勝負に出るリゼとルカリオ達に真っ向から受けて立とうと声に力を込め、"シザークロス"を構えたハハコモリにアマルルガが繰り出した"ほうでん"を浴びせてその刃を電撃で強化させる
『ハハコモリはアマルルガの"ほうでん"で"シザークロス"に電撃を迸らせ、その刃を更に拡張させています!』
「大きくより鋭さを増した電撃の"シザークロス"がハハコモリの迫力を更に高めさせているね」
夢追の実況に合わせて黛がそうコメントを口にした直後、グレイシアとルカリオ、ハハコモリが同時に地を蹴り相手に向かって突っ込んでいく
「グレェェイッ!」
「ハコォォッ!」
先陣を切ったグレイシアが突っ込んで来るハハコモリの"電撃シザークロス"に氷の剣を衝突させる
「ルオォォッ!」
「アルゥゥッ!」
そして、2体を横切ったルカリオはアマルルガへ突っ込むと"シャドーボール"で更なる強化を果たした紫炎の如き両腕の"波導メタルクロー"を突き出し、アマルルガはそれを繰り出した"ほうでん"で迎え撃つ
「グレェェェェェイッ!!!」
「ハァァコォォォォォッ!!!」
「ルオォォォォォッ!!!」
「アルゥゥゥゥゥッ!!!」
雄叫びを轟かせ、グレイシアとハハコモリ、ルカリオとアマルルガが目の前の相手に火花を散らすほど激しく技を鬩ぎ合わせる
「ルゥゥゥオォォォォォォォッ!!!!!」
「ア…ルゥゥゥ…ッ!?」
先に決着を付けたのはルカリオ…大砲声と共に力一杯押し込んだ紫炎の"波導メタルクロー"が"ほうでん"を貫き、アマルルガの懐へ炸裂させ大きく吹き飛ばした
「アマルルガ…!」
「ルカリオ!グレイシアの加勢に…!」
倒れたアマルルガにういはが鋭い声を上げるなか、最後に残るハハコモリを倒すため、リゼがルカリオへ指示を飛ばす
『ここでタイムアーーーップッ!!!』
「「…っ!」」
だがその時、夢追から制限時間の5分が経過したことを告げられ、リゼとういは、2人のポケモン達はバトルの手を止め大型モニターに目を向ける
『今大会の最後を飾るに相応しい熱く、美しく、華麗なパフォーマンスを繰り広げた白熱のバトルを制したのは…!相羽ういはさんだぁぁぁっ!!!』
夢追が声高らかにういはの勝利を宣言した瞬間、会場にもの凄まじい大歓声が沸き上がる
「ふぅ〜…。敵わなかったな〜…」
集中と緊迫感から解放されたリゼは大きく息を吐きながら、悔しくも満足気な表情を浮かべそう呟いた
最後にルカリオがアマルルガを戦闘不能に追い込めたものの、ハハコモリの打倒を制限時間に許されず、リゼの残りポイント1/8ほどに対し、残りポイントを3/8ほど残したういはがポイント差による勝利を収めることとなった
「グレイ…」
「ルオ…」
「落ち込まないで、グレイシア、ルカリオ。ぶっつけ本番だったのに、あなた達は最高のパフォーマンスをしてくれた。十分頑張ったよ」
「グレイ」
「ルオ」
リゼからそう労いの言葉を掛けられたグレイシアとルカリオは敗北に気を落とした顔を上げ、"ありがとう"と言いたげに微笑を浮かべ鳴き返す
「ハハコモリ、お疲れ様。アマルルガもよく頑張ったね」
「ハァコ!」
「アルゥ…!」
ういはも奮闘したハハコモリとアマルルガにそう言葉を掛け、微笑み返してくる2体と勝利の喜びを分かち合う
「2人共凄いバトルだった!」
「ええ。なかなか面白いものを見させてもらいましたよ」
「そうだね。特に最後は思わず熱くなっちゃったな」
「うん!リゼさんもういはさんも最後まで全力でバトルしてた!」
「最後は惜しくも届かなかったが、あの気持ちが絶望的とも言える状況を覆せるかもしれない唯一の可能性なのかもな」
「俺達も見習わなくっちゃな!」
「ああ!まゆに最高のバトルをさせてやるためにも!」
『以上を持ちまして、スペシャルステージは終了となります!最後に優勝したリゼさんへの記念リボンの授与式と閉会式を行いたいと思いますが、その前に素晴らしいコンテストバトルを繰り広げてくれた2人に改めて盛大な拍手をお願いします!』
称賛の言葉と大きな拍手にリゼとういはは包まれ、その後に行われた記念リボンの授与式と閉会式を以って、ポケモンコンテスト:ヘルエスタシティ特別大会は大盛況で幕を下ろした
*
「流石はイチカラシティに次ぐ街の祭りなだけあって、美味いもんも沢山あったな〜!」
