やはり筋肉。筋肉は全てを解決する。   作:あかう

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 ヴェルフすげぇ!
 な、話です。


 アンケの結果は『要る』ということで新団員(オリキャラ)が加入します!
 でも加入するの異端児騒動の前か後になります!


30話 ヴェルフは割と天才だった。

 山の如きアダマンタイトを担ぎ迷宮を駆け上がるベル君。

 流石に帰りは正規ルートをいつも通り走り抜けるしかなかったようで、行きのようにTAS的速さでは行けないようだが。

 途中でロキ・ファミリアの遠征部隊と思しき団体とすれ違ったりもした、というか背中にヒルの如くアイズ・ヴァレンシュタインが張り付いてきたので確実にロキ・ファミリアの遠征部隊だった。

 ちなみにその後風の如き回収業者(ベート)によって剣姫は持って帰られたので、遠征に支障は出ないだろう。

 

 そんなこともあったが、しっかりとモンスターと冒険者を逃げ続け、最短タイムで地上への帰還を果たしたベル君。

 そしてその勢いを保ったままバベルを駆け上が────ろうとしたが無理だったのでしっかりとエレベーターで登るベル君。

 一直線にヴェルフの工房へと突入する。

 

「ヴェルフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!」

「ウルセェェェェェェェェェェェェェ!!!!!」

 

 どうやら作業は既に終わっていたようで、剣の柄らしきものを作っていたヴェルフ。

 いきなり飛び込んできて叫んでいるベル君に叫び返す。

 

「見てよコレ! 見てよコレ!!」

「あ“ぁ“ん!? って何ぃぃぃぃぃ!!!?」

 

 袋いっぱいに詰まった最硬金属(アダマンタイト)を目の当たりにし、誰にやられたというわけでもないのに錐揉み回転でぶっ飛んでいくヴェルフ。

 実に見事な回転である。体操だったら金メダル間違いなしだ。

 

 そういえば関係ない話なのだが、この世界にオリンピックはあるのだろうか? 

 一応ゼウスはいるが……神時代が終わったらできるのか? 

 

 まぁそんなことはさておき、ビターンと床にへばりついたヴェルフを引っぺがすベル君。

 完全に目が逝っている。エイナ程ではないが。

 とりあえずベル君はマッスルエナジーでヴェルフを起こすことにした。

 

「……ハッ!!」

「ヴェルフ!」

 

 目を覚ましたヴェルフ。

 やっぱり気付けにはマッスルエナジーが一番である。

 あ、マッスルエナジーに関しては各自、己の筋肉で理解してほしい。

 言葉で説明しろと言われても筋肉由来のものなので形容が困難すぎるというか不可能なのだ。

そう、筋肉由来だから!! (念押し)

 

「おい! なんだあの量! あれだけで何億ヴァリスになると思ってんだオイ!」

「わかんないよ! なんか未開拓領域っぽいところの壁が全部コレでできてたかか持ってきたんだよ!」

「何ィッ!!? それをさっさと言え! 採取しに行くぞオラァ……の前にそうだ! コイツが出来たんだ! 試し切りするぞ!」

「わかった!!!!!」

 

 と、机の上に積み上げられた大量の剣の柄らしき物体をバックパックに詰めたヴェルフ。

 一体どこが剣なんだと叫びたいところではあるが今のベル君にそんなことはどうでもいい。

 凄まじい勢いでバベルを駆け下り、というか飛び降りてそのままダンジョンに突入する二人。

 

「おいどうしたベル! 正規ルートはこっちだぞ!」

「いや違う! こっちの方が速い!」

「そうなのか!?」

 

 と、先程破壊した場所へと走って行く二人。

 すぐに到達すると、先程と同じように拳を振り上げる────前に巨人を呼び出しヴェルフを担がせる。

 そして潜行開始。

 

