2ヶ月投稿しなかったら死んだか寝てると思ってください
『死』
生きるもの全てにそれがあり、そこが終着点。
それが今、俺たちの目の前に居た。
「逃げるぞ!」
リョウの声に、一瞬反応が遅れる。と同時にあまりの恐怖に動いていなかった頭が働き始めた。
我に返ったのはいいものの、そのせいで今のこの緊張が堰を切ったように溢れる。心臓が暴れる。鼓動が聞こえる。
『グオオオオォォォォォォ!!!!!』
それでも、動くしか無かった。
俺たちは熊と逆の方向に逃げる。
熊は、余裕そうに、嘲笑うように、ゆっくりと追いかけていた。
「やばいやばいやばいやばい!」
「…っ!どうする!?3人同時に別れるか?!」
「それはしない方がいいだろう!それは最低でも1人を犠牲にするのと変わらない!奴の足止めをするにも人数が多い方がいいだろう!」
ただひたすらに走る。
背後の熊は依然としてゆっくりと、それでも確実に距離を詰めていた。
「…っはぁ!はぁ!まだ追いかけてくる…!」
「あいつ速さおかしいって!歩いてるはずなのに走ってる俺らよりと同じくらいのスピードだぞ!?」
「異世界の動物なんだ!俺たちの常識なんて通用するはずがない!それより現状をどうするかだ!」
「つったってどうするんだ!?」
肩で息をしながら会話をしている内に、少し開けた場所に着いた。
少しだけ立ち止まる。
ここに少しの違和感と見覚えがあったから。
…?
「シュン!なにしてんだよ!早く走るぞ!」
「あ、あぁ!」
危ない、何してるんだ。命が懸かってるんだ。今は逃げないと。
それでも頭に残るしこりが取れないまま、走りを再開した。
また少し開けた場所に来た。
正確には分からないがおそらく10分程立っただろうか。月の位置は変わっていない。
…やはりこの開けた場所を見ていると違和感を感じる。
デジャブのような…
そこでようやく気づいた。
「…なぁソラ!俺たちがリョウを探してる時ってこんなに森広かったか!?」
「わ、わかんねぇ!でもこんなに広かった記憶はないぞ!」
「…ちょっと試したいことがある!」
「あ…おいシュン!」
そこら辺に転がっている小石を持って開けた場所の木のひとつに傷をつける。
「OK、行こう!」
こうなのではないかと考えてはみたが、これが本当なら俺たちにどうにかできるのかと不安になる。だがやってみないことにはわからない。
また、走りを再開した。
「はは……やっぱり……」
また着いた開けた場所のひとつの木を見て確信した。
「俺たち……ここをループしてる」
月の位置は、変わっていなかった。