ラブライブ!スーパースター!! 赤と青の双星   作:松兄

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私の決めた道

翌日の学校、朝早くから、マルガレーテは『新スクールアイドル部』の勧誘を行っていた。

 

マルガレーテ「新スクールアイドル部です……」

 

声も張ってないし、あれじゃあ見向きはされないな。

 

それを見ていた渚たちは……

 

きな子「本格的に学校が通常になるのは明日からっすよ?」

 

恋「まだ入学したばかりなのに……」

 

「………どうやら、本気みたいですね」

 

渚はゆっくりとマルガレーテに近づく。

 

メイ「あっ、ナギ!」

 

「おい……」

 

マルガレーテ「っ、何?」

 

「……本気なんだな?」

 

マルガレーテ「ええ、そうよ。優勝できなかった以上、低レベルと言ったことは謝るわ。けど、私は優勝したいの」

 

……………。

 

「だったら、一緒にやったほうが確率高いんじゃねぇの?結ヶ丘は今年やっと3学年揃った新設校だ。まだ生徒も多くねぇし、優勝したいなら、今いがみ合ってもムダなんじゃねぇの?」

 

Liella!の皆が見つめる。

 

マルガレーテ「……お断りよ。何度も言わせないで!私はLiella!に入るつもりは無いの!!」

 

陽菜「ちょっと、さっきから黙って聞いてれば……!」

 

すみれ「もう少し言い方があるんじゃないの?一緒のステージで競い合った相手に、手を差し伸べてるのよ!?」

 

マルガレーテ「競い合った相手だからよ!!」

 

Liella!『!!』

 

「…………」

 

マルガレーテ「去年優勝して、卒業生もいなくてパワーダウンもしてないあなたたちの仲間になれば、確実だってことは、理屈では分かってるのよ! けどね、悔しいって、感情がそれを許さないのよ!!」

 

コイツ………。

 

マルガレーテ「その誘いに乗ればほぼ確実にウィーンに帰れる。学校に入学できる。そんな事は分かってる。けど私は、あなたたちに勝ちたいの!!」

 

Liella!『!!』

 

紗夜(この子………)

 

紗夜(小学生)『私は、私を絶対に乗り越える……!!』

 

紗夜「………………」

 

紗夜は、少し昔のことを思い出した。

 

マルガレーテ「Liella!に勝ちたい。ラブライブ!で優勝したあなたたちに勝って乗り越えたい!でなきゃ自分が納得できないの!! Liella!のメンバーのことは全部、どんな些細なことも調べたわ。それで言うなら、平安名すみれ。ショウビジネスの世界でスカウトされなかったあなたなら、分かるんじゃない?」

 

すみれ「っ!! ……言ってくれるわね」

 

たしかに。そう言われればすみれ先輩には痛いほど分かるだろうな……。

 

 

 

紗夜(………………)

 

陽菜(小学生)『お姉ちゃん……それ以上は身体壊しちゃうよ……』

 

紗夜(小学生)『こんなんじゃダメ……もっと頑張らないと……』

 

紗夜「………………………」

 

マルガレーテと3人の会話を見ていた紗夜は、少し考えていた。

 

 

渚「……お前、変わったな。分かった。でもコレだけは覚えておけ。お前はもう、俺たちと同じ学校の生徒なんだって。陽菜、すみれ先輩、行きましょう」

 

陽菜「………は〜い」

 

すみれ「……………」

 

そして、みんなのもとに戻る渚たち。

 

「悪い。勝手した」

 

可可「ほんとデスよ……でも」

 

メイ「ああ。マルガレーテの、意識がだいぶ変わってるな。……今のマルガレーテだったら、仲間になりたいって言ったらオーケーするかもしれねぇ」

 

「まあ、今はその気は無いらしい。ずっと無いかもしれないけど……」

 

 

 

そして、放課後……。Liella!が練習のために屋上に集まっていた。

 

すると、

 

かのん「みんな!」

 

かのん先輩が新しい練習着に身を包んで屋上に来た。

 

可可「かのん!」

 

恋「中止になったなら、なんでその時に言ってくれなかったんですか!?」

 

奏「そうですよ!コソコソと結ヶ丘には来てたって聞きましたよ?」

 

かのん「ゴメ〜ン。君は……」

 

奏「あっ、はい。Liella!に新しくマネージャーとして入りました、月城奏です。よろしくお願いします!かのん先輩!!」

 

かのん「月城くんね。よろしく!」

 

メイ「本当に驚いたんだぜ……?」

 

かのん「ごめん。あたし、この学校に残ることになった。ウィーンに行くのは、少しお預け」

 

きな子「先輩が、戻ってきたっす!」

 

夏美「ですの!」

 

恋「また私たち……」

 

四季「一緒に……!」

 

紗夜「良かったね。四季、メイ、渚くん!」

 

陽菜「人騒がせだよね〜」

 

ライカ「まったくね」

 

かのん「ゴメン……って、あなたたちは?」

 

3人はかのん先輩に自己紹介する。

 

紗夜「はじめまして。真田紗夜です」

 

