覇王、自由気ままに旅をする。   作:イチゴ俺

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最近のワンピースが熱いので書いてみました。
映画が待ち遠しい!
ワンピースで見ていない所があるニワカお化けです。
原作キャラの話し方等微妙なので、ご指摘お願いします!!!


第1話"覇王ルイン・ダイナー"

「──おい! ダイナー、そろそろおれの仲間になれよ!」

「ハハハッ! なんべん言ったら分かるロジャー! 俺は誰かの下につくことはねェ!!」

「"神避(かむさり)"!!!」

「"原典(アヴェスター)"!!!」

 

 黒い口髭を蓄えた大男が愛刀エースに武装色と覇王色の覇気を纏わせて斬りかかる。

 相対するのは白髪に褐色の肌の大男。鍛え抜かれた肉体を武装色の覇気で黒く染め上げ、覇王色を纏った拳で迫る凶刃を迎え撃つ。

 刀と拳はしかし、衝突することはなく、その触れない()戟は空を、山を、海を吹き飛ばした。

 

 周囲で二人の戦いを観戦していた者達は二人の覇王色により、吹き飛び、或いは気を失い、一部の強者は冷や汗を流していた。

 

「──覇王ダイナー。やはり彼は化け物だな」

「レイリーさん! なんだ、あいつは!? 船長と互角にやり合ってやがる!?」

「シャンクスか。よく気を保っていたな」

「今にもバギーと同じになりそうだ……!」

「ハッハッハ! 気を失わないだけでも大したものだ」

 

 事実、赤髪の少年は息も絶え絶えで、今にも崩れそうになっている。

 

「それよりレイリーさん! あいつは一体!」

「そうか、お前とバギーは彼とは初めてか。ふむ、彼を一言で表すのなら」

 

 金髪の男、レイリーは一瞬考えると口を開いた。

 

「──この世界において最強の男か」

 

 

□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️

 

「ダイナー! お前また覇気が強くなったんじゃねェか!?」

「誰に言ってやがる。俺は覇王だぞ! 覇気なんて息をするだけで増えやがる」

「化け物だ」

「お前に言われたくねェよ!」

 

 世界最高クラスの決戦の後、文字通り消滅した島から出て、近くの島までやって来た一行は宴をしていた。

 口髭を蓄えた大男、ゴール・D・ロジャー率いるロジャー海賊団と、白髪の大男、ルイン・ダイナーは先程までの激闘が嘘のように馬鹿騒ぎをしていた。

 

「──ところで、あいつらは誰だ?」

 

 ダイナーの視線の先には赤髪の少年と赤鼻の少年がいた。

 

「あぁ、お前はまだ会ったことなかったな。おい! シャンクス! バギー!」

 

 喧嘩をしていた二人の少年は己の船長に呼ばれて恐る恐るやって来る。

 

「何ですか船長」

「船長! シャンクスのやつがド派手にバカだ!!」

「なんだとッバギー!!!」

「テリヤキハンバーガーより、チーズハンバーガーの方がウメェだろうが!!!」

「テリヤキに決まってるだろ!!!」

 

 そう言って再度喧嘩し出した二人にロジャーは大爆笑。ダイナーは目を丸くして続いて笑い出した。

 

「なんだこいつら。バカだなぁ!!」

「「なんだとッ!!!」」

「まぁまぁ、落ち着け。取り敢えず自己紹介といこうじゃねェか。

オレはルイン・ダイナー。一人で海賊をやってるただの男だ。気軽にダイナーと呼んでくれ」

 

 そう言って笑うダイナーにバギーは驚愕の表情を浮かべる。

 

「あぁ! さっきはロジャー船長がすぐ斬りかかったから分からなかったが、こいつ覇王ダイナーだ!」

「? バギー、お前知ってんのか?」

「知ってるも何も、知らねぇなんてやっぱりド派手にバカだなぁ!!!」

「ッ! とりあえず、いいから教えろよ」

 

 イラッとしたのを抑え、シャンクスはバギーに聞く。

 

「いいか! この人は覇王ダイナー。懸賞金80億ベリーのヤバいヤツだ!!!」

「は、80億ベリー〜〜〜〜〜〜!!?」

 

 目が飛び出る勢いで驚いたシャンクスは、いやいやと頭を振る。

 

「ありえないだろ80億ベリーなんて!! 何すればそんな懸賞金になるんだよ!」

「いや〜〜気に入らないヤツぶっ殺してたらこんなコトになってた!」

 

 困ったなぁ〜と言ったような頭を掻くダイナーにシャンクスは開いた口が塞がらなかった。

 

 

 

□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️□◾️

 

