冬休み中、あれからも時々自主練したりLiella!の全体練習をしたりして過ごし、今日から学校が始まる。
結ヶ丘の体育館には全校生徒が集まり、俺たちLiella!の結果報告会が行われていた。
恋「皆さんのお陰で、決勝に進出することができました!! 生徒会長として、Liella!のメンバーとして、改めてお礼を言わせてください。ありがとうございました!!」
Liella!『ありがとうございました!!』
生徒たちは……、
「その勢いで優勝だーーーっ!!」
「Liella!なら夢じゃない!!」
「日宮く〜ん!!」
「ちょっと待ってなんで俺!?」
なんか明らかに違う名前が聞こえたぞ!?四季が一瞬黒いオーラを放ったんですけど。
「笑顔で全員の力を合わせて応援しよう!!」
恋「みなさん……!!」
「優勝だーーーっ!!」
かのん「優勝………っ!!」
千砂都「ここまで来たら、次も笑顔で終われるように頑張ろっ?」
かのん「うん!」
可可「1年生も2年生も、いい人ばかりでクゥクゥ幸せデス!」
かのん「引き寄せるんだろうね…。恋ちゃんのお母さんが」
この学校の創設者にして、恋先輩の亡くなったお母さん。天国から、きっとこの光景を見て微笑んでいることだろう。
すみれ「そうね」
夏美「そのとおりかもしれませんの!!」
きな子「二人が言うと、微妙に説得力が……「「なんですってぇ!?」」ひぃっ!?」
千砂都「二人共、ステージ上だよ?」
すみれ先輩と夏美はしまったという顔をするときな子を一瞬睨み再び前を向く。
そして全校集会が終わり部室、
すみれ「さっきの微妙ってどういう意味?」
すみれ先輩はきな子の頬をつまんでお仕置きしている。
きな子「そ、それはぁ…人徳というか……」
夏美「確かにすみれ先輩の人徳のなさには呆れますの」
すみれ「あなたに言われたくないんだけど!! 私はあなたみたいにお金に意地汚く無いわ!!」
夏美「意地汚いとはなんですの!! グソクムシ先輩でも言っても良いことと悪いことが!!」
するとすみれ先輩は夏美の肩を掴み、
すみれ「誰に聞いたの!!」
すると夏美はスマホで動画を再生する。そこにはグソクムシのきぐるみを着て歌う幼いすみれ先輩が映っていた。
すみれ「やめてぇーーーっ!!」
夏美「もう結構有名ですの」
すみれ先輩がトドメを刺されて崩れ落ちる。
千砂都「ほっといて良いの? クゥクゥちゃん」
可可「ハイ! 遊び相手が見つかったみたいで、せいせいするデス」
夏美「遊び相手では無いんですのーーっ!!」
千砂都「はい、お喋りはそこまで!!」
かのん「決勝に向けて、今日から練習だよ!!」
すると扉がノックされ、理事長が入ってきた。
理事長「澁谷さん、ちょっと…」
かのん「理事長?」
かのん先輩が理事長室に連れて行かれて焦ったクゥクゥ先輩たちは理事長室の前でコッソリと聞き耳を立てていた。
可可「聞こえないデス〜……」
メイ「四季、中に集音マイク仕掛けてないのかよ?」
四季「流石に理事長室は無理。できたとしてもこの展開は想定外」
「いや仕掛けんなよ?」
すると話が終わったのか、かのん先輩がこっちに来る。
皆は急いで何もしてないみたいなポーズを取るが、全員揃って部屋の前にいた時点で丸分かりだ。
かのん「皆?」
きな子「かのん先輩…」
すみれ「偶然ねぇ」
かのん「バレバレなんですけど?」
「すみません。止められませんでした」
かのん「いや、良いよ」
可可「何を話してたのデス?」
メイ「まさか、私らに隠れて悪いことを……」
かのん「違うって……」
四季「ジーーッ」
四季はかのん先輩が手に持っていたパンフレットを見ていた。
かのん「あっ、これは……マルガレーテちゃんのことちょっと調べててさ……」
Liella!『マルガレーテちゃん?』
俺たちは早速中庭でそのパンフレットを見てみる。
かのん「あの子、この音楽学校に入ろうとしていたらしくて……」
メイ「なんて書いてあるんだ?」
可可「ウィーン国立音楽学校……」
すみれ「エリートじゃない!!」
かのん「そうなんだよ。そしたら、理事長先生が資料を持ってるって言うから……」
ページをパラパラとめくると、1つのページの写真にマルガレーテとよく似た容姿の卒業生と書かれた写真が載っていた。
「おい、これ……」
かのん「マルガレーテちゃんのお姉さんらしいんだ……」
すみれ「お姉ちゃん?」
きな子「? かのん先輩、どうしたんすか?」
かのん「ううん、何でもない」
するとかのん先輩は立ち上がり、
かのん「さぁ、練習始めよう?」
かのん先輩は部室に向かっていく。俺たちはしばらく動かずに、
すみれ「かのんがこんなこと調べてたの、千砂都知ってた?」
千砂都「うん。ずっと気にしてる感じだったけど……」
俺たちは、かのん先輩の背中を眺めていた。
ー 続く ー
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