やはり筋肉。筋肉は全てを解決する。   作:あかう

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筋肉最高 植物絶許

な話です。


9話 植物は筋肉でいける。

 さて、そんなわけで戦闘に水を差した植物を目撃したベル君とシルバーバック(オッタル)

 当然、二人は激怒した。特にベル君の怒りがすごかった。

 ベル君は植物系のモンスターが超が付く程には嫌いなのだ。

 何故か、それは筋肉がないからである。

 見た目がムキムキな苔巨人(モス・ヒュージ)も、ただただ筋肉っぽく見える苔を纏っているだけで、中身は全くもって何も無い、いわば空虚なハリボテでしかない。

 

 そのような感じなのでベル君からすれば植物系モンスターは全モンスターの中でも邪道も邪道の最悪なモンスターなのだ。

 ちなみにベル君は同レベルで死霊系のモンスターも嫌いなのだが、あちらはまだ筋肉を偽造していないだけまだマシだとベル君は認識している。

 

 と、そんな感じでベル君とシルバーバックが激怒しているところに植物モンスターの触手が迫ってきた。

 何故今まで戦っていたロキファミリアの幹部達を無視してまでベル君達に攻撃しようとしているのか。

 その理由は、この植物モンスター、食人花(ヴィオラス)が魔法に反応する、という性質を持っているからだ。

 つまるところ、ベル君の召喚している巨人が目当なのだ。

 ベル君の背後の民家を破壊したのも同様の理由だ。

 

 というわけでベル君の巨人に夥しい量の触手が迫ってきていた。

 触手が巨人に巻きつき、このまま触手に巨人が潰されてしまうか、という時。

 巨人がその伸びた触手を束ね、引き千切った。

 悍ましい悲鳴をあげる食人花。

 ロキ・ファミリアのアマゾネス姉妹とアイズ、それと実はいたピンクエルフのレフィーヤと主神ロキは食人花の急激な攻撃対象の変化と、謎の巨人、それとその巨人の馬鹿力を目の当たりにし、呆然と────1人は歓喜────していた。

 

 そんな悲鳴をあげる食人花に、二つの影が迫る。

 ベル君とシルバーバックだ。

 二人はかの有名な星の白金にも劣らない程の連打で食人花を攻撃する。

 

「オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッッッッッ!!!!!!」

「ハアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッッッッ!!!!!!」

 

 それはそれはもうボッコボコだった。

 植物のモンスターとはいえ可哀想に思えるくらいにはボッコボコだった。

 アイズと遠くから見ているフレイヤはそれはそれは大喜びしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 連打は数分間に渡って続けられた。

 もはや途中から食人花は動かなくなっていた。

 確実にオーバーキルである。

 ロキ・ファミリアの面々はこんなんに喧嘩売ったのかと戦慄していた。

 アイズとフレイヤはテンションがちょっとやばいことになっていた。

 巨人ですら軽く引いていた。…………お前自我あったのか。

 

 と、そこから更に数分経った時。

 シルバーバックが気づいた。

「もうこれ事切れているのでは?」と。

 試しに連打をやめて少し離れてみるが動く様子はない。

 というかもう既に原型を留めてすらいない。

 なのでこれはもう死んでいると判断したシルバーバックはベル君にこのことを伝えようとした。

 

「止まれ、ベル・クラネル」

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!」

「止まれと言っている」

「ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!!」

「止まれと言うに」

「ウグフゥッ!!?」

 

 殴った。

 ベル君は止まった。

 

「いきなり何するんですかっ!」

「見ろ。もう既に死んでいる」

 

 と、ピクリとも動こうとしない食人花────だったものを指差すシルバーバック。

 

「あ、本当ですね……じゃあ、続き、やります?」

「ふむ……」

 

 と、筋肉バトルの再開を渋るシルバーバック。

 流石にロキ・ファミリアがいる目の前でアレは拙いと考えたようだ。

 シルバーバックが横目でフレイヤに確認をとったところ、ちょっと色々なところが大変なことになっているフレイヤが親指を立てていた。

 どうやら満足したようだ。

 

「いや、やめておこう」

 

 主神が満足したことを確認したシルバーバックには、もはや戦う理由がない。

 久々の戦いをもっと享受したかったという気持ちもあったが、そんな自分勝手な理由で主神に迷惑をかけてはならない、と自制をし、断った。

 

「そうですか、では、御指南有難う御座いました!」

 

 鬘も脱ぎ、もう戦わない、と言う姿勢を見せるシルバーバック────もとい、オッタル。

 格上との戦いを経験できたベル君はそんな貴重な体験をさせてくれたオッタルに、礼を言った。

 その時、筋肉フェチ二人とオッタルに電流が走った。

 

その手があった!! 

 

 と。

 指南────つまり格上が格下に対し稽古をつけてやっている、とすれば合法的に筋肉バトルができるし、見れるのだ。

 教えてもらえるベル君にも、戦えるオッタルにも、見物できるアイズとフレイヤにも、全員にメリットがある。

 そんな圧倒的良物件に乗っからない理由などオッタルにもアイズにもなかった。

 

「ベル・クラネル。空いた時間に俺たちのホームに来ると良い。俺が筋肉の闘い方を教えてやろう」

「ベル。暇な時に私たちのファミリアのホームに来て。ガレスが闘い方を教えてくれる」

 

 睨み合う猛者と剣姫。

 

「フレイヤ・ファミリアには優秀なヒーラーもいる。怪我をしても大丈夫だ。思い切り戦える」

「こっちにも、リヴェリアが、いる。回復くらい、できる」

「こちらにはLv5以上が八人いる。多くの戦闘型との戦い方を学べる」

「そっちは、実質、五人。うちには、七人いる」

「こちらにはLv7がいる。俺だ」

「…………こっちには、こっちには……ええと……」

 

 ベル君のスカウト合戦が始まった。

 オッタルの方は後ろから主神が応援しているが、アイズの方は後ろでフリーズしている色んな人たちの同意を全く受けていない。

 まぁロキがいくら追い返そうとガレスやらベートやらが何が何でもやらせるのだろうが。

 

 そんなわけで双方からすごい勢いでスカウトされているベル君。

 ベル君の回答は──────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「じゃあ……交互に伺うと言うことで……」

 

 最善択だった。

 双方とも「まぁ……それなら……」

 と言う感じだった。

 

 そんなわけでベル君は双方のホームで交互に修練することになったわけだが、まぁわかっているだろうが双方の団員を筋肉に染めていくことになる。 

 




 
両方のファミリアの幹部は大体筋肉に侵食されます。
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