やはり筋肉。筋肉は全てを解決する。   作:あかう

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 筋肉スゲェ!
 な、話です。


 これから色々なテストだから次の更新は未定だ!


31話 穢れた精霊は筋肉で余裕。

 さて、そんなわけで前回、良い感じにベル君の剣(試験作)を完成させたりアダマンタイトパラダイスでオリハルコンをゲットしたり謎の変態(なお原作)をぶち転がしたりと色々やらかしてくれやがったベル君とヴェルフ。

 そんな二人は今現在第一次アダマンタイト運搬を終了し、二度目のアダマンタイト収集に臨もうとしていた。

 のだが、再びこの地に降り立ったヴェルフの提案によってその予定は早速変更された。

 

「せっかくだから探検しようぜ!」

「そうだね!」

 

 つまりそう言うことであった。

 思い立ったが即行動、を掲げとりあえず道を進んでみるベル君達。

 最初こそ結構ワクワクしていた二人だったが、2分3分と立ってくるとだんだん何もない上に、代わり映えのしない壁に飽き飽きしてきてしまった。

 

 普通の冒険者ならば何も起こらないこと、何も変わらないことこそが至上であり、それに越したことは絶対にと言って差し支えないほどないのだが、あいにくこの二人普通ではない。

 普段行っている超速ダンジョン攻略のせいでこういった何も起こらない、と言うことに暇を覚える、神寄りの思考になってしまったのである。

 

 しかし幸運と言うべきか、その暇は次の瞬間潰えることになる。

 ベル君の筋肉が空気と迷宮の振動を拾ったのだ。

 

「あ、モンスターだ」

「んお! やっと来やがったか!」

 

 意気揚々と魔剣を取り出すヴェルフ。

 本当に逞しく育ったものである。

 いやしかし本当にこれ良い成長の仕方なのか? 

 

 ……ま、いっか。筋肉だし。

 うん。そうだ。筋肉だから別に良いんだ。

 現最強のオッタルさん筋肉だし。かつての最強こと英傑(マキシム)さんも暴喰(ザルド)さんも筋肉だったし。

 

 ……え? 最強は女帝? 

 

 ……………………………………最強こそ筋肉。イイネ? 

 返事は『アッハイ』のみ受け付けよう。

 わかったら復唱! 筋肉万歳!! 

 

 ……よし、これで筋肉になったな。

 多少脱線したので話を戻そう。

 

 そんなわけで戦闘態勢のできた二人に襲いかかってきたのは大量の蜘蛛のようなモンスター。

 見た目として一番近いのはモンスターなハンターに出てくるキモい虫ことオルタロスさんだ。

 ただオルタロスさんの腹に当たる部分が水晶のような謎の結晶になっている。

 率直に言ってキモい。かなりキモい。

 

「キモい!!」

 

 ヴェルフさんもこう言っている。

 みんなも想像してみてほしい。『自分の腰くらいまである巨大な蜘蛛みたいな生物がすごい勢いでワシャワシャモゾモゾグチャグチャしながら迫ってくる』光景を。

 もう地獄だろう。虫があんまり嫌いというわけではない私からしてもSANがゴリゴリ削られるようである。

 

 ちなみにベル君は全然平気である。

 何故かというとその理由は簡単。幼い頃、田舎の農村とかいう自然と隣り合わせの環境で暮らしていたベル君にとって、虫とはもはや家族のようなもの。

 畑の肥沃な土に大量にいるのはもちろん、家の中でも探せば数十匹くらいいたし、何ならベッドの中にいることもしばしば。(実体験)

 夜に灯りをつけながら寝落ちしようものなら翌日の朝にはもうここに居る奴らだけで図鑑作れるんじゃないかってくらい虫が大集結している。(実体験)

 

 だから私は大叔父の家が大っ嫌い……おっと本音が。

 そんなことは置いておいて。とにかくベル君は虫が平気であった。

 しかし都会育ち(中世)のヴェルフはベル君に比べれば虫耐性がない。

 

