「おい…。何…寝てんだよ…!リザードン…っ!」
先程までの激闘が嘘であったのかと思うほど静まり返った空間に葛葉の張り上げた声が響き渡る
「立てよ…っ!まだやれるだろ…っ!お前の力はこんなもんじゃ…っ!」
「見苦しいぞっ!葛葉っ!」
倒れたリザードンにバトルを続けさせようと呼び掛ける葛葉にドーラが一喝する
「負けを認めたくないからって、立ち上がることすら苦しい自分のポケモンに鞭を打つなんてトレーナーとして言語道断!アンタのリザードンはよく戦った!むしろ不甲斐ないのはアンタ自身よ!恥を知りなさい!」
「…っ!」
リザードンがもう戦えないことくらい頭では分かってはいるも、受け入れ難い敗北の悔しさと怒りに葛葉はドーラを睨み返す
「築!」
「ああ…。葛葉のリザードン、戦闘不能!ジムリーダーのリザードンの勝ち!よって勝者、ジムリーダー:ドーラ!」
そんな2人を悲しげな表情で見つめていた社はドーラに催促されると試合終了を宣言し、葛葉のジム戦は敗北の結果に終わったのだった
*
「あの、本当に私達もいいんですか…?昨晩もご馳走していただいたのに…」
「遠慮しなくていいのよ。むしろ、ご馳走させてちょうだい。さっきのジム戦で恥ずかしいところを見せちゃったから、そのお詫びとして」
ジム戦が終わった後、ひまわり達と共にドーラに招かれたリゼ達は昼食をご馳走されることとなった
「ドーラさん…。その…葛葉さんは…?」
「あの子なら部屋に篭ってるわ。あんな後だから誰とも…特に私とは顔を合わせたくないのよ」
「そうですか…。葛葉さん、大丈夫かな…」
「心配してくれてありがとう。まあ、あの様子だとまだ折れてはいないから、どんな形であれアレはまた立ち上がるわ」
この場に居合わせない葛葉のことを心配する凛月にドーラは柔らかい声音でそう告げる
「「「「「……」」」」」
それから少しの間、リゼや凛月達は葛葉のことを気に掛けて、イブラヒムや笹木はそんな場の空気を読み、誰も談笑の一つもしようとしない息苦しい沈黙が流れる
「…ところで、叶君達はこれからどうするの?ついでに挑戦していく?」
そんな空気を変えようとしたのか、はたまた原因の一端が自身にもあると負い目を感じたのか、ドーラが叶に話題を振る
「いえ、僕達はリーグ委員会の推奨に沿って先にヘルエスタシティのジムに挑戦します。ドーラさんとのジム戦はその後で」
「そう、なら丁度いいわ。葛葉にも"次また挑みたかったら、先にヘルエスタジムの戌亥を倒してからにしろ"って言ってあるから」
「あ、そうだ…!」
ドーラに尋ねられた叶が今後の予定について話すなか、何かを思い出したリゼがその会話に割って入る
「叶さん、今とこちゃんの所には少なくとも6人はジムに挑戦しに来ているはずだから、叶さん達がとこちゃんに挑めるにはしばらくかかると思います」
「そうなんだ…。ありがとう、リゼさん。なら、挑戦の予約だけ早めに済ませておいて、待っている間はポケモン達の特訓と調整に当てようかな。ひまちゃん達もそれでいい?」
「あまみゃはそれでいいよ〜」
「私もそれで大丈夫です。ひまちゃんも…。ひまちゃん…?」
「え…!?う、うん…!それでええよ…!」
叶からの提案に天宮と凛月がすぐ返事をするなか、何か考え事をしていたのか上の空な様子だったひまわりだけがぎこちなく返事をした
「……」
そんなひまわりの様子にドーラは一瞬目を細めるも、何か言及することもなく皆との会話を続ける
「それじゃあ、葛葉の我儘も終わったことだし、次はリゼさん達が私に挑戦するのかしら?」
「わ、私はリゼ様やイブちゃんの後でいいかな〜…」
「俺も少し時間を置きたいな。せっかくジムリーダーのポケモンや戦略が知れたんだ。対策はしっかり立てて挑みてぇ」
「ウチもイブラヒムと同意見やな。リゼはどう?」
「そうだなぁ…。私は…」
フレンにイブラヒム、笹木がジム戦に臨むに当たって準備を要したいと告げるなか、リゼはすぐに挑戦したい気持ちとドーラの強さを目の当たりにしたからか、自身も少し準備する必要があるかと答えに悩む
「…リゼさん。もし良かったら、明日にでもドーラさんに挑戦してくれないかな?」