「うおぉぉぉぉぉぉぉ!!? 速ぇぇぇぇぇぇ!!」

「そうでしょ!!?」

 

 脳筋の所業に賞賛の声を送るヴェルフ。

 この最強の移動方法を見れば大体の人間も思わず拍手喝采してしまうだろう。

 もしコレにツッコミを入れてしまう人がいればその人は非筋肉民であるがために、見かけたらしっかりとインドラに密告して差し上げよう。

 どこからともなく筋骨隆々の男達がその人を連れ去ってしまうだろうが、その次の日にはその人もムキムキマッチョになって帰ってくるはずだ。

 

「到着!!!」

「おっしゃあ!」

 

 記録は1分10秒。

 記録更新である。

 さっさと動画を上げて、どうぞ。

 

「んで!? どこだ! そのパラダイスみてぇな領域は!」

「こぉぉぉぉこぉぉぉぉだあああァァァァァァァァ!!!!!」

 

 すっかりと再生され元通りになってしまった壁をドッカーンとぶん殴り、再び開通させるベル君。

 その奥にはしっかりとアダマンタイト天国が広がっていた。

 

「おおおおおおおアアアアアアアアアアアアア!!!」(発狂)

 

 ヴェルフはぶっ壊れた。

 主に歓喜で。

 鍛治師にとってのアダマンタイトに囲まれる嬉しさは割と想像を絶する。

 

「あァァァァァァァァああああ↑↑↑!!?」

 

 己の身をアダマンタイトに投げ出すヴェルフ。

 ゴンッと割とエグい音がしたが幸せそうであるのでOKとしよう。

 

「どうしたのヴェルフ! 早く回収して持って帰ろう! 何往復しても足りないよこんなの!!!」

「ハッ!!! そうだった!! とっととやるぞベルぅ!!」

 

 壁を削りまくるベル君。

 ヴェルフはアダマンタイトの中を元気にはしゃぎ回っている。

 そしてある程度アダマンタイトを掘った時。

 

「ギャアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」

 

 割とヤバめな断末魔の如き悲鳴が轟く。

 しかもヴェルフのものだ。

 ベル君は壁掘りを中断し、声の聞こえた方へと急ぐ。

 

 巨人を追従させながらある程度走ると、ヴェルフが腰を抜かして座り込んでいた。

 口を大きく開け、白目を剥き気絶している。

 

「どうしたのヴェルフ!!」

 

 再びマッスルエナジーでヴェルフを起こすベル君。

 ヴェルフは無事に意識と瞳の位置を元に戻した。

 

「あ、ああ、ああああああ」

 

 震える声と指でとある一点を指差す。

 釣られてベル君もそちらを見る。

 すると、そこには。

 

「ウワアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!?」

 

 それは、暗闇に包まれた最硬鉱石の領域の中において光り輝いていた。

 神々しさすら感じさせる下界最強の金属、最硬精製金属(オリハルコン)である。

 

「えぇ!? え、ええええええ!!?」

「スゲェ! 本物! 本物だぁ!!!」

 

 まるでとんでもない掘り出し物を見つけた男子高校生が如くはしゃぎ回る二人。

 実際それほどの価値がある、まさしく『お宝』に相応しいものであるのでなんらおかしいところはないが。

 

「おい、おいベル! お前の筋肉の出番だ! わかるな!?」

「もちろん! もちろんだって!」

 

 腰を深く落とし、最強の金属の両端を掴むベル君。

 

「ッオオオオオオオオォォォォォ!!!!」

 

 最強への挑戦である。

 まぁ、筋肉VS最強金属。どちらが勝つかと聞かれれば答えなんて一つに決まっているわけで。

 つまるところ。

 

「ッダァ!!!」

 

 最強金属は筋肉の前に屈したのである。

 

「FOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!」

「ギャアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 響く二つの断末魔……ん? 

 二つ? 

