長野県警にある家族達が来ていた
女「テレビを見て来たんですけど、新種の怪人を捜査している人に会えますか?」
大勢いる内の一人が事務員に問う
事務員「情報提供でしょうか?でしたら捜査員をお呼びしますので少々お待ち下さい」
女「いえ・・・情報提供と言う訳ではないんです、お忙しいのは承知ですがなんとか会う事は出来ませんでしょうか?」
事務員「わかりました、捜査員の方に連絡を取ってみます、ですがご期待に添えない事もあるのでその際はご容赦ください」
女「わかりました、お願いします」
家族達は頭を下げ、近くの長椅子に座り時を待った
グルイは焦っていた、リントに撃ち込まれた何かが激痛を呼び、普段通りに飛ぶことが出来ない事に
グルイ(まだ追って来る・・・しつこい奴だ)
グルイの焦りは痛みだけでは無い、一旦巻いたと思っていたBLACKが再び自分に追い付いている事に対してもだ
グルイ「死ね!」
グルイは空中で回転し羽をBLACKに向かい撒き散らす
飛来する羽を見たBLACKはロードセクターのアクセルを回し加速する
グルイ「何っ!?」
飛ばした羽が目標の遥か後方に着弾する様を見てグルイは思わず声を出す
グルイ(チィ・・・)
攻撃を諦め、再び飛行に集中するグルイ、グルイはロードセクターの走行出来ない山中に逃げる事が出来た、だがそれをせず道路のある場所を飛んでいたのはグルイがロードセクターを知らない事と身を蝕む激痛がグルイに山中に飛ぶ選択を考えさせなかった
山中に続く国道を走るバイクが一台、雄介の乗るビートチェイサーだ、怪人の情報を聞いた雄介は先回りする形で怪人の飛ぶ方向へ走っていた、途中、同じく現場へ走るパトカーを見つけ並走する
杉田「五代君じゃないか!もう大丈夫なのか!?」
乗っていたのは一条の同僚の杉田
雄介「はい!もう大丈夫です!杉田さん!拳銃を貸して貰えませんか!?」
並走しながら叫ぶ雄介
杉田「緑か!わかった!気を付けろよ!」
察した杉田は窓越しに拳銃を渡す、危なげなく受け取る雄介
雄介「ありがとうございます!・・・変身!!」
雄介の掛け声と共にクウガとなる、赤のマイティフォームになるクウガ、同時にビートチェイサーの配色も変化する、アクセルを回し、杉田の乗るパトカーを抜き、走り去って行った
科学警察研究所
所員「所長!ゴウラムが出ていきました!」
所員が慌てて所長室へ駆け込む
榎田「あー・・・行っちゃったか、うん、ありがと!」
報告を受けた榎田は椅子にもたれる
榎田「ガンバレ!五代君・・・」
BLACK(このままではいずれ逃げられる・・・何か・・・何かないか!?)
追跡を続けるBLACKは追跡の限界を感じ焦っていた、このままの状況が続けばいずれ追跡不可能な山中等に逃げ込まれる、そうなればオンロードタイプのロードセクターには追跡出来ない、超高性能と言えども完璧では無い事を理解しているBLACKは解決策を模索する
グルイ(クソッ!振り切れない!この体では満足に戦う事は出来ない・・・・・・そうだ、奴の来れない森へ逃げれば・・・)
グルイは体の向きを少し調整しBLACKを見る
BLACK(くっ・・・逃げられる!?)
