無個性の英雄   作:よろよろ

2 / 2
戦闘訓練

 

おかしい...

 

 

『『『『『『...』』』』』』チラッ...チラッ...

 

 

おかしい...おかしいぞ...

午前授業が終わり昼休みに差し掛かったのだが

 

 

「(まさか昨日のが原因か?)」

 

 

朝からやたら周りとの距離を感じる...

なんかクラスの半数以上からの訝しげな?視線が

八百万?は少し違う様な視線を感じるが

確かに意味深な事は言ったが...

 

 

「(だからってなぁ...まぁ出久が余計なことまで

言ったんだろうがな)」

 

 

出久は極度のヒーローオタクで分析オタクだ、

それに思った事を考察してブツブツと口に

出して喋ると言う癖もある...

 

 

「(そのせいか口が軽いというかなんというか)」

 

耳郎「やっぱりなんか、周りと距離を感じる...ね?」

 

「...あぁ原因は昨日の事が大きいだろうな、

まぁ耳郎は変わってないけど」

 

 

正直助かる、普通ではないって事は自覚しているが

周りから距離を置かれるってのは心に来るからな

 

 

耳郎「まぁね、いつか話してくれるって約束したし、

それに白神と話すのは...その...楽しいから...」

 

 

...天使じゃん...ハッ!!

 

 

「(不意打ちくらった...耳郎は時たま素直に

こういう事を言ってくるから心臓に悪いんだよな、

しかも恥ずかしいのか最後ほうは声が小さくなる

ところもグッとくる...これを狙ってやってないから

困るんだ...恐ろしい子だ)」

 

「そうか...ありがとな」

 

耳郎「う、うん」

 

「「...」」

 

 

何これ、めちゃくちゃ恥ずかしいんだが

 

 

出久「恵くん一緒にお昼食べよう!!」

 

 

うおっ...油断した表には出てないが大分驚いた、

てか相変わらず声が大きいな

 

 

「あぁ、いいぞ出久」

 

 

出久は俺が何をしてるかは知ってるから

昨日と変化はない

 

 

爆豪「おいデク声がデケェんだよ!!」

 

「お前もさして変わらんだろうに」

 

爆豪「あぁ?喧嘩売ってんのか白神」

 

「売ってない売ってない」

 

 

爆豪も出久と同じみたいだな

 

 

「爆豪も一緒に食べるか?てか食べようぜ」

 

爆豪「あぁ?何で俺がテメェと食わなきゃ...」

 

「ダメなのか?...そうか、残念だな

今日は新しいデザート『食う』おっけー」

 

『『『『『『爆豪ちょろい!?』』』』』』

 

「出久と耳郎も食べるか?」

 

出久「え?いいの恵くん!!」

 

「あぁ結構多めに作って来たからな」

 

耳郎「緑谷テンション高いね...そんなに美味しいの?」

 

出久「うん!!恵くんは料理が得意で特に

お菓子とかスイーツはプロも顔負けのレベルで

美味しいんだよ」

 

耳郎「へぇーそれは期待値上がるね」

 

「おいおい無駄にハードル上げんなよ

ただの趣味だよ趣味」

 

出久「本当にすごいんだよ!!昔の事だけど

パティシエヒーロー スイーツェルの店に

恵くんの作ったスイーツが...ムグッ!!」

 

耳郎「え?もしかして並んでたの?」

 

『『『『『『!?』』』』』』ガタッ!!

 

「あー...ハァ...あの時スイーツェルのスイーツ教室

が開催されてて、調子に乗ってガチで作った奴が

かなり好評価で更にテンション上げて...

気が付いた時には期間限定で本店に並ぶ事にな」

 

耳郎「...その白神のスイーツがここに...」

 

 

はぁ...出久は余計な事を...てか

 

 

『『『『『『き、気になる...』』』』』』ジー

 

 

君たち聞き耳ってバレないようにするんだよ?

てかもうほぼガン見だし...

 

 

「...みんなも食べるか?」

 

「「「「「「!?...食べたいです!!」」」」」」

 

_______________________

 

「美味しい!!」 「幾らでもいけそうだ」

「どうやったらこのしっとりとした生地を...」

「甘いものが苦手な俺でも「女子として負けた感じが...」

美味しく食べられる絶妙なバランス...」

「僕ほどじゃないけど輝いてるね」「...うめぇ」

「おいテメェ丸顔食いすぎだ!!」

「「「「「「お前が一番食べてるだろ!!」」」」」」

 

 

どうやらスイーツの力で張り詰めたような

空気は無くなったみたいだな

 

 

耳郎「白神のスイーツでこんなに...

