デストリームがめちゃくちゃカッコよくて見た目もドストライクだった。元太パパさんも最高にカッコいい
「どこだここ?確か俺は…」
ありのまま起こった事を説明する。あの時、銃を所持した一人の銀行強盗が突然現れ、周りを威嚇し始めたのだ。強盗は興奮していたのかあたり構わず乱射して物を壊していった。そして、あろうことか近くにいた親子を次の狙いと定めたようだった。一緒にいた母親は狙いを定められている事に気付き覆いかぶさる様に自分の子を抱きしめる。
その瞬間俺は体が動き、強盗犯に近づいて羽交い締めにし、何とか弾道を逸らすことができた。しかし強盗はすぐ俺を押し返すと再び銃声が響かせた。自身を見ると着ていた白いシャツは真っ赤な血に染まっており、口からも大量の血を吐いた。
幾人かの悲鳴を上がる中、俺は一矢報いるため最後の力を振り絞り、強盗犯を殴り飛ばし、当たりどころが悪かったのか意識を失った。その後の事は覚えていない。気がついたらこの真っ白な空間にいた。
「目覚めましたか?」
突然後ろから声をかけられた。すると目の前に綺麗な金髪の女性が立っていた。
「あなたは?」
「私ですか?私は女神、とはいえ転生の神です。気付いてるかもしれないですが、…あなたは死んでしまいました」
「そうか…やはり俺は…」
神の名乗った女性は普通の女性と変わりない見た目をしており神様というイメージほどの姿ではなかった。
「……教えてくれ、あの後、強盗犯はどうなった?他の人達は無事なのか?」
「記録によるとあの後、逮捕されたとの事です……被害者は全員無事です、貴方以外は」
「そうか……よかった」
俺は安堵して、そう告げた。
「優しいんですね、自分より他人の心配をするなんて…」
「気が付いていたら体が勝手に動いていただけだ……話は変わるが、何故俺を此処に?」
「そうでしたね、実は、本来貴方はこの事件で死ぬはずのない人だったのです……なので貴方を転生させる事となりました、『別の世界』にですが。」
「転生?別の世界と言ったが何処の世界だ?」
「貴方の場合は、『戦姫絶唱シンフォギア』と言うアニメ世界です」
「?なんだそれは?」
俺は神にそう訊いた。初めて聞く名前に首を傾げることしか出来なかった。
「結構有名なんですが、知らないのですか?」
「すまない」
「いえ、大丈夫です。そうですか……では軽く内容を話します」
そして数分後、
「……と、大方こんな感じです」
「成る程、随分と物騒な世界へ放り込むみたいだな……」
神の話を聞いた俺はそう答えた。
「無論、そんな危ない世界に丸腰で貴方を送るつもりはありません。ですので貴方には特典をつけたいと思います」
「『特典』か……俺が望むものは、“転生しても自分の記憶と名を消さずに転生先でも引き継がせる”事とだ」
「えっ?それだけですか?他の人は、色んなものを頼むのですが……」
「次に行く世界でも俺は俺であるつもりだ。ならば持って行くもは自ら学んだ知識や、鍛え抜いた身体だけで十分だ」
俺は神にそう告げた。ノイズだの錬金術師だの聖遺物だのよく分からないものなど関係ない。生前と変わらずいられるのならそれで十分だ。
「しかし……これから行く世界は先程私が説明した通り厄介なものですよ。“ノイズ”は普通の人間、通常の現代兵器では倒す事は不可能ですし」
「じゃあどうしろと…」
「なので丸腰というのはやはり……」
「……残りの俺の転生特典はあなたが決めてくれ。さっき俺が望んだ事を叶えてくれるなら俺は一向にかまわない」
今は目の前の神の言う通りにすることにした。
「いえ、ですから勝手にと言われましても……ウーン」
神はそう言うと考え込む。タブレットのようなものを出し、その画面をジッと見つめる。
「(いや、どこから出したんだ…それは?)」
「貴方……仮面ライダーがお好きなんですか?」
「ん?ああ、好きな方だ。何故わかった?」
「このタブレットにはあなたのデータも載っていますので…」
「どんなタブレットですか…」
「細かい事は気にしないでください……うん、これならあなたにピッタリかもしれない!」
神はタブレットを操作し、終わると満足するとタブレットを消す。
「これで良し!決まりましたよ」
「そうか、そうだ、最後に一つ確認してもいいか?俺が助けた親子も無事なんだよな?」
「先程言ったとおり、貴方が助けた親子は無事ですよ」
「そうか、よかった。俺は……守ることができたんだな。命をかけた甲斐も…あったのかもな」
そう言うと俺の足元が光りだし、徐々に体が消えていった。
「新たな人生が素晴らしいものになる事を祈ります、行ってらっしゃい…速水紅輝さん」
神がそう言ったと同時に俺…速水紅輝の意識は無くなった。
しかし女神は何やら腕を組み考えていた。
「うーん、考えればあれは普通の人には使えないですし、よし!彼にはあれを問題なく使えるように少し身体の構造を変えておきましょう…」
紅輝は、朝の日差しで目を覚ました。目覚めた時、紅輝は仰天した。生前でもこんな部屋に住んだ事はなかったからだ。家の中を探るため、リビングに向かうと、テーブルの上に大きめのアタッシュケースととスマホ、そして通帳が置かれていた。紅輝はアタッシュケースに手をつけ開ける。
「これ、バイスタンプにデモンズドライバー、ベイルドライバー…いや、形状が少し違う?」
紅輝はアタッシュケースの中にあった手紙に手に取り読み始めた。
『貴方がこの手紙を読んでいるという事は、無事に転生できたみたいですね。手紙以外にあるのは貴方が生きていくために必要なものです。他に貴方をサポートしてくれるアイテムもありますが、まずはどちらでも構いませんのでドライバーを装着してください』
「用意周到だな…まさかと思うがドライバーに悪魔がいたりなんて無いよな…」
紅輝はドライバーを突いてみるが反応はなく悪魔はいない事を確認する。
「悪魔はいないみたいだな、取り敢えずベイルドライバー?を…」
デストリームドライバー!
「デストリームドライバー?…っ⁉︎」
装着して数秒したら途端頭の中に色んな情報が流れ込んできた。
「なるほど、これが神様の選んだ特典の一つか、ご丁寧にそれに関する技術力まで…」
紅輝は再び手紙を手にする。
『この世界での情報や力の使い方、アイテムの使い方もわかるはずです。あとデモンズに関しては紅輝さんの身体には転生の際ギフの遺伝子を組み込んだので命を奪われる事はありません。ノイズやアルカノイズに対抗できるようこちらにで改造しているので炭化する事はありません。それから、免許などは既に習得してる事になっているので安心してください。通帳にはお金を振り込んでいるので確認してください。これからの生活には困らない程度はあります。』
紅輝は通帳を確認すると目を見開く、あり得ないくらいの金額が振り込まれていたからだ。
「(いや、これは一生遊んで暮らせるのでは…)」
『私が伝えるのは以上です。なおこの手紙は貴方が読み終わると消滅する仕組みになっています。こちらでの貴方の幸せを願っています。この素晴らしい世界に祝福を』
紅輝が読み終わると、手紙は光の粒子状になり消えていった。
「あの神様…けど…ありがとう…新たにもらったこの命、大事にする」
この日から速水紅輝はこの世界で仮面ライダーとしてノイズを倒していくことになった。