次の練習メニューはランニング。各自それぞれのペースで、規定のコースを走る。
その道中――、
きな子「きな子、マルガレーテちゃんに嫌われちゃったんすかね……」
かのん「きな子ちゃん………」
落ち込むきな子。すると、後ろから可可先輩が凄い勢いで走ってきた。本当に体力がついたんですね……。
可可「そんな時は、可可にお任せアレ!!」
かのん・きな子「「?」」
ダッシュでマルガレーテに向かっていく可可先輩。
可可「マルマル!」
マルガレーテ「?」
可可「どうデスか?Liella!は?」
マルガレーテ「まだなんとも………」
可可「もうすぐラブライブ!が始まりマスね。マルマルは楽しみにしてマスか?」
目を輝かせてマルガレーテに質問するクゥクゥ先輩。
だが――、
マルガレーテ「何が目的?もうバカにはしてないけど、別に楽しみじゃ無いわ」
ビシャーーーーーンッ!!
マルガレーテの言葉に、可可先輩にショックが走る。
可可「楽しみじゃ……ナイ。ククが青春を捧げた大会を……」
かのん「落ち着いて!?たぶん言葉通りには想ってないから!」
マルガレーテ「………………………」
2年生・1年生『『お疲れ様でしたー!』』
練習後2年生と1年生が帰ったあと、3年生は――、
すみれ「4人のときのマルガレーテって、どんな感じだったの?」
かのん「最初はいつもの感じだったけど、最近はいっぱい喋ってくれる様になったよ?」
恋「打ち解けるために、どうすれば良いでしょうか?」
可可「みんなでワイワイ、カラオケに行ってみたリ?」
すみれ「お茶するのも悪くないわね」
可可ちゃんとすみれちゃんが案を出すが――、
かのん「練習以外だと、身構えそうな気もするなぁ……」
千砂都「……じゃあ、班分けしてみるとか?」
恋「たしかに。部員が多い学校は、A班、B班に分けてる所もあるみたいですね」
班分けかぁ……。
かのん「せっかく同じグループに居るのに………」
千砂都「そのかわり、全員が集まる練習を必ず1日のどこかに入れる。それだとどう?」
恋「私は良いと思います。班毎に、各自の課題と向き合って、全体練習の時に、その課題を克服していく」
すみれ「メリハリも生まれそう」
可可「それならマルマルも納得してくれそうデス!」
かのん「たしかにそれなら………」
千砂都「よし、じゃあ練習メニューと班分け、考えてみるよ」
そしてその後、3年生も帰宅していった。
― かのんの家 ―
かのん「ただいま~」
マルガレーテ「ちょっと!牛乳沸いてるわよ!!」
ありあ「えっ!?」
マルガレーテ「早く混ぜて!そしたら鍋に戻す!!」
ありあ「はいはい、ちょっと待って……」
マルガレーテ「遅い遅い!!隅っこが焦げないように気をつけて!」
かのん「?」
キッチンで、マルガレーテちゃんに教えられながらありあが何か作っていた。
かのん「お菓子の作り方教わってるの?」
ありあ「オーストリアってお菓子の本番でしょ?」
マルガレーテ「目を離さない!!」
ありあ「はいぃ〜っ!!」
そして、マルガレーテちゃんがありあが混ぜた生地を器に入れる。
マルガレーテ「こんな感じかしら。本場とはちょっと違うんだけど。コレをあとはオーブンで焼けば……。まったく、見てられないわ」
ありあ「初めて作るんだから優しくしてよ~」
マルガレーテ「そういうの嫌いなの」
「む~」とむくれるありあ。この2人、同い年だからかは分からないけど意外と仲良いんだよね。一緒に暮らしてるのもあるのかな?