グルイの様子を見て感づく、それと同時に遠くから来る何かを感じとる
BLACK「五代君か!」
クウガは遠目にグルイを視認していた、走りながら拳銃を構える
クウガ「超変身!!」
クウガの肉体が緑になり電流が流れる、感覚・射撃に優れるペガサスフォームに変化したクウガはさらに強化形態のライジングペガサスになる、拳銃に力を込めると拳銃は大きく変化する、ペガサスボウガンと呼ばれる武器に変化したその先には金のロングバレルの様な物が装着されている
クウガ「フウゥゥ・・・」
大きく息を吐き集中する、ペガサスの持つ超感覚を駆使しグルイの動きを感じ、予測する、ボウガンを構えグルイに狙いをつける
クウガ「今だ!」
引き金を引いたボウガンから光矢が三発放たれる
グルイ「!?」
突然の前方からの攻撃にグルイは反射的に身を避ける
グルイ「グアアッ!?」
一発目を避けたグルイの背の片翼に二発、三発目が当たる、飛び続ける事が出来ず墜落するグルイ、撃たれた翼には刻印が浮かび上がり、封印エネルギーを体に流す為流れて来ている
グルイ「ガアァァァァ!!」
グルイは背の片翼に手を掛け、咆哮と共に引き千切った、千切られた翼は小さい爆発を起こし空に消える、グルイは飛べず、地に落ちていった
雄介「良し!!」
構えたボウガンを下ろした雄介はすぐにペガサスからマイティへと変わる、ペガサスフォームはその超感覚ゆえに多大なエネルギーを使う、使い過ぎるとクウガの姿を保てなくなるほどだ、さらにライジングともなると更に顕著であり30秒程しか変化していられないのだ
戻った拳銃をビートチェイサーに引っ掛け、雄介は墜落した場所へ走った
グルイ「うぅ・・・グゥゥゥ・・・ガアァァァァァァァ!」
アスファルトに叩きつけられたグルイは身体中の痛みでのたうち回る、神経断裂弾による内部からの痛み、翼が千切れた痛み、アスファルトへ叩きつけられた痛みで
そこへ追いついたBLACKが現れる、同時にクウガもその場に到着する
グルイ「グゥ・・・オノレ・・・キサマラァ!!」
痛みを堪えながらグルイはBLACKとクウガを交互に睨む
雄介「一条さん!この辺りの無人の場所はどこですか!」
無線に向かい雄介が叫ぶ
一条「五代か!目が覚めたのか、別荘と街の間にいるなら別荘への道の途中に建設放棄された団地がある、そこなら大丈夫だ!」
クウガ「わかりました!」
クウガの言葉と同時にクウガの頭上にクワガタの形をした飛行物体が現れる、飛行物体はその体を分離させビートチェイサーに装着される
ゴウラムと呼ばれるこの飛行物体はクウガをサポートする兵器、クウガの乗るバイクに装着される事でその力を最大限発揮出来る、ビートチェイサーに装着されたゴウラムはビートゴウラムとなる
クウガ「南さん!着いてきて下さい!」
BLACKに叫びビートゴウラムをグルイに目掛け発進させる
グルイ「グガッ!?」
避ける事が出来ないグルイにビートゴウラムが衝突する、ビートゴウラムの前面に張り付けられた形になったグルイと共にクウガはBLACKの横を通り過ぎる
BLACK「わかった!」
BLACKもロードセクターを反転させクウガに追走する
建設放棄された団地に到着したクウガはブレーキを掛け急停止する、反動で吹き飛ばされるグルイ、遅れてBLACKが到着する
グルイ「ガッ・・・ア・・・グゥ・・・」
既に満身創痍のグルイはヨロヨロと立ち上がるが体を支えきれず膝をつく
クウガ「このまま行きます!」
BLACKに告げるクウガ、クウガの言葉と共にクウガの体に電流が走り、ライジングマイティとなる、同時にビートゴウラムの前面の鋏の部分が炎に似たエネルギーを纏う
BLACK「わかった!合わせる!」
クウガより先に発進したBLACKはグルイを大きく避け通り過ぎる、かなりの距離を取った後、旋回し、スピードを上げグルイに向かい走る
BLACK「アタックシールド!」
ロードセクターの上部にあるシールドが展開し、BLACKは身を屈める
クウガ「良し!」
BLACKの行動を理解したクウガがビートゴウラムを発進させる
グルイを中心に挟み合い、走る二台の超マシン、マシンがグルイを捲き込み交差する
グルイ「ウガァァァァァ!?」
交差した瞬間、グルイの体がきりもみ回転を起こしながら宙を舞う
ビートゴウラムがグルイを突いた刹那にロードセクターの体当たり、スパークリングアタックが炸裂し、その余りの威力にグルイは飛んだのだ
交差し、立ち位置が逆になる二人はマシンを停めグルイを見る
グルイ「カッ・・・ゴォア!?グゥゥゥゥゥ!!」
落ちたグルイは死力を振り絞る様に立ち上がる、立ち上がるがその体は左腕が消えていた、さらに体に巨大な紋章が浮かんでいる
グルイ「ゴ・・・ゴラ・・ド・・・ゴラドォォォォォ!!」
断末魔の叫びと共に封印エネルギーがグルイのベルトに到達し、グルイは大爆発を起こした
クウガ「やりましたね!」
BLACKへ向けサムズアップを行うクウガ
BLACK「あぁ・・・五代君のお陰だ!」
