「ここが…」
「でっけー…」
「ようやく着いたな…」
森を抜けてこの街に向かって歩き出して、もう日が真上に登るくらいには時間が経った。やっと着いたこの街の入口らしき門には、槍を持った門番?が2人、その隣にある木製の看板には謎の言語が書かれていた。
「なんなんだ?あの文字」
「この世界での言語と考えるのが普通だろうな」
「歴史の参考書で見た事あるような…」
そんなこんなで俺たちが門の前で停滞していると、門番2人が近づいて声をかけて来た。
「なんだ?お前たちは」
「アルデス王国の入場許可証は持っているのか?」
「あ!それはないんですが…」
「なにぃ?」
「この王国に何しに来た?」
「えぇと…」
俺たちが門番に問い詰められていると、突然門が開き、長く美しい銀髪を後ろで結んでいる白衣を着た女性が出てきた。スタイルもよく長い髪も印象的だが、何より目を引いたのはその整った顔だった。『美』の一文字はこの人の為に作られたのではないかと思う程だ。
「あら、貴方達やっと来たの?」
…出てきて早々、謎な発言をする。
周りを見渡すが、門番や俺たち以外には誰もいない。
門番に言っている訳では無いし、かと言って俺達も顔も知らない。
一瞬リョウが肩を震わせたかと思うと、喋りだした。
「申し訳ございません、先生。これまで文通のみでの会話でしたので直ぐに分かりませんでした。申し訳ございません。」
ソラが「は…?」と声を上げる。
「はぁ…ジュン・コール博士。貴方の客人ならば先に兵に連絡を下さいといつも言っているでしょう。」
「こういったことをするのならば許可証を渡してくださいと何度言われてるんですか…」
「ふふ、何回でしょうね。ってことで、その子たちは私が預かるわ。お手数お掛けして申し訳ございませんでしたっと。ほら行くわよ。来なさい」
棒読みすぎて謝罪の念が伝わってこない…
門番の表情を見るに相当手を焼いているのだろう。少し同情する。
しかしそんな人に助けられたのも事実。俺たちは博士について行く。
ギギギ、と声を上げて閉まる門の隙間から、門番達が持ち場に戻っていくのが見えた。
「さて、突然アドリブ振っちゃってごめんなさいね。ナイスだったわ、そこの身長高い子。」
ジュンと呼ばれていた博士はリョウを指差す。
リョウは少し戸惑う素振りを見せながらぺこりと頭を下げる。
結んでいた髪を解き、片手を腰にかけて話し出した。
「私はジュン・コール。この王国で主にモンスターについて研究を進めている者よ」
そこそこにある胸を張りながら、彼女は言った。