恋先輩の突然の発言。きな子が……?
きな子「きな子が生徒会長!?」
恋「お願いしたいです!」
きな子「無理っすよ!」
生徒会長なんて大役、きな子なんかに務まるとは思えないっすよぉ!
――そう言おうとしたら、
恋「いえ、きな子さんなら適任です」
恋先輩が、強い意志の宿った瞳できな子を見て断言する。
きな子「……誰もやってくれる人がいないからでは?」
恋「違います」
そう言われても………
きな子「そんな……恐れ多いっす!うぅ…」
きな子はその場から逃げようとした。でも、恋先輩の方を向き直し――、
きな子「すみません……びっくりしてしまって…」
恋「いえ、私の方こそ突然過ぎましたね。きな子さんから湧き出る言葉に感銘を受けました。この学校を託せる人に出会えた。そう思いました」
きな子「絵を描いていて踊ってたら楽しくなっちゃっただけっすよ」
恋「私の家に来て貰ったときも感じました。きな子さんはみんなのために頑張れる優しさと頑固なくらい信念があると――きな子さんが生み出した絵や言葉はとても素敵です。もっと自信を持ってください」
…………………。
きな子「恋先輩……」
恋「少しだけ考えてみてくれませんか?」
そして、その日は帰宅することになった。
――下校中、
きな子「きな子が……生徒会長………」
きな子は、自分が生徒会長になってヘマばかりして、みんなに迷惑をかける所を想像してしまう。
きな子「うぅ、きっと緊張して…噛んだり……色々ヘマして…やっぱりきな子には無理っす!」
頭を抱えて屈み込んでしまう。どうせきな子はミジンコっす……。
マルガレーテ「何が?」
そんな時、私服姿のマルガレーテちゃんが声をかけてきた。
きな子「わああああっ!?」
ビックリしたきな子が叫んでしまう。
マルガレーテ「うるさいわね。こんな所で大声を上げたら、変な人って思われるわよ」
きな子「うぅ………変な人って自覚はあるっす」
今は特に………。
マルガレーテ「あるんだ…」
微妙な顔をするマルガレーテちゃん。
とりあえず、マルガレーテちゃんに事情を説明する事にした。
――事情説明中………
マルガレーテ「なるほどね」
きな子「恋先輩の力にはなりたいんっすけど……作詞もまだ全然出来てない上に生徒会長なんて――」
マルガレーテ「尻込みしてたら、出来る事も出来なくなるわよ?」
きな子「それは、マルガレーテちゃんだから言えるんっす」
マルガレーテ「今できないなら、出来るように日々努力するだけ」
きな子「っ!!」
今出来ないなら出来るように努力……。
きな子「強いっすね。マルガレーテちゃんは………」
マルガレーテ「どうかしらね……」
きな子「良いこと思いついたっす!マルガレーテちゃんが生徒会長をやるってどうっすか?」
我ながら名案かもしれないっす!
マルガレーテ「はぁ?」
あれ?マルガレーテちゃんその顔なんすか?
きな子「マルガレーテちゃんほどの強さがあれば、きっとみんなを引っ張っていけるっす!我ながら名案っす!」
マルガレーテ「何無茶苦茶なことを言ってるのよ!私は1年生よ!? それに………来年になったら、ウィーンの学校に戻る予定なんだから」
きな子「……やっぱり戻るんっすか?」
マルガレーテ「えぇ」
きな子「きな子は……マルガレーテちゃんとずっと一緒にいたいっすよ……」
せっかく仲間になれたのに……、
マルガレーテ「私だって、結ヶ丘のことは嫌いじゃない。どうしても叶えたい夢があるってだけ」
きな子「夢……格好いいっす」
きな子「貴方も………生徒会長やってみなさいよ。向いてると思うわよ?」
きな子「へっ!?どうしてっすか?」
マルガレーテ「………貴方の言うことなら、聞こうかなって思えるし……。後輩の私に直すところを指摘して欲しいって、真正面から言ってきた。私の方が年下なのに………。そんな事出来るって、格好いいなって思った。私もきな子先輩のために力になりたいと思った」
きな子「マルガレーテちゃん………」
そんな風に評価してくれてたんすか……意外っす。
マルガレーテ「と、とにかく!自分で自分を低く決めつけちゃダメ!」
そして、マルガレーテちゃんは身を翻して帰っていく。
きな子「マルガレーテちゃん!」
きな子はマルガレーテちゃんの背中に声をかける。
マルガレーテ「何よ?」
きな子「ありがとう……」
マルガレーテ「べ、別に!!」
マルガレーテちゃんはそのまま帰って行った。
きな子が家に着くと、一目散に机に向かいノートを広げる。
きな子「みんな、きな子と一緒にスクールアイドルを頑張って、色んな思いを教えてくれたんっすよね…………」
それからきな子は、歌詞を書き始めた。
そして数時間後―――
きな子「うん。曲、できたっす!!」
― つづく ―
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