インフィニット・ストラトス Dark Knight Story   作:DASH君

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気付いたらUAが35000突破、お気に入りも300突破しておりました。
応援ありがとうございます!!
感想でご要望がありました台本形式をやめてほしいと言う意見をもちまして
今回から形式を変えてみました。
読みにくいかもしれませんがご了承くださいませ。


MISSION 10 炎と風の大乱舞~Fire&Wind~

簪side

 

私は今、ドッペルゲンガーと闘った部屋で『リアルスタイルチェンジ』と『チャージショット』

そして新しく得た武器ついて教わっている。ただ、教わってわかった事が1つだけ・・・・

 

「一夏って今までこんな状況で闘っていたの?」

 

「まあ、やる事は多いけど慣れればどうと言う事は無いな。」

 

そう、あまりにもやる事が多過ぎるのだ。

臨機応変に対応する為にそれぞれのスタイルを熟知した上で、チャージショットの

タイミングから武器の切り替え、最後は立ち回りまで要求される。

私なんかじゃあ目が回りそうで、こんな状況で闘っていた一夏が本当にすごいと感じた。

特に問題なのが『リアルスタイルチェンジシステム』で一夏曰く「成長型のシステム」らしく

Maxレベルは4らしいけど、今の私は習得したてだから全て1の状態で基本を学ぶ技が多い。

ソードマスターとガンスリンガーは技の種類の多くて極めるのが難しく

トリックスターとロイヤルガードは技の種類が少ない分、慣れるのが難しい。

本来なら苦手分野から磨くべきだろうけど「学年別トーナメントが迫っているから、得意分野を

伸ばす方が良い」と一夏から言われた。

私は情報分析や演算処理を得意とするけど、戦闘面では何が得意なのかよくわかっていない。

だからこれから聞いてみようと思っている。

 

「一夏、私が得意だと思うスタイルは何かな?」

 

「今までの訓練、打鉄弐式の機体特性、簪のスキルを考えるならトリックスターが無難かな?」

 

「どうして?」

 

「最初に回避訓練を行っただろ?あれは1週間フルに使って極めてもらうつもりだったが

3日でほぼ極めちまったからな。」

 

「あれってそんなに厳しい訓練だったの?」

 

「ああ、箒はともかくセシリアや鈴でさえ根を上げる様な内容だからな。」

 

「そっ、そうなんだ・・・・」

 

確かに訓練の時の一夏はあまり怒らないけどまさしく『鬼教官』って感じだった。

その上で自分が周りよりも優れている部分を見つけると嬉しい気持ちになる。

でも今はそんな事を考えている場合ではなく、先に進む為に自分を磨かなければならない。

勧められた通りにトリックスターの訓練に入るけど一夏は・・・・

 

「レベル1のトリックスターが使える技は『ダッシュ』と『ウォールハイク』の2つだけだ。」

 

「たった2つなの!?」

 

「“たった2つ”ってこの2つの技はスゴイんだぞ。両方とも移動には最適だし

何よりも『無敵判定』が発生する技なんだから。」

 

「『無敵判定』?」

 

「簡単に言えばタイミングを合わせて技を行う事で相手の攻撃を“無視”出来るんだ。」

 

「“無視”ってノーダメージって事?」

 

「そう言う事、早速始めるぞ。」

 

そう言って一夏は問答無用と言わんばかりに訓練を始めた。

『ダッシュ』は一見ただの加速に見えていたけどエボリー、アイボリーの弾幕を

真正面から文字通り“すり抜ける”様に回避が出来て私は驚いてしまった。

『ウォールハイク』は壁際に追い詰められた場合や壁を使っての強襲に非常に役に立つ技だった。

その結果ウォールハイクは瞬時加速(イグニッション・ブースト)と同等の強襲技になり得た。

私に出来る事は使うタイミングだけで回数をこなして極めるしかない。

ここなら時間が経たずに極める事が出来るかもしれないけど

今はいつまでも試練の間に留まる訳にもいかず、先を急がなければならなかった。

 