「コンテストも祭りも楽しかったですね〜!」
ポケモンコンテストを終えた一同はその後、祭りの屋台を回って存分に楽しみ、夕陽が沈みそうな時刻となったところでリゼの実家であるヘルエスタ城の門前に足を運んだ
「さて、この祭りの3日間は十分に楽しんだことだし、明日からはまたポケモンリーグ出場に向けたジムへの挑戦に力を入れないとね」
「そうっすね。今回取り組んだパフォーマンスの特訓や見物させてもらったバトルを参考に、新たなバトルスタイルも作り上げてぇし」
「それはそうと…天開博士!大会に参加したら俺達に役立つ道具をくれる約束でしたよね!一体何をくれるんですか!?」
ポケモンリーグ挑戦に向けて緑仙やイブラヒムが改めて気持ちを切り替えるなか、エクスは今回のコンテストに参加する理由となった司との約束を期待に胸を膨らませる子供のように瞳を輝かせながら尋ねる
「まあそう焦るな、エクス。ちゃんと用意はしてきてある。せっかくだからレインも受け取ってくれ」
天開はそう言うと携帯しているカバンの中から数十枚ある不思議な薄いシートを取り出し、それを今回コンテストに参加したリゼ達に1枚ずつ手渡した
「天開博士…?これは何なんですか…?」
「それは特性パッチ。ポケモンが本来持つとされる多くて2種類ある通常の特性を滅多に持つケースが少ないとされる隠れ特性に変えることが出来る代物だ」
リゼの質問に司がそう答えると、一同は"おお…!"と驚きの声を上げる
「例えば、リゼのエンペルトなら特性の"げきりゅう"が能力を下げられた時に特攻能力を大幅に上げられる"かちき"に、ういはのアシレーヌなら音技を全て水タイプの技として繰り出せるようになる"うるおいボイス"という特性に変わる。隠れ特性はその希少性からバトルに大きな影響を与える。そのポケモンの隠れ特性が何なのか把握した上でよく考えて使ってくれ」
「ありがとうございます、天開博士!」
一同を代表して、リゼは天開に感謝の言葉を告げた
「それじゃあ、俺は研究所に戻るとする。お前達全員がポケモンリーグで競い合う日を楽しみにしているぞ」
「なら、私も帰るわ。明日からはしばらく、ういはん達が挑戦しに来るんだったわよね?ポケモン達の状態を万全にして待ってるわ」
「はい!7つ目のジムバッジ、必ず貰いに来ます!」
「ええ意気よ。リゼはんとおレン達は一足先にシーズシティに行くんだったわね。最後のジムは私以上に手強いから、頑張るんよ」
「うん!絶対に勝ってくるよ!」
司と戌亥はリゼ達との別れを告げると、先にそれぞれの帰路へと着き、その場を後にした
「それじゃあ、俺達もポケモンセンターに行こうか」
「そうだね。今日はもうクタクタだし、明日からのジム挑戦に向けてしっかりポケモン達も休ませないと」
「黛君。ういは君のメロエッタの件について、彼女達とレイン君のジム挑戦が終わるまでの間にお話させてもらっていいですか?」
「ああ。明日以降、話を聞かせてもらうよ」
そして、戌亥とのジム戦を控えるういは達とレイン、その観戦をする緑仙達も今日は早めに休息を取ろうと、宿泊先のポケモンセンターへ足を向ける
「それじゃあ、リゼさん達とは一先ずここでお別れだね」
「レインさん達もジム戦頑張ってください!」
「そっちこそ、最後のジムで詰んだりするなよ〜!」
「しねぇよ。先にポケモンリーグが開催されるイチカラシティでお前等のことを待ってるよ」
「なにを〜!俺達もすぐに追い付いてやるからな〜!」
イブラヒム達と明那達が互いに激励の言葉を贈り合うなか、リゼはういはと目を合わせると小さく笑みを浮かべ声を掛ける
「ういはちゃん!今回は負けちゃったけど、次は負けないよ!ポケモンリーグで必ずリベンジするから!」
「私だって負けません!黛さんの心を動かしたリゼさんにポケモンリーグの舞台でも勝ってみせます!」
ういはと互いの想いを伝え合ったリゼは黛達と共にポケモンセンターへ向かう彼女の後ろ姿を真っ直ぐ見つめ見送るのだった
リゼ・ヘルエスタ
手持ち:エンペルト、グレイシア、バタフリー
サイドン、ルカリオ、ソウブレイズ
相羽ういは
手持ち:メロエッタ、アシレーヌ、アゲハント
シャンデラ、ハハコモリ、アマルルガ