ー 紗夜 Side ー
翌日の昼休み、かのん先輩、私、マルガレーテ、冬毬ちゃんの4人は中庭に集まっていた。冬毬ちゃんがパソコンを使い、色々と宣伝してくれていたらしい。
冬毬「前回の優勝グループのセンターと、衝撃のパフォーマンスを披露したマルガレーテのコラボレーション。興味を引くようなプロフィールにしてみました」
マルガレーテ「良いんじゃない?」
冬毬「現状のサイト閲覧数からすると、当日は五万人ほどが視聴すると推察できます」
マルガレーテ「ごっ、五万……」
かのん「つまり、予選の通過最低評価は一万《いいね!》だから、5人に1人評価してもらえれば可能性はあるってことだよね?」
冬毬「はい。それと……今日から、私も練習に参加します」
かのん・マルガレーテ「「え?」」
へぇ?
紗夜「どういう風の吹き回し?てっきり向上心の欠片もないと思ったんだけど……」
冬毬「私にとって、姉者のためになるかならないかの見極めが最優先の目的ですが、やる以上はその間全力でやります」
紗夜「ふ〜ん……」
これ、昨日夏美ちゃんと何かあったのかも……。
そして、昼休みが終わり、午後の2限ある授業の1限目が終わった間休み……。
紗夜「夏美ちゃん、ちょっといい?」
夏美「紗夜さん? どうしましたの?」
紗夜「昨日、家で冬毬ちゃんと何かあった?」
夏美「あ〜、あったと言えばあったんですの……」
やっぱり……。
紗夜「具体的にはどんな?」
夏美「冬毬が練習時間をあまり取ってないと。言ってたので、やる以上は真面目にやってほしいと言っただけですの。冬毬がちゃんとやってるところを私は見たいと……」
なるほどね~……。要は……、
紗夜「シスコンを拗らせてるのか……」
夏美「へ?」
紗夜「ううん、こっちの話。私も昨日陽菜と話したからさ」
夏美「なんて?」
紗夜「まあ、最初は怒られたけど……私の正直な気持ちを話して、必ず陽菜の所に帰るからその時にもっと成長した姿を見せて?って言って渋々納得してくれた……」
夏美「陽菜さんらしいですの……」
紗夜「私もそうだけど、あの子も渚くんや四季たちと出会って少しずつ良い方に変わり始めてるからさ。今はお互いに離れて個の力を上げたほうが良いかな?って」
「考えてるんだな」
あ……。
紗夜「聞いてたの?」
「悪い、聞こえた。ちなみに四季とライカとメイと陽菜は教室にいない……」
教室内を見ると、たしかにいなかった。ただ、
きな子「なんの話してるっすか?」
紗夜「きな子ちゃん」
「二つの姉妹の話し合いの話」
きな子「ああ、夏美ちゃんと陽菜ちゃんたちっすか。早く仲直りできると良いっすね〜」
紗夜「喧嘩はしてないけどね……」
そして、その話から数日が経ち……、代々木スクールアイドルフェスのゲスト枠出場を争う予選当日になった。
ー Liella! Side ー
奏「ついに、今日なんですよね?」
メイ「ああ。やっぱり注目されてたぞ?マルガレーテとかのん先輩、夢の共演……って!」
奏「去年の映像見ましたけど、やっぱり二人とも凄い人なんですね……」
メイ「そりゃあな! 今度オススメの動画教えてやろうか?」
奏「是非!!」
四季「……メイ、なんか月城くんと話してると楽しそう」
メイ「四季!? 何言って……」
奏「きょ、恐縮です……///」
「まぁまぁ……」
ライカ「冬毬ちゃんも、徐々に人気が出てきてるみたいね……」
きな子「もしかして、冬毬ちゃんもスクールアイドルの事、好きになってくれたんすかね!?」
夏美「分かりませんの……。興味があるかないかで言えば、夏美の様子から気にはなってると思いますが、一時の感情に流される子でもないので……。それより……」
恋「どうかしましたか?」
夏美「いえ、何でも……」
ん〜?
ライカ「夏美?何か気になることがあるなら言ったほうが良いと思うわよ?」
夏美「うう……、実は。サイトのコメントを見てると、まだかなり批判的な内容があるんですの……」
すみれ「は!? 何で……って、まさか」
メイ「去年の、東京大会か……」
夏美「はい。あの時の影響が、思った以上に大きいですの。もしかしたら、順番が来る前に接続を切る人が沢山いるかもしれないんですの……。最悪、かのん先輩と冬毬にも影響が……」
メイ「そんな!!」
四季「この間入学の冬毬ちゃんはともかく、かのん先輩は事情を知らない人からしたら、Liella!を裏切ったと思われる可能性もある」
可可「かのん……」
千砂都「………………」
そうした心配を胸に、Liella!は配信会場の中へと入り、3人の様子を見ることにした。
ー つづく ー
感想・評価宜しくお願いします!!!