「【紅勝我(べにしょうが)】!!!」

 

 一も二もなく魔剣をぶっ放すヴェルフ。

 何か焼きそばにくっついてそうなネーミングであるが、そこは流石クロッゾの魔剣、威力は本物である。

 原作でも山吹色のエルフ(やべーやつ)ことレフィーヤさんの魔法一発で蒸発していた蜘蛛モドキの晶黽(ヴァルグ)さん達は2秒で消し飛んだ。

 

 そんな感じで虫どもを全て消し飛ばしたかのように思えたが、誠に残念なことに晶黽は割と洒落にならないレベルで大量に存在している。

 またも次々と現れる晶黽。次々と魔剣をぶっ放しつつ根本をぶっ叩こうと進軍する二人。

 ちなみに巨人も出しては居るものの普通に数が多すぎて肉盾にしかなっていない。

 

 途中で一回ベル君が剛筋之皇帝で全部どうにかする戦法をとってみたが、自分の周りに群がる虫達でダメだったらしい。

 なのでまだ近づかれる前に魔剣で焼き払う戦法をとっている。

 

 しかし無尽蔵に湧き出てくる晶黽の前に、ついにヴェルフの魔剣のストックが切れてしまった。

 と、思われた。

 

 ここでヴェルフが虚空に手を伸ばす。

 するとどこぞの王の財宝のような感じで空間が波紋を立てながら歪み、ヴェルフの手は吸い込まれた。

 ヴェルフが波紋から手を引き抜く。

 その手には数本の魔剣が握られいる。

 

 これは一体どういうことか。

 それはヴェルフがLv2にランクアップしたことで新たに得たスキルの効果によるものである。

 

 その名は【千本不届(ベンケイ)】。

 なんと剣ならば九百九十九本まで収められる亜空間を展開できるとかいうトンデモスキルである。

 

 しかし流石に九百九十九本をいきなりは無理だったのだろう、収納可能本数の五分の二くらいしか入っていない。

 だが裏を返せば二百本近くの魔剣が詰まっているわけであり、もはや無尽蔵と言っても過言ではない。

 

 いや、だったら最初から全部その中に突っ込んどけよと言う話なのだが、そこはいつもの癖で持っていただけである。

 

 ちなみにヴェルフはこの魔剣全ての銘を正確に記憶している。

 その記憶力少し分けてほしい。

 

 まぁそんなこともあり、二人は更に進撃。

 なんか奥の方にあった本体っぽいのを破壊して、無事に晶黽は殲滅完了である。

 

「ふぅ……キモかったぜ……」

「お疲れ様、ヴェルフ」

「よしベル、帰るぞ。こんなとこ居られるかってんだ。それはそれとして壁は貰ってくが」

 

 と、二人が帰還しようとしたその時のことだった。

 真後ろにあった壁が爆ぜる。

 

「!!!?」

「はぁ!?」

 

 壁の向こうから現れたそれに驚愕を顕にする二人。

 振り返った先には、牛のような体に女性の上半身が生えたかのような、率直に言ってかなりキモい生物がいた。

 

『遊ビマショウ?』

 

 床を砕きながら突進してくる牛女。

 アダマンタイト製の壁を砕いたその圧倒的すぎる膂力を目の当たりにしていたベル君は、咄嗟の判断で巨人にヴェルフを庇わせる。

 

 牛女の突進を真正面から受け止めるベル君。

 しかし、その圧倒的すぎる力は容易くベル君を弾き飛ばす。

 

 最硬鉱石の間を何度も跳ね返るベル君。

 凄まじい勢いではあったものの打撲も骨折もないところは流石筋肉である。

 

 巨人のうちの一体にヴェルフを避難させる。

 この戦いにおいては足を引っ張るだけと思ったが故だ。

 