「一夏、先を急ごう。」

 

「良いのか?今の内に極めなくても・・・・」

 

「確かにここなら時間が経たないし、訓練には最適かもしれない。でも先を急がないと

“前”に進めない気がするの。それにどうせ極めるならゆっくり極めたいから。」

 

「そうか、簪がそう言うのなら俺は止めやしない。」

 

これは私の本音、私はドッペルゲンガーと一緒に私たちを見てくれる人を探す為にも

ここを出なければならなかった。

その為、すぐに次の部屋に行かなければならない。

 

「それじゃあ、行くぞ簪。」

 

「うん!!」

 

こうして私たちは次の部屋へと向かって行った。

訪れた部屋は薄暗いのは変わらないが目の前に巨大な扉が見え

扉の両サイドには巨像の様な物が置いてあった。

 

「どうやらあそこが出口みたいだな。」

 

「そうみたい、でも何か怪しいよ?」

 

「兄者、久方ぶりの客人じゃ。」

 

「客人じゃな。」

 

「「っ!?」」

 

私たちは不意に驚いてしまった。

それもその筈、何故なら声は巨像の方から聞こえてきたからだ。

 

「客人はもてなさねばなるまい。」

 

「もてなさねばなるまいな。」

 

「しかし――――どうやって?」

 

「知らん、どうしてくれようか。」

 

「ハァ~・・・・」

 

一夏は2つの声に対して溜息を吐く、どうもうんざりしている様子だった。

正直、私もうんざりだったりする。

 

「兄者、客人の1人がため息をついておるが。」

 

「――――タメイキ?タメイキとは?」

 

「タメイキと言うのは――――」

 

「もうたくさんだ!!いつまで喋り続けるつもりだ、お前等!!」

 

一夏は“プルプル”と震えて最終的に怒ってしまった。

流石に堪忍袋の緒が切れたのからしくないくらい怒鳴り散らしていた。

 

「物分りが悪そうだからヒントをやるよ。この先へ進みたい奴がいるんだ、どうする?」

 

「「我らの務めはこの扉を守る事!!ここを通すわけにはいかぬ!!」」

 

そうしたら石像が突然動き出し、立ち上がった。

よく見ると石像には顔が無く、顔は巨像が持つ剣の(かしら)の部分に付いていた。

どうやらそこから声を出していたみたいだ。

 

「行くぞ、簪!!」

 

「うん!!」

 

こうして私たちと赤色の巨像と青色の巨像との闘いが始まったのだった。

 

 

一夏side

 

突然、襲ってきた2体の巨像は俺と簪にそれぞれ攻撃を仕掛けて、俺たちはそれを向かい撃つ。

不安があるとすれば1つ、簪は新しく入手した物を完全に自分の物になりきっていない。

その不安材料が頭から離れていないのは事実だ。

 

「セイヤッ!!」

 

赤い巨像が簪を執拗に狙う、それに対して簪は回避を続けるが・・・・

 

「キャッ!!」

 

何でもない様な攻撃を受けて態勢を崩してしまい、俺は簪をフォローして立て直す。

 

「大丈夫か、簪?」

 

「うん、大丈夫。まだ第4世代の能力に慣れていないけど・・・・」

 

そう、今の打鉄弐式は第3世代の形をした第4世代なのだ。

性能が高過ぎて今の簪では細かい操作が非常に難しくなっている。

前の部屋でもう少し訓練を積むべきだったと後悔した。

 

「一夏、提案があるの。」

 

「何だ?」

 

「片方を集中攻撃して一気に終わらせよう。」

 

「だな、それしか突破口が見えそうにない。それでどっちから潰す?」

 

「青い方からにしよう、剣を振る度に凄い“風”が来て回避方向を狂わせちゃうの。」

 

「そうか、赤い方は“火”で火力を高めているだけだからな、そうしよう。

俺が突破口を開くから簪がトドメを頼むな。」

 

