バギーとMr.3は見てて何故か和みます!!
そしてミホークがカッコ良すぎる!!!
「──おい、ちゃんと撮れてるか!!?」
「綺麗に撮れています、キャプテン・バギー!!」
「よし! じゃァ、おれ様がエースの野郎を華麗に助け出すのを全世界に放送してやろうぜ!!!」
『ウォォォォォ!! キャプテン・バギーの勇姿が世界中に映し出されるなんて感激だ……!』
「ここまで来れたのは奇跡カネ……!!?」
海軍の映像電伝虫を尽く奪い取り、各地の戦場を放送し、いよいよエース救出に乗り出さんと走るバギー一行。
奇跡のような巡り合わせで、強靭な海兵達は白ひげ海賊団の面々やインペルダウンの別の脱獄囚達が相手取り、目を疑う程の無傷でエースも目前まで迫ったバギーは、眼前で激闘を繰り広げる忍者風の海兵と、遥か彼方の海上で化け物相手に戦っている筈のウルフを目にし、驚愕する。
「なんであいつがこんな所にいやがんだ!!?」
「ウルフは海上でセンゴクとシリュウ相手に戦っていたガネ……! あいつはウルフじゃないという事だ!」
各地の戦場を撮影してきたバギー一行はウルフとセンゴク、シリュウの戦いもまた遠距離から見ていた。
まるで神話の中のような闘争を戦慄しながら見ていたバギーは、ウルフがこんな所にいる訳がないと頭を振る。
だが、目の前で大地を穿つ蹴りを放つのは、インペルダウン内で見た巨大化する前のウルフと何ら変わりがない。
「どうなってやがんだ……?」
映像電伝虫で映すように部下に指示しながらバギーは考える。
そんな時、ウルフから声が発せられる。
「アナタ達無事だったのねェ! いい所に来たわ!!」
聞こえてきた声は確かにウルフのもの。
だがその口調はインペルダウン内で散々聞いてきたものだった。
熱いテンションとオカマ口調。
熱き仁義のオカマ、ボンクレーその人である。
「おめェMr.2か!!!?」
「そうよぅ! あちしよ、あ・ち・し!!」
「そうか……! マネマネの実の能力でウルフに化けてるんだガネ!!」
「この体に慣れてないから大変だけどねい! そんな事よりアナタ達、こいつはあちしが抑え込んでるから、エースの事を頼むわよ!!!」
「行かせるものか……!!」
「アナタの相手はあちしでしょ!」
響く轟音。
少しずつ慣れてきたのか一直線に向かう拳を必死に避けたビンズだが、続く巨大な手による薙ぎ払いに吹き飛ばされる。
「早く行きなさい!!! これが手錠の鍵よ!!!」
「命令されるのは癪だが、仕方ねェ! 野郎共、今の内にエースを助け出すぞォ!!!」
「よっしゃァ!! ボン兄ありがとォ!!!」
ボンクレーから投げ渡された手錠の鍵を受け取ったバギーは、ビンズを相手取るボンクレーを背にエースへと一直線に走り出す。
数多の映像電伝虫で運命の瞬間を撮らんと、全力で構えながら走る脱獄囚達は、バギーの来たる勇姿に胸を躍らせながら走る。
「ギャーハッハッハ!!! エース! 助けに来たぞ!!!」
「バギー!!!」
エースとの距離、残り数十メートル。
バギーであれば体を切り離して飛べば一瞬の距離にまで迫った彼にエースは声を上げる。
かつて共に宴を行った友の姿に笑みを浮かべるエース。
たった一度酒を飲み交わしただけの己を助けに来たバギーに深い感謝を抱きながら運命の瞬間を待つ。
己が食った悪魔の実である"バラバラの実"の能力により、上半身を切り離し、高速でエースの元へと飛び出したバギー。
そして、それは届き、とうとうエースの元へと到着する。
海賊陣営、"道化のバギー"。世界最大の頂上戦争にてその目標に辿り着く。
そして、すぐさまボンクレーから受け取った鍵でエースの手錠を外そうと手を伸ばした瞬間。
「やらせねェ!!!」
「グボァッ!!?」
「キャプテン・バギー!!!?」
バギーのこめかみに白い煙に包まれた拳が突き刺さり吹き飛ぶ。
「なんだガネ!!?」
「"道化のバギー"、"元バロックワークス"Mr.3……! 絶対に"火拳のエース"は奪らせねェ!!」
「"白猟のスモーカー"……! アラバスタではよくもやってくれたガネ……!!!」
現れたのは煙に包まれた葉巻を口に咥える男、自然系悪魔の実"モクモクの実"を食らった"煙人間"である"白猟のスモーカー"。
葉巻を吐き捨て、手に持つ巨大な十手を構える。
そんなスモーカーに殴り飛ばされたバギーが怒り叫ぶ。