『スゴイ! スゴイ! 頑丈!』

 

 無邪気な子供のように悍ましい怪物が歓喜する。 

 

「【龍断】」

 

 剣を出現させ、斬りかかるベル君。

 しかし、速度だけならばかのモルドさんよりも遅いベル君の攻撃は、巨大な体を持つ牛女にすら軽々回避される。

 

『アハッ!!』

 

 回避ざまに後ろ足でベル君を蹴り飛ばす牛女。

 先程と同様にベル君を吹き飛ばすかと思われたその攻撃だったが、ベル君は繰り出された足を掴むことで堪える。

 

『!!』

 

 驚いた表情を浮かべる牛女。

 しかしその顔は直後にニタニタとした笑顔に変わり、更にその直後に潰された。

 

『!!?』

 

 巨人による攻撃である。

 おおよそ生物からなってはいけないようなエグい音が響く。

 壁にめり込んだ牛女の顔の右半分が、文字通り平たくなっていた。

 

『ギャアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!』

 

 耳が痛くなるような高周波が放たれる。

 あまりの大音量に顔を顰めるベル君だったが、すぐにその顔は平静に戻る。

 

 どうやら鼓膜が逝ったらしい。

 故に牛女が紡ぐ詠唱に気が付かなかった。

 ベル君が牛女の後ろ側にいたことと、腹筋に意識を集中させていたため筋肉で聞くことができなかったことも要因であろう。

 

『【突キ進メ雷鳴ノ槍代行者タル我ガ名ハ雷精霊雷ノ化身雷ノ女王────】』

 

 巨人はその声に気付き、喉を潰そうとしたものの、先の攻撃により吹き飛んだ牛女には届かない。

 

『【サンダー・レイ】!!』

 

 空中に巨大な魔法円が展開される。

 それによってやっと気づいたベル君だが、巨人は間に合う位置におらず、防ぐ術は存在しない。

 

「ガッ、アアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!」

 

 直撃。

 圧倒的な雷轟の矛を、無防備な状態で食らったベル君は────

 

「あれ?」

 

 意外と平気だった。

 と、言うのも実はこの雷攻撃、普通にヘディンさんのヤツより弱い。

 何ならベル君の覚えたての魔法より弱い。

 

 そんな攻撃程度、ヘディンに攻撃を食らった時よりも数倍あるその耐久で守りきれないわけがない。

 精々服が蒸発してある程度肉が焦げた程度である。

 

 服が蒸発したと言うことで、つまるところモロ出しになってしまったわけだが、服の予備をしっかりヴェルフが持っているので問題はない。

 ちなみにこれは一回ヘルハウンドでやらかしたベル君の経験則である。

 

 あとベル君の名誉のために言っておくが、その時はまだいたソーマ・ファミリアの襲撃者の服を剥いで難を凌げたので、まだベル君は変態ではない。(手遅れ)

 

 で、もはや虫の息である牛女を巨人と二人でオラオラしてゲームセットである。

 最後になんか『アリア』とか言うやつに助けを求めるように叫んでおり、英雄譚に明るいベル君としては聞こえていればなんか思ったのだろうが、あいにくベル君の全身は火傷しており、その痛みでこれまた聞くことができなかった。

 

「……ふぅ、帰るか」

 

 爽やかにそう言うベル君。

 一方その頃なんか発狂している女神が居たとか居なかったとか。

 

 

 

 

 

 

 

 





 ベル君の耐久度はオッタルは愚かベヒモスとかジズとかより硬いぞ!
 ただHPの絶対値が違いすぎて殴り合いしたらベル君が普通に負けるぞ!
 でも巨人次第ではベル君も殴り勝てるぞ!
 巨人スゲェ!!!!


 あとグガランナはイシュタルがベル君を抹殺するためにGOサイン出したぞ!
 油断してなければ勝ち目は結構あったのにニヤニヤしてたから死んだぞ!!!
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