進むべき道
それは1つの物語が終わり、新たな物語への始まりだったのかもしれない。
千砂都「私、かのんちゃんに留学してほしい!」
千砂都先輩の言葉に、当然Liella!の全員が驚愕する。まず声を上げたのは当事者のかのん先輩。
かのん「ちぃちゃん……」
千砂都「かのんちゃんは、世界に歌を響かせるんでしょ? 小さい頃からの夢だったよね? 今こそ、夢を叶えるチャンスなんだよ?」
かのん「っ……」
千砂都「私は、かのんちゃんに夢を叶えてほしい。かのんちゃんにしか叶えられない夢を…」
きな子「そう思うのはきな子も同じっす……」
メイ「でもさ……、今じゃないとダメなのか?」
恋「っ………」
恋先輩?
千砂都「もし断って、この話が無くなっちゃったら?」
かのん「しょうがないよ。その時はその時……」
千砂都「皆もそれで良いの!?」
全員が表情を歪ませる。かのん先輩が留学を断れば俺たちはこれからも皆で活動できる。でも、かのん先輩を結ヶ丘に縛り付ける事になり、夢を奪ってしまうかもしれない。逆にかのん先輩が留学すればかのん先輩は自分の夢に大きく近づく。しかしLiella!はおろか結ヶ丘ともお別れになる。
千砂都「もしそうなったら、私たちがかのんちゃんの夢を叶えるチャンスを奪ってしまう事になる。皆後悔するんじゃない?」
かのん「でも決めたのは私。私はこの学校に……「世界に歌を響かせるんでしょ!?」っ!!」
千砂都先輩の瞳から、必死に堪えていた涙がこぼれ落ちる。やっぱり千砂都先輩も辛いんだ…当たり前だよな、ずっと一緒にいた親友なんだから……。
千砂都「今しかない、チャンスなんだよ?」
そして、俺たちは今日は帰ることになりそれぞれ別々に、かのん先輩にどうしてほしいか考えることになった。
ー 可可先輩の家 ー
可可「かのんの事が大好きなんですよ…。千砂都はかのんの事を、ずっと第一に考えていましたから……」
すみれ「幼馴染みだものね。子供の頃からの夢にチャレンジできる…凄いわね、かのんって。だからこそ、わたしたちが原因でこの留学の話が無くなるのは嫌。かのんがいくらこの学校にいたいと思ったとしてもね……」
可可「じゃあすみれも留学に賛成?」
すみれ「どうだろう……いてほしいし、いてほしくない……」
可可「なんデスそれ?」
すみれ「……相変わらず鈍感ね?」
ー 恋先輩side ー
チビ(犬)「ワンッ!」
恋「すぐ戻りますよ」
サヤ(メイド)「恋様…こんな時間に……」
恋「ご心配なく、友達に会いに行くだけですから」
そして恋先輩が向かった先は公園。そこには、
恋「千砂都さん!」
練習着を着てストレッチをする千砂都先輩がいた。
千砂都「っ、恋ちゃん! ビックリ…どうしたの?」
恋「遅くまで自主練されてるんですね…?」
千砂都「今日はバイトも無いし、じっとしてると逆にモヤモヤしちゃって……、"余計なこと言っちゃったのかなぁ?"なんて……」
恋「とんでもないです……千砂都さんの言葉が、皆に響いていました…。かのんさんとのお別れとなると、まだ実感は湧きませんが……」
千砂都「私も。かのんちゃんがいない毎日なんて、想像できないよ」
恋「……羨ましいです」
千砂都「え?」
恋「私は、この学校に入るまで…深い絆を感じられる様な友人は一人もいませんでした。皆、どこか私を別世界の人のように見ていて……だから、大好きな人に真正面からぶつかっていける千砂都さんを、私は尊敬します!」
千砂都「恋ちゃん……ありがとっ! 私は、もちろん恋ちゃんも親友だと思ってるよ?」
恋「っ、私もです!」
千砂都「フリ、合わせてみる?」
恋「ええ!」
そして、2人で軽い練習を行いながら心を重ねた。
ー 1年生side ー
きな子「はぁ……」
夏美「どうなりましたかね…先輩たちは……」
メイ「私達がどうこう言える話じゃ無いだろ?」
夏美「それは分かっていますの……ただ、」
四季「気にはなる」
「Liella!の今後にも関わってくるからな……」
メイ「かのん先輩が、もし本当に留学するなら…Liella!はどうなるんだ?」
きな子「それは、ラブライブ!の決勝にこの10人で挑んで、もし優勝できたら……晴れてかのん先輩はウィーンへ……」
四季「……9人の、Liella!」
「想像できないよな……もうこの10人が当たり前になってたから……」
きな子は涙ぐんで嗚咽を漏らす。
夏美「っ、休憩時間終了! 今私たちにできることは、練習ですの!」
「そうだな! 俺もしっかりサポートするよ」
メイ「今は先輩たちに喰らいついて、優勝目指さないと!!」
夏美「そうですの!!」
四季「じゃあ、ランニングもう1セット」
きな子「ハイッす!!」
そして、1年生は決勝に向けてのラストスパートをかけていた。
ー 続く ー
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