───最近またピグリンが畑を荒らしに来るんだ。野菜は食われるわ畑は荒れるわ柵は壊されるわでいい加減限界だ!誰か近くのピグリンを一掃してくれ!アイツらは群れを成してしか食料調達には来ねえ。大抵10匹程度の群れを作ってやってくる。10匹に到達しそうな群れ、10匹以上いる群れを一通り掃除してきてくれ!
───ディアフ・リーア』
ジュンが依頼書を受付に持っていこうとした時だった。突然背後から声がした。
「あっ…あの!」
振り返ると、同い年くらいの中性的な顔をした金髪の子がいた。…パッと見性別がどちらかわからない。一回り小さい博士帽を被り、首には銀製のロザリオのネックレスがかけられている。
「どうかしたのか?」
「君たち、新規の探索者だよね?」
「そうだな。今登録が終わったところなんだ。」
「良かった…僕もつい最近探索者になったんだ。けどパーティを組む人が居なくて…よかったら…僕とパーティを組んでくれないかな!」
凄くキラキラとした目でこちらを見てくる。
断るつもりは無いがこんな目をされてしまっては断れないだろう。
「俺はいいが…リョウ、ソラ、どうする?」
「俺は別に構わない。」
「俺も!」
「ジュン、この子どうする?」
「あんたさん付けもないわけ…?まあいいんじゃないかしら、特に害もないでしょうし。」
「うん、なら大丈夫か。それじゃあ俺たち4人でパーティを組もう!」
「わぁ…!」
嬉しいのか子犬のような嘆声を漏らす。
なんというか、可愛らしいなこの子。ほんとに小動物みたいだ。真っ直ぐというか感情を表に出しやすいというか。
「ありがとう!本当にありがとう!あっ名乗り忘れてたね…僕は『リア』。リア・ジーニアス。これからよろしくね!」
「あぁ。俺はシュン、よろしくな!」
「俺はリョウだ。」
「俺はソラ!よろしくだ!足を引っ張らないよう頑張るぜ!」
「シュン…リョウ…ソラ…うん!覚えたよ!よろしくね!」
一通り挨拶を済ませたところでジュンが思い出したように振り向いてきた。
「そういえば、リアとか言ったかしら。君の得意属性ってなんなのかしら?」
「あっ、僕の得意属性は雷です!ただ魔術の範囲制御がまだ苦手で…ですがその分威力に自信はあります!」
「なるほどね。結構バランスのとれたパーティなんじゃないかしら?良いと思うわ。これから頑張ってちょうだいね。」
「はい!ありがとうございます!」
「それじゃ、私は依頼書を提出してくるわ。雑談でもしててちょうだい。」
「あぁ。ありがとう。」
ジュンが戻るまでの雑談でリアについて色々知れた。
どうやら同い年で間違っていなかったらしい。
リアはここから少し離れた国の貴族の生まれらしい。ただリアとしては貴族の礼儀作法や雰囲気が苦手で、家からの反対を押し切って冒険者になったらしい。なかなか決意が硬い子だ。
他にも、ここアルデス大国にある魔術学院での話や、家を出たあとに訪れた村の話をしてくれた。歳は俺たちと同じなのになかなか濃ゆい人生を送ってきているようだ。
「なかなか面白い人生送ってきてるなあ」
「僕としては波乱万丈すぎたけどね…」
「俺もそんな人生送ってみたかったぜ…」
「人生においての刺激が多すぎるのも悩み物だがな」
そんな雑談をしていると、ジュンが戻ってきた。
「初依頼だからちょっと時間食っちゃったわ。待たせたわね」
「お、お疲れ様。それで依頼の内容ってなんなんだ?」
「初めてに最適な依頼にしてきたわ。『ピグリンの討伐』ね!」
聞いたこともない生物?の名前を出される。
名前から姿の想像もできない。これが異世界か…
「……ピグリンってなんだ?」
ソラが当然の疑問を返す。
それに対してリアが反応を返す。
「えぇっ!?ピグリンを知らないの!?」
「しょうがないわ。この子達、少し遠くの田舎から出てきたんだもの。」
「それでもピグリンくらいは知識あるものなんじゃないのかな…?まあ知らないこともあるよね。ピグリンっていうのは町の外の至る所にいる多分一番名が知れてる二足歩行の魔物だよ。」
「人間ほどでは無いけど奴らには知能があるわ。体の構造も人間とよく似ている。だから少し厄介な害獣として農作物を作る人からは嫌われているわね。だからこうしてギルドに依頼としてよく出てくるの。難易度の高い依頼じゃないから探索者になりたての人にうってつけってわけ。ちょうどピグリンのサンプルも不足してたから丁度良いわ。」
こちらで言うサルみたいなものか…?
