(ナンバー2に何やらせてんだ……。)
「ふん……」
エンデヴァーは己の個性で生やした炎の髭を揺らしながら僕とヴィラン達を交互に見つめた。
「騒がしいと思ってやって来てみれば……弦鞭ヒーロー『ウェアープ』が灰となって消えていた……そして。」
エンデヴァーは足元で風に乗って流され、灰となったヴィランの亡骸を見つめると僕に顔を向ける。
「このヴィランもだ……。これはこのヴィランではなく貴様がやったな?お前は一体何者だ!」
エンデヴァーの強気な言葉に僕は一瞬怯みかけた。なんだ?このプレッシャーは?オールマイトは安心さがあり凄く話しやすかった。でもこの人は違う!理屈とかが通じない根っからのカタブツだ!
……これがNo.2ヒーローなのか!?
そう心で思いつつも僕は臆せず冷たい態度を取った。
「答える義理は無い。ヒーローには関係のない事だ。」
「シラを切るんじゃない!答え次第では貴様も潰す標的だ!」
エンデヴァーは爛々と炎をチラつかせ眉間にシワを寄せて睨みつける。
No.2には全力で挑まないとこちらがやられる……。今は倒すべき敵ではないが足止めをくらったら僕もあのヴィランと同じ扱いを受ける。……それだけはごめんだ!
カイザフォンのCANCELキーを入力し、変身を解除するとエンデヴァーは眉を寄せた。僕の顔を見て驚かない辺り……半年前のあの事故の件は知らないようだ。
「き、貴様……なんの真似だ?」
「このベルトじゃ……貴方には勝てない。」
「どういう意味だ?」
僕はカイザギアをアタッシュケースに戻すとエンデヴァーを睨みつけた。
「僕の任務を邪魔するなら……それがたとえヒーローでも許しはしない。」
低い声で動揺するエンデヴァーにそう言うと今度は他二つとは違うアタッシュケースを開き、そこにあるライダーズギアを装着する。
「さっきから疑問に思ったが……それはなんだ?」
「答えられない。」
エンデヴァーの問いにそう答えると僕は他二つとは違うタイプの端末……デルタフォンを取り出すとそれを耳元に持ってくる。
「……変身!」
デルタフォンにそう発声しトリガーを引いた。
『standing by』
サイレン音が流れ、右腰にデルタフォンを装着する。
『Complete』
僕を認証したデルタギアはまるでゲームの様なサウンドを流すと共にデルタを模した頭部に白く輝くブライトストリームが身体を走った姿……仮面ライダーデルタに変身する。
「やると言うのか?貴様!」
エンデヴァーは身構えると炎の拳を容赦なく振り上げてくる。
「うおおっ!」
「はっ!」
しかし、No.2のその攻撃を僕は難なく躱しエンデヴァーの腹部に強烈なタコ殴りをお見舞いした。
「ぐうぅっ!」
エンデヴァーは腹部を抑えて座り込む。そんな彼の後ろで密かに逃げ出そうとしたヴィラン達がふと目に入った。
「アイツら……逃がすか!」
ベルト右側にある銃型の装備……デルタムーバーを取り出すとベルトにあるデルタのミッションメモリを取り出し、装填する。
『READY』
デルタムーバーの音声に合わせ、トリガーを引いて音声を入力する。
「check!」
『EXCEED CHARGE』
逃げゆくヴィラン3人をまとめて白のマーカーで拘束する。
「ぐわっ!?」
「うわっ、あぁっ!やめろ!やめてくれぇええええっ!」
命乞いをするヴィラン達に僕は容赦なく飛び蹴り『ルシファーズハンマー』を繰り出す。
「SMASH!!」
「「「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」」」
貫かれたヴィラン3体は悲痛の悲鳴を上げると白いΔの文字と共に灰となって消えていった。
「……それが貴様の……力か!」
エンデヴァーはゆっくり立ち上がり腹部を庇いながら僕を睨みつける。
「お前がやっていることは……人殺しだ!貴様を生かして帰さん!そのベルトも俺が押収する!」
「はぁ……。だから貴方は萬年No.2ヒーローって言われるんじゃないか?エンデヴァー。」
「貴様……ッ!喧嘩を売っているのか!?」
「いいえ。」
挑発するように僕はエンデヴァーに否定した。
「……今は貴方と戦う気はない……でもオールマイトとヴィラン達を殺ったら……次は貴方達だ。」
「待てっ!……ぐっ!」
僕を追いかけようとするも負ったダメージの痛みにエンデヴァーは腹部を押さえて膝を突いた。
そんな彼に見向きもせずバイクに乗るとその場から颯爽と去るのだった。
◇◇◇
スマートブレイン社に戻って来た僕はエレベーターに乗ると自分が居座っている部屋の階ではなく最上階のボタンを押した。
エレベーターは最上階まで昇り、扉を開くと僕はそのエリアに足を踏み入れる。そこには薄暗い部屋の一室に豪華な机と椅子がポツンと置かれており、椅子はこちらではなく背後に見える外の景色を向いていた。
「社長…戻りました。」
僕がそう言うと椅子をくるりとこちらに向かせ、中年の男が微笑みながら僕を見つめた。
スマートブレイン社社長にして世界で最初に生まれたオルフェノク…村上社長である。
「おかえり、緑谷君。今日も忙しかったみたいだね。」
