吸血鬼の王に転生したら封印された   作:排他的

6 / 6
テロリストウサギとの出会い

僕はハジメちゃんを伴って魔法陣で転移したはずだったんだ。……はずだったんだけど……

 

「洞窟!?どうなってるのアレイ!故障!?」

 

「いやいや……多分出てくるところを隠しといたんだよ、たまに僕も王城内に秘密基地作った時、出てくるところを違うところにしといたし……」

 

「あ、なるほど……」

 

ハジメちゃんはもうちょっと頭を回そうね〜と頭をポンポンしたら怒られた。……最近ちょっとハジメちゃんが僕に対して反抗してくるようになった。ちょっと悲しいけど、嬉しい。

 

トラップなんかは僕の魔法障壁で無効化されて、どんどん先に進む。すると僕達は外の光を見つけた。……300年前……ちょっと待て?僕って王城の外に出たことあったっけ?

 

…………あ、あの神の使徒倒すのに出てるな……でも他に出たことは無いんだよな……

 

「……アレイ、大丈夫?ちょっと泣いてるよ?」

 

「よくよく考えたら僕陽の光見るの久しぶりだなって。ずっと王務に勤しんでたから外に出れたの戦闘の時くらいでさ……」

 

「……」

 

今度はハジメちゃんが頭をポンポンしてきた。まじで悲しくなってきた。

 

僕達は陽の光が照っているところに出た。出たところはライセン大峡谷。

 

「思い出すな……」

 

「なんかあったの?」

 

「え?あぁ、神の使徒を名乗るショタコン共が徒党を組んで襲いかかってきたところをここで殺したことがあるんだ」

 

「……え?ショタコン?」

 

「……気にしないで、ここは魔法が使えないとか言われてるけど、僕は普通に使えるし」

 

魔力の暴力だけど、まぁライセン大峡谷で魔法が使えるのは僕くらいじゃないかな?……しかし本当に懐かしい。ショタコンと戦ってた時に出てきたあのゴーレム、今どこにいるのかな?

 

「おじいちゃんに見えるよ……」

 

「まぁ年齢的にはおじいちゃんだからね」

 

思い出にふけっていると、僕達の周りに魔物が集まってきた。空気の読めない奴らだな……ハジメにやらせるか。僕が動くまでもなさそうだし。

 

「ハジメ、行ってきて」

 

「任せて、ドンナー!」

 

ハジメが宝物庫からドンナーを取り出すとそのまま流れるように銃弾を撃ち放った。すると目の前の魔物達全員に向かって弾丸が分散してその命を貫いた。どうやら七色の弾丸で拡散の効果を付与したみたいだね。

 

……さて、とりあえずどこ行こうか。

 

「ハジメ、なんか案ある?」

 

「…………樹海側に行かない?ハルツィナ樹海。樹海は街に近そうだよ?」

 

「……わかった。だけど樹海か……燃やして進むか!」

 

「どうしてそうなるの!?」

 

ハルツィナ樹海は亜人の案内がなければ迷ってしまう。300年前、ハルツィナ樹海に行った時は兎人族に助けて貰ったんだけど……多分そいつ生きてないだろうしな……

 

「と、兎人族に助けてもらったの?」

 

「え、うん。兎人族が魔物に襲われていたから助けてやったんだ。そしたら樹海を案内してくれてな。確か兎人族のハウリアって奴らだったかな。族長の息子が僕を案内してくれたんだよ。アイツらの尻尾と耳は触り心地が……どうした?」

 

「…………ハウリア。今ハウリアって言った?」

 

「言ったね」

 

「アレイ、300年前がどうだったかは知らないけど、兎人族は国際的なテロリスト集団で、ハウリアはそのリーダーだよ?」

 

おい待て今なんて言ったこの娘。て、テロリスト集団!?