単純と言うかちょろいというか」

 

出久「それだけ美味しかったて事じゃないかな?」

 

 

まぁ悪い気はしないからいいか...ん?

 

 

「八百万は食べないのか?」

 

八百万「...あ...申し訳ございません少々考え事を

していましたので」

 

「そうかそれは悪い事したな、すまない」

 

八百万「いえ深く考え過ぎていたので白神さんは

お気になさらなくて大丈夫ですわ」

 

「おう、分かった」

 

八百万「はい...それで私に何か?」

 

「あぁ、今俺の作ったスイーツの試食会

みたいになっててな八百万もどうかなって」

 

八百万「まぁ、白神さんはスイーツをお作りになられるのですね...頂いても?」

 

「あぁ良かったら食べてくれ、

1口サイズで食べやすく作ってみた」

 

八百万「はい頂きます!パクッ.....美味しいですわ!?」

 

「そうか良かった」

 

八百万「この味わいの深さは今まで食べた事が

ありません!!まさかこれをご趣味で?」

 

「あぁ、料理が好きで特にお菓子とか

スイーツの甘いものが大好きでついつい熱が

入ってか気づいたらって感じだ」

 

八百万「とても熱心なのですね、私もお紅茶を

淹れるのですが御一緒にどうでしょうか?」

 

「おぉいいなそれ楽しみだ」

 

八百万「はい皆様もお誘いしてお茶会を致しましょう」

 

 

まさかスイーツからクラスの交流イベント

にまで発展するとはな、楽しみだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

耳郎「............」イライラ

 

出久「(な、なんか耳郎さんが怖い...)」

 

_______________________

 

 

お腹も気分も幸せになる甘い昼休みも

あと残り5分、5・6時限目の授業になるが...

 

 

「ヒーロー基礎学...か」

 

 

ヒーローとしての素地を作るための

最初の授業だな...

 

 

耳郎「どんな授業になると思う?」

 

 

今更だが隣の席の耳郎がそう聞いてきた

 

 

「さぁな、基礎って言ってるからな

ヒーローとしての根本的なものを色んな

形式で行うんじゃないか?」

 

 

戦闘訓練・救助活動・実践を想定した

シュミレーション、挙げればキリがない

 

 

耳郎「まぁそんなところだよね」

 

「あぁ、だがここは雄英だからな

初っ端の授業で実践を想定した事を

持ってきてもおかしくないだろうな」

 

耳郎「あー、最初の相澤先生みたいな感じね」

 

 

そう、自由が売りの雄英だからいきなり変化球を

投げてきてをおかしくない...

他の奴もヒーロー基礎学の話で盛り上がっている

 

 

相澤「お前らもうすぐ授業が始まるから立ってる奴は

席に着け、切り替えてけよ...さて

授業の説明と行きたいところだがこの授業を

受け持つのは俺じゃない」

 

切島「え、そうなんすか?」

 

相澤「あぁ」

 

麗日「じゃあ誰なんだろ?」

 

相澤先生じゃないのか

 

「誰がく...!!」ガタッ

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

耳郎「ちょ、白神?どうしたの?」

 

相澤「おい白神席を...白神?」

 

 

あぁ失態だ...1つの可能性を忘れていた...

いるではないか、ヒーロー活動において

ぶっちぎりのNO.1が今年から雄英教師になるって

 

 

「...!!」バッ!!

 

出久「?...!!」コクコク

 

「「「「「「?」」」」」」

 

 

やっぱりそうだ...だが感情を抑えろ...

今は授業中だ落ち着けよ僕...

 

 

「...」スー

 

「「「「「「す、座った」」」」」」

 

耳郎「いったいどういう...緑谷、説明」

 

出久「あ、え?ぼ、僕!?」

 

蛙吹「緑谷ちゃん今白神ちゃんとアイコンタクトで

何か話していたものね?」

 

出久「いや、それはないん言いますか...確認と

言うかなんて言うか」

 

切島「そんなん本人に聞いた方が...あれ?