少しの緊張と不安があるが、とりあえず初心者向けなら大丈夫そうだろう。
「なるほどな。それでその依頼は今から行くのか?」
「えぇもちろん。結構近めだし討伐にそこまで時間もかからないでしょうしね」
「よっしゃ!ワクワクするぜ!初依頼無事に成し遂げるぞ!」
「おう!」
「頑張ろうね!」
ようやくの初依頼、大きな期待と小さな緊張を持って依頼の場所へと向かった。
「おぉ…森?」
俺たちが向かったのはこの王国の近くにある森だった。俺たちが目覚めたところではない森だ。そこの森よりも木や草の量が体感多く感じる。どうやら生えている植物の種類も違うようだ。
位置が近いのに変化があるのも異世界の影響かとも思ったが、日本でも度々そういうことはあるし全てが俺たちの世界とまるっきり違うという訳では無いのを改めて知った。
「ピグリンは森を拠点にすることが多いんだ。国を跨ぐ商人とかはピグリンに襲われないよう極力森を避けようとするんだ。だから比較的森の多いアルデス王国は大陸の中央に位置してるけど限られた国からの商人ばっかりなんだって。」
「やっぱり商人とか農民にはダメージが大きいんだな。ほんとにさっきまで一般人だった俺が倒せるのか?」
「ピグリンは攻撃性はあるけど威力自体はあまり高くないわ。ピグリンから襲われての死亡例なんて子供くらいのものよ。」
一応死亡例はあるのか…
それを聞いて少し不安が強くなるが、俺達も十分に育ったし話を聞く限りはピグリンの攻撃も耐えれはしそうだ。俺には肉体面よりも先に精神面の成長が必要かもしれない。
「…そろそろね。みんな戦闘準備に入って。」
ジュンが警告する。少し先には目測1m程の褐色の生物が複数いた。
これがピグリン…体型自体は人間に似ているが顔つきは人間からかけはなれている。豚のような鼻に鋭く尖った爪、そして肉食動物のような歯。
いよいよ初戦闘だ。緊張が込み上げてくる。
腰に下げた片手剣を鞘から抜き構える。
リョウを先頭にしてその次に俺とリア、その後ろにジュンとソラの順。
できるだけ足音を殺しながらピグリンの群れにじりじりと近づく。
ピグリン達が少し別のものに気を取られていた瞬間、ジュンの声が鳴り響く。
「…今よ!」
その声と同時に順を崩さずに突撃する。
ピグリン達は少し遅れて反応し、『ギィァァ!』という鳴き声を発してこちらに向かってくる。
1…2…3…数は9体。それぞれの位置はバラバラだ。俺はピグリンの数の少ない方向へ向かう。
大抵の敵は一番目立つ盾を持ったリョウに目線を取られているが、俺が向かった先のピグリンは俺が1m程度にまで近づいたところで俺に気づいた。
ナイフのような爪を振り下ろしてくるのを盾で防ぎ、無防備になった腕に片手剣を振り下ろし、切り落とした。間もなくして断面から緑の体液が吹き出す。
「…!うわっ…」
魔物とはいえ生物の腕を切り落とすなんて初めての事だった。それ故に俺の体はこの感触に酷い嫌悪感を示す。牛の生肉を切るなんてものとは比べ物にならない程生々しい感触。これから自分が生命を絶つという実感。
これから乗り越えなければならない試練だと強く気を持つ。
腕を切り落としたピグリンは、傷口を抑える様子は無かったものの少し仰け反った。
チャンスだ。