その最中に突然、普段と変わらぬ穏やかな口調で叶がリゼにジム戦への早期挑戦を頼み出し、一同は目を丸くする
「明日…ですか…?その、叶さん…。一応理由を聞いてもいいですか…?」
「せっかくなら久しぶりに見たいって気持ちも当然あるんだけど、リゼさんのバトルは葛葉だけじゃなく、僕達にとっても凄く参考になるからね。明日が都合が良いのは、葛葉が観戦してくれると思うからなんだ。今日のバトルで葛葉のポケモン達は相当疲れてるから、明日いっぱいまで休ませる以上、暇になるアイツも付き合ってくれるだろうと思って」
ポケモン達の疲労が癒えれば、葛葉はすぐにでも特訓に専念し始める
そうなる前に、リゼのバトルを見せておくことが葛葉のためになるだろうと叶は考えたのだ
「なるほど、そういう理由で…」
「無理にとは言いません。これは葛葉に勝手な御節介を焼いてる僕のエゴだから」
「いえ、大丈夫です。ドーラさん、明日のジム戦よろしくお願いします」
「…本当にいいの?」
「はい!元々ジム戦には真っ先に挑戦するつもりでしたから!」
「そう。なら、その挑戦受けて立つわ!」
「ありがとう、リゼさん」
「気にしないでください。よ〜し!そうと決まれば午後からは選出するメンバー決めとポケモン達の調整をしなきゃ!」
*
そして、翌日の午前中、リゼのシーズジム:ジム戦が始まる
「それではこれより、チャレンジャー:リゼ・ヘルエスタとジムリーダー:ドーラのジム戦を行う!使用ポケモンは5体!どちらかのポケモン全てが戦闘不能になった時点で試合を終了とする!なお、ポケモンの交代はチャレンジャーのみ!Z技、メガシンカ等はいずれか1度までとする!」
互いに準備万端のリゼとドーラがトレーナーの立ち位置となるバトルコートの端で堂々と向かい立つなか、昨日に続き審判を務める社がルールの説明を行う
「リゼさんのバトルを見るのはオウマシティで四天王の黛さんとバトルした時以来ですね!」
「そうなん…!?リゼも葛葉に負けず劣らずのハングリー精神やなぁ…!」
「ドーラさんとどんなバトルをするのか、始まる前からドキドキワクワクだよ〜!」
「僕達も楽しみだね!」
「うん!とこさんとのバトルで出れなかったあの子達が出るはずだからね!」
観戦席では凛月や笹木、フレン達がリゼのジム戦に期待と興奮を高まらせる
そんな彼女達から少し距離を置いたところでは叶と彼に誘われて来た葛葉が隣り合って腰掛けていた
「リゼさん、どうドーラさんを攻略するんだろうね?」
「…さぁな」
「冷たいなぁ。まあ、何にしてもドーラさんは一筋縄ではいかない。お手並み拝見だね」
昨日のバトルを引き摺って不機嫌で気怠い態度を取る葛葉に叶が普段の調子で言葉を交わすなか、最初のポケモンを繰り出すよう社からの指示が出される
「では、互いに1体目のポケモンを!」
「いけ!ギャラドス!」
最初に繰り出したのはドーラ…その1体目は昨日の葛葉のジム戦の時と同じ色違いの赤いギャラドスだった
「ギャオォォォォォスッ!」
「ドーラさんの1番手はギャラドス…!」
「葛葉さんの時と同じですね…!」
相手を倒す度に攻撃力を増していく強力な特性"じしんかじょう"で葛葉のポケモン達を苦しめた印象が強く残る強敵:赤いギャラドスの登場に早くも観戦席で見守るフレン達の緊張感が高まる
「やっぱり最初はギャラドス…!なら、ここはアナタにお願い!グレイシア!」
そんななか、対するリゼが1体目のポケモンに繰り出したのはグレイシアだった
「グレイッ!」
「リゼ様の1番手はグレイシア!」
「あのイーブイが進化したんだ〜!」
「グレイシアは氷タイプのポケモンだから、ドラゴンタイプ使い手のドーラさん相手には相性抜群やな!」
「でも、ギャラドスは水・飛行タイプのポケモンだよ?グレイシアを出すなら、他のドラゴンポケモンが出てきた時の方が良いんじゃ…?」
「いや、問題ない。リゼさんのグレイシアにはギャラドスに対して有効な手があるからな」
ひまわりが溢した疑問にイブラヒムが勿体ぶるような返答をするなか、リゼとグレイシアは互いに顔を合わせる
「グレイシア!進化して初めてのジム戦、頑張ろうね!」
「グレイッ!」
リゼとグレイシアが共にジム戦への気合いを改めて入れ直したところで、社がバトル開始の宣言を下す
