ド根性(ドスケベ)忍伝   作:身勝手の極意

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アンコさんの未来を守らねば……そう思っていたら2023年になってた。お待たせしたってばよ……え?待ってなかった?



ド根性(ドスケベ)忍伝 第十一章

 

 

 中忍選抜試験第二の試験が開始され1時間が経過し…。

 

「手っ取り早く終わらせる為に二手に分かれたけど(ナルトと別行動)…さーて、どちらに向かいますかね」

 

 ハンデを背負う形での参加となった第7班の氷也とナルトは、開始時刻が1時間遅れている上に、天の書と地の書のどちらの巻物も手渡されずに、両方の巻物を奪い取らなければならない。

 

 下忍とはいえ一応は忍だ。1時間という時間はトラップを仕掛けるには十分なもので、普通に考えたならば氷也とナルトはかなりのハンデを背負わされた状態だろう。

 

 しかし、氷也は焦ることも、トラップに引っ掛かる様子もまったくなく第二の試験の会場である"死の森"内を悠然とした様子で駆け抜けていた。

 

「ナルトは…」

 

 しかも、ナルトの状況をチャクラ感知で探りながらと、かなりの余裕さが伺える。

 

「!」

 

 いや、余裕さを見せたのはほんの一瞬で、氷也はたった今感知した()()()()()()()()の方向……ナルトがいるであろう方向へと険しい表情を向けていた。

 

「何だ…この禍々しいチャクラは…いったい何者だ?」

 

 それと同時に深いため息を吐き、舌打ちまでしている。

 

「死の森に入った瞬間に思い付いた大自然を舞台とした最新作〝イチャイチャリベレーション〟…執筆するにあたり、野生的で、人間の本能の〝解放(青姦)〟について深く研究しようと思っていたのに、それどころではなさそうだな」

 

 死の森と恐れられるこの場所ですら、氷也にとっては野生、本能──エロスを解放させるスパイスでしかなかった。だが、禍々しい強大なチャクラを感知してしまったことによって、事態は急変してしまう。

 

 その身から漲る性への強き欲求が絶対零度の雰囲気へと変貌し、邪魔をされたことによる激しい怒りの矛先が禍々しいチャクラへと向く。

 

「まったく…どうしてくれようか」

 

 木ノ葉隠れの里の若き狂気──〝白い悪魔〟は、美しくも背筋を凍りつかせる冷徹な笑みを浮かべていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 同時刻。

 

 場所は変わり、第二の試験会場である死の森の外側にて、()()()()()()が3体発見され、受験者達が知らぬところで慌ただしい……緊急事態へと発展していた。

 

 そして、この事態を誰よりも重く見た第二の試験官である木ノ葉隠れの里の特別上忍──みたらしアンコは、部下達に指示を出し、自身は単身、死の森へと足を踏み入れていた。

 

 みたらしアンコが向かう先は無論……顔を奪った者のもと。

 

「はあ、はあ…ッ──()()()!!」

 

 この第二の試験に、招かれざる客がいる。

 

 事態は唐突に、誰も予想できぬ方向へと進んでいた。

 

 

 ❄️

 

 

 一方その頃、中忍試験第二の試験試験会場となっている"死の森"では、もう1組の2人1組(ツーマンセル)〝第9班〟に所属するうちはサスケは最悪の敵と遭遇してしまい、かつてない窮地へと追い込まれてしまっていた。

 

 強い憎しみを宿した紅き瞳(写輪眼)ですら捉えきれなかったその敵は圧倒的であり、理不尽すぎる強大な力を持ってしてエリート一族(うちは一族)の最後の末裔であるうちはサスケを赤子のように扱い、戦意を喪失させてしまったのである。

 

「まさか()()()()()とはね」

 

 だが、うちはサスケの絶体絶命の窮地に、眩い金髪と青空を思わせる碧眼を持った少年が駆けつけた。正確には、駆けつけたのではなく、本当にたまたまその場に居合わせてしまっただけなのだが…。

 

「〝二代目黄色い閃光〟うずまきナルトくん」

 

「お前…何者だってばよ?」

 

 大蛇に乗る禍々しいチャクラの持ち主と大蝦蟇に乗ったナルトが向き合うことで、緊迫した雰囲気がその場を支配している。

 

