そしてこの話はifルート、かのんと渚が結ばれた世界線となっています。
本編とは繋がりが全く無いので単品としてお読みください。
ではどうぞ!!
渚が高校を卒業してもう10年が過ぎた。今では渚は結婚し、仕事で多忙な妻に代わって専業主夫をして暮らしていた。
そして今日は5月1日。愛する妻の誕生日だ。
「よし、料理はできたっ……と」
ありあ「渚さんすみません…。お姉ちゃんの誕生日祝を手伝ってもらっちゃって……」
「いや、俺の奥さんでもあるんだから当然だよ」
そう、俺の妻というのは……
かのん母「かのんってば、高校生までは春が来るのか心配だったけど、いい人を見つけてくれてホッとしたわ。オマケにウチの喫茶店の事を考えて婿養子で入ってくれるなんて……」
「かのんにとってもこの喫茶店は大事なものだって言ってましたからね」
そう。俺の奥さんとは高校時代の先輩である、澁谷かのん先輩のことだ。
俺は四季とメイや紗夜、ライカたちに告白されていたのだが、自分の気持ちに正直に告白を断りかのん先輩と交際した。
因みに俺の今の名前は澁谷渚となっている。
そしてそこからかのん先輩は自身の夢である"世界に歌を響かせる"を叶えるためにシンガーソングライターとして活動。活躍が広まり、今ではプロのアーティストとなった。
(スクールアイドル出身のアーティストってことで話題性もあるからなぁ……)
なにより、かのんの透き通るような優しい歌声に心を奪われた人は数多く、そんな話題性など無くとも人気歌手になった未来は容易に想像ができるが……。
かのん母「さてと、飾り付けと料理はできたわね。後はかのんが返ってくるのを待つだけね」
「千砂都先輩たちLiella!の皆も来たがってたんですけど予定が入ってて無理だったみたいですね……」
ありあ「まぁしょうがないよ。あれから10年近く経ってるんだもん……」
俺たちが過去を思い返していると、
カラン カラン
かのん「ただいま〜」
「おっ、お帰りかのん。もう準備できてるよ?」
かのん「うん、ありがとう。荷物置いてくるね?」
かのんは階段を登って自室へと戻っていく。しかしすぐに降りてくる音がしてかのんが姿を見せる。
「じゃあ、かのん……誕生日おめでとう!!」
かのん母・ありあ「「おめでとーー!!」」
パパァああんっ!!
盛大にクラッカーが鳴り、目の前に誕生日ケーキが出てくる。
かのん「うわ〜! 美味しそう!!」
そしてケーキを分け、飲み物をグラスに注ぐ。
ありあ「じゃあ食べよっか?」
そして家族で食事を取る澁谷家の皆。チキンや、かのんの大好物ハンバーグなど、料理は盛り沢山だった。
かのん「は〜むっ! んっ!! このハンバーグ、美味しい!!」
ありあ「お姉ちゃん、それ…渚さんが作ってくれたんだよ?」
かのん「えっ、そうなの!?」
「気に入ってもらえたなら良かった……」
渚はクスッと笑い、かのんを見る。
かのん「渚……」
あっ、因みに家でかのんは俺のことを渚と呼ぶ。俺はかのんって呼ぶしお互いに呼び捨てにしている。
かのん「ありがとっ!!」ニコッ!
かのんの満面の笑顔。はぁ、癒やされる……。
そこへ、
ピロン!
かのんのスマホから通知音が鳴り、かのんがスマホをチェックする。
かのん「ん、誰だろう……あっ、皆からだ。お祝いメッセージがたくさん」
「あっ、四季たちからも来てるね」
かのん「そうだね~…あの頃は楽しかったなぁ……」
「そうだな……」
すると、
かのん「あの時出会った男の子が私の旦那さんになってるなんて思わなかったよ……」
「俺も初対面のときはさすがに……」
ありあ「ねぇ? 因みにどっちの方から告白したの?」
かのん「えっ!? そ、それは……その、私から……」
ありあ「えっ!? お姉ちゃんからだったの!?」
かのん「うん。私が高3の時ね……実は不良に襲われたの」
その話が初耳だった二人はびっくり。かのんに問い詰める。
かのん母「襲われたって…大丈夫だったの!?」
かのん「うん、渚が駆けつけて助けてくれたの。カッコよくてね……それで堕ちちゃったかな」
「そんな事もあったな……」ズズッ
話を聞きながら飲み物を飲んでいる俺。するとお母さんとありあちゃんが、
かのん母「かのんを助けてくれてありがとね…?」
ありあ「ありがとうございます!!」
「いや、別に当たり前の事しただけですし」
かのん「いや〜、今思い返すと私も単純だな〜……」
ありあ「いや、しょうがないでしょ。そんなピンチを救われたら惚れてもおかしく無いって」
かのん母「なんで言わなかったのよ?」
かのん「………スクールアイドル辞めさせられると思ったから」
「その犯人が、かのんの厄介ファンだったんですよ……」
ありあ「なるほどね……」
かのん母「それでも言って欲しかったな……。辞める辞めないは別にしても」
かのん「お母さんの気持ち考えたらそうだよね。ゴメン」
何か空気が暗くなっちまったな。
「とりあえず今日は誕生日祝いなんですからこういう話は止めにしません?」
ありあ「そうだね……!」
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
「ふ~……」
ちょっと疲れた渚は、店の外に出て気分をリセットしていた。
すると、
かのん「渚っ!」ギュッ
「っ!! かのん?」
かのん「どうしたの?」
「ちょっと外の空気を吸に。かのんは?」
かのん「アタシはトイレから戻ったら渚がいないなと思って」
「そっか……」
二人の間に沈黙が流れる。
「かの…「ねぇ?」? 何?」
かのん「プレゼントなんだけど…」
「ああ…何がいい?」
かのん「そろそろ欲しいかな? って……///」
そう言ってお腹を擦るかのん。
「っ!!/// そっか。分かった…じゃあ、俺ももっとかのんを支えられる様に頑張らないとな!!」
かのん「ありがとう……///」
そして、夜も更けていく中二人は一緒に夜空を見上げていた。
ー かのんちゃん Happy Birthday!! ー
かのんちゃん誕生日おめでとう!!
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