「先攻はチャレンジャー!それでは、バトル始め!」
「グレイシア!"フリーズドライ"!」
8つ目のバッジを懸けたジム戦の火蓋が切られると共に、リゼが飛ばした指示を受けてグレイシアが"フリーズドライ"を繰り出す
「なるほど、"フリーズドライ"か…!氷タイプの技は本来水タイプのポケモンに効果が薄いけど、あの技なら逆に効果抜群のダメージを与えられる…!」
「ギャラドスは氷タイプに弱い飛行タイプも持ち合わせてるから、決まれば大ダメージを狙えるってわけだね!」
「ギャラドス!"ストーンエッジ"!」
ギャラドスへの有効打となるグレイシアの"フリーズドライ"に笹木達から声が上がるが、ギャラドスは繰り出した"ストーンエッジ"の鋭利な大岩を地面から突出させ、それを盾にして直撃を防ぐ
「防がれちゃった…!」
(当然だ。大ダメージになることが分かってて簡単に許すわけはねぇよ)
"フリーズドライ"を見事に防いだドーラの一手にひまわり達が驚くなか、葛葉は別段驚くことでもない最初から想定出来たことだとつまらなそうな表情で内心そう呟いた
「ギャラドス!"りゅうのまい"!」
そして、"フリーズドライ"を防ぎ切った直後にドーラは指示を飛ばし、ギャラドスは繰り出した"りゅうのまい"で自身の攻撃力と素早さを高める
「あぁ…っ!?」
「攻撃力と素早さを上げてきた…!」
「ハッ、こうなることは予想出来てたろ…。あのグレイシアには自分の能力を高める技も相手の能力を下げる技も無い。この勝負は決まったも同然だな」
ただでさえ強い上に更なるパワーとスピードを得たギャラドスに笹木達は表情を青ざめさせ、有れば最初から使っているであろう能力変化の技がグレイシアに無いことを見抜いた葛葉は蔑むような眼でその勝利に見切りをつけた
「そうかな?まだ決め付けるには早いんじゃない?」
だが、その葛葉の見立てに叶がそう言葉を返した直後、リゼが指示を飛ばした
「グレイシア!"あられ"!」
「グレェェェイッ!」
グレイシアは氷エネルギーを塊状に集約させるとジムの天井へ向けて打ち上げる
氷エネルギーの塊は天井に達した瞬間に弾け散ると、次第に天井全体を覆う暗雲を作り出し、視界が悪くなる程の霰を降らし始める
「出た!リゼ様のグレイシアが新しく覚えた技"あられ"!」
「この天候が続く限り、ドーラさんのギャラドスは霰のダメージを受けることになりますね!」
「でも、それだけじゃねぇんだよな」
フレン達が沸き立つなかでイブラヒムがそう呟いた直後、霰が降り注がれる景色の中へと溶け込むようにグレイシアの姿が消えていった
「グレイシアが見えなくなっちゃった…!?」
「この感じ、葛葉さんのガブリアスと同じ…!」
「そう。天候が霰状態の時、その景色に溶け込んで回避能力を上げるグレイシアの特性"ゆきがくれ"だ」
「如何に攻撃力を高めても技が当たらなければ意味はない…!これがリゼのギャラドス対策ってことか…!」
グレイシアの特性を活かした戦法に笹木達は声を唸らせる
「なるほど、たしかに厄介な特性ね。でも、素早さを高めた私のギャラドスに攻撃を確実に当てるには距離を取った攻撃は論外、接近しての攻撃が前提。そして、その瞬間は必ず姿を晒さらなければならない。一撃は許しても、その後の反撃で仕留めさせてもらうわ」
だが、この程度の策は十分に対応出来るとドーラは平静を乱さず、ギャラドスもドッシリと構えてグレイシアからの攻撃を待ち構える
「グレイシア!"フリーズドライ"!」
そんななか、霰の景色に紛れるグレイシアはギャラドスの背後へと回って"フリーズドライ"を繰り出す
「後ろよ!ギャラドス!"ストーンエッジ"!」
グレイシアからの攻撃が見えた瞬間にドーラは指示を飛ばし、それに素早く反応したギャラドスは再び繰り出した"ストーンエッジ"の鋭い大岩を盾に"フリーズドライ"を防ぐ
同時に、攻撃が仕掛けられた方に向けて"ストーンエッジ"を次々と隆起させて反撃を狙うも、再び霰の中に姿を消したグレイシアに直撃した手応えは無かった
「この距離だとやはり当たらないわね…。だけどこの通り、こっちの反撃を恐れて離れた位置から攻撃を続けても届きはしないわよ」
