ー 紗夜 Side ー
かのん先輩と私がマルガレーテの作る新スクールアイドル部に入部届を出し、そこへ冬毬ちゃんがやってきた。
なのだが、
マルガレーテ「わたし、認めないから!」
かのん「でも!」
剛情につっぱねるマルガレーテに、かのん先輩は勧誘チラシを取り出し、
かのん「このチラシに書いてあるよ!『経歴、学年問いません!』って!!」
紗夜「あ〜これはマルガレーテちゃんのミスだね〜」
マルガレーテ「っ!」
マルガレーテはチラシをひったくると、そこに何かを書き込んでいく。
それの何かを書き込んだチラシをマルガレーテはかのん先輩に返す。
そこには、
『Liella!メンバーは不可』
かのん「…………………」
マルガレーテ「当然でしょ? Liella!は私にとって敵なのよ! どうして敵を自分の仲間にしないといけないのよ!」
かのん「敵って言わないでよ!!」
マルガレーテ「あなたが私に近づいて、Liella!に情報を流そうとしてる可能性も0じゃないんだから!!」
かのん「そんな訳……!」
マルガレーテ「兎に角、ダメったらダメ!」
二人が『ガルルル』と、唸り合う。
これは………
紗夜「あの、そう言う契約みたいなのは後から書き足したものは無効になるからそれは通らないよ?」
マルガレーテ「なっ!? そうなの?」
冬毬「はい。紗夜先輩の言う通りです」
それを聞いたかのん先輩はニヤリと笑い強気になる。
かのん「だってさ……?」
マルガレーテ「っ! ……ていうか、この子たち誰なの?」
かのん「そう言えば……紗夜ちゃんはさっき初めてだけど会ったし……この子、マルガレーテちゃんの知り合いじゃないの?」
マルガレーテ「わたしは、アンタが連れてきたとばかり………」
紗夜「あっ、あたし知ってるよ?この子は鬼塚冬毬ちゃん。夏美ちゃんの妹だよ」
かのん「へ?」
マルガレーテ「鬼塚夏美の……」
かのん・マルガレーテ「「妹!?」」
冬毬「はい。スクールアイドル部について、確認したい事がありまして。こちらに入部届を提出したいと思いまして……」
マルガレーテ「なんでこんなにLiella!関係者ばっかり………」
マルガレーテは頭を抱える。
冬毬「今日は顔見せのつもりだったので。今日はこれで……」
そして、冬毬ちゃんは校舎の中に戻っていった。
かのん「なんか、社長秘書みたいな子だね……」
マルガレーテ「そんなイメージね……」
紗夜「あれ、ふたりもう息合ってきてない?」
マルガレーテ「合ってないわよ!!」
冬毬「姉者、姉者が毎日楽しそうなのも、友達が大勢出来たのも素直に喜びます。ですが、スクールアイドル活動というものがどういうものか、なぜ姉者が夢中になるのか……見定めさせて貰います」
その頃………
ー Liella! Side ー
可可「不満デス……」ブス〜
千砂都「何が?」
陽菜「アタシも不満。渚くん、なんで紗夜を行かせたの……」
「紗夜には紗夜の考えがあったんだろうって何となく分かったからな。それに、紗夜ならきっと上手くかのん先輩を助けてくれると思って……。陽菜のお姉ちゃんは、それができる子だろ?」
陽菜「確かにそうなんだけどさぁ……」ブス〜
理屈は分かっても心は納得できないか……。
「家帰ったら紗夜としっかり話してみたらどうだ?姉妹だし、ちゃんとお互いに話せるだろ?」
陽菜「………そうする」
やれやれ……。
可可「それはそうとかのんデスよ! なんで皆向こうのスクールアイドル部にかのんが入る事を許したのデスか!? かのんは騙されているのかもしれないじゃないデスか!!」
ライカ「マルガレーテに……?」
「それは無いでしょ……。あいつは目的を達成する1番の近道すら『自分で納得するために……』って、拒否するような奴ですよ? なのにそんな卑怯なことしたら自分の心を騙すことになるじゃないですか……」
四季「一応、西洋では魔術が盛ん……」
それを聞いたみんなの頭の中想像が膨らむ。
魔女の様な衣装を着たマルガレーテが水晶玉を使ってかのん先輩を操ろうとしている光景……
マルガレーテ『Liella!は敵〜ルラルラルララ〜』
かのん『Liella!は敵〜……』
うん。あり得ないな。
夏美「それはバズる展開ですの! Liella!の元センター、魔法を掛けられ敵の一味に!!」
可可「やはり、助け出しましょう!!」
すみれ「バカなこと言ってんじゃないの! そんな事あるわけないでしょ?」
すると、四季が何かのライトを取り出して壁にある物を映し出す。
それは、かのん先輩の新スクールアイドル部への入部届の映像だった。
きな子「これ、かのん先輩の字!!」
メイ「本当に向こうに入部するんだ……」
「と言うか四季、お前いつの間にこんなデータ入手した? あとそのライトみたいなのいつの間に作ったんだ?」
四季「企業秘密……」
あっ、そうですか……。
可可「だいいちレンレンもレンレンです!どうして認めたのデスか!?」
恋「怒らないでください。理事長も構わないと認めたのです……。そうなると反対する理由は……」
可可「反対すればいいじゃないデスか!! 一年生の時にクゥクゥたちがスクールアイドル始めようとした時はあんなに頑なに反対したのに!!」
恋「今それ持ち出さないでくれます!? 私にとっては黒歴史なんですから!!」
恋先輩が顔を真っ赤にして両手で顔を覆う。
メイ「へぇ、意外……」
ライカ「恋先輩、スクールアイドルに反対してたんですか?」
すみれ「そうよ。まあ、勘違いが原因だったんだけどね。恋のお母さんが、スクールアイドルをやっていた事を後悔していたんじゃないかって……」
「でも、実際は後悔なんかしていなかった……。ってことですかね?」
すみれ「そ」
すると、
千砂都「話を戻すけど、私はかのんちゃんが騙されてるとは思えない。かのんちゃん言ってたでしょ?Liella!と競い合って、お互いに切磋琢磨して成長したいって。その気持ち私分かるし、ちゃんと戻ってくるとも言ってたでしょ? 騙されてたらそうは言わないと思う」
「ですね」
そして、渚と千砂都先輩は練習準備のために部室を出ていった。ハッと気付いたライカと陽菜も数秒遅れて部室を出る。
恋「千砂都さんは一貫してますね」
すみれ「それが、あの二人の関係って事でしょ?」
可可「ブス〜……」
かのん先輩が抜けてしまったが、それは一時的なもの。再び共に歌う時を信じて、今日もLiella!は練習を開始する。
ー つづく ー
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