しゅうまつのたび   作:しぐれ水天丸

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終末世界の旅は二日目に入る。


駅ビルにて

夜が明けた。時間を確認すると......10時??まぁ、それほど疲れていたってことだろう。

 

今日は駅ビルを探索しようと思う。

 

ライトとリュックを持っていざ駅ビルへと向かう。

 

「...やっぱ暗いなー。真っ暗な商業施設とかお化けとか出そうで怖いよ。」

 

ライトの明かりもそんなに万能ではないため慎重に進む。足元には割れたガラスや倒れたマネキンなどがあって足場が悪い。かろうじてお店の案内図を見つけたためパンフレットを一枚読む。

 

「...とりあえず本屋に行ってみるか。なんか暇つぶしになるものがあるかもしれない。」

 

少女は本屋へ向かう。本屋は8Fだが、幸いにも階段はしっかりと続いていた。

 

「...さて、マンガとか小説とか、手当たり次第に取っていくか~。」

 

ここに来る途中で取ってきたバッグや、本屋自体のレジ袋、そしてリュックがあるため、流石に何往復もしないとは思いたい。ってか純粋に危ないので来たくない。

 

「よし、いい本探すぞ~。」

 

そうして暗い中本を探すこと2時間弱...。

 

「いや~、いい本沢山あった~。」

 

少女が手に取ったのは大量の文庫本にコミックに雑誌、更には周辺の地図やサバイバル本も手に入れる。

 

「さて、戻りますか。」

 

少女は来た道を戻る。本を大量に持っているせいですこし足元がおぼつかないが、それでも少しずつ、着実に戻る。

 

行きの二倍ぐらいの時間をかけて拠点へ戻る。

 

「さて、とりあえずこれからどうするか考えますか~。」

 

少女は鉄道の座席に腰掛けて地図を広げる。

 

「...。」

 

少女は悩む。悩む。悩み続ける。そして、

 

「まあ暫くはここで暮らそうか。大きい駅だから同じこと考えている人がもしかしたらいるかもしれないしね。」

 

「...よし!今度は近くのスーパーで食料を買いに行こう!缶詰とかならまだあるよね?」

 

少女は徒歩15分くらいのスーパーマーケットに向かう。スーパーは生鮮食品とかで臭いがやばかったけど、目的の缶詰とお菓子をショッピングカート二台持ちで回る。運よく駐車場にドアの空いた車があったが、エンジンがかかるわけではなかったので放置。二往復して1週間分の食料を取りに行く。

 

そして二往復した後、とあることに気付く。

 

...ここ空いてたっけ?

 

少女は基本的に開けたドアは律儀に全て閉める。それゆえ、このドアが開いているのはおかしい。

 

「...ゾンビとかいたっけなこの世界。」

 

勿論そんなものはいないが、念には念を入れて、近くにあった鉄の棒を片手に拠点へ戻る。そして慎重に、静かに拠点へ戻る。

 

「...誰?」

 

そこにいたのはゾンビではなく、同い年ぐらいだろうか。少女が自分のベッドで寝ていたのだった...。

 

「...とりあえず寝かせとこう。しかし、他の生存者もまだいたんだね。」

 

とりあえず食料を搬入する。そしてまたベッドを持ってこようと思ったけど面倒くさくなったので諦める。あれ結構重いんだからね?

 

夜になり、ベンチに座りながら缶詰を食べていると、寝ている少女は起き上がる。

 

「...むにゃ。もう夜か~。」

 

「...おはよう。これでも食べる?」

 

余っている缶詰を差し出す。久しぶりに他の人を見た気がする。

 

「...他の生存者だ!」

 

「...そうだけど。もしかしてあなたも?」

 

「うん。目覚めたらなんかこの世界に来ててね。今元に戻るために探索してるんだよ。」

 

...目覚めたらこの世界というのはなんか聞き覚えがある。

 

「...あなたも?」

 

「...あなたもってことはもしかして?」

 

「私もある日目覚めたら世界が終わっていてね。仕方がないので他の生存者を探しつつ死に場所を探していたところよ。そういえばあなたはどこから来たの?私は○○から線路沿いにここまで来たけど。」

 

「私は△△からひたすら歩いてここに来たんだよ~。それまで誰もいなかったから嬉しいな~。」

 

△△って...、それ結構遠くない?電車でもかなりの距離がある気がするんだけど。

 

「遠くない?」

 

「一週間歩けばそんなもんだよ。私はとりあえず中心部に来たら誰かはいるだろうとおもってここに来たけど、案外間違ってなかったようだね。まぁ、お互いに何も分からないみたいだけど。」

 

「そうね。そういえばあなたはどこで寝るの?」

 

「それは問題ないよ~。途中で寝袋を調達したから。更にバーナーもあるしガスの予備も沢山ある。火には困らないよ。」

 

手提げ袋の中を見るとキャンプ用品で埋まっている。ってか雑にいれてもいい物だったっけ?

 

「...とりあえずこれからどうするつもりなの?私は暫くこの拠点にいるつもりだけど。」

 

「だったら私もここにいるかな。折角見つけた生存者だし、しばらくしたらまたここから出るつもりでしょ?」

 

「まぁね。」

 

「だったらその時は一緒に行こうよ。その方が寂しくないでしょ。」

 

「そうね。」

 

元々は食料が尽きそうになったら移動する予定だったのでまぁ、いてもいいだろうという感じである。

 

「そういえばまだ名前を言ってなかったね。私は吉美。そっちは?」

 

「ミホよ。よろしくね。」

 

「よろしく。」

 

こうして少女、もといミホに新しい仲間が出来たのであった。少女たちの旅はまだまだ続く。




【日記】
○月×日 土曜日

今日は吉美さんという新しい仲間ができた。△△から来たんだって。私はあんまり行ったことは無いけれど、ここから凄い遠いってことは分かる。一週間連続で歩いてきたんだって。すごいね。

元々食料が無くなりそうになるまでいる予定だったけど、吉美さんはあんまり食料とか水を持ってなかったから、思ったより早くここを出発することになりそうです。次はどこに行こうかな。
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