時系列は話の順番通りです。
どうぞ!
俺がLiella!のマネージャーに正式に就任した日の夜、俺は久しぶりに部屋の掃除をしていた。
(だいぶ昔のノートとか溜まってきたな……)
そんな事を考えながら押入から荷物を出す。押入には段ボールが敷き詰められており、その全てにいつの物かが紙に書いて貼ってあった。
「あっ、これ……」
目に留まったのは『小学四年』と書かれた段ボール。
(小4から急に勉強難しくなったんだよな……)
俺は懐かしくなって段ボールを開けて中に入ってたノートを見てみた。
「うわ、この量……」
小学四年の授業、国語、算数、理科、社会、の4科目のノートが、それぞれ最低6冊以上の合計32冊入っていた。
(できた教科とできなかった教科の差が激しかったからな……。できないのはほんとうに何度も何度もやったよなぁ……)
俺は昔、滅茶苦茶頭も悪かったし、運動もまるでできなかった。
けど、メイと四季……ふたりに頭さげて教えてもらいながら一つ一つ、コツコツと積み重ねて来たんだ。
――でも、
「小4から一気に授業難しくなったんだよな……」
3年生までは勉強に勉強を重ねた状態でテストでなんとか75点前後は取れてたが、4年生からはガクンと落ちて50点も取れない時だってあった。
(でも、10点とか20点にならなかったのは、それまで積み上げて来たものがあったからだろうな……)
『継続は力なり』、本当にその言葉を今になって実感する。
「社会では日本地図とか災害、地図記号、各地の特産品。算数は少数点に分数の変換、計算。図形や面積。理科は天体や気温、生物だったよな……」
今思い返してもよく乗り切れたと思う。俺の場合まず日本の県を全部位置も含めて覚えるのが、毎日地図帳とにらめっこして習ってから4ヶ月かかったし。
地図記号は中学生が英単語覚えるのに使うやつを使い繰り返しやって覚えたし。
各地の特産品なんかその製品何県だったっけ?というレベル。
算数は四季に教えてもらいながらだったが、小数第一位とか二位とか、分数の通分、小数から分数、もしくは逆の変換とか意味が分からなかった。
理科もそう。気温が高いと暑い。夏!気温が低いと寒い。冬付近!くらいの知識しか無かった。
生物に至っては酸素とか二酸化炭素とか急に難しい漢字が色々出てきて頭の中ゴチャゴチャ。
天体も星の名前とか覚えられなかった。――けど、
「四季の誕生星座の双子座と、メイの誕生星座の蠍座のポルックスとアンタレスだけは覚えられたんだよな……」
今にして思えばなぜその2つだけ覚えられたのか。2人への気持ちが成せる技だったのだろう。
(だったら他のも覚えられんだろ……って話だけど)
ノートをペラペラと捲ると、涙で滲んでいたのか、何度も書き取りして覚えた単語の上から滲んでいた。
(……………本当に、大変だったな)
本当にあの時諦めなくて良かった。諦めなかったおかげで今困ることはほとんどなく、中学生の時も部活に入らずたくさん勉強はしたが、なんとかついていけた。
(本当に、四季とメイには感謝しないとだし、頭上がらなくなるよな………)
ふたりが幼馴染じゃなかったら、とっくに愛想を尽かされていただろうし、ここまで頑張ろうとも思わなかっただろう。
頑張ろうと思えたのは、他ならぬふたりだったから。ふたりに愛想を尽かされたくなかったからだ。
ふたりも、そんな俺を見捨てずに教えてくれたり、一緒にいてくれた………。
(本当にあの時はいつ挫けてもおかしくなかったけど、そのたびにふたりが支えてくれて………)
何度も言う。『継続は力なり』ダメだと諦めそうになっても、そこで諦めずにもうひと踏ん張りできるかが分岐点になる。
俺はその事を十二分に知っている。
(努力に勝る天才無し……だな)
「………片付け再開するか」
そして、俺はノートを段ボールに、入れ直して片付け、整理を再開した。
― つづく ―
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