白神どこ行った?」

 

「「「「「「え?...ていない!?」」」」」」

 

耳郎「白神なら『来るッ』ていいながら

教室出てったけど」

 

相澤「(...親が親バカなら孫も孫か...)」

 

『...さんが担当なんだね!!」

『こ、こら白神少年、もうすぐ授業が始まるから

教室に入りなさい...入ってから説明するから、ね?』

『銀時代のコスチュームだ!!...写真...写真』

『後で撮ってあげるから教室入ろうね?

遅くなると相澤先生に怒られちゃうからね?』

『了解です!!...いつもの期待してますよ』

『ハッハッハッハ!!OK期待して待っててくれ』

 

「...」ガタッン

 

「「「「「「も、戻ってきた...」」」」」」

 

「...」ウズウズ

 

「「「「「「めっちゃウズウズしてる」」」」」」

 

 

3...2...1...

 

 

『わーたーしーがー!!』

 

「「来ッ!!」」

 

「普通にドアから来た!!」

 

「「「「「「お、オールマイト!?」」」」」」

 

上鳴「オールマイトだ...すげぇ、ホントに先生やってんだな」

 

葉隠「銀時代のコスチュームだ...!」

 

瀬呂「画風が全然違う...鳥肌が...」

 

オールマイト「(さぁて恵くんの反応は?)」チラッ

 

「「ーーーッ!!」」

 

オールマイト「(お気に召してくれたようだな、

緑谷少年も同じ様な反応してる...似たもの同士だな)」チラッ

 

「!!....//」テレッ

 

オールマイト「(孫が可愛い)」

 

耳郎「(オールマイトが来てからめっちゃ子供っぽい....

なんか...こう...ギャップでグッとくる)」

 

オールマイト「ンッンン...ヒーロー基礎学!

ヒーローの素地を作る為様々な訓練を行う課目だ!」

 

オールマイト「早速だが今日はコレ!!」

 

「戦闘訓練!!!」

 

________________________

 

 

耳郎「なんかすごいねそのヒーロースーツ」

 

「んーこんなの頼んだっけか?」

 

※サイバーパンクエッジランナーズの

デイビッド・マルティネスが着ているジャケット

が黄色から黒、白から赤に着色変更された感じ。

 

 

「(インナーとしてジャンプスーツ、上着にジャケットで

下はステッチパンツ)」

 

 

どれも身に覚えがないのだが個性対策としての

耐熱耐冷はもちろん、打撃の軽減や刃物を通さない

丈夫な繊維、ジャンプスーツは体格にあって調整出来る

伸縮自在な機能を備えているって説明があったから

機能性については問題ないだろう

 

 

「(そして何よりもこの手袋、かなり無茶な要望を出したけどしっかりと出来てる)」

 

耳郎「え?要望したのとは違うんだ」

 

「あぁ、まぁ機能面はしっかり反映されてる

らしいから別に不満は無いな」

 

耳郎「そっか、でも似合ってるしかっこいいよ」

 

「耳郎も似合ってるぞヒーロースーツ」

 

 

耳郎のイメージ的にピッタリだ

 

 

オールマイト「いいじゃないか皆カッコイイぜ!!」

 

飯田「先生!ここは入試演習場ですが

また市街地演習を行うのでしょうか!?」

 

「「飯田だったのか....あ」」

 

 

耳郎とハモってしまったぜ

 

 

オールマイト「いいや!もう二歩先に踏み込む!

屋内での対人訓練さ!!」

 

「(なるほど普段俺たちが見てる敵は屋外が多い

ただ屋内の方が統計で極悪な敵が多く出現するって

結果も出てる、ヒーローが表で活躍する分

目につきにくくなる屋内に狡猾な敵は潜んでる

それを想定した訓練って訳か」

 

「「「「「「.......」」」」」」

 

「ん?どうした皆?」

 

耳郎「全部声に出てたよ」

 

オールマイト「HAHAHA!!先に言わしまったね」クゥ〜

 

八百万「訓練の本質を瞬時に見抜く分析力...

