俺たちが合宿のために北海道の地に降り立った翌日、結ヶ丘のスクールアイドル部部室では、昨日鬼塚によって投稿されたLiella!1年生の合宿の動画を見ているかのんたち2年生の姿があった。
ー かのん side ー
かのん「うわ、凄い!! こんなに再生されてる!!」
再生回数には、30,127回再生と書かれていた。たった一晩でだよ!?
可可「やっぱり私達の後輩は凄いんデス!! こんなに人気があるんデスから!!」
恋「コメントも好意的なものばかり・・やっぱり頑張ってる人は応援されるんですよ!!」
可可「かのん、だから言ったのデス! 恥ずかしがってないで、積極的に動画を投稿した方ガ「うわ~3人とも凄い」・・って聞いてないデス」
そんな中、ちーちゃんはフムと、何やら考えていた。
千砂都「1年生、これなら自信がつくかもね」
すみれ「でも、いい事ばかりとは限らないわよ? 逆に自信が付きすぎて・・・」
◇◆◇◆◇◆◇◆
メイ「アンタたちさぁ〜? そこ立たないでくれる?」
四季「今日からあなた達はサポートメンバー」
きな子「っす!!」
ー ー ー ー ー ー
すみれ「なんてことに!!」
可可「そんなひん曲がった考えを持ってるのはすみれダケデス・・・「突っ込みが雑!!」」
クゥクゥちゃん、すみれちゃんには今だに辛辣なんだよね・・・。
すみれ「そんなことより、もっと気になるのはあの夏美って子が一緒に行った事よ! アイツが協力するなんて、何か企んでるとしか思えないわ!!」
恋「疑いたくは無いですが、私も少し気になりますね「大丈夫だよ」かのんさん?」
かのん「あの子達には渚くんが付いてるんだから。何があっても守ってくれるはずだよ」
すみれ「・・・信頼してるのね。渚のこと」
可可「確かに、ナギサはマネジメント力が高いと思いマス。メンバーにも注意深く気を配ってマスし、ランニングの際のドリンクも、誰が言った訳でもないのに自分で考えてやってくれまシタ」
かのん「う~んと、それもなんだけど・・・何ていうか、こう・・感じるものがあるんだ」
恋「かのんさん・・・」
さっき言ってたマネジメントだって・・きっと、色々とネットを漁って調べてくれたんだろうな・・・。
メイちゃんと四季ちゃんは幼馴染みだから別としても、出会って間もないはずのきな子ちゃんも信頼してるし・・。
そもそもの話、校内では渚くんはバスケの天才っていう評価を受けてるし、その他のスポーツでも勉強でもそつなくこなしてて優秀って評判だけど・・・それが本当の姿なのかな?
なんか私、違うような気がするんだよね・・・・。根拠は無いけど・・・今度四季ちゃんとメイちゃんに聞いてみようかな?
千砂都「・・・・・」
かのん「ちーちゃんどうしたの?」
千砂都「いや、1年生だけでここまでできるんだったら、自信を付けるためにちょっとハードル上げちゃおうかな?ってね」
ー かのん side out ー
◇◆◇◆◇◆◇◆
夏美(小学生)「私の夢は、オリンピックで金メダルを取ることです!」
だが、運動会では・・・
生徒「夏美ちゃんまたビリだね・・・」
次の夢を探しても・・・
夏美(小学生)「私の夢は、ノーベル賞を取れるような科学者になること!」
だが、テストではいつも・・・
夏美(小学生)(算数・・・15点・・)
また次の夢を探しても・・・
夏美(中学生)「私の夢は、モデルさんになって世界を駆け回ること!」
だが、身体測定では・・・
夏美(中学生)(全然身長が伸びないんですの・・・)
◇◆◇◆◇
夏美「ハッ!? ・・・あの頃の、嫌な夢見ましたの・・・ん?」
なんか外から声が聞こえるんですの。
俺たちは、先輩たちからビデオ通話が掛かってきたため、1年生で集まって皆で先輩たちと話していた。
メイ「ええ!! 先輩たちと同じステップ!?」
千砂都『うん。後で動画送るよ』
きな子「でも・・・・」
千砂都『本当はプレッシャーになるから、帰ってきてから相談しようと思ってたんだけど、昨日の動画見たら大丈夫だと思ったから』
メイ「でも!!」