「うん!!」

 

「早速・・・・トリック(Trick)!!急接近!!そしてガン(Gun)!!クールにいこうぜ(Keepin' it stylish)!!」

 

エアトリックで急接近し、ミリオンダラーの態勢に入る。

 

ヒャッホウ(Yahhooo)!!」

 

「ヌオオオオオッ!?」

 

「再びトリック(Trick)!!今だ!!簪!!」

 

「ロックオン・・・・完了!!『山嵐』全弾発射!!」

 

ミリオンダラーを中断して簪の所までエアトリックで戻りそれと同時にマルチロックオンでの

追尾ミサイル『山嵐』を全弾叩き込み、全弾命中した時に多くの爆音が鳴り響く。

その結果、刀を残して巨像は跡形も無く消え去った。これで有利に進むと思ったが・・・・

 

「何の!!フン!!」

 

「えっ!?」

 

「何っ!?」

 

赤い巨像は自分が持つ剣の(かしら)を青い刀に向けてその眼を光らせた。

その瞬間、青い刀は赤い巨像の元に回転しながら移動して装備した。

 

「どうやらここからが本番らしいな。」

 

「でも、負けない!!」

 

「当たり前だ!!ソード(Sword)!!貫け!!」

 

「甘い!!」

 

俺はすかさずスティンガーで接近しつつ突き攻撃を行うが二刀流となった赤い巨像は

刀を交錯させて防御、そして開いて弾いたのだ!!

 

「何っ!?」

 

「貰った!!」

 

「させない!!きゃっ!!」

 

“ドゴンッ!!”

簪から物凄い轟音が鳴り響き、巨像を吹き飛ばした後に命中した弾丸は爆発した。

俺は慌てて簪の元に駆け寄る。

 

「やっぱりブルーローズのチャージショットは難しい。」

 

「無茶するな、簪は・・・・でも助かったぜ。」

 

「どういたしまして、私たちはチームだから一緒に闘おうよ。」

 

「それもそうだな。」

 

俺はリベリオンを構え直し、簪はレッドクイーンを構える。

先に仕掛けたのは簪からだった。

 

「当てる!!」

 

「同じ手は通じはせんぞ!!」

 

巨像は同じ様に刀を交錯させて簪の攻撃を防御する。だが、簪の表情は笑っていた。

 

「この防御を待っていたの!!」

 

その台詞と同時にレッドクイーンのイクシードを回して推進剤を噴かす。

そしてレッドクイーンを思いっ切りぶん回して巨像を吹き飛ばした。

そう、簪はレッドクイーンの技の1つである『ストリーク』を仕掛けたのだ。

 

「一夏!!」

 

「ああ!! ドライブ!ワン!ツー!(Drive! One! Two!)

 

吹き飛ばした巨像に追撃のオーバードライブを全弾叩き込んで巨像を爆散させた。

攻撃を当てる際、俺と簪はお互い笑い合いながら親指を立てて闘いをシメた。

 

 

簪side

 

巨像は爆散し、持っていた2本の剣は宙を舞い最後は地面に突き刺さった。

 

「よし、この部屋も突破だな。」

 

「そうだね。」

 

さあ、次へ進もうと思った矢先だった。

 

「待て!!待たれい!!我々は長年待っておった。」

 

「そう、長い間待っておった。」

 

2本の剣が再び喋り出したのだ、私は呼び止める剣に対して質問を投げかけた。

 

「何を待っていたの?」

 

「我らより強き者を。」

 

「我らを操れる者を。」

 

「「紫の戦士よ、其方を待っておったのだ。」」

 

「簪じゃなくて俺かよ、何故なんだ?」

 

「我々は感じたのだ。」

 

「其方から感じる無限の力を。」

 

「我が名はアグニ。」

 

「我が名はルドラ、我らを連れて行くが良い。」

 

「「我ら兄弟が力になろう!!」」

 