素晴らしいですわ白神さん!!」

 

「あ、ありがとね(恥ずかし...)」テレテレ

 

オールマイト「この訓練の狙いは白神少年の言った通りだ、君たちにはこれから「敵組」と「ヒーロー組」に分かれて2対2の屋内戦を行ってもらう!!」

 

「ん?おじ...オールマイト先生2対2ですと人数的に1人だけ溢れてしまいます」

 

オールマイト「あぁその事についてはこれから説明する時に含めて話すから安心してくれ」

 

 

そう言うとおじさんはカンペを取り出して細かなルール説明し、組み分けもくじ引きで1チームは3人になるようにと言う説明もされた

 

 

「(カンペ...不慣れ感が伝わって応援したくなる...頑張れ!!叔父さん!!)」

 

____________________

 

 

くじ引きの結果俺は『Iチーム』になった

 

 

「(尾白と葉隠が同じチームか)」

 

 

対人特化型の尾白と隠密が出来そうな葉隠か...

 

 

「(バランス自体は悪くないが遠距離戦は難しいな、葉隠の隠密が音も消せるのかによって戦況が変わるな)」

 

オールマイト「さぁて、最初の対戦相手は...Aコンビが『ヒーロー』 Bコンビが『敵』だあ!!」

 

 

Aコンビは出久とソフトボール投げ∞のインフィニティガールの麗日、そしてDコンビが爆豪と真面目委員長がイメージにピッタリな飯田だ

 

 

「(出久と爆豪...一波乱ありそうだなこりゃ)」

 

___________________

 

 

オールマイト「今回のベストは飯田少年だ!!」

 

 

結果から言うと訓練としては酷いもんだった、最初こそ良かったものの出久と爆豪がヒートアップによる大乱闘で建物はほぼ半壊、出久はまだ不慣れな『ワンフォーオール』をフルではなって片腕を損傷

 

 

「(まぁ変な対抗意識を持っちまったのは俺のせいでもあるんだがな)」

 

オールマイト「じゃあ、何故飯田少年ねがベストなのかわかるか人!!」

 

八百万「はいオールマイト先生、それは飯田さんが一番状況設定に順応していたから、爆豪さんの行動は最初こそ飯田さんとの連携を意識した行動が見られましたが、途中からは私怨丸出しの独断、そして先程先生も仰ってた通り屋内での大規模攻撃は愚策、緑谷さんも同様の理由ですね、麗日さんは中盤の気の緩みそして最後の攻撃が乱暴すぎたこと、ハリボテを『核』として扱っていたらあんな危険な行為は出来ませんわ、相手への対策をこなし且つ"「核」の争奪"をきちんと想定していたからこそ飯田さんは最後対応に遅れた、ヒーローチームの勝ちは『訓練』だという甘えから生じた反則のようなものですわ」

 

「(やっぱり八百万の分析力はこのクラスでずば抜けて高いな、この回答も訓練であるこの授業では模範解答と言ってもいい、まぁ訓練であればの話ではあるがな」

 

八百万「...訓練であればっとはどう言うことでしょうか?」

 

「...え?まさかまた声に出てたのか?」

 

耳郎「訓練であればってとこだけだけど」

 

「あーあれだよ、実践だったら変わってくるって事だから今は気にしなくても大丈夫だから...うん」

 

蛙吹「でもこの訓練は実践を想定したものでもあるはずよ?白神ちゃんが言いたい事ってもっと別な事じゃないのかしら?」

 

「...たしかに蛙吹の言った通りだ、でも今言って本質を理解出来るものでもないんだよ...本物を知らないとね...」

 

「「「「「「?」」」」」」

 

「とりあえず次行きましょう、時間は有限」

 

オールマイト「(恵くん...)...まぁ締りは悪いがとりあえず次のペア行こうか!!

 

_________________________

 

 

「よろしくな葉隠、尾白」

 

葉隠「うん!!よろしくね!!」

 

尾白「あぁ、よろしくたのむよ」

 

「(まさかの2戦目で来たか、障子と轟か...障子の個性は個性把握テストでは余り見れなかったが握力は三本の腕を使い540kgほどあった、単純に考えて腕1本あたり180kg...素で俺の単体50パーセントの力があるのか、普段は口や目に変形?複製?させたりしているのは見ている仮に複製とか腕を増やす個性だった場合かなり厄介だ、もしかしたら耳を生やしたりして索敵もこなしてくるかもしれないし..そこは相対してみないと何とも言えないがな、そしてもう1人の轟だが氷を使う個性だったな、こっちは個性把握テストでは工夫した使い方で高得点を出した種目が多かった、だが凍らせる範囲がどのくらいかは分からないし氷の生成の限度も分からない、個性のデメリットは轟の父親のNo.2ヒーローのエンデヴァーが熱が篭もるみたいに体温に影響が出るタイプの可能性が高そうだな」