"攻撃を決めたければ、もっと近付いて来い"、と暗にドーラは挑発する
「グレイシア!駆け回りながら連続で"フリーズドライ"!」
だが、リゼはその誘いに乗らず、グレイシアにギャラドスとの距離を保たせながら絶え間なく"フリーズドライ"を繰り出させる
「何度やっても同じよ!ギャラドス!"ストーンエッジ"!」
先程の宣言通り、ギャラドスはドーラから指示が飛ばされると即座に反応し、繰り出した"ストーンエッジ"を盾に盾に"フリーズドライ"の直撃を防ぎつつ反撃する
だが、霰に溶け込み距離が離れてるグレイシアの正確な位置までは掴めず、"ストーンエッジ"での反撃は当たった手応え無く外れに終わる
「グレイッ!」
「今度は右よ!」
「ギャオォォスッ!」
「グレイッ!」
「左前!」
「ギャオォォスッ!」
四方八方から絶え間なく繰り返し仕掛けられるグレイシアの"フリーズドライ"をギャラドスは的確かつ素早く繰り出した"ストーンエッジ"で防いでいった
「うぅ…っ!なんだか寒くなってきた…!」
「この霰に加えて、グレイシアが"フリーズドライ"を繰り出し続けたことで室内の温度が急激に下がってるからな」
「バ、バシャーモに温まらせてもらおう…!」
その最中、繰り返される攻防にジム内の空気がどんどん冷え込んでいき、その寒さに観戦席の一同が身体を震わせる
それからしばらく、何度防がれてもリゼはグレイシアに距離を保った"フリーズドライ"での攻撃を続けさせた
「もうすぐ霰が止んじゃうよ…!」
「"ゆきがくれ"の効果が働いてる内に早く仕掛けないと…!素早さが上がってるギャラドスの前でもう一度"あられ"を使うのは難しいよ…!」
そして、次第に勢いが弱まる霰から天候状態の終わりを感じて、天宮達が不安と焦りの声を溢す
霰状態が終われば"ゆきがくれ"による回避能力の向上は失われ、二度目の"あられ"をドーラとギャラドスは許さず、速攻で仕留めに掛かってくるだろう
誰もがそう思うなか、ジムの天井を覆っていた暗雲が消え、霰状態が完全な終わりを告げる
「…っ!?」
「「「「「えぇっ…!?」」」」」
「「なっ…!?」」
「…っ!」
だが、霰が晴れたバトルフィールドには誰も予想していなかった光景が広がっていた
ギャラドスが四方八方から繰り出されるグレイシアの"フリーズドライ"の直撃を防ぐため、盾の役割として自身を中心に囲いのように展開させていた幾つもの"ストーンエッジ"の鋭い大岩を含めた周囲のフィールドが凍りつかされていた
その中心にいるギャラドスの姿はさながら氷の檻に囚われているようだった
「よし!上手くいった!仕掛けるよ、グレイシア!"こおりのキバ"!」
この状況を狙っていたと言わんばかりに小さくガッツポーズしたリゼは攻勢を続け、ギャラドスへと駆け出したグレイシアは"こおりのキバ"を繰り出す
「ギャラドス!"アクアテール"!」
「ギャ…オォォス…ッ!」
「…っ!?動きが…!」
グレイシアを迎え撃つべく、ドーラは"アクアテール"の指示を出すが、ここでギャラドスの動きが鈍くなるという異常が発生した
"フリーズドライ"によって凍らされた周囲のフィールドと急激に下がった凍てつく空気の冷たさにギャラドスの身体は随所に霜が付くほどすっかり凍えてしまい、それが動きを鈍らせる要因となってしまったのだ
「グレイッ!」
「ギャオォォス…ッ!?」
そして、グレイシアは動きが鈍らせたギャラドスの振るう"アクアテール"を難なく躱すと、そのまま懐へ飛び込んで"こおりのキバ"を炸裂させる
「"りゅうのまい"で素早さを高めたギャラドスをあんな方法で攻略するなんて…!」
「流石はリゼ様です!」
「面白いわね…!ギャラドス!"たつまき"!」
リゼの戦いぶりにドーラはニヤリと笑みを浮かべると共に指示を飛ばし、ギャラドスはグレイシアに噛み付かれた状態のまま、とぐろを巻くように大きくうねり動いて"たつまき"を発生させる
「グ…レェェェイ…ッ!?」
「頑張って!グレイシア!"フリーズドライ"!」
呑み込まれた"たつまき"に吹き飛ばされないよう、うねり動き続けるギャラドスに必死に噛み付くグレイシアにリゼは声援と共に指示を飛ばす
