「さあ!お前の罪を数えろ!」
第14話:ヒーロー達は立ち上がる
時は少し遡り……USJに緑谷、青山のライダー組が脳無を撃破した後の話である。死柄木と黒霧撤退後に残った敵達と戦闘を行ったヒーロー達はオールマイト率いる教師陣到着まで持ちこたえて事なきを得ていた。
しかし……とんでもないことが明るみに出たのである。
それは仮面ライダーであった緑谷出久が1年A組の生徒、爆豪勝己の元同級生であった事、そして彼が緑谷出久を虐めた原因でオルフェノクとして仮面ライダーとして戦う原因の一因になっていた事であった。
「爆豪、正直に答えてもらうぞ。」
雄英高校生徒指導室……そこにいたのは渦中の原因にある爆豪勝己とその担任、イレイザーヘッドこと相澤消太の2人が先のUSJでの出来事に付いて話していた。
「緑谷出久を……お前はどうしたんだ?」
「答える必要あんのか?」
「どうなんだ?」
「チッ……」
目を見開きながら強い口調で問いかける相澤先生に爆豪は舌打ちしながら正直に話す。
「オレが……アイツを虐めたのは事実だ。」
「無個性だからか?それが原因で奴は仮面ライダーという道を選んだ。」
相澤先生の言葉に爆豪はバツの悪い顔をする。
「まだ奴らがどんな目的で何故、ヒーローやヴィランを灰にして回っているかは分からない。だが彼らの目的がヒーローの抹殺であればお前は自分の親友をヴィランにした事になる。」
「そ、それは……」
「これがどういう事か分かるか!!爆豪!!」
相澤先生はそう怒鳴り声を上げると机を強く叩いた。
「お前は……ヒーローとしての見込みゼロだ」
後ろを振り向いた相澤先生を見ることなく爆豪は顔を俯かせる。
「除籍処分にする……」
微かに震えながら相澤先生がそう言った時だった……。
「待ってくれ!」
ガラッと部屋の戸が開くと屈強な男が着慣れない背広を身につけながら現れた。
「オール……マイト!?」
現れた男……平和の象徴オールマイトを見て爆豪は目を見開く。
「なんの用です?オールマイト。」
「相澤君、爆豪少年の除籍処分だが……考え直して貰えないたろうか?」
「何故です?」
オールマイトの言葉に相澤先生は彼を睨みつける。
「その少年……緑谷出久と言ったか?彼の事だが……私にも原因がある!」
「なっ!」
「何ですって!?」
顔を顰めながらそう言ったオールマイトを相澤先生と爆豪は驚いた様子で見つめた。
「……どういう事だよ?」
「爆豪少年……私は彼が亡くなったあの日……偶然にも彼と出会ったのだよ。」
「緑谷出久と出会った事があるのですか!?」
相澤先生の問いにオールマイトは刻りと頷く。
「彼はその時言った……『無個性でもヒーローになれるか?』とな。」
「くっ……くううぅ……」
それを聞いた途端、爆豪は堪えきれなかった涙を流し始めた。
「私はそれを……無下に否定してしまった。逆に傷付き、去った彼を追った時だった……」
「新聞であったあの事故が起こった……そういう事だろ?」
爆豪は勢いよく椅子から立ち上がって言った。
「ああ……そうだ!」
「……ッ!あの新聞の少年は緑谷出久だったのか!?」
刻りと頷いたオールマイトを見て相澤先生はあの時の事故の被害者が緑谷出久であると知り、驚愕する。
「オールマイト、今の話は本当なんですか?例の事故の件は確かに中学生の少年だと聞いています。それは名前が公表されませんでしたが……それが緑谷出久だと?」
「ああ……そうだよ相澤君。」
「……思っていたよりも彼は俺達よりヒーローだった訳か。」
「だからこそ私にも責任がある!相澤君!この通りだ!爆豪少年を除籍処分だけにはしないで欲しい!」
「オールマイト!?」
オールマイトはそう言うと相澤先生に深々と頭を下げた。それは平和の象徴が自らの間違いを認め、故に平和の象徴が普通のヒーローに頭を下げるという前代未聞の出来事が起こったのだ。
彼の姿を見た爆豪は更に目頭が熱くなり、自分の行った行動を後悔した。もっと彼の事を認めてあげれば……本当は尊敬していた彼を恐れず対等に接していれたら……未来は変わっていたかもしれない。
幼なじみの運命を変えた……その重大な事に気づいた爆豪は自分の為に頭を下げるオールマイトに掛ける言葉が出なかった。
相澤先生はオールマイトに動揺しながらも落ち着きを取り戻すと静かに目を閉じるも直ぐに開いて静かに答えた。
「……分かりました。爆豪の除籍処分は見送ります。……ですがこの事は校長に報告します。後で校長室に来てください。」
「勿論だ……。」
オールマイトは頭を下げたままそう言うと相澤先生は爆豪の顔も見ずに黙って生徒指導室から退出した。
しばし流れる沈黙……それを先に振り切ったのはオールマイトの元へ駆けつけた爆豪だった。
「オールマイト!なんで……なんで俺を庇ったんだ!」
「爆豪少年!君も悪いが私にも非がある!そう思っただけだ!」