 

葉隠「す、凄い」

 

尾白「はは...相変わらず凄い分析力と思考力だな」

 

「ん?あ、またか...癖みたいなもんなんだ、俺は無個性だから個性によっちゃ一気に形勢逆転とか行動不能に陥る可能性が高い、だから出来る限り相手の行動を予測したり、今知り得る情報で相手の行動パターンの予測とか先読みとかがかなり重要になってくるって訳だ」

 

葉隠「ほへ〜、私だったら頭パンクしちゃうよ...」

 

尾白「予測か...確かに武術では駆け引きを行って技を誘い出したりしてカウンターを合わせる先読みは勝敗を分ける大きいなとこれでもある、それと同じ様なものか」

 

葉隠「私気合い入れて手袋とブーツ外そうと思ったけど最初はやめておいた方がいいかな?」

 

「あぁ、轟の個性の範囲が未知数な以上はつけておいた方がいい、万が一でビル全体を凍らせて足を固定される可能性だって有り得るからな、外すとするなら手袋だけだな」

 

葉隠「分かった!!ありがとね白神くん!!」

 

「あぁ」

 

尾白「じゃあ作戦はどうしようか?」

 

「そうだな葉隠は核の部屋の扉付近で待機、俺か尾白のどちらか1人がこの階から下4~1階をヒーロー側を警戒しながら探す、そこで捕えられたらよしだが、俺たちの個性の関係上轟との接近戦は不利だから囮として派遣する、ヒーロー側に敵を1人行動不能また捕らえたという心理的余裕を与えて油断させ核の部屋に入って来た所を奇襲し、反撃をして隙が出来た所を扉付近で待機している葉隠れが気づかれないように捕らえる、個性の把握特に障子が索敵出来るかどうか分からない以上は動く人間は基本的に1人の方が良い」

 

尾白「なるほど不利状況を逆に利用するって訳か」

 

葉隠「私が捕らえる...緊張してきた」

 

「まぁ、俺たちはいま敵って設定だ授業で対人戦闘の訓練ではあるがある程度は気楽に行った方がいい」

 

葉隠「そ、それは難しいかも...」

 

尾白「訓練を中途半端には出来ないよ」

 

「...そうか(そういう事じゃないんだがなぁ)」

 

『START!!!』

 

________________________

 

 

「さて、始まったな...俺はビル内を巡回するから2人は作戦通りの配置で頼むな」

 

尾白「あぁ、分かった」

 

葉隠「はーい!!」

 

パキッ...パキパキ...

 

「よろし...!?2人とも飛べ!!」

 

「「え?」」

 

 

下から聞こえて来た音...やっぱり轟の個性か

 

 

「(間違いない...ビル全体を凍らせたな)」

 

 

凍ってく速度が速い...凍らせ方も全身を凍らせないように足だけを凍らせる調整もしてるなこれ

 

 

「(これで全力じゃないと見た方がいいな...出力の限界が見えないなこりゃ)」

 

 

だがそれより、持っと考えなきゃならない事がある...5階建てのビルを瞬時に凍らせる、つまり俺たちを氷で固定まで考えていた訳だが、凍った状態で足を動かそうものなら足の皮とおさらばだ

 

 

「(轟は氷を溶かす炎熱系の個性を持っている可能性がかなり高い」

 

「2人とも大丈夫か?」

 

葉隠「ブーツ履いてたから大丈夫だけど...寒くて動けそうに無いかも」

 

尾白「俺はダメそうだ、足が完全に凍らされた下手に動いたら足の皮が剥がれるかもしれない」

 

「状況は最悪か...とりあえず葉隠は俺のジャケットと手袋を渡すから着とけ、手袋は体温に応じて自動で温度調節をして貰える様に頼んである、ジャケットと緊急用で寝袋に変形出来る様になってる、耐熱耐冷性で暖かいはずだからくるまっときな」

 