「グ…レェェェェェイッ!!」
その声が耳に届いたグレイシアは自身を勇み立たせる雄叫びとともに、渾身の力を込めた"フリーズドライ"を繰り出す
直後、ギャラドスが自身を中心にして発生させた"たつまき"は見る見ると凍り付き、最後には内側から破裂するように砕け散った
「グレイッ!」
「ギャオォォス…」
そして、砕け散った氷漬けの"たつまき"の中から飛び出したグレイシアは軽やかに着地を決め、ギャラドスは"ズシィィン…ッ!"と大きな音を立てて横倒れた
「ギャラドス、戦闘不能!グレイシアの勝ち!」
「やったっ!よく頑張ったね!グレイシア!」
「グレ〜イ!」
社からギャラドスの戦闘不能の判定が告げられると、リゼは顔を見合わせたグレイシアを褒め、勝利の喜びを分かち合った
「リゼちゃんとグレイシア凄いっ!ママのギャラドスに勝っちゃったっ!」
「もしかして、最初から"フリーズドライ"を当てるつもりは無くて、あの状況を作り出すために…?」
「案外策士だよな。効果抜群の"フリーズドライ"を連発することは誰が見ても最も分かり易く無難な勝ち筋だった」
「その上、霰を降らせて特性の"ゆきがくれ"まで駆使したことで、それこそがリゼ達の狙いだって強く印象付けた。それが真の狙いを隠すためのブラフだってことに、ウチ等もジムリーダーもまんまと気付けんかったわけや」
強敵と目されたギャラドスを相手に見事な作戦勝ちを決めたリゼに笹木達から感嘆の声が上がる
「まさか、あのギャラドスをこんなにあっさりと倒しちゃうなんてね。これには僕も驚かされたな」
「地形を変化させて有利を取る…。そういや、四天王の黛とバトルした時も似たようなことしてたな」
「だから言ったろう?決め付けるには早いって。リゼさんは時に僕達の想像を上回ってくるバトルを見せてくる。思った通り、面白いよ」
「…見くびってたのは認める。だが、今のバトルはあくまでリゼさんの実力を測るのが目的だ。2体目からはそう上手くいかねぇだろうよ」
絶賛する叶に葛葉は先程の発言は誤りだったと素直に認めるも、ここまではドーラにとって小手調べで本当のバトルはこれからだと厳しい見解を告げる
「戻れ、ギャラドス。お疲れ様、よくやってくれたわ。フィールドに変化を与えて相手に不利な状況を強いる作戦、見事ね!」
「ありがとうございます!」
「でも、私の2体目も同じように突破出来るかしら?いけ!バクガメス!」
奮闘したギャラドスを労うと共にボールへと戻し、リゼに称賛の言葉を贈ったドーラは続く2体目にバクガメスを繰り出す
「ガメェェェッ!」
「2体目はバクガメス…!ここも葛葉さんの時と同じですね…!」
「まあ、氷タイプのグレイシア相手に有利な炎タイプを持つバクガメスを出すのは妥当やからな」
「だが、リゼさんがこのままグレイシアを続投させることはないだろう」
ドーラの2体目となるバクガメスの登場にイブラヒム達が所感を言い合うなか、リゼがグレイシアに向けてボールを突き出す
「グレイシア!ここは一度戻って!」
イブラヒムの予想通り、リゼはバクガメスに不利なグレイシアを交代のためボールへと戻した
「お願い!ソウブレイズ!」
そして、リゼがグレイシアに代わって繰り出したのはソウブレイズだった
「ブレイッ!」
「…っ!?」
「ソウブレイズ…!」
「ここで出てきたか!」
「えぇ…っ!?なにあのポケモン…っ!?」
「初めて見た…!」
「あのポケモンはソウブレイズと言って、パルデア地方って所で主な生息が確認されてる炎・ゴーストタイプのポケモンなんだよ!」
ソウブレイズの登場にフレン達が沸き、初めて目にするひまわり達は目を丸くする
「へぇ、なかなか強そうなポケモンだね。バクガメスと同じ炎タイプらしいけど、その上で敢えて出してきたってことは何か秘策があるってことか。あのバクガメスをどう攻略するのか、楽しみだね」
「…未知のポケモンだろうと、そう簡単にはいかねぇよ」
期待の笑みを溢しながらそう言う叶に葛葉が冷たく返すなか、リゼはソウブレイズの背中をジッと見つめる
(ソウブレイズとのジム戦はオウマジム以来…!あの時はソウブレイズに苦しい想いをさせちゃったけど、心を通じ合わせれた今は違う!)
