ラブライブ!スーパースター!! 赤と青の双星   作:松兄

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メンバーの想い

———日本が元旦を迎えた頃、遠い異国、オーストリアではかのん先輩がマルガレーテの姉から指定されたホテルにチェックインしていた。

 

マルガレーテの家族のいざこざに巻き込んでしまったお詫びのひとつとして、マルガレーテのお姉さんが学校を案内してくれるらしい。

 

— ホテルの部屋—

 

かのん「はぁ……はぁ〜……」

 

ため息を付くかのん。

 

かのん「さみしい……」

 

ピンボーン

 

かのん「ん?」

 

かのんの部屋の呼び出しベルが鳴った。

 

かのん「は〜い………」

 

かのんが部屋のドアを開けると、

 

?「……………」

 

かのん「…………はっ!」バッ!!

 

かのんは咄嗟にドアの影に隠れた。

 

かのん(こ、この人は……!!)

 

去年見た、音楽学校のパンフレットに写ってた人。マルガレーテのお姉さん。

 

かのん「………っ!」

 

かのんは急いで前に出ると、頭を下げる。

 

かのん「はじめまして!! あっ、だ、Danke schön……」

 

かのんは咄嗟に知っているドイツ語を話す。

 

すると―――、

 

?「日本語で大丈夫よ? 初めまして。澁谷かのんさん。妹がお世話になってます。ウィーンの姉、リアナ・マルガレーテです」

 

かのん「あっ、いえ!こちらこそ!澁谷かのんです!」

 

お互いに頭を下げ合う2人。

 

 

――その頃、日本は朝早く。千砂都先輩が走りに出かけようとしていた。

 

千砂都「ハッ、ハッ、さ・む・い!」

 

息で手を温める千砂都。

 

千砂都「はっ!ダメ!寒いって言ったら余計に寒くなるってネットで見た!暑い、暑いあ〜暑い〜………?」

 

すると、1台の郵便配達のバイクが止まり、郵便受けに手紙を入れた。

 

千砂都(……………)

 

千砂都が手紙を取り出すと、

 

『オーディション結果在中』と、書かれていた。

 

千砂都「!!」

 

千砂都が手紙の封を開けて中を見ると………、

 

千砂都「……………!!あ、あ〜!!やったぁ!!」

 

千砂都は家の中に戻り、

 

千砂都「お父さん、お母さん!私合格したよ〜〜!!」

 

 

 

――可可は、家族と電話していた。

 

可可「姐姐,你怎么样?(お姉ちゃん、元気?)

 

可可「已经有一段时间了(ひさしぶりだね)

 

可可「我很好(私は元気)

 

可可「爸爸和妈妈是同一个人吗?(パパとママも変わりない?)

 

可可「你会来观看【ラブライブ!】吗?(ラブライブ!見に来てくれるの?)

 

可可「快乐的(嬉しい)

 

可可「我会尽力的!(可可、がんばるよ!)

 

 

 

 

―――すみれは、ゲームセンターで、

 

女性「お時間少しよろしいですか?」

 

すみれ「?」

 

女性「失礼致します。私こういう者なのですが」

 

女性は名刺を見せる。

 

すみれ「芸能事務所、スカウト担当……っ!」

 

女性「突然すみません……実はあなたをスカウトしたくて……」

 

すみれ「っ!………」

 

しかし――、

 

すみれ「ありがとうございます」

 

女性「おおーっ!」

 

すみれ「でも、申し訳ありません」

 

女性「え?」

 

すみれ「すでにいくつか、声をかけられておりますので……」

 

別れ際に―――、

 

女性「あの子……もしかして子役の?」

 

 

――恋は、自宅で……

 

家で数日後に控えた大学受験の為に勉強の最後の追い込みをしていた。

 

恋「ん……?」

 

恋が壁にかけられた写真に目をやる。

 

恋「……お母様。結ヶ丘は、私が卒業した後も、素敵な学校になりますよ……」

 

 

 

―――2年生は、学校の部室で他の全国大会進出グループのデータを見ていた。

 

メイ「ぐぬぬぬぬぬぬ!」

 

きな子「今回は、サニパさん達が卒業して、大きな世代交代の年になるっす」

 

四季「どのチームも、1年、2年で構成されてる……」

 

「勢いがありそうだな……」

 

夏美「受けて立ってやるですの!」

 

メイ「この"ゆるゆるアスファルト"は、一糸乱れぬダンスで知らない人は居ない。上の"やる気MAX風"も、相当な、実力者だ……。どのグループも、Liella!を超えたいと頑張ってる……」

 

「プレッシャーだな……」

 

紗夜「のんびりしてられないね」

 

陽菜「……決勝で歌う曲」

 

それも作らないとな……

 

すると、

 

きな子「先輩に頼るのはもう終わりっす!きな子たちだけで、作り上げるべきっす!3年生に、「頼もしい」と、思ってもらえるように、頑張らねば!」

 

きな子………!

 

ライカ「そのとおりね!良く言ったわきな子!!」

 

メイ・四季・夏美「「「うん!」」」

 

夏美「最後にふさわしい、11人だからこそできる歌……!」

 

 

 

――マルガレーテは、

 

ありあ「マルガレーテちゃん、こっち手伝って?」

 

マルガレーテ「これおわったら行くわ」

 

すると、喫茶店の雰囲気扉が開き、

 

マルガレーテ・ありあ「「?」」

 

来たのは冬毬と奏だった。

 

マルガレーテ「わざわざ家から電車で来たの? 月城はどこに住んでるか知らないけど……」

 

奏「冬毬さんから連絡もらって駅前で待ち合わせたんです」

 

マルガレーテ「ふ〜ん? 悪いけど、今日は店の大掃除だから練習には付き合えないわ」

 

奏「いや、きな子先輩から、マルガレーテさんはラブライブ後にすぐにウィーンに戻るって聞いたからさ」

 

マルガレーテ「?」

 

冬毬「マルガレーテ、Liella!に残りませんか?」

 

マルガレーテ「っ!そ……そういう訳には行かないでしょ!話はそれだけ?私忙しいの!」

 

奏「近くにいて、伝わってくるんだよ。マルガレーテさん、結ヶ丘に入って、スクールアイドルがどんどん好きになってるって……」

 

マルガレーテ「そ、そんな事………」

 

冬毬「私も同じです。地区大会、東京大会と進むにつれて、気持ちはどんどん大きくなりました。姉者が昔、私に語った言葉も、今では心に染みます。……私は、スクールアイドルが好き。姉者が見つけた夢を、一緒に追いかけてみたい」

 

マルガレーテ「………………」

 

冬毬「マルガレーテ、私は来年も、Liella!であり続けます」

 

マルガレーテ「………………」

 

奏「マルガレーテさんの歌声を中心にした、新しいLiella!を、一緒に作り上げていきませんか?」

 

想いは伝えた。――が、

 

マルガレーテ「私には、戻るべき場所がある……」

 

冬毬「みんな、喜ぶと思います。誰より、私も………」

 

マルガレーテ「っ!」

 

 

ラブライブ!全国大会開幕まで、後1週間――、

 

ー つづく ー




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