陽菜「真田陽菜です!」

 

ライカ「宮本ライカ。すみれの従姉妹です」

 

かのん「従姉妹!? すみれちゃん?」

 

すみれ「まあね。3人はサポーターとして入ってくれるみたい」

 

かのん「そうなんだ。なら、安心かな」

 

かのん先輩は、笑顔だが、まるでお別れ見たいな表情をする。

 

可可「かのん?」

 

千砂都「……………」

 

かのん先輩は、

 

かのん「可可ちゃん、私……Liella!には戻らない」

 

Liella!『…………え?』

 

千砂都「かのんちゃん……」

 

夏美「え?えっと……」

 

四季「意味不明」

 

紗夜「ゴメン、私も分からない」

 

すみれ「………かのん、説明してもらえる?」

 

みんなの視線がかのん先輩に集まる。

 

かのん「うん。私ね、向こうに行っても、みんなの気持ちに負けないようにもっともっと大きくなるんだって。そう考えたら、頑張ろうって思えた。今Liella!に戻ったら、私の気持ちも、みんなの気持ちも、全部戻っちゃう」

 

紗夜「それは、まぁ………」

 

陽菜「そうかもしれませんね……」

 

奏「じゃあ、どうするんです?」

 

可可「まさか、歌わないのデスか?」

 

メイ「辞めちゃうのか?スクールアイドル……」

 

かのん先輩は首を横に振る。

 

かのん「ううん。私ね、ウィーンの学校からマルガレーテちゃんに歌を教えてほしいって、頼まれたの」

 

メイ「!! もしかして、アイツの所に……!?」

 

かのん「………うん」

 

すみれ「嘘でしょ……」

 

ライカ「……裏切り?」

 

「待て」

 

陽菜「渚くん?」

 

渚が少し黒い空気を出したライカを制止する。

 

「かのん先輩は本心から裏切ろうとはしない。何か考えがあって、今は距離を置こうってことじゃないですか?」

 

かのん「鋭いね。……"いつか、1つのチームになるため"に」

 

陽菜「1つのチーム?」

 

かのん「うん。そうやって競い合って成長すれば、最後には皆が納得できるゴールが見つかる気がするんだ」

 

四季「成長……」

 

メイ「いつか1つに……」

 

かのん「お互いに高めあった先に、もっと素敵なゴールが待ってるはず! だから、今は距離をおきたいんだ」

 

千砂都「…分かった」

 

すみれ「手加減しないわよ?」

 

「一つになるときまでに、もっとレベルを上げておきます」

 

きな子「……先輩っ!きな子は、それでもやっぱり寂しいっす!!」

 

かのん「ずっと近くに居るよ……。そんな顔しないで?お互いに負けないように頑張ろう?」

 

Liella!『うん(はい)(ええ)!』

 

そして、かのん先輩は屋上から出ていった。

 

「よし、かのん先輩に負けないように、練習するぞ!」

 

Liella!『おーー!』

 

みんなが準備を始める中、

 

ライカ「渚……」

 

「なに?」

 

陽菜「かのん先輩って、すごい人だね……本当に」

 

「ああ。去年は、あの人に頼り切りな所があったからな。一度離れるのはお互いのためかもしれない」

 

ライカ(言わなくてもそれを理解してるあんたも凄いわよ…………)

 

すると、

 

紗夜「渚くん……」

 

「ん?どうした?」

 

紗夜「かのん先輩とマルガレーテの事、見てていい?ちょっと気になっちゃって……」

 

陽菜「紗夜!?」

 

陽菜が驚く。

 

「? ………分かった。何かあったら報告はしてくれな?」

 

紗夜は顔を明るくして、

 

紗夜「分かった!!」

 

陽菜「ちょっと紗夜!?」

 

紗夜は屋上から出ていった。

 

陽菜(紗夜、もしかして………)

 

 

 

 

その頃〜

 

マルガレーテ「新スクールアイドル部です……」

 

かのん「声が小さいよ?」

 

紗夜「そんなんじゃ誰もこないわよ」

 

マルガレーテ「うるさいわね。なんのよう?」

 

かのん先輩と紗夜は、紙を突き出す。

 

かのん「書いてきたよ。新スクールアイドル部に、入部希望します」

 

紗夜「私も。私はまだLiella!に正式な入部届は出してないから問題無いはずよ」

 

マルガレーテ「っ! はぁっ!あなたたちが!?嘘でしょ!?」

 

かのん「3年生の、澁谷かのんです!!」

 

紗夜「2年生の真田紗夜。サポーター志望。よろしく」

 

マルガレーテが驚いて固まっていると、

 

冬毬「すみません」

 

マルガレーテ「ん? 何?、いま取り込み中何だけど……?」

 

冬毬「聞く所によると、新たなスクールアイドル部が生まれたそうで」

 

マルガレーテ「ええ。ちょっと待ってて」

 

冬毬「I Understand」

 

かのん「この子……1年生?」

 

紗夜「あっ、冬毬ちゃん……」

 

初対面のかのんと冬毬が、この時出会った…………。

 

 

 

 

ー つづく ー




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