葉隠「う、うんありがとう...アッタカイ...」

 

「尾白は...フッ!!...とりあえず動いても問題ない様に氷は割ったが足は冷えきっててまともに動けないだろうから俺の靴履いとけ、手袋と同じ様にして貰ってるからな」

 

尾白「すまない、反応が遅れてしまった」

 

「そこまで気に病む必要性はない、今の奇襲でヒーロー側は俺らが固定された油断している可能性が高い...俺は轟を止めに行くから尾白はここで障子が来たら応戦してくれ、葉隠も動ける様になった隙を見て拘束をしてくれ...ただ無理はするなよ、2人は万全じゃないからなそれで怪我でもしたら俺はマイナス評価するね」

 

葉隠「白神くんごめんなさい...」

 

尾白「大変な役回りを任せてしまってすまない」

 

ぽんっ

 

「「え?」」

 

「だから言ったろ?気に病む必要何てないって、俺らは仲間でお互いの出来ないことをやって支え合う関係何だよ、だから信頼して送り出してくれ俺も2人を信頼してっから任せられるんだよ」ナデナデ

 

葉隠「...///(恥ずかしいけど...暖かい)」

 

尾白「...(なんか兄貴みたいだな...)」

 

「よし、それじゃ行ってくる...障子は任せた」

 

葉隠「...うん!!任せといてよしっかり捕まえちゃうからね!!」

 

尾白「あぁ、ここは俺たちでしっかり守るから白神も頼む」

 

「おう、任された」

 

_________________________

 

 

上鳴「開始早々ヤベェな!!ビル全体をこうらせちまったよ轟の奴」

 

常闇「あの奇襲はわかっていたとしても、避けるのは困難を極めるだろう」

 

瀬呂「それを避けちまう白神もヤベェな...」

 

蛙吹「でもどうやって回避に成功したのかしら?ビル全体を凍らせるのに5秒もかからないほど速かったわ」

 

出久「多分だけど音を聞いて回避したんだと思う、下から上がってくる音を聞いてから」

 

上鳴「音を聞いてからって...どんな反応速度だよ」

 

飯田「それに凍らされた仲間の安否確認の行動も速かったな」

 

砂藤「不意打ちの対応から直ぐに仲間の気遣いまでスムーズだったな」

 

峰田「ほんとに同い年なのかあいつ」

 

オールマイト「HAHAHA!!皆いい考察だ、だけど白神少年のベストはそこじゃないんだ」

 

切島「え?どういう事すか?」

 

八百万「(おそらく轟さんの攻撃によって白神さん以外のお2人は戦意喪失とまでは行かなくとも士気が下がっていたはず、ですが白神さんが何かを諭した途端訓練開始以上にお2人のやる気は目に見えて上がっている)」

 

耳郎「(それに白神は今の悪状況でも冷静に次の行動を考えて焦ってる様子もない、その冷静さと私を助けてくれた時みたいに2人を安心させるよな笑顔を向けてるのも士気の向上に繋がってるんだろうね)」

 

「(だけど...)」「(ですが...)」

 

耳郎「(頭を撫でるのは要らないんじゃないかな?特に葉隠は...って私は何を...!!そう葉隠は女のだから!!女子の髪を無遠慮に触るのは良くないからね!!)」

 

八百万「(頭を撫でる行動までは必要無かったのでは?葉隠さんは特に...特に.......えーと...そうです!!女性の髪を無闇に触るのはよくありませんから!!)」

 

「「(後で話さないとね(お話が必要ですね)」」

 

出久「(恵くんはまた無意識に...)」ハァ...

 

爆豪「チッ...人たらしがァ」

 

_________________________

 

 

障子「...4階北側から足音が1人消えた、それ以外の2人は同階の同じ部屋にいる」

 

轟「そうか(全員行動不能を狙ったが、甘くねぇって事か)」

 

障子「足音の重さからして白神が動いてない可能性が高い」

 

轟「(仲間を庇ったか?まぁいい1番警戒してた奴を潰せたなら好都合だ」

 

轟「核の場所は『足音の重さでも判断出来るのは想定外だったわ』

 

「「!?」」

 

「厄介な個性だなヒーロー」

 

轟「おい...足音は聞こえないんじゃなかったのか?」

 