この時、この2本の刀が『アグニ&ルドラ』だった事に初めて気づいた。

『The Legendary Dark Knight』でも魔剣士の息子『ダンテ』が使用したとされており

「この双剣で乱舞するその光景は戦場に炎の嵐を生み出す。」と言われている。

私は戸惑いを覚えていたけど一夏は少し悩んでいる様子だった。

 

「どうする、一夏。」

 

「良いだろう、連れてくよ。その代わり1つだけ条件がある。」

 

「何じゃ?」

 

「あんまり喋るなよ。」

 

「「良かろう、汝がそれを望むなら。」」

 

アグニとルドラがそう言うと一夏はそのまま2本を手に持ち操り始めた。

私はこの時、ただの素振りとは思わず、剣の舞に見えたのだ。

2本をそれぞれ振り回し、時には2本を繋げて回転する。

その様子はさっきも思った通り炎の嵐を生み出していた。

一通り操り終わって私は拍手を送ろうと思ったけど・・・・

 

「――――やるな。」

 

「喋んなって言っただろう!!」

 

「「・・・・・・・。」」

 

「よろしい。」

 

アグニの一言で空気は台無しになってしまった。

その光景に私は思わず苦笑い、一夏はムスッとした表情で2本を収めた。

 

「とっても良い武器を手に入れたね。」

 

「まあな、でもうるさくなると思うとどうだろうな・・・・」

 

「まあ、結果オーライで良いと思うよ。」

 

「そうだな。」

 

そう言い合いながら次の扉を開ける。すると普通の部屋ではなく何か書かれた部屋で

中央に光の柱の様な物が上へと続いていた。この部屋を見て一夏は一言言う。

 

「出口だ!!簪の試練が終わったぞ!!」

 

「ここが出口なんだ・・・・」

 

殺風景極まりないけれど試練を終えたと聞くと安心する私が居る。

私は部屋にある文章を読んでみる事にした。

 

「『真の強さを持つ者は心の強さを持つ者なり、力で全てを表す者は真の力にあらず』

これって何かの文章なの?」

 

「これは篠ノ之流の教えだ、俺が剣道を辞めた後でも守り続けた文章さ。」

 

「篠ノ之流・・・・と言う事は箒も知っているって事なの?」

 

「そうだ、心を強く持つ事が本当の強さと言う教えなんだ。簪はそれが出来たから

これを読むことで再確認出来るのさ。」

 

一夏がそう言うと私はドッペルゲンガーとの闘いを思い出す。

心の闇と向き合う事・・・・それが心の強さを表していると私は知った。

新しい教えを心に刻み、私たちは光の柱の上に立つ。

すると意識が朦朧として、気が付くと第三グラウンドの出入り口に私たちは居た。

時刻は朝の7時45分、試練の間に移動した時の時間だった。

 

「戻って・・・・これたの?」

 

「ああ、これで試練は終わったんだ。」

 

私はISのスペックデータを確認すると、試練の間を出る前の状態になっていて

一夏も同じ様に調べてみても結果は同じ、私たちは試練の間をこなした証になっていた。

少し安心した瞬間・・・・

“グゥ~~~~~!!”

 

「「・・・・・・・。」」

 

「ハハハ、朝飯にしないとな。」

 

「そうだね。」

 

同じタイミングでお腹が鳴る、これから朝食を食べに行くのをすっかり忘れていたのだ。

一緒に行こうと思った矢先、私は一夏に提案をする。

 

「ねえ、一夏。みんなを誘っても良いかな?」

 

「良いぞ。その方が美味い飯になりそうだし、簪がやりたい事が出来るしな。」

 

「うん、私たちを見てくれる人を見つけたり再確認したいから。」

 

普段の私なら考えられない提案、でもドッペルゲンガーと一緒に探したかった。

私たちを見て、認めてくれる人たちを。

そう思うと私は自然と軽い足取りで歩き、前へ進んでいた。

 

≪To be continued…≫

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