「ダイナー!!! 今日という今日は逃さんぞ!!!」

「懲りねェなァ、ガープ」

「貴様もロジャーのヤツもおれが必ず捕まえる! それに今日はおれ一人だけじゃないからな!!!」

 

 背中に正義と書かれた白いコートを着た黒髪の男、ガープがそう言うと周囲に次々と同じ白コートを着た者達が現れる。

 

 彼らは海軍である。それも海軍において精鋭が集まる海軍本部の、更にその中でも精鋭中の精鋭。

 海軍の特記戦力である三大将。覇気、六式を使いこなす中将。強力な悪魔の実の能力者。そして、海軍の英雄と呼ばれるモンキー・D・ガープ。

 

 バスターコールと呼ばれる超破壊攻撃作戦を軽く凌駕する戦力の集まりにダイナーは思わず感心の声をあげる。

 

「壮観だなぁ!オレを殺すためだけにここまでの戦力を集めてくれるたァ、感激だァ」

 

 そこに突然空から幾千の人影が降って来る。

 

「ウォロロロロ!!! おまえだけは絶対にぶっ殺す!!!」

「ハ〜ハハマママ!!! おまえを殺したいヤツは海軍だけじゃねェ!!!」

「ジハハハハ!!! 海軍と共闘とは気に食わないが、仕方ねぇ!!!」

 

「なっ! カイドウにビッグマム、シキ!? それ以外にも大物海賊ッ!!!」

 

 彼らはこの海において大きく名を挙げる凶悪な海賊達。

 数年前まで最凶の海賊団に属していた海賊達だ。

 

「おいおい! なんだよ! お前らまで来たのかよ!」

 

 嬉しそうに笑うダイナーと動揺する海軍。

 

「なんだ貴様ら!! 何をしに来た!!!」

 

 海軍元帥コングが殺気を飛ばす。

 

「ウォロロロロ、今日はお前らに用はねェ。このクソ野郎をぶっ殺すのに共闘といこうやッ」

「海賊の貴様らと共闘だとッ!?!! ふざけるなッ!!!」

「ジハハハハ!!! じゃぁ、お前らだけであいつに勝てるのか!?!!」

「ッ!! だが、海賊の貴様らと……!!!」

「まぁまぁ、コング元帥。ロックスの奴とやるのに、おれもロジャーと共闘したんだ。ダイナーとやるのには数は多い方がいい」

 

 暫く唸っていた元帥コングだったが、笑顔を浮かべるダイナーを見てため息を吐いた。

 

「ハァ……。奴を殺した後は貴様らだぞ」

「ハ~ハハママママ!!! やれるもんならやってみろ!!!」

 

「話はついたか? こんな最高の戦場を用意してくれた貴様らに特大の感謝を!!!」

 

 獰猛な笑顔を浮かべたダイナーは鍛え抜かれた肉体の細胞一つ一つに至るまで、覇気を纏う。

 漆黒に染まった肉体からは肉眼で目視出来るほどの覇気を纏い、覇王色の覇気が迸っている。

 

 彼が食らった悪魔の実は"オラオラの実"。

 オーラ──覇気をエネルギー、物質化させる"覇気人間"である。

 

「オラオラの実。奴が食わねばここまで凶悪じゃなかったものを……!!」

「世界最強の覇気使いですか……。三色の覇気が規格外とは正しく化け物だな」

 

 見聞色は未来のみならず過去すらも読み、武装色は触れられるだけで致死の矛と鎧。覇王色に至っては物理法則をも塗り替える程。

 これが更に悪魔の実の能力によって強化される。

 しかも肉体までもが規格外の強度だ。

 

 理不尽極まりない。同じ人間なのか怪しい程の怪物だ。

 

 漆黒の肉体からは武装色のエネルギーと覇王色のエネルギーが際限なく溢れ出し、質量を持ち、実体を持ったそれらは幾万の姿を象った。

 

 五十の頭と百の腕を持つ巨人。

 己の尾を喰らっている長大な龍。

 三つの首を持つ獰猛な犬。

 黒い炎を纏う禍々しくも美しい巨鳥。

 絶えず増殖、分裂する名状し難い化け物。

 

 獰猛に唸るいずれもが神話や伝説に登場する怪物の姿。

 それが幾千幾万と海軍の前へと出現した。

 

「"怪々覇装"」

 

 覇気の万の軍団を作り出す姿は正に覇王。

 

「分かってはいたが、厳しい戦いになるな……」

「歴史に名を残す頂上決戦! 胸が躍るな!!!」

 

 

 

 

 これは覇王と呼ばれる男の好き勝手に生きる物語。

 

 

 

 

 

頂上戦争にカイドウさんを乱入させる?させない?

  • カイドウさん乱入上等!
  • カイドウさん悔し涙でやけ酒なり!
  • カイドウさん以外にその他大海賊が大集結!

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