初めて共に挑んだオウマジムでのバトルでは、ソウブレイズが過去の苦しみと憎悪から暴走してしまい、リゼは自身の未熟さと考えの甘さを痛感した
それからメイフ砂漠、エニカラ雪山での出来事を経てリゼはようやくソウブレイズの心を開かせるに至った
今ならば共に最高のバトルが出来ると、リゼは信頼に満ちた瞳をソウブレイズに向ける
「よろしくね!ソウブレイズ!」
「ブレイ!」
横顔を振り向かせたソウブレイズは見つめるリゼの瞳から熱い想いを感じ取ると、それに応えんと自身もまた溢れんばかりの気力と信頼を漲らせた瞳と共に深く頷き返した
「トレーナーとポケモン、共に良い気迫ね!それじゃあ、全力でかかってきなさい!」
「はい!」
最後にドーラとリゼが軽く言葉を交わしたところで社からバトルの再開が告げられる
「それでは、バトル始め!」
「ソウブレイズ!"ドラゴンクロー"!」
バトル開始と同時に、リゼは早速このジム戦のため新たに習得させた"ドラゴンクロー"を指示し、ソウブレイズは両腕の剣に翡翠色をしたドラゴンタイプのエネルギーを纏わせ、バクガメスへと疾駆する
「あのポケモン、"ドラゴンクロー"を覚えてるんか…!」
「イブラヒムのボーマンダに教わって、つい最近覚えたばかりなんだよね」
「ああ。次がドラゴンタイプのジムだって分かってたから、その有効手段を得たいって言われてな」
「くぅ〜…!私のフライゴンが"ドラゴンクロー"を覚えてたら、リゼ様と2人きりの特訓デートが出来たのに…!イブちゃんのバカァッ!」
「俺は悪くねぇだろ…!?」
「あははは…」
炎・ゴーストタイプでありながらドラゴンタイプの技も使えるソウブレイズに驚く笹木達にその習得に至る裏話をメリッサ達が明かすなか、その時の悔しさを思い出したフレンが恨み節を吐き、理不尽に恨まれるイブラヒムの光景に凛月達は苦笑いを浮かべる
「でも、"ドラゴンクロー"は物理技だよ…!接近戦はバクガメス相手に不利なんじゃ…!」
だが、その最中に天宮が発した言葉で場の空気が緊張感を取り戻す
バクガメスは"ブラストバーン"に並ぶ炎タイプの技で最高の威力を誇る"トラップシェル"を覚えている
物理的な攻撃が加えられることで発動するその技の威力の程は先の葛葉のジム戦で全員が目撃しており、脅威は十分に理解していた
「そ、そうだった…!」
「タイプ相性でダメージは抑えられているはずなのに、葛葉さんのルガルガンもガブリアスもかなり傷付いてましたもんね…!」
「このままじゃ、ソウブレイズもガブリアス達の二の舞に…!」
「どどど、どうしよう…!イブちゃん…!」
事の重大さを思い出してひまわり達が慌てふためく
「いや、フレン…。お前忘れたのかよ…」
「ソウブレイズなら大丈夫だよ」
「へ…?」
だが、フレン達と違って落ち着いているイブラヒムとメリッサは"トラップシェル"がソウブレイズにとって脅威にならない何かを知っている発動を口にする
「それって、どういうことなん…?」
「まあ、観てれば分かる」
笹木がその理由について尋ねるとイブラヒムは勿体ぶるようにそう答え、バトルに視線を戻す
(どうやら、接近戦を得意とするポケモンみたいね。でも、ドラゴンタイプの技を覚えているとは言え、どうしてバクガメス相手に…?"トラップシェル"の対策を用意しているのか、それとも…)
ドーラもまた、バクガメスに接近戦を仕掛けるリゼとソウブレイズに疑念を抱き、思考を巡らせる
「…いや、考えるのは無駄ね。バクガメス!"トラップシェル"!ソウブレイズの動きに注意しなさい!」
「ガメェッ!」
だが、相手は自身にとって情報の少ない未知のポケモン:ソウブレイズ
無限にある可能性から正答を導くのは不可能だと判断したドーラは、"トラップシェル"と共に可能な限りの対応を即座に取れるよう指示を飛ばし、バクガメスはソウブレイズの一挙手一投足に警戒しながら背中の甲羅を構える
「ヤバいヤバいヤバいヤバい…っ!?」
「本当にこのまま攻撃をするつもりなの…!?」
「危険ですっ!リゼ様っ!今からでもソウブレイズの攻撃を止め…っ!」
フレン達が慌てて呼び掛けるもリゼに攻撃を止める気は一切無く、ソウブレイズも躊躇無く突っ込み、バクガメスの甲羅に"ドラゴンクロー"を叩き込む
ボカァァァァァンッ!!!
