しゅうまつのたび   作:しぐれ水天丸

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終末世界の全貌が明らかになる。


屋敷にて(後編)

翌日、目覚めると蘇生のタイマーが02:06となっていることに気付く。意外と早いようだ。

 

 

二時間後、ピーという音とシュワ~という音が聞こえる。恐らく目覚めたのだろう。

 

「...扉開けるよ?」

 

「...うん。」

 

少女はドアを開ける。すると、かなりの冷気が漏れ出るが、機械のドアが開いていることに気付く。

 

少女はそれを開ける。そこには黒髪の若い女性が生まれたままの姿で横たわっていたのだった。

 

「...まだ起きそうにないね。一応生きてはいるみたいだからしばらくしたら起きるんじゃないかな。」

 

「他の部屋も見てみようか。」

 

隣の部屋のドアも開ける。少女はまた機械のドアを開けると、そこには茶髪の若い女性がまた裸で横たわっているのだった。

 

「...また女の人だ。」

 

「...この人死んでない?」

 

「...え?」

 

この人の胸に手を当てる。あ、この人心臓動いてないわ。

 

「見た感じ蘇生に失敗したのかな。どんな原理かは知らないけど。」

 

更に次の部屋も見るが、確かこの部屋って元から電源切れてたような...。

 

少女はドアを開けると、そこには誰かの白骨死体があったのだった...。

 

「やっぱり...。」

 

「...。」

 

少女たちは何も言わずにドアを閉める。そして最初の部屋の人の所に戻る。

 

「...たたき起こしていいと思う?」

 

「...さすがにやめた方が良いと思う。何かあったら嫌だし。」

 

少女たちは話していると、

 

「.........ん~......、ん?」

 

黒髪の女の人は目覚めたのであった。

 

「お、おはようございます。」

 

「おはようございます...。アナタ達が私たちを目覚めさせてくれたのですね...。ありがとうございます。」

 

「いえいえ。それより服を着たらどうですか?」

 

「目覚めた女性は下を向くと目に見えて顔が赤くなる。」

 

「...そういえばラプラスさんに服を脱げと言われていたのを忘れてました...。」

 

女性は近くのテーブルにある自分の服を着る。

 

「...改めて私たちを目覚めさせてくれてありがとうございます...。」

 

「いえいえ。偶然入った屋敷がここだっただけです。」

 

「...他のお二人は...?」

 

ここで少女たちは死んでいることを正直に伝えるか迷う。

 

「...あぁ...。その様子だと言わなくても分かります。」

 

女性は隣の部屋とさらに隣の部屋を確認する。

 

「...ラプラスさん。ユースケさん。本当に残念です...。」

 

「...大丈夫ですか?」

 

「...えぇ。どうやら私だけが生き残ったみたいですね...。申し遅れました。私はカレン。終末になる前はとある喫茶店をやってたり、ラプラスさん...、真ん中の人です。その人の手伝いをしていました。」

 

「私は吉美!気づいたらこの世界にいました。」

 

「私はミホです。同じく目覚めたらこの世界で...。探検していたらここにたどり着いてしまいました。」

 

「...とりあえず上へあがりましょう。」

 

少女たちは上へ戻る。上へ戻るとカレンさんがコーヒーを淹れてくれた。どうやら山登りが好きなようで、キャンプ用の道具を彼女も持っていたみたいだ。

 

「...簡単なものですが、どうぞ。」

 

「...おいしいです!」

 

「こんなに美味しいコーヒー初めて飲みました!」

 

前に喫茶店を開いていたというだけ合ってかなり美味しいコーヒーを淹れてくれた。本当にありがたい。

 

「...さて、あの人たちも埋葬しますか。土となってこの星へと還らせてあげましょう。」

 

そうしてカレンさんと一緒にラプラスさんとユースケさんのお墓を作る。その後、カレンさんが今まで思い出を語ってくれた。ラプラスさんと一緒に研究をしていたこと、眠り屋として活動していたこと、ユースケさんとの出会い、そして結婚や、その後も三人で色々やっていたという事、その矢先に終末の時が始まった事を話してくれた。

 

「...なんというか、すごい大変だったんですね。」

 

「そうですね。今が何年かは分かりませんが、おそらく100年はたっていないはずです。その間にも、周りはどんどん朽ちていくのですね。」

 

「深いなぁ。」

 

「...そういえば、アナタ達はこれからどうするのですか...?」

 

「...私はこの世界から脱出方法を知りたいです。目覚めたらこの世界ってことはきっと元の世界にも戻れるはずだから。」

 

「...私も同じく朝起きたらこの世界にいました。最初は死に場所を探していたのですが、今は吉美ちゃんと一緒に元の世界に戻る方法を探しています。」

 

「...元の世界、ですか。でしたら私もついていきましょうか。私は元からこの世界の住人なので、アナタ達の元居た世界には行くことが出来ませんが、せめて、アナタ達のその願いが叶うような手助けが出来たらなと思います。それに、ここにずっといてもいつか朽ち果てるだけですから...。」

 

「...ありがとうございます!」

 

「...本日はここに泊っていってください。家だけは広いですから...。」

 

「ありがとうございます!!!」

 

 

 

少女の旅は新たな仲間も加わり、まだ続くのであった...。




【日記】
カレンさんが仲間になった。元々喫茶店を営んでたりしたんだって。私もカレンさんのようなコーヒーを淹れられるようになりたいなぁ。

ラプラスさんとユースケさんは残念だったけど、仕方がないのでまた前に進もうと思う。裏でカレンさんがずっと泣いていたけどやっぱり古くからの友人を失うのは悲しいんだろうね。私も友達は大事にしようと思いました。

早く帰りたい。
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