 強者同士の睨み合いと、身から迸るチャクラの衝突によってまるで大気が揺れているかのように錯覚すらしてしまう。いや、実際に強大なチャクラ同士の衝突によって大気が揺れてしまっており、その場にいる第9班の2人──うちはサスケと春野サクラに重力のように重く乗しかかっている。

 

「ぐッ…

(ナルト…お前はいったいどこまでッ!?)」

 

 そんな緊迫した状況のなか、うちはサスケは己の無力さにまたしても苛まれていた。

 

 一度目は波の国で第7班の戦いを見た時だ。

 

 そして、二度目が現在。

 

 強大なチャクラの重圧に耐え兼ねて膝を突いた己の現在の状況に、うちはサスケは実力の違いを感じずにはいられないでいた。対して、うちはサスケの現在の心境など気付いていないどころか、目の前の敵にのみ集中しているナルトは、ただ単に木ノ葉隠れの里の仲間を守るべく攻撃を仕掛ける。

 

「ガマケンさん!油ァ!!」

 

「自分、不器用ですが…やりましょう」

━━火遁・蝦蟇油炎弾━━

 

 ナルトが口寄せ契約を結んでいる蝦蟇の秘境〝妙木山〟の特殊な蝦蟇油を併用した灼熱の火遁は、火遁を得意とする忍が多い木ノ葉でも屈指の威力を誇るだろう。

 

 敵を大蛇もろとも葬り去るどころか、死の森の一部を火の海にしかねない勢いだ。

 

「なッ!?

(あの落ちこぼれがこれほどの火遁までッ!?)」

 

 その威力、範囲の広さは、木ノ葉の忍一族の中でも取り分け火遁を得意としたエリート一族(うちは一族)出身のうちはサスケですら驚愕するほどのもの。ナルトが忍者学校(アカデミー)時代に落ちこぼれだったことも、その驚きようにより一層拍車をかけているだろう。

 

「カエルに油に火遁。おまけに金髪碧眼。

 あなた…忌々しいわね」

 

 ただ、敵は桁外れの火遁を前にしても瞬き一つせず、それが見慣れた光景なのか、はたまた懐かしい光景なのか、寧ろ嫌悪のこもった表情を向けている。

 

 とはいえ、打つ手もなく灼熱の火遁に包み込まれる敵と大蛇は丸焦げになってしまった。

 

「やったってば──ッ!?

 ガマケンさん後ろだっでばよォ!!」

 

「ぐうッ!だ、()()!?」

 

 しかし、丸焦げとなってナルトの目の前に残っていたのは大蛇の脱け殻で、本体は地中へ潜り、背後から襲いかかってくる。背後からの攻撃をガマケンがどうにか盃の形をした盾で防ぐも、敵は()()()()()()()に対して、明らかに手慣れた様子だ。

 

「そ、そんなのアリかってばよ!?」

━━金剛封鎖・雷縛━━

 

 それでも、ナルトは背後からの予想外の奇襲に動揺しながらも、背中から雷遁を纏わせたチャクラの鎖を発動させて大蛇を縛り上げてしまった。

 

「──ッ、こ、これはッ…!

(()()()()()()()()()()!!)」

 

 これには、今度は敵が激しく驚愕することとなった。ただそれは、ここまでナルトが戦えることへの驚きか…。それとも、うずまき一族特有の封印術をナルトが扱えることへの驚きか…。

 

 それは定かではないが、一つだけ言えることは、ナルトの強さはこの敵にとって想定以上のものだったということである。

 

 そして、雷遁によって痺れさせられ、大蛇が身動きをとれなくなった隙を突き、ナルトは瞬身の術で大蛇の懐へと潜り込むと同時に影分身を作り出す。

 

「くらいやがれッ!!」

━━大玉螺旋丸━━

 

「ッ!?

(こ、これじゃあまるで本当にッ──黄色い閃光(四代目火影)!!)」

 

 すると、巨大化させた螺旋丸を大蛇の腹へと叩き込み、上空へと打ち上げた。続いて間髪入れずに、影分身の一体を足場に、今度は敵の背後へと瞬身の術で先回りし、トドメの螺旋丸を放つ。

 

「木ノ葉に手を出すヤツは俺が絶対に許さねェってばよ!!」

━━螺旋丸━━

 

 敵の脳裏に過るのは、かつて10年に一度生まれるかとどうかと言われたほどの天才にして、歴代最年少の若さで火影になった全忍最速の忍の姿だ。

 

 その黄色い閃光の後継者が、敵に迫っている。

 

「調子に乗ったガキは嫌いよ!