瞬間、"トラップシェル"が発動してソウブレイズは凄まじい威力の大爆発に呑み込まれてしまう
「直撃した…!」
「ほんまに正面から突っ込んじゃった…!?」
「ソウブレイズは…!?大丈夫なの…!?」
間違いなく"トラップシェル"の反撃を受けてしまったソウブレイズの身を案じて顔を青ざめさせるひまわり達が騒然となる…その直後だった
「ブレイィッ!!」
「ガメェ…ッ!?」
「…っ!」
「「「「「えぇ…っ!!?」」」」」
立ち込める爆煙の中からバクガメスの側面にソウブレイズが勢い良く飛び出す
加えて、その身には"トラップシェル"で受けたはずのダメージが一切見受けられず、ひまわり達は驚愕のあまり声を上げ、ドーラも思わず目を見開かせる
「ソウブレイズ!"むねんのつるぎ"!」
それと同時にリゼの指示が飛び、ソウブレイズは右腕の剣を振りかぶると青紫の炎を業火の如く激しく燃え上がらせて"むねんのつるぎ"を繰り出し、その一閃をバクガメスの懐へ叩き付ける
「ガメェェェ…ッ!?」
炎・ドラゴンタイプのバクガメスに炎タイプの技は酷く効果が薄いが、急所となる懐へのダメージともあって呻き声を上げ、吹き飛ばされる
「今の技は…!?」
「"むねんのつるぎ"と言って、ソウブレイズが覚える炎タイプの技。相手に与えたダメージの大きさに応じて体力を回復出来るんだ」
「そんな効果が…。でも、炎タイプの技なら炎・ドラゴンタイプのバクガメスにはかなり効果が薄いはず。急所になる懐に直撃を受けたとは言え、あれほど苦しそうなダメージになるとは思えない」
「それに"トラップシェル"の直撃を受けたにも関わらず全くの無傷だったよね?」
「ダメージの無効化に加えて、効果今一つにしては強力過ぎる攻撃…。もしかして、ソウブレイズの特性は"もらいび"なんか…!」
笹木が導き出した答えにイブラヒムが"ご名答"と肯定する
ソウブレイズが有する特性"もらいび"は受けた炎タイプの技のダメージを吸収することで無効化し、更にそれを自身の力に変えて次に繰り出す炎タイプの技を大幅に強化させるのだ
「なるほど、"もらいび"。これでバクガメスの"トラップシェル"を封じ、効果抜群の"ドラゴンクロー"で削り倒す作戦か」
バクガメス相手にソウブレイズをぶつけてきた理由が分かると同時に、叶はリゼの狙いを見破った
足の遅いバクガメスにとって"トラップシェル"は防御に専念しながら反撃が出来る非常に強力な技
だが、それが一切のダメージにならないとなれば、バクガメスは守りに専念することは許されず攻勢に出なければならない
("トラップシェル"に頼れなくなった以上、バクガメスの勝ち筋は如何にソウブレイズを近付けさせないかになるわけだけど…)
特殊技を駆使してソウブレイズを近寄らせずに倒す
でなければ、スピードで劣るバクガメスには厳しい展開になると叶は思考を巡らせる
「ソウブレイズ!"ゴーストダイブ"!」
だが、距離を詰めるまで相手からの攻撃を極力避けるもしくは凌ぐ必要があるソウブレイズにリゼは最適と言える指示を飛ばした
それが"ゴーストダイブ"…現実空間とは切り離された異空間に潜り込めば、まずバクガメスからの攻撃はソウブレイズに当たらない
これでリゼの狙い通り、ソウブレイズは繰り出した"ゴーストダイブ"によって異空間を通り確実に距離を詰め、バクガメスは接近戦を強いられることとなる
「…っ!?」
だがその時、不意にドーラが不適な笑みを浮かべ、嫌な予感を感じ取ったリゼは顔を強張らせる
そして直後、ドーラは誰も予想だにしていなかった指示を飛ばした
「バクガメス!"からをやぶる"!」
「「「「「えぇ…っ!!?」」」」」
「"からをやぶる"だと…!?」
ひまわり達に加えてイブラヒムも声を上げて驚くなか、バクガメスは自身の防御と特防を捨てることで他の能力を大幅に高める技"からをやぶる"を発動させる
「ブレイッ!」
「ガメッ!」
直後、頭上に空いた異空間の穴から飛び出してきたソウブレイズが"ゴーストダイブ"の一撃を振り下ろすも、バクガメスはその場から咄嗟に飛び退いて直撃を回避した
「躱した…!?」
「"からをやぶる"で攻撃・特攻と共に上がった素早さが効いてるな…!脅威的な程じゃねぇけど、反応さえ出来りゃソウブレイズの攻撃を躱せる程度には身のこなしが軽くなってやがる…!」
"からをやぶる"による素早さの向上で葛葉とのバトルでは見られなかった身軽さを披露するバクガメスにメリッサ達は目を見開かせ、イブラヒムは渋い顔をしながらそう呟いた
「悪くない作戦だけど、残念だったわね。ギャラドスに続いてバクガメスまで同じバトルスタイルで勝負してあげるほど、最後のジムは甘くはないわよ」
リゼの作戦はあくまで昨日の葛葉のジム戦におけるバクガメスのバトルスタイルを前提に練られたもの
だが、そういった何かしらの対策を相手が用意してくることが分かっていたドーラはバクガメスのバトルスタイルを変えてきたのだ
