ラブライブ!スーパースター!! 赤と青の双星   作:松兄

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不器用な少女

二年生と冬毬ちゃんと奏、かのん先輩でマルガレーテと話したがうまくいかず、その日の帰り道でかのん先輩と千砂都先輩が話していた。

 

 

―― ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ◆ ◇ ――

 

 

千砂都「無理に仲良くなる必要はない―――か」

 

かのん「冬毬ちゃんは、そう言うけど………」

 

千砂都「………マルガレーテちゃんって、本当はお姉さんが居る学校に入りたかったのに、実力不足の烙印を押されて――」

 

かのん「うん……」

 

千砂都「それが切っ掛けで、結ヶ丘に……」

 

かのん「そう……」

 

千砂都「ウィーンでも、それで凄く気を遣われたりしたんだろうな………」

 

かのん「だと……思う」

 

かのんが同意する。

 

千砂都「だから、いま相手がすごく自分に気を遣ってくれている。とか、無理して話しかけてくれている。とか、そういうのに凄く敏感になっちゃってるのかも」

 

かのん「――そうかもしれない」

 

千砂都「仲良くならなきゃ――。って、構えるんじゃなくて、自然に距離が縮まる方法を考えなきゃ………」

 

かのん「――うん」

 

 

 

そしてふたりは別れ―――、

 

 

ー かのんの家 ー

 

かのん「ただいま~……?」

 

かのんは慌てて扉の陰に隠れて中の様子を伺う。

 

ありあ「おお、ええ!? 良いんじゃない!?」

 

マルガレーテ「悪くないわ」

 

ありあ「へへ~。マルガレーテちゃんのおかげで、お店のメニュー増えるかもしれない!!」

 

マルガレーテ「お店で出すなら、こんなレベルじゃ話にならないわ。もっとビシッと行くわよ!」

 

ありあ「はい!師匠!!」

 

仲の良さそうな二人の様子を、隠れて見ていたかのんは――、

 

かのん「………そうだ!」

 

かのんは、千砂都に電話する。

 

千砂都『もしもし?かのんちゃんどうしたの?』

 

かのん「ラブライブ!の地区予選のダンスフォーメーションって、まだこれからだよね?」

 

千砂都『うん。これから決めようと思ってたけど……』

 

かのん「なら……………」

 

千砂都『どうしたの?』

 

かのん「……託してみたいなって、思ったんだ!!」

 

何か思いついたかのんだった。

 

 

 

―――翌日、今日は土曜日で練習休み。千砂都先輩と恋先輩が、マルガレーテと話があってかのんの家にやって来た。当然かのんも同席する。

 

マルガレーテ「――私が?」

 

かのん「うん!地区予選で歌う曲のフォーメーションと歌い分け、マルガレーテちゃんにやってもらいたいな――って!!」

 

困惑するマルガレーテ。

 

マルガレーテ「……私がやる理由は?そんなの、メンバーの実力や性格を良く知ってる先輩たちの方が向いてるに決まってるじゃない!!」

 

恋「そうではありません」

 

マルガレーテが反論するが、恋先輩が落ち着いて3年生の意見を言う。

 

千砂都「たしかに、私たちの方がメンバーの性格も実力も分かってる。――だからこそ、客観的に判断できないこともあるんだ」

 

恋「ラブライブ!で勝ち上がるには、最高のパフォーマンスを出さなければいけません」

 

千砂都「マルガレーテちゃんなら、フラットな視点でLiella!を分析してもらえると思ったの」

 

マルガレーテ「っ………………」

 

かのん「マルガレーテちゃんも、優勝したいと思ってくれてるんでしょ?」

 

マルガレーテ「それは………」

 

かのん「だから、やってみてほしい!もっともっと、私たち進化していきたいんだ!!」

 

考え込むマルガレーテ。すると――、

 

マルガレーテ「……明日の練習は?」

 

千砂都「お昼からいつもの場所に集合だよ」

 

マルガレーテ「……分かったわ」

 

了承したマルガレーテは、考えながら部屋に戻って行った。

 

千砂都「―――とりあえず、作戦成功?」

 

恋「まだ、切っ掛けができたに過ぎませんが………」

 

かのん「…………………」

 

 

 

 

 

―――そして翌日の練習。

 

「じゃあ今日から、A班、B班に別れて練習を行います。A班はチームリーダーはかのん先輩。サポートには俺とライカが就きます。メンバーは、かのん先輩、すみれ先輩、きな子、メイ、夏美、冬毬ちゃんです」

 

ライカ・かのん「「よろしく」」

 

 

奏「今呼ばれなかったメンバーがB班で、チームリーダーは千砂都先輩。サポートは俺、紗夜先輩、陽菜先輩が就きます」

 