グルイの吹き飛んだ腕の消滅を確認したBLACKはクウガに向いて頷く
変身を解いた二人の後方から一条が駆けつけてくる
一条「終わったのか?」
雄介「はい、南さんとやりました!」
一条にもサムズアップをする雄介
一条「なら後はサイのグロンギだけか」
光太郎「いや、さっきのグロンギが最後にゴラドと言っていました、サイのグロンギの名前かも知れませんが他のグロンギの事かもしれません」
一条「・・・もしそうならグロンギは少なくとも後二体いる訳か・・・いずれにせよ捜査は継続だな」
その時パトカーの無線が鳴り一条はパトカーに向かう、グロンギを倒した報告を兼ね、応対した一条は連絡が終わると二人に駆け寄り
一条「今連絡があったんですが、先日放送された監視カメラの怪人を捜査する人物に会いたいと言う家族が今長野県警にいるんですが、捜査員が話を聞くと黒い方に会いたいと言っているらしいです、黒い方とは南さんの事です、気になるので着いてきて貰えませんか?」
光太郎「えぇ、わかりました、行きましょう」
一条「それと、ここへ来る途中に大門と名乗る人に会い事情を聞きました、大門さんから伝言を受けています、終わったら返しに来い、だそうです住所はこれです」
光太郎に紙を渡す
光太郎「えぇ・・・終わったら必ず」
一条「五代はどうする?」
雄介「じゃあ俺は桜子さんのとこに戻ります」
一条「そうか、また何かあれば連絡する」
そう言って一条等は団地から離れ、途中で別れて行った
長野県警にたどり着いた二人はエントランスに入る
「光太郎さん!!」
突然掛けられる声に二人は驚き顔を向けるとそこには二組の家族がいた
光太郎「克美さん・・・杏子ちゃん・・・」
家族は光太郎のかつての仲間、いや正確には守るべき存在だった人達
紀田克美、秋月杏子、それぞれ親友・信彦のかつてのガールフレンドと妹、ゴルゴムの日本支配の際に渡米していた二人はゴルゴム壊滅後、日本に戻っていた、14年の月日に二人は結婚し家庭を作っていた
杏子「テレビを見て来たの、どうしても光太郎さんに会いたくて・・・」
泣きそうな顔の杏子と克美、一条はそんな様子を見て察し、光太郎に捜査に戻りますと耳打ちし、さっていった
光太郎「ここじゃ何だから、近くの公園に行こう」
光太郎の言葉に頷いた二人は子供を呼び、長野県警を出た
克美「良かったわ光太郎さんが元気そうで・・・今も戦い続けてるのね」
杏子「光太郎さんが居なくなった後、ずっと探したんだけど見つからなくて・・・どれだけ心配したか・・・」
光太郎「ごめん・・・でも僕は人間じゃないから君達の側に居るのは迷惑だよ・・・」
杏子「そんな事ない!そんな事ないよ・・・光太郎さんは人間だよ・・・私達と同じ・・・」
杏子の強い言葉と裏腹に目には涙が溢れていた
光太郎「杏子ちゃん・・・」
克美「光太郎さんは人間よ、確かに改造されてるけどそんな事関係無い、皆を守るために戦う心、私達を心配する心は人間その者よ、他の人はあなたを怪物と呼ぶかも知れない、けどそれでもあなたは人間よ!少なくとも私達は光太郎さんを怪物なんて思わない!」
杏子「兄さんの事で辛いのもわかる、でもそれでいつまでも苦しまなくても良いの、兄さんはもう帰ってこないんだから」
光太郎「・・・・・・・・・」
二人の言葉に光太郎は何も返せず黙るしかなかった
克美「信昭!ちょっとこっちに来て」
公園で遊ぶ我が子を呼ぶ
克美「この子の名前、信彦さんから一文字貰って信昭にしたの、あの人を忘れない為に、夫も理解してくれたわ、夫も信彦さんと友人だったから」
抱いた子供の頭を撫でながら話す克美に光太郎の堪えきれない感情が目から大粒の涙となって流れる
光太郎「克美さん!杏子ちゃん!僕は・・・僕は・・・」
杏子「光太郎さん、もう十分苦しんだ筈よ、そろそろ前に向かって進まなきゃ・・・それに私達はいつでも光太郎さんの帰りを待ってるから」
光太郎「ごめん・・・ありがとう・・・ありがとう!!」
光太郎の心が洗われる、傷は癒え、心に貯まった苦しみが涙と共に流れる
信昭「お兄ちゃん辛いの?どこか痛いの?」
光太郎「大丈夫!もう平気だよ!」
涙を拭い笑顔で話す光太郎
光太郎「克美さん、杏子ちゃん!ありがとう!もう僕は悩まない!迷わず前に行くよ!」
杏子「良かった・・・」
涙を拭いながら杏子は笑顔で光太郎を見る、克美も笑う
光太郎「じゃあ僕は行くよ!まだ戦いは終わってないから・・・全部終わったら帰ってくるから!」
少し恥ずかしそうな光太郎に笑顔で頷く二人に見送られ、光太郎は走った、その足はしっかりしており、顔にも生気がみなぎっていた
闇は涙と共に消え、太陽は輝きを取り戻した
光太郎復活!
グルイは鷲宮と翼等で分かると思いますが鷲のグロンギです、階級はメの最上位、ゴになれる実力を持つがゲゲルに興味を無くし昇格せず、その昔、決闘で敗北し忠誠を誓ったゴラドと共に抜けたという設定です、ジザイはどうでもいい、ベベビは生理的に合わないと言った感じです、固有の武器は無く、羽と肉弾戦がメインです。