そう思い振り下ろした片手剣を切り上げた。が、ピグリンはそれをもう片方の爪で跳ね除け、噛み付こうと俺に飛び込んでくる。不意をつかれたが、意外にも脳は冷静に働き、ジャンプしてきた瞬間を狙い、左手の盾で思いっきりピグリンの頭を殴った。
ピグリンは殴った方向に飛ばされ、受け身も取れず地面に倒れ込む。その隙を逃さない。俺は即座に倒れたピグリンの腕を足で押さえつけ、片手剣を首目掛けて振り降ろす。
俺がこの世界で殺す初めての敵。ありがとう、俺に試練をくれて。
こんな感謝をするのも変だが、これが俺のすべきことだと何となく思った。
僅か5秒程度だっただろう戦闘だが、初の犠牲への感謝と敬意を片手剣へと込める。
思っていた以上に首は簡単に裂かれ、ピグリンは『ギャ…ァ…』とだけ鳴き、動かなくなった。
自分が生物を殺した恐怖は確かにあるが、感傷に浸ってもいられない。第一相手は魔物なのだ。非情にならなければいけない。
…よし、次のピグリンだ。
リョウの盾に目を奪われているピグリン達へと突っ込む。
「ふいー、疲れたぁ。弓ってのも案外体力使うもんだなぁ。リョウ達大丈夫か?」
「あぁ。俺は大丈夫だ。確かに初めて使うのもあって少し疲れたな。シュンとリアは大丈夫か?」
「初めて生物を殺したせいで気分は少し悪いが…慣れはした。」
「僕は前にちょっとだけピグリン討伐したことがあるから慣れてはいるよ。大丈夫!」
先程の戦闘での成果は、ほとんどがリアによるものだった。
広範囲の攻撃は集団のピグリンに対して刺さりまくり、5匹ほどを一掃していた。怖いなあこの子。その他は俺が2匹、リョウとソラが1匹ずつという内訳。リョウのやり方が中々に残酷で、ピグリンを盾で潰して殺していた。どんな奇天烈発想してんだ?
そんなこんなで初戦闘は終わった。だが依頼はまだ終わっていない。少なくとも残り2つ程群れを潰さないといけないらしい。
また同じ感覚を味わなければいけないと思うと気が重くなるが、非情になる練習としよう。
ジュンの指示のもと次の群れへと向かった。
「…よし、このあたりでもう大丈夫そうね。そろそろ引き上げるわよ」
「ようやく終わりかぁ!疲れた…」
「少し身体に来るな…運動をしていなかった訳では無いが、慣れというのは確かにありそうだ。」
「僕もちょっと疲れたよ…みんなもお疲れ様…」
「一先ず、これで初依頼は完了だな。」
それぞれが頷く。
そして王国へ帰ろうと支度をしていた時だった。
「…?」
どこからか子供の泣き声がしたような気がした。
いや、泣き声というより怯えた声か…?どちらにせよ子供がピンチになっているのかもしれない。ジュンたちに待ってもらい、少し辺りを探してみることにした。
今居たところからはよく聞こえなかったが、少し奥へ行くと段々と声がはっきり聞こえてきた。声の方角へ行くと、確かに子供がいた。
小さい紫髪の少女だ。肌は褐色と言うよりかは俺たちの世界の黒人に似た色をしている。
何故少女が立ち尽くし泣いているか一瞬で理解出来たのは、少女の目の前に先程倒したピグリンよりも一回りも二回りも大きいピグリンがいたからだ。
考えるよりも先に反射的に身体が動いていた。
ピグリンが振り降ろした爪を盾で受け止める。
…ッ!
やはり身体が大きいのは伊達じゃない。普通のピグリンよりも何倍も強い!
