戦姫絶唱シンフォギア 仮面の悪魔   作:狼ルプス

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惨劇の後

 

 

 

「ここで…あってるよな」

 

ライブの惨劇から一週間、紅輝は響のいる病院にきていた。

 

 

「(少なくとも…チケットを渡していなかったら立花は…)」

 

俺は受付の人に響が入院してる病室を聞き向かおうと受付から離れる。

 

 

「あの…」

 

「ん?」

 

声をしている方に振り向くと白いリボンを付けた少女が立っていた。

 

「えっと、響になんの御用ですか?」

 

おそらく受付の人の話を聞いていたのだろう。おそらく知り合いなのだろう。

 

「ああ、お見舞いだよ。訳あって立花とは一緒にライブを見ていたんだ。その…もしかして都合悪かったかな?」

 

「いえ、あの……もしかしてあなた、速水さん?」

 

少女は紅輝を見つめていると思い出したかのようになを呼ぶ。

 

「えっ、なんで俺の名前、もしかして君…小日向か?」

 

「はい!小日向未来です。お久しぶりです」

 

「久しぶりだな。君も立花のお見舞い?」

 

「はい…」

 

「その、立花の容体は…」

 

「…病室に入ったらわかります」

 

俺は響が入院しているであろう病室まで未来と一緒に向かう。

 

病室まで未来は響が大怪我をしたのは自分の所為だと感じてしまっているらしい、ここに来るまで未来の表情が暗かった。紅輝と未来は響のいる病室へ入る。

 

 

「失礼しま……」

 

ノックをし病室に入ると紅輝は言葉に詰まらせた。何故かそれは

 

 

 

「う〜〜ん!美味しい〜〜!」

 

紅輝の目の前には響がを果物を元気一杯に食べている姿が目に入った。

 

「病院食だけじゃ足りなかったんだよね〜。ようやく果物系が食べられて幸せ〜」

 

「…………は?」

 

「あはは…」

 

 

あまりの光景に紅輝は思わず素っ頓狂な声を出して、未来は苦笑いしていた。

 

「ん?あっ!未来!いらっしゃい!未来も一緒に食べる?ってあれ?紅輝さん⁉︎よかったぁ!無事だったんですね!」

 

響は未来の隣にいる紅輝に気づくと嬉しそうに声をかける。

 

 

 

「立花…だよな?」

 

「はい!立花響です!年齢は…」

 

「そうじゃない!お前…怪我の方は…」

 

「はい!この通り元気いっぱいですよ!」

 

 

 

 

 

「何故だ、なんか心配して損した気分だな…」

 

「どう言う意味ですかそれ⁉︎」

 

響を心配していた紅輝はあまりの響の元気な姿に少し呆れながら項垂れる。

 

 

「小日向、確認だが立花がこの病院に運ばれてどのくらい経つ?」

 

 

「一週間と3日です」

 

「(おかしい、余りにも回復が早すぎる…あの傷は下手したら死んでもおかしくないくらいの怪我だ…一週間そこらでここまで…いや、それとも体質の問題か?それでも早すぎる)」

 

あまりの回復の速さに驚きつつ、紅輝と未来は設置された椅子に腰を下ろし、話をする。

 

「本当に傷の方は大丈夫なんだな?」

 

「はい!もう塞がってお医者さんからも確認は取れてます!」

 

「一週間で傷が塞がるなんて普通じゃありえないぞ…元々怪我の治りは早い方なのかお前?」

 

「えへへ、正直自分でもびっくりしてます」

 

「もう響ったら……私何か飲み物買ってくるよ。響何がいい?」

 

「お茶!」

 

「速水さんは?」

 

「缶コーヒーで…というか俺が」

 

「いえ!私が行ってきます」

 

「あ、ああ。ありがとう」

 

未来はそう言って病室を後にした。

 

「(元気がないな、後で少し話すか)」

 

 

「あっそうだ!」

 

「ん?どうした?」

 