 

「ふざけるなぁ! ふざけるなぁ!! バカヤロ──ー!!!」

 

 なんか白髪の痩せこけた男が膝をついて嘆いていた。

 しかも嘆き方がエグい。マジの血涙を流している。

 

「ダリナンダアンタイッタイ!!?」

「畜生があああァァァァ!!! 野郎ぶっ殺してやるゥゥゥゥゥアアアアアア!!!!」

 

 その男はなんといきなり襲いかかってきた。

 しかし、そこは流石、とりあえずぶっ飛ばすベル君。

 男はアダマンタイトの壁の中をピンボールのように飛んでゆく。

 金属の良い音がすごく大きく響いているが、多分死にはしないだろう。

 

「ヴェルフ! いい試し切りの相手いたよ!」

 

 あまりにも無慈悲すぎる発言をするベル君。

 敵に容赦はしないのがこの世界のベル君であるので仕方がない。

 

「ハッ!! よし! コイツを使え!!」

 

 と、正気に戻り、剣の柄を渡してくるヴェルフ。

 本当に柄しかない。刀身が一切ない。

 なんなら棍棒と言われても納得できるまである。

 

「これでどうやって戦えばいいんだ!!」

「【龍断】と叫べ!」

「わかった! 【龍断】!!!」

 

 それはどうやら魔剣だったらしい。

 ベル君が銘を叫ぶと、その魔剣は自らに課せられた役目を果たさんがために秘められた魔法を発動させる。

 

 現れたのは刀身だった。

 

 しかし、作り出されたそれは剣と言うにはあまりにも大きすぎた。

 

 大きく。

 

 分厚く。

 

 重く。

 

 そして大雑把すぎた。

 

 それはまさに鉄塊だった。

 

「どうだ! それがお前の【ティタノマキア】を参考に作った魔剣! 【龍断】だ!!!」

「すごい! カッコイイ!」

「そうであろうそうであろう!! もっと褒めろ!!!」

「死ねぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

 

 再び突っ込んでくる男。

 男の軌道に合わせ大剣を振るうベル君。

 

 その大剣は空を裂き、唸りを上げながら男を捉え、両断する。

 

「ッガ」

 

 極めて短い断末魔を上げて絶命する男。

 ベル君はそれを一瞥すると、剣を一振り。

 剣に付着した血糊を落とす。

 

 剣を掲げるベル君。

 歪みも刃毀れも無い其れに、ベル君は剣の完成を感じたようだ。

 おめでとう、ベル君。

 でも実は完成品じゃないんだよねソレ。

 

「お、良かった。失敗作の方じゃなかった」

「ちょっとその話詳しく」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「え? バルガちゃん死んだ? なんで?」

「マジかよ。まさか此処がバレたかぁ?」





ダイダロス「あぁ、あの迷宮よりスゲェ、パラダイスみてぇな建造物を創りてぇなぁ」
ベル君&ヴェルフ「すごい!パラダイスだ!削ろ!」(無慈悲)


ちなみに失敗作は柄にミニマム巨人が生える。


IFの内容

幸せな世界線√→平行世界線の出来事。筋肉は全てを解決する。全員生存。悪派閥壊滅。ザルアルは再アンケート
不可避の悲劇√→平行世界線の出来事。筋肉とは言え取りこぼしはある。アストレアレコード主要死亡キャラ全員死亡。悪派閥壊滅。被害は超少ない。
平和の礎√→過去改変。筋肉で救えるのなら救って見せる。アストレアレコード主要キャラはアーディ、ザルド、アルフィア死亡。悪派閥壊滅。ベル君処刑。
粉微塵の星√→過去改変。救いなんてない。英雄なんて要らない。こんな悲劇を産む世界は間違っている。誰もかも全員死亡。
?????√→圧倒的胸糞。筆者的には最悪のエンディング。全ての√に実現の可能性がある。幸せな世界線√以外で解放。感想で要望が多かったら幸せな世界線√でも解放するかも。
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