望月だよ。
最近は気分転換に新鎮守府の雑用を担当してるよ。
提督さんに引きもどされて、まだ生きてるんだ。
ずっとお部屋にこもってたんだけど、初雪ちゃんに叩き出されたんだ。
「食料輸送任務、大事」ってさ。
初雪ちゃんてさ、妙なときにやる気出すよね。
でも、そこがいいんだろうね。知らんけど。
今日は買い出しに行くよ。
間宮さんはもういないけど、司令がカレーつくってくれるんだってさ。
リハビリテーションがどうとか言ってたけど、ま、いいよね。
※※
市場にて。
謎の市民「おい、おまえ、帝国海軍の駆逐艦か。」
望月「ちがうよ、望月は望月だよ。」
謎の市民「その服見せてみろや。」
望月「やめてよ。」
謎の市民「あぁん。おい、見てみろや、この錨のヤツを。」
望月「やめてください。お願いです。」
「うるさい。俺の家族は新型爆弾で全員死んだんだ。お前らのせいだ。」
「そうだそうだ。なにが帝国海軍だ。ばかたれが」
※※
警報がなっている。
間違いない。90デシベル。
俺は警戒態勢に入る。執務室にゴーだ。
提督「、、、大淀、現在状況報告」
長門「長門が報告します。現在、望月が行方不明。」
提督「最終連絡は」
長門「某商店街某通2」
提督「、、、わかった。大淀、じゃなかった、長門、着替えと車の用意を。」
全員「提督」
提督「私が直接出る。出なければならない理由は理解している。」
長門「いけません。提督は現在治療中の身です。」
提督「提督命令である。出せ。」
大淀「こちらに。」
提督「大淀、来い」
大淀「長門さんでは」
提督「いい、おまえの艦載機が必要だ」
大淀「はっ」
長門「くっ、、、大淀さん、頼みます」
※※
提督が久々に私の指揮を執ってくれている。
そうとわかって私の艦娘としての魂は高揚していた。
提督「偵察機を」
大淀「偵察機よーうい」
妖精「はっかーんよし。てー。」
※※
三十分もかからないうちに、市民に暴力行為を受けている望月を発見した。
どうだ、これが大淀の実力だ。
って、「いけません、ていとくっ」
提督「うるさい。かまうなっ。」
提督は軍用車からダッと駆け抜ける。
望月をかばい投石や角材を自らの体で受けた。
たちまちよろける提督。
市民A「なんならわりゃ」
提督「わたしは帝国海軍の現場責任者です。望月をかえしていただけませんか。」
市民B「おー、われが提督かいや。」
提督「どうか望月をお返し願います。敗戦の責任はすべて私にあります、望月は悪くありません。」
市民C「やかましい、カバチタレなや。」
提督「いえ、私が現場責任者ですので彼女には罪はありません。」
市民A「あんたがどう責任とってくれんなら」
提督「それは、もう少しお待ちください。」
市民C「うるさいわ、くそったれが」
再び投石や角材を自らの体で受ける提督、私はなにをしている。あの人を一人にさせてはいけないっ。
提督「大淀、いいっ。貴様は連絡業務をっ。」
※※
まもなく警察と市長がとりなして事なきをえた。
望月ちゃんは入渠。もしかしたらケアが必要かもしれない。
わたしが帰っている間中、提督は彼女を抱きしめて、謝り続けていた。「すまんのぅ。すまんのぅ。」
私はまた具合が悪くて、機嫌が悪い。
だが、事の顛末をつけなくては。
長門さんにどう詫びればいいのだろう。
いつになったら、私たちは以前の様にもどれるのだろう。
どうか海の色を返してください、よそ風の優しさを返してください。
お願いします。
※※
妖精さんの超能力ですべてが中継されたため、彼等は裁判所送りになった。
でも、提督と望月ちゃんは。壊れたままだ。
私はあいつらの不法行為をまとめ、民事訴訟を提起する書類を提出した。
大淀を舐めるなよ。
※※
また大淀が泣いてる。
私が提督を止めておけばよかった、、、。
紅茶を入れてあげようとしたけど、断られてしまった。
陸奥、、おねえちゃん、もっとがんばるよ。