しゅうまつのたび   作:しぐれ水天丸

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プロローグ 終末世界って何?

...これは夢だろうか、それとも現実だろうか。私は起床して窓を開けたら世界が終わっていた。何を言っているのか分からないと思うが、実際私も何が起こったかよく分かっていない。ただ一つ、今言えることは、目の前には荒廃した家々があり、人の気配は全くしないという事。

 

リビングの方に向かっても、ママもパパもいない。まるで私以外が全員消えたようだ。

 

「...学校行かなきゃ。」

 

簡単な朝ごはんだけとって学校へ向かう。学校までは電車で30分だが、

 

「...マジで?」

 

そもそも電車が動いていない。それどころか、駅に止まっている車両も心なしか寂れているように見える。

 

「...とりあえずおうちに帰ろう。」

 

来た道を足早に戻る。途中、電車が止まってて動けない旨の連絡を送信することを忘れずに。

 

「ただいま~。」

 

挨拶をしても全く返事は帰ってこない。気づけば電気が止まっているのか、家電も動かない。

 

「これからどうしようかな...。」

 

少女はこれからの事を考える。とりあえず、

 

「好きなだけのんびりして遊ぼう!」

 

ポジティブに考えるのであった。

 

 

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

一週間後、分かったことがある。この世界はかなり前に滅びたこと、そしてこの近辺には私以外の生きた人間がいない事。それを踏まえて少女はまた考え始める。

 

「...これから死ぬまでこの生活を続けるの?」

 

食材は冷蔵庫が使えないため生ものや冷凍食品は使い物にならず、近くのコンビニからお菓子や缶詰、それから飲料水を確保して食いつないできたが、流石にそろそろ限界が来てしまった。更に遊び道具もなく、スマホも圏外。一日中一人でボールを蹴ったり、お絵描きをして遊んでいた。

 

「...。」

 

「...。」

 

「...。」

 

長い沈黙が流れる。

 

「...どうせ死ぬんだったらこの世界を探検してから死のう。もしかしたら他に仲間がいるかもしれない。」

 

少女は自分の部屋からスーツケースとリュックサックを取り出し、荷物の準備をする。

 

リュックには食料や水を、スーツケースには着替えやスケッチブック等、生活に必要なものを入れる。リュックもスーツケースもそれほど大きいものではないため少し不安はあるけど、着替えも数日分入れたし一応防寒具も入れた。最も、この生活が一年も続くとは思えないけどね。そして、自分もお気に入りの服を着て、最後に近くの家から取ってきたカメラを携帯する。

 

「...いってきます。」

 

少女は家をでる。向かう先は駅だ。

 

「...変わらないなぁ。」

 

相変わらず電車は動いていない。そして前は気づかなかったけど、駅舎自体も寂れているように感じる。

 

しかし、ここで気づいたことが一つだけある。人が一人もいないのは分かるけど、死体や骨すらも残っていないのはなんでだろう。まぁ、残っていたら怖いのでその理由は考えないようにしよう。

 

線路に降りて市街地の方へ向かう。この路線は市街地から田舎の方にのびる路線なので、都会の方に行けば物資もあるし、もしかしたら仲間がいるだろうという魂胆だ。因みに、何も無い時に線路を歩くのは違法なので気をつけよう。

 

 

...歩いて1時間ほどたっただろうか。所々止まっている電車があるが、もう動く気配はない。...っと、この電車は...?

 

少女はドアを開けて運転席の方へ向かう。

 

「...やっぱダメか。」

 

鉄道に知識のない私でも、この特急列車は気動車なので動くだろうと思ったが、燃料が尽きているのか動かなかった。そもそも動かし方すら知らないのでもしかしたら動いたかもだけど。

 

少女はひたすら歩き続ける。2時間後、やっと市街地の方へ着くが、

 

「...ここってこんなに緑が多かったっけ?」

 

少女が目にしたのは折れたビル。そこにまとわりつく草、そして荒れ果てた線路。下を見下ろしてみると車が散乱している。どうみても動きそうな感じではない。

 

「何か移動手段が欲しいなぁ。」

 

とはいえそんな事を言っても移動手段なんて落ちているわけではないのでひたすら進む。

 

そのうち、大きな駅に到着した。少女もよく利用する巨大駅である。ここには大きめの商業施設が併設されているので、暇をつぶす物がもしかしたらあるかもしれない。今日はここを拠点としよう。

 

ただ、一つ問題があり、商業施設には窓がそんなにないのでとても暗い事である。懐中電灯を持ってきているとはいえ流石に無理がある。

 

と言う訳で近くの電気店から電池とライト、その他電池で動きそうなものを大量に持って来た。電気店の方も暗かったため探索にはたくさん時間が掛かってしまった。ただショッピングカートが使い放題だったため案外一往復で済んだ。更に駅から少し行ったところに家具屋があったので、そこからマットレスと布団、枕、そして組み立て式のベッドを持ってくる。ってか今気づいたけど止まっている電車の座席で寝ればよかったな。台車あるとはいえ一つ一つが重いもん。

 

「まぁいっか。ベッドの方が快適だし。」

 

今気づいても遅いのでこれらを駅のホームに置く。屋根もあるため直接は濡れないし、適度な光も入ってくるので拠点にはぴったりの場所である。一応、最新型の特急電車が止まっているホームがあったのでそこに陣取る。この電車、座席もなかなかに快適である。まぁ、外観は錆びれてるけどね。

 

一応時計も持って来たので時間を確認すると、そろそろ5時といったところか。もう少し探索してもいいけど、疲れたし今日はここで休憩しよう。日記帳をもってきたから、今日の事を日記にまとめておこう。私が死んじゃっても、この日記を見た人が何か分かるかもしれないから。

 

そんなこんなで長い一日が終わるのであった。少女の旅はまだ始まったばかり...。




【日記】
○月○日 金曜日

このまま何もしない生活が嫌になったので旅に出る。そうしたらいつかパパやママ、そして他の生存者に会えるかもしれない。

今日は駅のホームに拠点を作った。ここなら目立つし、近くの車両は座席もふっかふかなのでとても快適です。暫くはここで探索をしようと思います。




私の家は某県△△市××町@@@@ この日記を読んでいるという事はおそらく私は死んでいると思われるので、そちらの方へ行くことがあればこの日記とお守りを持っていってほしいです。お願いします。
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