 

「待て、あいつらはそんなことするような奴らじゃなかったと思うんだけど!?」

 

「……ハウリアは10年前から突如としてテロリスト集団になったの。理由はよく分からないけど、暮らしを良くするため、兎人族が迫害されないため……だったかな?」

 

「……ハウリアがね……本当に変わったんだ「いました!あなたが黄金の福音様ですね!」……ね…………………………ハジメ、拘束して」

 

「了解」

 

ハジメが僕のことを黄金の福音と呼んだやつのことを錬成で拘束しようとする。だがその対象をハジメは取り逃がしてしまった。

 

「……早いね」

 

「まさか捕まえられないなんて……」

 

「リク・ラク・ラ・ラック・ライラック……魔法の射手(サギタ・マギカ)連弾(セリエス) 闇の25矢(オブスクーリー)!!」

 

25本の闇の矢が黄金の福音と呼んだ奴に対して殺到する。逃げようとしても無駄だよ。だってそれ……

 

「あんぎゃあああ!!?」

 

追尾性だもん。

 

 

 

「……君、誰なんだ?」

 

水色の髪の毛を生やした兎人族。際どい格好はいつも通りだが、あの身体能力は300年前のあいつらと比べるとだいぶ違うんだよな……

 

「私の名前はシア・ハウリアと言います!」

 

ハウリア……あいつの子孫か。

 

「なんで僕が黄金の福音だって知ってるんだい?」

 

「そこは私の技能!未来視で貴方の姿を確認したからです!貴方の姿はご先祖さまから聞いていますからね!」

 

未来視……僕の運命を操る程度の能力の劣化版か?

 

「で、何の用だい?」

 

「はい!私たちの仲間を助けてほしいのです!」

 

…………ハウリアは昔僕を案内してくれたし…助けてあげたいけど……後ろのハジメちゃんが首をブンブン横に振ってやめるように言ってくる……可愛いです……じゃなかった……どうすっかな〜

 

「というか僕詳しく知らないんだけど君らなんで僕に助けを求める事態になったのさ。僕アイツに……カイルになんもやってないと思うんだけど」

 

「……わかりました、では貴方がハウリアに与えた影響とハウリアが行ったことについて説明しましょう」

 

カイル……カイル・ハウリア。僕の数少ない友達と言える存在だ。心優しく、動植物を慈しむ、兎人族の代表のような奴だった。

 

そんなカイルの子孫がなんで僕の魔法の射手避けれるくらいのスペック出せる化け物に変わってんだよ!おかしいだろ!?

 

「ハウリア族は私が産まれる前まではまだ温厚でか弱い種族でした。……1人例外がいましたが」

 

ふむふむ。だいたい十数年前かな?

 

「ですが、私は普通の兎人族が持っていない魔力を持って生まれてしまいました。それに加えて魔物のような力まで持ってしまって、私は隠されることで成長してきました」

 

「昔からフェアベルゲンは魔力持ちの奴らを許さない、殺す方針だ。確かにバレたら殺されるからいい判断だ」

 

「……でも閉じこもる生活に飽きた私はそのまま家から出ていってしまい、私が魔力を持つことと魔物のような力を持つことがフェアベルゲンにバレてしまったんです!」

 

……?あれ?今この娘親御さんや仲間の苦労を裏切って家から出たなんて言わなかった?

 

「フェアベルゲンは私を引き渡すよう言って来ました。ですが母様や父様、一族のみんなは私のことを見捨てないで、フェアベルゲンに反抗しようと決断したんです」

 

「……どうやって反抗しようとしたの?」

 

「母様が兎人族全体を率いて戦うことで、です。黄金の福音様が残して去っていった、『弱くても勝てる!種族専用トレーニング本!兎人族版』っていう本を読んで一人前のアサシンになった私たちは本格的にフェアベルゲンに対抗し始め……帝国もなんか攻撃してしまって一躍テロリストになったんです!」

 

どうですか!と胸を張るシアちゃんに僕は頭を抱えそうになった。……これ全部僕のせいじゃん。僕はただ耐え忍ぶだけだったハウリアにこういうやり方もあるって、カイルに提示しただけなのに……なんでこうなったんだ?

 

「……アレイ」

 

「言うな、言わないでくれ……」

 

ハジメちゃんがジト目で見てくるの辛い……

 

「……というかなんで僕に助けてくれなんて言ったのさ」

 

「実は晴れてテロリストになったのは良かったんですが……」

 

良かったの?テロリストになったんだよ?

「母様が私たちの反乱の元として捕まってしまったんです。フェアベルゲンの防御も硬くて、私たちでは抜けれそうにないんです。だから助けてくれる人をここで待っていました。お願いします、黄金の福音様。是非とも私の母様を助けてください」

 

「…………頭の整理をしてから結論してもいいかな?」

 

「はい!」

 

うーん、頭がショートしそうだよ。いやマジで。




はい、ありふれた学園で世界最強から持ってきました。アレイの過去はほぼ書いてないのでこういうふうに使えます。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。