かのん先輩は、音楽学校で入学手続を行っていた。ウィーンのお姉さんであるリアナさんが手伝ってくれているおかげで、手続きはスムーズに進み、実技の確認でかのん先輩はアコースティックギターを引きながら。歌う。
かのん先輩の歌に興味を持って留学生として招いたウィーン国立音楽学校としては、その名に恥じない歌声を再確認できたことで問題なく試験をパスしたかのん先輩。
リアナ「やっぱり大丈夫だったわね」
かのん「はい。なんとか………」
リアナ「………、実はねマルガレーテが学校に入りたいって言ってた時も、実力は問題なかったのよ。――ただ」
かのん「……音楽を楽しむ事を忘れてた。ですか?」
リアナ「さすがね。かのんさん……そのとおりです。だから私たちは、ウィーンを日本に行かせたの。スクールアイドルは、私たちのやるような音楽ではないけど、自分がちゃんと音楽を楽しめていないと勝てないと思ったから。思い出させるのにちょうどよかったの……」
かのん「……わかります。あの頃のマルガレーテちゃん、『勝つ!』それしか伝わって来ませんでしたから。でも、スクールアイドルの事を理解されてるんですね?」
リアナ「大会の映像を見て、どういうグループが上に進んでるかをみたら、自然とね。お客さんにも『楽しい』って気持ちが伝わってるんじゃないかな?って」
かのん「!!」
さすが音楽一家だけあるね。
かのん「じゃあ、滞在日は残り少ないですが、手伝ってくださると嬉しいです」
リアナ「もちろんよ。これは私達家族からのお詫びでもあるのだから………」
練習日、四季は先輩達にあることを言っていた。
四季「もう少しだけ時間が欲しい。決勝で歌う曲も、2年生がアイディア出したい」
千砂都「私達はずっとそのつもりだよ」
すみれ「新しいLiella!の未来はどう描いてくれるのかしら?」
恋「かのんさんもまだウィーンにいます。焦らなくても大丈夫」
きな子・メイ・四季・夏美・渚「「「「「……………」」」」」
練習が終わった後、2年生だけでメイの家に集まり、曲に関して話し合っていた。
四季「最後に相応しい歌……最後に相応しい歌………」
夏美「冬休みもう終わっちゃうですのよ!」
メイ「分かってるよ」
紗夜「1年生にも意見聞いてみる?」
陽菜「例えば……人数を活かして歌詞が11番まである歌とか!」
「長過ぎだろ…」
紗夜「じゃあセンターが11人、次々と入れ替わる歌とか!」
メイ「どれだけフォーメイション複雑に鳴ると思ったんだよ!」
2年生『むううう………』
ライカ「パフォーマンスメンバーが11人だからこそ出来る歌…」
「16人のLiella!、最後の歌………」
よりよくするために考えるのは大事だけど、どうしたらいいのかが分からない。
メイ「チクショーーー!座って考えるなんて性に合わねぇ!身体動かそう!」
陽菜「確かにこうして考えてても仕方ないしね」
と、言うことで俺達はランニングに出た。のだが、走りきってもアイディアは浮かばなかった。
メイ「ダメだあ……!何も思いつかねぇ!」
夏美「疲れたですの〜………」
きな子「でも、みんなで一緒に走ると、『仲間』って感じするっすね!」
紗夜「確かに!」
陽菜「分かる!」
四季「ポジティブ……」
「スゴイなお前ら……」
メイ「お前らのその性格が羨ましいよ……。どうにかしねぇと……?」
―――すると、ドームの方から合唱の歌が聞こえてきた。
―――そういえば……。
メイ「見つけたかも……」
四季「私たちだからできる曲……」
きな子「かのん先輩の、歌の始まりといえば………」
夏美「合唱…」
「これ、良いヒントなんじゃ………」
方向性は決まったかな。
――数時間後、ウィーンのかのん先輩のもとに、
ブーッ!ブーッ!
かのん「?」
かのん先輩のスマホが鳴る。
件名:できたっす!
きな子:曲、できたっす!
かのん「スゴイ!……16人だからこそ、できる曲……」
―――外で雨が降る中、一夜明けてかのん先輩が目を覚ます。
かのん「………知ってる天井だ。帰ってきたんだった」
かのんが学校の準備をして下に降りると、
千砂都「お帰り!」
かのん「ただいま!」
千砂都「ふふっ。ウィーンどうだった?」
かのん「もう何もかもが新鮮で……!ちぃちゃんは?ダンスの結果どうだったの?」
千砂都「ふっふっふー!!」
千砂都は紙を前に突き出す。
千砂都「合格しました!!」
かのん「ホント!?おめでとう!!嬉しい!!」
千砂都「ありがと!……って、あれ?そういえばマルガレーテちゃんは?」
かのん「マルガレーテちゃんなら……」
―――茨城・牛久
夏美と冬毬は、牛久の大仏を見ていた。
夏美「……オニ圧迫感………」
冬毬「まだ慣れないのですか?」
夏美「……………」
すると、冬毬はスマホを撮影モードにして、
冬毬「カミングアウト!コレがオニナッツの意外な秘密!」
夏美「撮っちゃダメ!」
冬毬「なに照れてるんですか。可愛いですよ?」
夏美「可愛くない!夏美は強くありたいんですの!」
2人が駅に向かいながらそんなやりとりをしていると、
夏美・冬毬「「………?」」
マルガレーテ「……………」
マルガレーテが立っていた。
夏美「にゃっ!?」
冬毬「何でここに?」
マルガレーテ「直接伝えに来たわ」
何を言うのかと身構える2人。
マルガレーテ「私、Liella!に残る!」
夏美・冬毬「「!!」」
驚く2人。
マルガレーテ「結ヶ丘に残って、最高に輝くチームの一員であり続ける!決めたの!」
夏美「なつ〜……」
冬毬「良いのですか?」
マルガレーテ「かのんにも来る前に伝えた。ラブライブ!で優勝して、ウィーンから声がかかったとしても、蹴ってやるわ!」
冬毬「………ふふ。楽しくなりそうですね」
マルガレーテ「ふん!後悔しても知らないわよ?まだみんなには内緒ね?」
冬毬「Agreeです!」
夏美「進化するLiella!ですの〜!!」
そして、3人で学校に向かうマルガレーテたちだった。
――結ヶ丘・科学室
科学室では、四季が飼ってる亀にご飯をあげていた。
メイ「おはよ」
四季「おはよう」
「おはよ」
メイ「早え〜な。家まで行ったんだぞ?そしたら朝早くに出たって聞いて……たぶんここだなって」
四季「この子にご飯あげなきゃだから……」
「冬休みも毎日来てたよな」
メイ「明日の決勝に備えて、私から話したいことがあるんだ」
四季「………優勝。先輩に優勝、プレゼントしたい。お礼、したい」
メイ「なっ、なんで……」
四季「嫌だった?」
メイ「違う!私も2人にそれを伝えようと思ってここに……」
見つめ合い、笑い合う俺たち。
「以心伝心。だな」
四季「いわなくても通じる……」
メイ「考えることは同じだったな……」
― つづく ―
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