障子「あ、あぁ索敵は常に行っていた、つまり白神は音を出さずに移動してきたと考えられる」

 

「おや?案外冷静何だなヒーロー、その通りだよ僕は音を殺しながら移動出来るんだ、相手の索敵を回避するのは難しいが出来れば戦況をひっくり返す最大級の武器になるからね」

 

障子「解せないな、白神なら声を出さなければ俺たちを捕らえることも出来た筈だ」

 

「買い被りすぎだ、今の距離なら僕の足音聞こえてる筈だぜ?」

 

障子「...」

 

「口で罠にはめ捕らえる...普通の敵なら大体その方法で終わりだろう」

 

「ただな?僕は普通じゃない」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「スッ…わかるだろう?」ゾゾゾゾゾッッッ!!!

 

_________________________

 

 

麗日「ヒッ...こ、怖い...」

 

切島「が、画面越しなのに体が」

 

蛙吹「動かせないわ...」

 

芦戸「さ、さっきと雰囲気が全然違う」

 

峰田「か、髪も白くなってねぇか?」

 

オールマイト「(あれは正しく敵、それも最上級レベルの敵のそれだ)」

 

耳郎「あれが...敵化」

 

__________________________

 

 

轟「!?障子、俺が食い止めてる間に核の部屋に行け!!」

 

障子「!!しかし」

 

轟「いいから行け!!お前を巻き込まずに戦える余裕なんてない」

 

障子「...了解した」ダッ

 

「良い判断だヒーロー、今の彼では君の個性との連携はほぼ不可能だろう」

 

轟「うるせぇ...お前は絶対に倒す!!」パキパキッ!!

 

 

そう言うと轟はそこそこの出力で氷を白神に向けて放ち体全体を一瞬にして凍らせる...が

 

 

轟「...ダメか」

 

パキ...パキパキ...バリンッ!!

 

「いきなり全身かよ、容赦ないねヒーロー」

 

轟「...」パキパキ

 

「でも30%で十分かな」

 

轟「...なんの事だ?」

 

「ん?あぁ君と戦う時に使う力...うぉっと、まだ話してる途中だろ?」

 

轟「舐めるな...手抜くんじゃねぇ」

 

「今の君には30%以上は戦いにならないからね、だから30%の全力で戦うってだけだ、別に手を抜いてる訳ではない...それに君ももう1つの個性を使っていないんだから人の事言えないだろ?」

 

轟「俺は右だけで勝つ...勝たなきゃなんねぇんだ!!」

 

 

さっきまでとは比べ物にならないほどの威力、出久と爆豪戦の様な被害度外視の力任せな個性の使い方、どうやら本気で左の個性は使わない気らしい

 

 

「(まぁそんな事より参ったなこりゃ)」

 

 

どうやら左手は地雷だったらしい、轟の顔には怒りとは別に激しく燃える炎のような憎悪が渦巻いているように見える...だがその矛先は俺ではない

 

 

「(いらねぇもん付けても仕方ないのに)」

 

 

どんな事情があるかは知らないが、その憎悪は足枷でしかない...轟焦凍という人間にとって目指すものを見失わせる何処までも先の見えない暗闇の様な物だ...それに

 

 

「(授業は後回しだなこりゃ)」

 

 

轟焦凍...こいつは救わなくてはならない、復讐に走らせてはならない、本当に成したいものを見たい景色を思い出させなければならない

 

____________________

 

 

「スッ…さっきお前の事をヒーローと言ったが前言撤回だ、お前はヒーローではない」

 

轟「なに?」

 

「お前はくだらない復讐何ぞんに走ろうとする虚しい奴だ」

 

轟「くだらないだと?」

 

「あぁくだらない、意固地になってお前は何も見えなくなってんだよ」

 

轟「何も知らねぇくせに俺は『見えてねぇんだよ』

 

「お前が何に対して憎しみを持ってて、何を思って左を使わないのかなんて知らないがな、お前は見てねぇんだよ自分を」

 

轟「俺は...」

 

「お前が見てる先は何だ?その見てるものはお前の目標か?お前のなりたい自分か?お前が求める景色か?」

 

轟「俺は...俺は」

 

「自分を縛って憎悪で動く虚しい復讐者になりたいのか?」

 

轟「!?違う!!俺は!!」

 

『俺はヒーローになるんだ!!!』

 

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