「クォルァァッッ!!! てめェ、おれ様をぶん殴りやがって!! 八つ裂きにして海に捨ててやるァ!!!」
顔を赤くしながら怒鳴り散らかすバギーは血走る目でスモーカーを睨みつける。
しかし、今にも飛び掛かりそうなバギーにMr.3は静止をかける。
「バギー、こいつは私に任せてもらおう。少しばかり借りがあるガネ……!」
「……嫌だね! おれ様も今借りが出来た! エースはおれ様に任せろ。あいつをぶっ飛ばしながら手錠を外す!!!」
「フン! それならば仕方ないガネ……。足を引っ張るなよ!!」
「ギャハハハ! 誰に言ってやがる! おれ様は"道化のバギー"! いずれ海賊王になる男だぜェ!!!」
「下らねェ。雑魚二人なんざ、一瞬であの世に送ってやる」
『キャプテン・バギーと3兄さんだけじゃねェ! おれ達もいるぜェ!!!』
スモーカーvs.バギー、Mr.3、脱獄囚達。
圧倒的物量がスモーカーに次々と突き進む。
バギーの特性の爆弾により吹き飛ばされたスモーカーへと殺到する脱獄囚達だが、
反対にスモーカーの煙の拳や広がる煙により拘束される脱獄囚達。
「すぐに解放してやるからお前ら許せ! "キャンドル
Mr.3から膨大な量の蝋が巨大な津波のようにスモーカーや脱獄囚達に襲い掛かる。
恐ろしい程の質量が大地を飲み込んでいき、スモーカーを飲み込まんと襲い掛かるが、広げていた煙を戻し宙へと高速で逃げたスモーカー。
「もう一発食らいやがれ! "特製マギー玉"!!! 消し飛びやがれ!」
「チッ!! 雑魚共が!!!」
爆弾を急遽回避し煙へと全身を変化させ上空へと逃げるスモーカー。
その瞬間、大量に放出した蝋を回収し、上空へとそれを放出するMr.3。
緊急回避したスモーカーが煙から実体を表し、そこへと大量の蝋が襲いかかる。
物理攻撃を受け流す自然系ではあるが、あまりの蝋の質量と面積により、捕まり、更に上空へとそのままに押し上げられる。
「よっしゃ、オラァ! 作戦成功だぜ!! 自然系なんざ、まともに相手してられるか!!!」
「蝋も無限じゃないガネ! 今の内にエースの手錠を外すガネ!!!」
「任せろ!!!」
自然系悪魔の実の能力者は弱点を突くか、或いは武装色の覇気で実態を捉えるしかない。
この場にいる誰もが、そのどちらの条件を満たす事が出来ないために取った作戦。
名付けて『勝てないのなら遠ざければいいじゃない作戦!』
地獄を乗り越えた一行だからこそ出来た無言の連携。
作戦通りスモーカーが打ち上げられている今、エースの身柄は真の意味でフリーとなる。
「エース! 本当にこれが最後だ!!!」
「バギー……! 恩に着る!!!」
エース救出成功!
バギーの手により手錠を外されたエースは、解放された喜びと、目の前で散って行った仲間達への悲しみ、そして、助けに来てくれた全てへ感謝を込め、全力で燃え上がる。
「ウォァァァ!!! 皆、感謝する!!! こんなおれを、助けに来てくれてありがとう!!!!」
マリンフォードの中心で巨大な火柱が上がる。
離れた戦場でも熱量を感じられる程の大炎上に各地から歓喜の雄叫びが上がる。
白ひげはマグマの拳を地震のエネルギーを放つ薙刀で撃ち落としながら笑みを浮かべる。
ガープとバレットは戦いの手を止め、どちらも喜びの笑みを浮かべる。
そして、ルフィは迫る漆黒の拳に己の拳を合わせ、しししと笑った。
頂上戦争、海賊陣営、最大目的である"エース救出"を成し遂げる。
エース救出の下手人は"道化のバギー"。
そして、その様子は数多の映像電伝虫により世界各地に放送されることになった。
決定的な海軍の敗北の瞬間。
闇の住人達は世界が変わる瞬間に笑みを浮かべ、この世界の頂点達は焦燥に駆られる。
シャボンディ諸島で戦況を見守っていた記者達はあまりの瞬間に言葉を失い、ペンを地に落とす。
"火拳のエース"はこの瞬間、完全に解放された!!!
頂上戦争にカイドウさんを乱入させる?させない?
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カイドウさん乱入上等!
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カイドウさん悔し涙でやけ酒なり!
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カイドウさん以外にその他大海賊が大集結!