 〝潜影多蛇手〟!!」

 

 だが、敵も()()()()()()()()()()()()()。簡単に終わるはずがない。

 

 服の裾から蛇を大量に口寄せし放つことで螺旋丸の直撃を回避する。

 

「す…凄い…」

 

 そんな激しい攻防を目の当たりにし、うちはサスケと共に強大な敵の襲撃を受けた第9班の春野サクラは、ただただ唖然とするしかなかった。そして純粋に、無意識に、ナルトの強さに称賛の声が漏れる。

 

「く…そ…

(どうしたら…俺はどうしたら強くなれる!?

 あの落ちこぼれがこんなにも強くなれて、俺が弱いままなんてありえねェ!何かの間違いだ!!)」

 

 そのような、春野サクラの無意識な称賛の声を耳にしてしまったうちはサスケは、劣等感を感じると同時に、強い焦燥感に駆られてしまっていた。

 

 かつては、落ちこぼれと見下していた存在にこれほどの勇姿を見せつけられたのだから当然だろう。波の国での決闘(敗北)もまた、うちはサスケの心情により拍車をかけているはずだ。

 

「くッ、この蛇──邪魔すんじゃねェェェ!!」

 

 大量の蛇を螺旋丸で撃退していくナルトを、うちはサスケは鋭く睨みつけている。

 

 きっと、うちはサスケにとってこの激闘の結果はどうでもいいものなのかもしれない。上には上がいた。それを下忍になり痛感させられたうちはサスケにとって、里や仲間など関係なく、ただ強さを求めるだけとなってしまっている。

 

 今のうちはサスケでは介入できないこの戦いもまた、彼を無力感に苛ませ、その身に受け継いだ力を負の感情によって増大させてしまうものとなっているはずだ。

 

「どいつもこいつも…ふざけやがってッ!

(俺は栄華あるうちは一族出身──うちはサスケだ!

 こんなところで立ち止まってられるかよ!!)」

 

 すると、その負の感情がうちはサスケの瞳に変化を及ぼす。

 

 それは紅く染まった瞳──うちは一族の代名詞である〝写輪眼〟だ。開眼当初は一つ巴だったうちはサスケの写輪眼は、修行を経て二つ巴へと変化し瞳力が増していたのだが、それでも襲いかかってきた敵には一切通用しなかった。しかし、己の無力さに苛まれたうちはサスケの写輪眼はここにきて三つ巴へと変化し、真の写輪眼へと至った。

 

 心を写す瞳とも言われる写輪眼……その写輪眼の瞳力の増大が意味するものは、力への強い渇望だ。

 

「…!

(ふ…ふふふ、ああ、素晴らしい。素晴らしいわ、サスケくん。恐らく、うずまきナルトの力を目の当たりにしたことがきっかけで写輪眼が完成に至ったのね。

 それに、私には分かる。あなたの瞳は憎悪と殺意に満ちている。私好みに成長して…たまらないわ)」

 

 そんなうちはサスケの変化を、ナルトと戦いながら目にした敵は、歓喜に打ち震えながら歪な笑みを浮かべている。

 

 思えば、この敵の目的は最初からうちはサスケだった。

 

 たまたま、偶然にもその場所にナルトが居合わせたことで、第9班の2人の窮地を知り、ナルトが助太刀に入る形となっただけで、敵は第9班から巻物を奪うでもなく、殺すでもなく、うちはサスケ個人を目的としていたのである。

 

「よそ見してんじゃねェ!!」

 

「ああ…ごめんなさいね。

 君にはとても感謝してるわ…うずまきナルトくん。それに、久々に楽しい戦いだったわ。けど、ここまでよ。

 〝風遁・大突破〟!」

 

 もちろん、たまたま居合わせてしまっただけのナルトは、敵の目的についてなど知るはずもない。第二の試験は殺しもありであるが故に、殺すことになんの躊躇もない敵……そのようにナルトは思っているはずだ。

 