なんとかギリギリ押し返せる程の力しか俺には無い。このまま押し合いが拮抗すれば俺が負けるのは明白だ。その前に何か手を打たないといけない。
一か八か、ピグリンの横腹へ片手剣を突き切る。が、思っていた以上に肉体が硬く、刃は少ししか通らない。切り裂こうにも表面を撫でるようにまでにしか至らない。だが小さくてもダメージはあるようで、少しだけ盾を押す力が弱まった。
…それなら!
ここまでのピグリン討伐中に少し気になっていた事があった。それはピグリン達は胸の中心に刃を突き刺すと、ほんの少ししか切っていないにも関わらず、最初に腕を切ったピグリンよりも大きく後退していたことだ。
もしかしたらこのピグリンも例外では無いと踏み、俺は胸の中心目掛けて片手剣を突き刺した。
予想通り、デカいピグリンは仰け反り、縦を押す力もほとんど無くなった。そのタイミングで爪を払い除け、再び胸へ片手剣を突き刺す。
ピグリンはまた仰け反りはしたが、先程よりも仰け反りは少ない。対応してきたのだ。更には爪を薙ぎ払い、反撃までしてきた。
「ッ!やっちまった…!」
思わず声が零れる。
薙ぎ払われた瞬間にバックステップをしはしたが、それでも爪の先は俺の脛を掠った。抉れるとまでは行かないもののほんの少し深い傷を負った。
だが怯んでもいられない。後ろには守るべき少女がいる。こんなところで負けられない!
しかし体格、力ともに不利なのは俺というのはひっくり返らない。ソラ達を呼ぼうにも俺一人でここまで来てしまった。どうにか一人で状況を打破しないといけない。
大人しく考える時間を与えてくれる程ピグリンも優しくは無い。更に攻撃を繰り返して、一旦は避けることに専念させられる。
左上からの爪振り下ろし、右足からの蹴り。体格が大きいせいか動きが鈍いため、何とか紙一重で避け続けれはいたが、そろそろ反撃しないとどんどん追い詰められるだろう。
考えろ…考えるんだ…!
現状を打破する切っ掛けを!
俺が何故こいつに苦戦しているか?
体格の差?力の差?肉体の硬さ?爪のリーチの長さ?
…こいつらピグリンは体の構造は人間と似ているはず。なら筋肉においてもそうじゃないのか?
ならば肉体の硬さの面をそれで打ち破れるかもしれない…!
人間の身体で比較的柔らかい部分…横腹?違う、首?違う、…膕?
膕…確かマダニ等は人間の柔らかい部分から吸血して寄生するんだったか。そしてその時に寄生のため密着する部分が膕…
それならそこを狙えばある程度隙は出来る…?
とにかく発見が出来たなら行動だ。
ピグリンの攻撃を紙一重で避け続け、抜け出すタイミングを思考する。
一番後隙が大きい行動は何だ…?爪の振り下ろしか?いや、それだと爪を薙ぎ払われて実行まで行くかが危うい。片方の爪だけを使う攻撃は駄目そうだ。ならば足だ。足なら残っている片足を狙えるし反撃の可能性も薄い。だとしたら恐らく一番後隙が多いのは前蹴りだ!
このピグリンが前蹴りを使ってくる状況は『俺を爪で斬ろうとすると自分にまで被害が及ぶ程度の距離』のはず。先程までギリギリで避けてきた時にそれだけは気づけた。故に蹴りの危険性を消すために俺は少し離れて避けていたのだ。それを今利用する。
大振りな右爪を避け、ギリギリ前蹴りをされても避けれる位置取りをする。予想通り左足で前蹴りをしてきた。避けた瞬間、俺は左へと転がり、即座に裏に回り込む。そして一直線に膕へ剣を突き刺す!
よし、思った通りだ!