「昨日の防御主体と違って、"からをやぶる"を使った攻撃的なバトルスタイル…!でも、"からをやぶる"には自身の防御能力を下げる欠点もある…!ソウブレイズ!"ゴーストダイブ"!」
リゼも"からをやぶる"には驚かされたが、相手の防御が脆くなったことは逆に自分達にとってのチャンスでもあると攻勢に打って出て、ソウブレイズは再び繰り出した"ゴーストダイブ"で異空間の中へと消える
「バクガメス!もう一度"からをやぶる"!」
「なっ…!?」
「嘘…!?」
「更に積んでくるだと…!?」
バクガメスが繰り出す2度目の"からをやぶる"にイブラヒム達は声を上げる
これでバクガメスは防御能力が大幅に下がり、次に一撃でも食らえば戦闘不能となり得る可能性が大きく高まったが、それと同時に攻撃能力と素早さは格段に増した
ドーラはここで守りを捨てて攻勢に転じ、一気に状況を巻き返そうとしているのだ
「ブレイッ!」
そして、今度は右の側面に開かれた異空間の穴から飛び出したソウブレイズは再び"ゴーストダイブ"の一撃をバクガメスへと振るう
「ガメッ!」
だが、バクガメスは先程よりも更に素早い動きで後方へと退がり、ソウブレイズの攻撃を回避する
「今よ!"ドラゴンテール"!」
その直後、ドーラの指示が飛んでバクガメスは"ドラゴンテール"を繰り出し、集中させたドラゴンエネルギーによって緑色に光る尻尾をソウブレイズへと振るう
「ブレイ…ッ!?」
「ソウブレイズ…!」
先程以上の素早さを手に入れたバクガメスの攻撃速度にソウブレイズは反応し切れず、"ドラゴンテール"の直撃を受けて軽々と大きく吹き飛ばされる
それと同時に、吹き飛ばされたソウブレイズはリゼの意志に関係なくボールの中へと戻っていった
「サイ…ッ!?」
「サイドン…!?」
そして、ソウブレイズの代わりにサイドンが勝手にボールの中から飛び出してくるも、その様子はリゼ同様困惑していた
「ソウブレイズが戻って、サイドンが出てきちゃった…!?」
「どういうこと…!?リゼ様に交代するような素振りは無かったのに…!」
「それが今の技、"ドラゴンテール"の効果だ。攻撃を受けた相手のポケモンを強制的に交代させる」
「攻撃出来る"ほえる"や"ふきとばし"みたいな技なんだね…!」
勝手に起こった交代に驚くひまわり達にイブラヒムが簡潔にそう解説する
「"もらいび"持ちのソウブレイズ相手じゃ、炎タイプの技は意味無いからなぁ。それにここから連続して決められれば、相手の手持ちポケモンを把握し切ることだって出来るわけやし」
「でも、サイドンは岩・地面タイプ!炎タイプのバクガメスには相性が良いから結果オーライだね!」
「いや、そうとも言えねぇ。サイドンは重量級のポケモンで俊敏には動けない。"からをやぶる"でスピードが圧倒的に勝るバクガメスを相手には厳しいだろう」
フレンの楽観的な発言をイブラヒムが冷静な分析に基づいて否定するなか、リゼは思考を巡らせる
(たしかに、ソウブレイズよりも足が遅いサイドンだと"からをやぶる"を積んだバクガメスには追いつけない…!でも、それは他のポケモン達でも同じ…!それなら、スピードで勝負する必要の無い戦い方で挑むしかない…!そして、それに適してるのは1番パワーのある…!)
素早さで上回れないバクガメスに勝つ方法を思い付いたリゼはサイドンに呼び掛ける
「サイドン!突然出されて混乱してるだろうけど、あのバクガメスに勝つにはアナタの力が必要なの!だからこのままお願い!」
「…ッ!サァァァイッ!」
そう告げるリゼの迷いの無い確かな意志を感じ取ったサイドンは何の不安も抱かずそれを信じ、闘志を漲らせんと咆哮を上げた
(不測の事態、不利な状況でも焦らず、冷静かつ迅速に勝ち筋を見出し、ポケモンに不安を与えないよう堂々と振る舞っている…素晴らしい精神ね。それにトレーナーとポケモン、バトルに対する互いの想いが1つになっていることがはっきりと分かる)
リゼとサイドンの姿を見てそう思ったドーラはチラリと葛葉に視線を流す
(リゼさん達を見て、気付いてくれるといいんだけど…。何故、多くの人達とポケモンがバトルをするのか…。アンタにも必ず在ったその根底の気持ちに…)
そう心の内で呟いたドーラは今はバトルに集中しなければと深呼吸を挟み、気を取り直してリゼ達に向き合う
「さあ!アナタ達の力をもっと私達に見せてちょうだい!」
「はい!いくよ!サイドン!」
「サァァァイッ!」
ドーラからの激励を受け取って、リゼとサイドンはその闘志をより引き締めるのだった
リゼ・ヘルエスタ
手持ち:エンペルト、グレイシア、バタフリー
サイドン、ルカリオ、ソウブレイズ
葛葉
手持ち:リザードン(色違い)、クロバット、ギャラドス
ガブリアス、ルガルガン(真昼)
ドーラ
手持ち:リザードン、ギャラドス(色違い)、バクガメス