「紅輝さんは怪我はしなかったんですか?」

 

「ああ、この通り怪我という怪我はしてないな」

 

「そうなんですか」

 

響はそう聞くとホッと胸を撫で下ろす。自分が一番の重傷を負ったのに他人を心配する姿を見て紅輝は

 

 

 

「立花……」

 

「はい、なんです「すまない!」……え?」

 

「すまない。俺がいながら傷を負わせてしまって…本当にすまない…」

 

頭を下げる紅輝に響は慌て

 

 

 

「あ、謝る必要はないですよ!ライブに行ったのは自分の意思ですし、それにあんなに人がいたんですから仕方ないですよ」

 

「だが、少なくとも俺がチケットを渡さなかったら…」

 

「紅輝さんのせいじゃないですよ。だから…自分を責めないでください」

 

「立花…」

 

その後は気まずい雰囲気が続き、その空気を変えるように病室の扉が開く

 

「お待たせ響、速水さん」

 

「あ!未来お帰り!」

 

「はい、響はお茶、緑茶だけど大丈夫?」

 

「うん!ありがとう未来!」

 

「紅輝さんは甘めのコーヒーで大丈夫でしたか?」

 

「ああ、大丈夫だ。ありがとう小日向」

 

未来からコーヒーをもらい、そこからは普通に会話に時間を費やし、いつの間にか日が暮れていた。

 

 

 

 

 

 

「さてと、そろそろ俺は帰るとしようか」

 

「私も、そろそろ帰るね」

 

「うん!今日もありがとね未来!紅輝さんも今日はありがとうございました!」

 

 

紅輝と未来は響の病室から退室し、病院の廊下を歩く。

 

 

 

 

 

 

 

「なぁ小日向、あまり自分を責めるな」

 

「はい?」

 

「お前、余り顔には出さなかったが…自分のせいで立花を怪我をさせたなんて考えてるだろ?」

 

「っ⁉︎」

 

紅輝こ指摘され表情に変化が起き、やはりかと、思いながらも紅輝は言葉を続ける。

 

 

「ライブの日に立花に聞いた。あの時お前家庭の事情でライブに来れなかったって…」

 

「………」

 

「小日向、あれはお前のせいじゃない、絶対にお前のせいじゃない。悪いのは…全部ノイズだ…」

 

「けど……私が誘っておきながら響を怪我させたんですよ!私のせいで…私のせいで!」

 

 

 

 

 

 

「……小日向」

 

「?うにゅ⁉︎」

 

紅輝は未来の口角を無理やり上げ、未来は動揺する。

 

 

「は、はにゃみしゃんにゃにを…⁉︎」

 

 

「笑え…小日向」

 

「え?」

 

「ずっと暗いままだと立花も元気にならないぞ?それに立花はあのライブをお前に勧められて『すっごく楽しみにしていた』っていていた。それに、立花はお前の事を責めるような事を一度でも言っていたのか?」

 

「そ、それは…」

 

「立花の事は、お前の方が一番理解しているはずだ。今日見て思った事だが、立花はずっと楽しそうに話していただろ?」

 

「………」

 

紅輝は口角を上げていた未来の顔から手を離す。未来の顔はどこか吹っ切れたような表情をし笑みを見せる。

 

 

 

「…ふっ、その様子だと吹っ切れたみたいだな」

 

 

 

「はい。私がこんなんじゃ…響も笑ってくれませんもんね」

 

 

「ああ、後すまない。いきなりお前の顔を触れたりなんかして…」

 

 

「いいえ、むしろそのおかけで目が覚めました」

 

 

「そうか……」

 

紅輝と未来と話しを終え、病院からでる。そして紅輝と未来は病院から帰る際に。

 

「速水さん今日はありがとうございました」

 

「礼はいい。もう、大丈夫そうだな」

 

「はい、あの…速水さん」

 

「ん、なんだ?」

 

「また、響のお見舞い…来てくれませんか?響も、きっと喜ぶと思いますから」

 