「はい、あとすみません…道中でエンデヴァーと出くわして小競り合いを起しちゃって。厄介な事にならないと良いのですが…。」
「まぁ、良いだろう。我々オルフェノクにとって恐れる事ではない。」
村上社長はそう言うと椅子から立ち上がる。
スマートブレイン社社長である村上氏は同族であるオルフェノクを保護する為に活動していると同時に人を守る為にヴィランとして戦う意思があるヒーローとして戦いたいオルフェノクの為に開発したベルト……即ちライダーズギアを開発した張本人である。
オルフェノクは人間の姿をしているらしいが戦闘になると目が灰色になり、顔に紋章を浮かべせた後……本来の異形の姿に変身し、更なる力を発揮できるという。しかし、前にスマートレディが言ったようにオルフェノクになれるのは無個性だった人間の一部だけであり、現段階で分かっているのは僕と村上社長位である。
その為か彼からはまるで実の息子の様な感じで寵愛を受けており、僕自身も今ではオールマイト以上に尊敬している方だ。
「君がオルフェノクとして戦う意思があるならそれでいい。その調子なら君にウチの会社任せてもいいかな。」
「僕が社長に……ですか?」
「そうだ、君は優しいし何よりヒーロー以上に正義感を持っている。それに可愛らしいからな。」
「か、揶揄わないでください!」
社長の言葉に動揺して頬を赤くする。
「はっはっはっ、冗談だよ。でも後継者として指名していることは忘れないでくれ。」
「が…頑張ります。」
次期社長候補として見られている事に緊張がはしる。
「さて、そんな君に私から伝えておく事がある。」
「伝えておくこと……ですか?」
社長は頷くと雄英高校が見える窓の景色を眺めた。
「今日の昼頃……雄英高校にマスコミが侵入する事態が発生したそうだ。」
「雄英高校に!?」
その言葉に僕は驚く。雄英高校はヒーローの登竜門であると同時にセキュリティが万全である堅牢の要塞でもあるのだ。最も雄英高校のセキュリティシステムは同校のサポート科とスマートブレイン社が結託して造り上げたものなのだが……それが何故また?
「君はどう思う?たかがマスコミ如きが我が社も携わっているセキュリティシステムを簡単に突破出来るわけがないのだよ。」
「そうです……よね。何か理由が……。」
「私も極秘裏に動いていたんだがね…良からぬ情報を聞いたのだよ。」
「良からぬ情報?」
「ヴィランが組織を作っているという噂だ。」
社長の言葉に衝撃がはしる。ヴィランが組織を!?
「ヴィラン連合……彼らはいつか驚異になる。オールマイトでも止められなくだろう。」
「それだけの組織を有しているって事ですか?」
「そうだ……だからこそ一刻も早く同志を見つけなればならない……だが、オルフェノクは希少な人類だ。何処にいるのだ……我々の同志達は。」
社長はそう言って再び窓の景色を見やる。少し寂しげな表情を見せた彼の背中に僕は声をかけられる言葉が見つからなかった。
次回、あのキャラがオルフェノクとして登場します!
(一体誰なんだ!?)
登場人物
村上峡児/ローズオルフェノク
肩書き:スマートブレイン社社長
※ファイズからの出演
本作での設定:スマートブレイン社社長にして世界初のオルフェノク覚醒者。オルフェノクの事を「同志」と呼び、彼らの保護活動を行う傍らヒーロー達にサポート道具を開発する事業を展開している。また同族であるオルフェノクに対しては無理に戦いや共存を求めておらず共に戦う意思がある者のみに力を与えている。
またライダーズギアの開発者でもあり、緑谷出久が死亡した現場に紛れて傍観していた。(緑谷が目覚めた時にスマートブレインに居たのも彼がスマートレディにつれてくるよう指示したからである。)
原作ではオルフェノクによる支配を目論んでいたが本作ではオルフェノクの力を人の為に使ってヴィランの根絶と悪事を働くヒーローの粛清を夢見ている。その為、一概に善とも悪とも言えない微妙な立ち位置にあるものの普通の民間人には手を出さないどころか守る存在であると考えているあたりは少なくとも悪人ではない。
(要するに改悪された綺麗な村上)
オールフォーワンの存在を知っており、過去に彼とも因縁があるようでもある。
緑谷出久とは初めてオルフェノクの同族として会った人物であり、尚且つ年齢的に親子位の年の差がある為、彼を実の息子の様に寵愛している。(緑谷自身も彼を恩人として慕っておりオールマイト以上に尊敬している。)
555原作キャラを除くスネークオルフェノク枠が誰がいいか?(555のあのライダーに変身予定)
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ヴィラン連合から:トゥワイス
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他ライダーの蛇キャラ:浅倉威
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雄英生から:心操人使
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その他