「う…」
「ソラ!大丈夫か!?」
ソラと会えた感動で思わず泣いてしまいそうになる。が、今はダメだ。
「シュン…?…ここどこ…?」
「ソラ…それが、俺もよく分からないんだ」
「俺たち…3人の方法してたよな…?なんでこんな所にいんだよ…」
「多分成功したんだと思う…」
いきなりソラの目がカッと開かれる。
「マジかよ…!マジかよマジかよ!」
そうだった、ソラはこういった異世界系のものが大好物だった。
俺も好きは好きだがソラほどではない。
「そりゃあそうだよな!今まで見たこともない景色だし公園からいきなり森に移動するなんてそれしか考えられねえ!本当に異世界はあったんだ!」
「一旦落ち着いてくれソラ…」
ソラの興奮もわかりはする。俺も初めは少しそんな気分だったし。
けど今はその喜びの共感よりも優先すべきことがある。
「それよりもリョウがまだ見つかってないんだ。ここら辺にはイノシシとかも普通にいる。早く見つけ出さないとリョウも俺達も危険だ。」
「そうだな…さっさとリョウ見つけ出してこの世界を探索するぞ!」
「そうだな、俺もそうしたい。」
早いところこの世界について知らないといけないし、これはソラと同意見だ。
「…しかし、どこから探そうか…」
「俺を見つけた時はどうやって見つけたんだ?」
「ただ探し回っただけだな」
「だったらリョウもそれで見つけようぜ!」
「まあそうだな。他に取れる手段もないし」
「とりあえず、早いとこ探しに行くか」
────
「…ん?あれもしかして…」
探し始めて30分くらい経っただろうか。ソラが何かを見つけた。
「ほらシュン、あれ見てみろよ」
「なんだ?」
ソラの指差す先には湖があり、そのすぐ側に人が1人座っていた。
後ろ姿しか見えず、遠くにいるので体型でも判別がつかず誰かは分からないが、おそらくリョウだろう。
「多分リョウだ」
「よし、行こう!」
湖に向かって走り出した。
「リョーウ!」
「…?あっ、ソラ。それにシュンも。やっと見つけた」
「とりあえず全員揃ったな…誰も怪我がなくてよかった」
ソラがリョウに飛びついていく。
俺もリョウが見つかった安堵感で満たされた。
だかそれも束の間、
「…!リョウ、危ない!」
俺は全力で走り出す。
リョウの背後の木の影から出てきたのは、既にリョウに向かって突進を始めていたイノシシだった。
リョウも突然の事で反応が遅れ、もう避けられないところまでイノシシが来ていた。
リョウの体を押し出そうと手を伸ばしたその瞬間、
ビュンッ!
突然イノシシが地を離れ、勢いよくすぐ近くにあった木にぶつかった。
ちょうど当たった場所が頭だったようで、イノシシは気絶している。
「な…」
突如吹いた暴風に、意識までも吹き飛ばされたようだった。