千砂都『勿論、今のままじゃあ難しいと思うよ? けど、夏休みの練習次第で3人ならできると思ったから』
恋『そうですよ、全員が同じレベルに達すれば、全員の自信になりますし、ラブライブ!への弾みになると思います!』
四季「確かに、目標があったほうが計画はたてやすい」
メイ「まぁ、ラブライブ!で優勝を目指してるんだもんな・・」
きな子「分かったっす! やれるだけやってみるっす!」
そして通話を終了すると、かのんちゃんのスマホに着信が。
かのん「ん? はい、なに? お父さん? ・・・えっ!? 忘れ物した!?」
可可・千砂都・すみれ・恋「「「「・・・?」」」」
◇◆◇◆◇◆◇◆
きな子「動画が好評だったのは凄く嬉しいっすけど・・・ハードル上がっちゃったっすね・・・」
メイ「千砂都先輩・・いきなりすぎるんだよ」
「じゃあ諦めるのか?」
四季「ナギサ・・・」
「先輩たちはお前らならできるって信じて任せてくれたんだぞ? なのに諦めんのか?」
四季「でも、まだ練習始めたばかりなのに・・・」
夏美「オニナッツ〜! あなたのココロのオニサプリ〜! 鬼塚夏美ですの〜っ!! 今日も引き続き、Liella!の練習に密着しちゃいますのー!」
きな子「ええっ!? 練習はまだっすよ!?」
メイ「サボってるみたいに見えんだろ!!」
夏美「実際、サボってますの」
? 挑発にしてはわざとらし過ぎる。もしかして・・
きな子「いや、コレは!!」
メイ「色々あったんだよ!! ナギもなんか言ってくれよ!!」
「今回は俺が言うことは無いよ。そのまま続けてくれ」
鬼塚と3人はビックリした顔をしたが、鬼塚はそのまま言葉を続け・・・
夏美「・・・先輩方との会話を聞いてましたの」
四季「だったら・・・」
夏美「越えるのが、夢なんでしょ!?」
きな子・四季・メイ「「「っ!!」」」
夏美「先輩たちのステージを越える、それが皆さんの夢だったはず・・だったら、責任は持つべきですの!!」
メイ「それはっ!!」
3人の顔に狼狽の色が。痛いところを突かれちまったからな。
夏美「諦めるくらいなら・・・夢なんて語って欲しくない!! 動画撮影していて思いましたの。皆さんの夢は、決して達成不可能じゃない。頑張り次第で十分手が届きますの」
きな子「ほ、本当に?」
夏美「ええ。それはとても素晴らしいことですの・・頑張れば手が届くかもしれない、そういう夢があると言うのは・・!!」
鬼塚・・・・・。この口調・・コイツ、恐らく過去に夢を抱きながらも、叶わずに思い知らされた口なんだな。「諦めるくらいなら夢なんて語って欲しくない。」それは、自分のようになって欲しくないという意味なのでは無いだろうか?
だが、夏美自身も心の奥底では諦めきれず、その思いの差が跳ね返りとして金への執着という形になったのだろう。
だが、今回は鬼塚の言ってることが正しい。
「で? ここまで言われてやらないのか? 俺も、皆ならできると思うぞ?」
3人は顔を見合わせ、覚悟を決めた顔をして並び立つ。いい顔になったじゃんか。
ー 練習前 ー
メイ「なぁナギ? さっきなんで鬼塚に言ってくれなかったんだ?」
「知ってるだろ? 俺が諦めるって嫌いだって・・・、鬼塚と一緒だよ。ま、アイツは挫折して諦めちまった側みたいだけどな」
きな子「?」
四季(ナギサ・・・私達が諦めかけてた事見抜いてたんだ)
そして今日の練習を始める。
まずは昨日と同様にロードワーク。しかし今日は距離を伸ばして展望台まで行く。そして展望台に着き、体幹トレーニングを行う。
が、鬼塚が撮影を俺に任せて自分もやり始めた。へぇ、あんないい笑顔するんだ。
そして練習メニューを消化し、きな子の家まで戻るときも、走りながら水の入ったボトルを4人で回し飲みしていた。鬼塚もまるでメンバーであるかのような一体感が産まれている。
これは決まりだな。鬼塚を・・・Liella!に誘う!!
ー 続く ー
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