「で……でも!俺は!下手したらお前のヒーロー生活を終わらせるかもしれねぇんだぞ?」
「いいんだ!」
「……ッ!?」
強い口調でそう言い放ったオールマイトに爆豪はビクリとなると再び涙を流した。
「君がそれでヒーローになれるなら。雄英を卒業出来るなら構わない!だからこれだけは言わせて欲しい!……絶対に緑谷少年の二の舞だけは踏むな!」
「ぐっ……ぐぅぅ!うっ……うううっ」
大粒の涙が爆豪の目から溢れてくる。そんな彼をオールマイトは険しくも優しい顔で見守るのだった。
◇◇◇
暫くして……爆豪を慰めたオールマイトは迷うことも臆することもなく校長室へと向かった。
「来たね……オールマイト」
「失礼します。」
部屋に入るとそこには雄英高校校長……根津と雄英教師の1人、ミッドナイトこと香山睡……そして相澤先生の姿があった。
「早速本題に入るけどUSJに現れたヴィラン連合……そしてオルフェノクと呼ばれる者達だね?」
「はい、そのオルフェノクの1人である緑谷出久は自身の事を仮面ライダーと名乗っていました。」
「でも妙ね、何故彼らはUSJに現れたのかしら?」
「分かりません」
ミッドナイトの言葉に相澤先生は首を横に振る。
「あ、あの……すみません」
するとオールマイトは恐る恐る声を挙げた。
「私の処遇の話では無いのですか?」
「キミの処遇は不問だよオールマイト。その代わり……分かってるね?緑谷出久とオルフェノクと呼ばれる者達を徹底的に炙り出すんだ。」
「つまり、彼との精算をつけろ……と?」
オールマイトの言葉に根津は刻りと頷く。その横で相澤先生は目を瞑った。
「実際、彼等の目的は分かっていない。唯一の目的はヒーロー、ヴィラン問わず灰にして回っている事だ。」
「その事ですが校長……1つ引っかかっる事がありまして」
「なんだね?ミッドナイト」
根津校長はミッドナイトに顔を向ける。
「そもそも緑谷出久はあの事故の後、救急車に運ばれていた筈ですよね?」
「確かにそうだね。」
「何処の病院に搬送されたのでしょう?」
「言われてみれば……そうですね。」
ミッドナイトの疑問に相澤先生は目を見開いて納得する。つまり、緑谷出久は救急車に運ばれたが何処に運ばれたかまでは明確になっていない。病院には搬送されておらず、世間では死亡とされているのだ。事実、彼の遺体は何故か遺族の元に届く事は無かったのだから。
オールマイトはそれを聞いてハッとした表情を浮かべる。
「つまりそれは……緑谷少年を意図的に回収した組織がいると?」
「そういう事ですね。」
「ですがUSJの時に現れたヴィランと敵対していたと考えると彼らとは別の組織と考えた方がいいのでは?仮に我々を欺く演技だとしてもわざわざ対オールマイト兵器として出した『脳無』とやらを手駒に使うでしょうか?」
「よし、これで分かったね?」
根津校長はバンと机を叩くとオールマイト、相澤先生、ミッドナイトに告げる。
「全教職員とヒーロー公安委員会に伝えるんだ!ヴィラン連合の事……そして仮面ライダーとオルフェノクを支援していると思われる組織をね!」
こうして雄英高校USJ襲撃を切っ掛けにヒーロー、ヴィラン連合、そして……スマートブレインの三つ巴の戦闘が密かに進もうとしていた。
なんかしっくりしない終わり方になった気もありますが原作でも多分オールマイトはこんな事しても結局許されるのでは?と思いました。(エンデヴァーは別)
ただしこれから彼と爆豪はオールフォーワンとの戦いもありますので退場させるには惜しい。ここからじっくりデクくんにした事を後悔させて頂きます。2人が泣いてもこの世界のデク君は戻ってきません。タブンネ
また、相澤先生が爆豪に怒るシーンがありますがこれはタルタロスで彼とプレゼント・マイクが黒霧に対してみせたものに近い表情をイメージして描きました。
そして……ミッドナイト!ここで1話からの謎を回収してくるあたり流石ですね!よく気づいた!
原作で彼女は正直……欲しく無かったのですが果たしてどうなるのか?
次回はトガちゃんのデビュー戦です。
555原作キャラを除くスネークオルフェノク枠が誰がいいか?(555のあのライダーに変身予定)
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ヴィラン連合から:トゥワイス
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他ライダーの蛇キャラ:浅倉威
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雄英生から:心操人使
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その他