かのん「マルガレーテちゃん、後でちょっと話が……」
マルガレーテ「断る」
かのん「え!?」
マルガレーテ「お見通しよ。どうせ無理矢理あの人たちと仲良くさせようってんでしょ?」
かのん「そうじゃなくてね?」
マルガレーテ「?」
かのんの部屋――。かのんはマルガレーテにとある紙を渡す。
かのん「二つの班に分けて練習しようと思うんだ。それなら、マルガレーテちゃんも練習しやすくなると思って……4人の時に近い感じで」
マルガレーテ「わざわざそんなこと、しなくても良いわ」
かのん「でも………」
マルガレーテ「私は、練習だって一人で全然平気。ライブが近づいたら、その時にみんなに合わせることだってできるし……」
かのん「そうかもしれないけど……」
マルガレーテ「じゃあね……」
マルガレーテが部屋を出ようと取っ手に手をかける。
かのん「みんなが、マルガレーテちゃんと早く仲良くなりたいって思ってるんだよ?こうやって気にかけて………」
マルガレーテ「……それが嫌なの。特に話すことも無いのに、無理に話してきたり………」
かのん「そんな言い方………」
マルガレーテ「あんなふうに気遣われるの、凄く嫌。Liella!の一員になったことに後悔は無いけど、馴れ合いたいなんて、まったく思わない。このメニューは一人でもちゃんとこなすわ。私の事は、これ以上構わなくて結構」
そう言い、部屋を出ていくマルガレーテ。
かのん「…………ぅう、不器用さんが多過ぎだよ……あっ、私もか」
ー 翌日 ー
夏美「にゃあーーーっ!?再びLiella!に激震!新メンバーと旧メンバーとの間に、修復不可能と思われる亀裂が!!」
冬毬「動画作成しましょう姉者!!」
夏美「ナツ~」
悪い顔をする夏美。ったくこの2人は……
「ていっ!」ポコ ポコッ
夏美と冬毬ちゃんに"優しく"(←ここ大事)チョップをかます渚。
夏美「ナツッ!?」
冬毬「ハウッ!?」
「そんなことしてる場合じゃないだろ………」
夏美「デスヨネ~」
頭を擦りながら苦笑する夏美。
四季「でも私――マルガレーテちゃんの気持ち、少し分かる。私もみんなと会うまで、ナギサとメイ以外は進んで話すこともないって思ってたし」
かのん「みんなのことが嫌いとか、スクールアイドルをやりたくないってわけじゃないと思うんだ」
きな子「クラスではどんな様子なんすか?」
奏「クラスメイトや俺とは、皆さんと変わらないですね」
冬毬「私は話しかければ普通に返してくれます。やはり、一緒に歌った期間があるからでしょうか?」
気になって一年生の教室に行ってみると、マルガレーテが一人で本を読んでいた。
きな子「たしかに同じっす……」
冬毬「実際、一緒に練習しなくても、マルガレーテのポテンシャルがあればライブに問題が生じる可能性は低いかと………。このまま大会にいどんでも、問題は無いと……」
きな子「………せっかく同じLiella!の一員になったのに………」
冬毬「同じになったからこそ、互いが活動しやすい形にするのも大切な事かと………」
冬毬ちゃんの言い分も分かるけど、それだと何か欠落する気がするんだよなぁ……。
きな子「……でも、嫌っす!!きな子たちは同じ仲間!同じチームっす!!」
きな子は教室の扉を開けて突撃した。
きな子「マルガレーテちゃん!!」
マルガレーテ「っ、何?」
突然のことに驚くマルガレーテ。
きな子「マルガレーテちゃん、きな子と一緒に遊ぶっす!!」
マルガレーテ「どうして?」
きな子「仲良くなるためっす!!」
マルガレーテ「だからそういうのが………」
すると、きな子は縄跳びをさしだした。
マルガレーテ「え?」
きな子「どっちが二重跳び、ずっと跳びつづけられるか勝負っす!!」
マルガレーテ「もうちょっと良い遊び無いの……?」
きな子「隼の方が好きっすか?」
マルガレーテ「そういう問題じゃなくて………、あ~もう。分かったわよ」
だが――勝負は縄跳びではなく、トランプで大富豪になった。
――のだが、
マルガレーテ「………」
初手でマルガレーテがキングの三枚出し。他の人が出せるカードがなく、2ターン目でマルガレーテのエースの四枚出しで2ターンで終わった。
(((コイツどんな運してんだ!?)))
全員の心が一つになり、その後も勝負を続けたが漏れなく全員マルガレーテにボコボコにされて終わった。
最後に夏美が優雅なティータイムで交流しようとしたが、マルガレーテの本場の人のティータイムには敵わずに作戦を打ち砕かれた。
冬毬「やはり、私は………無理に仲良くなる必要は無い気がします」
(………………………………)
そうするしか、無いのか――?
ー つづく ー
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