「ああ、時間がある時にくるよ」

 

紅輝はそう言って停めてたバイクを動かす。

 

 

 

「速水さん、バイクの免許持ってたんですね」

 

「まぁな、それと小日向…このまま送ってやるから乗れ」

 

「え、いいんですか?」

 

「ああ、コーヒー奢ってくれた礼だ」

 

「ふふっ、わかりました。お言葉に甘えて」

 

 

 

紅輝は未来にヘルメットを渡し、そのまま、未来は渡されたヘルメットを被り、未来の住んでいる場所を聞き、後ろに乗ったのを確認してバイクを走らせる。

 

 

 

 

「着いたぞ」

 

「はい、今日は本当にありがとうございました」

 

「礼はいい。じゃあ、俺も行くからな」

 

「はい、また響に会いに来てくださいね」

 

「ああ、またな」

 

紅輝はバイクを走らせ帰宅する。そして夕食と風呂を済ませ研究室に入り、あるバイスタンプを取り出す。

 

 

「さて…このバイスタンプの解析を進めないとな…」

 

 

机の上に置かれたのは白色にオレンジ色の槍の載ったバイスタンプだった。あのライブの惨劇の時、ブランク状態だったバイスタンプを奏に押印し生まれたバイスタンプだ。これのおかげで奏は死なずにすんだのだ。

 

 

 

「ガングニール…英字にするとGUNGNIR(グングニル)、北欧の神オーディンが持ってたとされる槍…そう言えば…」

 

紅輝は奏と翼が歌を歌いあの鎧を纏っている事を思い出す。

 

「(あの二人が変身する際、歌の中にガングニール、天羽々斬と言っていた。あいつらが使う装備は神話系統が関係しているな…歌…いや、普通じゃ纏えない、 特定の波長をもった声じゃないと恐らくあれは纏えないのか?)」

 

紅輝はシンフォギアの事について推測するが、一つわかったことがある。あの装備は誰でも纏えるわけではない、自信が使う仮面ライダーのアイテムは例外を除きギフの遺伝子を持つものでないと扱えないのと同じだ。

 

「……それそろ…自分と向き会わないといけないのかもな」

 

紅輝は部屋に設置された鏡を見る。

 

 

「お前の存在には気づいている。いい加減出てきたらどうだ?」

 

紅輝は鏡に写っている自身に向けて言うと鏡は黒く染まり、映し出されたのは上下黒衣装に身を包み込み、不気味な笑みを浮かべている紅輝がいた。

 

 

 

「こうやって面と向かって話すのは初めてだな…悪魔」

 

 

『ククッ、気づくのが遅ぇんだよこのノロマ…』

 

「そいつは悪かったな…」

 

『テメェの謝罪なんざどうでもいいさ。既にわかってると思うが…俺はお前から生まれた悪魔だ。どうぞお見知り置きを…』

 

紅輝の悪魔はお辞儀をする。

 

「そうか、それで…お前の名前は?」

 

『名前なんかあるもんか…俺はお前で、お前は俺でもあるからなぁ』

 

悪魔は名前ないといい、紅輝は何か決めたような表情をする。

 

 

 

 

 

「(やっぱりこの名前がしっくりくるな)………カゲロウ」

 

『ああ?』

 

「お前の名前だ。どうだ?」

 

悪魔はその名前を聞き呆然とするが…しばらくすると顔を抑え、笑い始める。

 

『フハハハハハハ!!悪くない…いいぜ、その名前…貰ってやるよ!』

 

「そうか…気に入ってくれたようで何よりだ」

 

『ああ、だが…テメェが油断するようなことがあれば直ぐにその体を乗っ取ってやるからな』

 

「ふっ、悪いが簡単にさせるつもりはない。が、これからよろしく頼む…カゲロウ」

 

 

 

 

 

 

 

その後紅輝はカゲロウと契約を結び…自身の悪魔と過ごすこととなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして舞台は……二年後へと移る




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