「ぐッ、うわあァァァ!!」

 

 だからこそ、ナルトも敵を殺すつもりで本気で戦っていた。だが、ナルトに対する興味など敵には最初から一切なかったようで、想定外の強さに戦っていくうちに興味を抱いたようだか、敵の興味は常に変わることなくうちはサスケに向き続けており、飽きたと言わんばかりの様子で放たれた風遁忍術は完全にナルトの虚をつき、ナルトを大きく吹き飛ばしてししまう。

 

「さて…これで邪魔者はいなくなったわ。

 サスケくん、二回戦といきましょうか。君の写輪眼の真の力を私に見せてちょうだい」

 

「へッ、上等だ!!」

 

 まるで、うずまきナルトなど最初からこの場所にいなかったかのように、敵は熱のこもった視線をうちはサスケに向け、うちはサスケは不敵な笑みを浮かべながら写輪眼で敵を見据えていた。

 

「改めて、名乗っておこうかしら。

 私の名は大蛇丸」

 

 この敵こそ、招かれざる客である。

 

 

 ❄️

 

 

 その後……

 

「なるほど…あの禍々しいチャクラは〝抜け忍〟の大蛇丸だったのか。納得だ」

 

 敵は目的を果たして去り、その場所には首筋に〝呪印〟らしきものを刻まれ気絶したうちはサスケと、泣きじゃくる春野サクラ……それから、中忍試験に大蛇丸が侵入したことを察知して駆けつけた第二の試験試験官・みたらしアンコが残されていた。

 

「まァ、あの大蛇丸が相手ならどう足掻いてもアンコさんじゃ勝てるはずがないですね」

 

 そんななか、この場所に遅れて到着した忍が1人──〝白い悪魔〟氷也がいた。

 

 状況から見て、氷也が到着したのは大蛇丸が立ち去ってからと見ていいだろう。

 

 みたらしアンコについては、彼女の様子から見て、戦わずして身動きを封じられたようだが…。

 

「ぐ…は、はっきりと言ってくれるじゃない。

 って、ちょっと!?ど、どうして私の服を脱がせようとしてるのよ!?」

 

「これから、あなたに()()()()()()()()()するので動かないで。大人しく脱がされてください」

 

 殺伐とした状況下で、手馴れた様子でアンコの忍服を脱がせ、瞬く間に上半身裸の状態にさせる氷也は、さすがの一言に尽きる。ただ、彼が口にした〝呪印〟が気になるところである。アンコに刻まれているというその呪印は、うちはサスケと同じ箇所(首筋)に浮かび上がっており、模様も同じなのだ。

 

「じゅ、呪印を封印って…あなた封印術も使えッ──ひゃん!?ちょ、ちょっと、い、いきな…やぁ、ま、待って!

 術…式…て、手つきが…いやらし…あん!」

 

 恐らく、アンコの呪印とうちはサスケの呪印は同じ人物に刻まれたものなのだろう。つまり大蛇丸に…。世界に悪名を轟かせる大悪人にして、木ノ葉隠れの里の抜け忍である大蛇丸が侵入していたことにすぐに気付けたことからも、アンコと大蛇丸には何かしらの接点があるはずだ。たとえば……かつての弟子と師であったり。それならば、アンコが大蛇丸に呪印を刻まれていたことにも、戦わずしてその呪印を介してアンコを無力化したことにも納得ができる。

 

 そして、アンコが勝てるはずもない大蛇丸を相手に刺し違える覚悟だったことも…。

 

「さァ、どんどん俺の術式をあなたの心身に刻みつけてやるから、遠慮なくこの大自然の中で喘ぐといい」

 

 もっとも、アンコが大蛇丸を相手に刺し違えるなど不可能だろう。彼女の実力から考えてもそうだが、そのようなことを氷也がさせるはずもない。

 

 氷也の目の前で、何があろうと美女は死なない。

 

「術式ッ、刻みながら胸…揉ま…やァん!

 あひッ、ま、待ッ──あァん!!

(な、なんて…テクニック…なの!?

 こ、このまま…じゃ…手で触れるだけでイッ…ちゃ…)」

 

 どんな状況だろうとも、氷也は変わらない。

 

 

 






久しぶりの投稿。小説の書き方忘れかけて怖かった。
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