確かに少しは硬かったが、それでも十分にダメージを与えられるほどにまで剣はピグリンの足へ突き刺さった。
『ギィィアァァァ!!』という馬鹿みたいにデカい声を発してピグリンは蹣跚け、大きな音を出して倒れる。
だがただで倒れるピグリンではなかった。蹣跚けたその瞬間、振り返り出鱈目に爪を振った。不意をつかれたせいで咄嗟に対応することも出来ず、なんとか形を保ってはいたが、右腕を裂かれてしまった。
せっかくのチャンスだと言うのに、右腕にはまともに力が入らない。かと言って利き手では無い左手で扱うには力不足がすぎる。とは言えここでダメージを与えなければ、次はいつになるかもわからない。今しか無いのだ。
クソッ!こんな時に限って右腕を…
ふと思い出す。今までほとんど使っていないから忘れていたのだ。俺には新しい『力』があるじゃないか。
その力さえ使えば弱点への攻撃もできるのでは?少なくともやらないよりかはマシなはずだ。あの時の感触は…
片手剣を左手に持ち変える。倒れたピグリンの身体に乗り、胸の中央へ剣を突き下ろす。
その瞬間。自分の腕へ電流のような感触が流れる。剣へと風を巻き起こし突く速度にブーストをかける!
想定外の速度に思わず左腕が持っていかれそうになったが、突き刺した剣は、しっかりとピグリンの胸を貫通した。
反撃を恐れたが、ぐったりと倒れたままピグリンは動かない。
…なるほど?俺はここまで普通のピグリンを含め、ピグリンの胸へ少しだけしか剣を突き刺していなかった。もしかしたらそこにピグリンの命の核があり、それを本能で分かっていたから仰け反っていたのか?
答え合わせは出来ないが予想を立てるだけ立ててみる。
…いけない、少女のことを忘れていた。
「ふぅ…大丈夫かい?君…」
そう言って振り向く。少女は驚きと安堵が混じったような表情で見つめてくる。
…少し気まずいのだが。
少女に近づく。
「あー…怪我とかは無い?森を出るまで一緒に行かないかい?」
…返事は無い。少しまごつくような動作を見せているものの、一向に言葉がない。
見た目からしてもう話してもおかしくないくらいの歳はしてるはずなのだが。ここまで来ると少し不安になってきた。精神崩壊とかしてないと良いのだが。
「君、本当に大丈夫?歩けるかい?」
そう言い、少し目を逸らした瞬間だった。
腰あたりにぎゅっと柔らかい何かが触れた。
「へっ…?」
少女に抱きつかれていたのだ。
かなり弱々しい声をあげてしまったが、それも仕方ない程突然で驚きの行動だった。
…不安だったのかな。
そりゃそうもなるだろう。この歳の子が一人で魔物に襲われていたんだ。人に縋りたくなるほど不安になるのもしょうがない。
さらりと頭を撫でる。少女は嬉しそうな声を零した。
「おーい!シュン!大丈夫かー!」
少し遠くからソラの声が聞こえた。ピグリンの鳴き声を聞いてやって来たのか。
「あぁ!大丈夫だ!こっちに来てくれ!」
そう言い、少女の方を再び向くと少女はどこかへ消えていた。
「…!?えっ!?どこにいった!?」
少しの間驚愕しているとソラたちが到着してきた。
依然として少女は姿を現さない。
「シュン何してんだ…って何だ!?このデカイピグリン!?」
「突然変異種かしら…それにしてもどうしてシュンは飛び出して行ったのよ?」
「あぁ、微かに子供の泣き声が聞こえたんだ。それで探してたらこのデカイピグリンに襲われてる子供を見つけた。で、その子はさっきまでここに居たんだけど…」
「…居ないな。」
「子供の足でそんなに早く走れるものなのかな…?」
「わからない……」
「ま、とりあえず帰りましょう。その子もそんな足をしてるなら特に危険もなく帰れるはずよ。思わぬ収穫もあったし、私としては大満足ね!」
「人がギリギリでこのピグリンに勝ってるのに良く言えるなそれ…」
少女のことが心残りではあるが、初依頼は一件落着した。
帰って腕を治さないと…