千砂都・紗夜・陽菜「「「お願いね~」」」

 

 

「A班はまずランニング、B班は発声練習を行います。各自チームリーダーに従って練習場所へ移動してください」

 

Liella!『は~い』

 

そして二手に別れて練習を始めるLiella!。マルガレーテは、フォーメーションや歌い分けを決めるためにまず各自の能力を判断しようとそれぞれのチームの練習を、メモを取りながら見ている。

 

A班――、

 

かのん「もうちょっとペース上げてくよ!!」

 

きな子「ヒィ〜!!」

 

ライカ「きな子ちゃん頑張って!!」

 

「終わったらドリンクあるぞ!」

 

きな子「がんばるっす!きな子は風っす〜!!」

 

そして、何クソ根性で走りきったきな子。

 

マルガレーテ「……………」

 

 

B班――

 

可可・千砂都・四季「「「ラララララララララ〜♪」」」

 

恋先輩のピアノに合わせて歌う3人。

 

奏はその映像をカメラで録画している。

 

マルガレーテ「……………」

 

 

そして―――、

 

千砂都「では、これから全体練習を始めます!全員、立ち位置は一旦今立ってる所で。じゃあ行くよ!」

 

千砂都「1、2、3、4、5、6、7、8、1、2、3、4、5、6、7、8!」

 

きな子・夏美「「!!」」

 

「あっ」

 

最後の決めのところで、きな子と夏美ふらついたな。

 

マルガレーテ「……………」

 

 

そして休憩時間になりへたり込むきな子と夏美。

 

きな子「はぁ~キツイ………」

 

夏美「大会にもなるとやっぱりハードですの~………」

 

千砂都「ふふっ。みんなで同じ練習ってやっぱり良いね」

 

かのん「マルガレーテちゃん、どうだった?気になるところあった?」

 

マルガレーテにみんなの様子を聞く2人。

 

マルガレーテ「そうね……じゃあハッキリ言うけど、きな子先輩は、目立たないポジションに置いた方が良いと思う」

 

きな子「え!?」

 

マルガレーテ「夏美先輩は、冬毬の隣だと実力に差があり過ぎて悪目立ちする」

 

夏美「ナツ~!?」

 

かのん・千砂都「「あ…………ぁ」」

 

渚・奏((マルガレーテ(さん)、それ言っちゃうかぁーーっ!?))

 

失礼ながら、2人がLiella!の中でレベルが低い方だというのは実は俺も正直思っていたことだった。

だが、この2人なら練習で大会までにキッチリと完成まで持っていけると同時に思っていたから、今の時点では言わなかったのだが……。

 

かのん「じ、じゃあ、マルガレーテちゃんだったらどういうふうに編成組む?参考までに教えて?」

 

マルガレーテ「私なら…こうかしら」

 

 

  きな子          夏美

    四 す     恋 冬

     可 千   マ メ

         か

 

千砂都「これって………」

 

かのん「ふたりを目立たない位置に立たせるってこと?」

 

マルガレーテ「ええ」

 

沈黙が流れる。

 

マルガレーテ「別に、そうしろって言ってるわけじゃないわ。聞かれたから、私ならこうするって意見を出しただけで……」

 

うん。それは分かるんだけど………マルガレーテさぁん。不器用すぎやしませんか?

 

――すると、

 

きな子「………受け止めるっす」

 

紗夜「きな子ちゃん……」

 

夏美「どこに立てば良いんですの?」

 

冬毬「姉者…………」

 

マルガレーテの言葉を受け止め、立ち位置の指示を仰ぐ2人。

 

マルガレーテ「っ……………じゃあ、ふたりは両端に」

 

きな子・夏美「「はい!」」

 

かのん・渚「「…………」」

 

その様子を、かのん先輩と俺はフクザツな想いで見ていた。

 

 

練習後――、かのんの家。

 

かのんがシャワーを浴びて下に降りると、ありあがオーブンで何かを焼いていた。

 

ありあ「おおーーーーっ!!!これは良いかも!!」

 

かのん「できたの?」

 

ありあ「マルガレーテちゃんのおかげで大成功!!ザルツブルガー・ノッケルン!!」

 

かのん「……ノッケルン?」

 

ありあ「スフレみたいな感じ?」

 

かのん「!! 食べたい!!」

 

ありあ「待った!教えてくれたマルガレーテちゃんが先!」

 

かのん「部屋に居るのかな?」

 

ありあ「ひどいんだよ。マルガレーテちゃん、今日は教える気分じゃないわ…って、そそくさと部屋に戻っちゃってさ―――。お姉ちゃん呼んできてもらえる?味見もしてほしいし」

 

かのん「分かった」

 

そして、かのんはマルガレーテの部屋に向かった。

 

 

ー つづく ー




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