雄介「おはようございます南さん」
光太郎「ああ、おはよう五代君」
ロビーで合流した二人は外に出る、そして空を見る
雄介「曇り・・・・・・ですね」
光太郎「・・・・・・」
空を見上げた二人の頭上には一切の光を通さぬ暗雲が覆っていた
雄介「南さん・・・・・・昨日話した様に、もし俺が大変な事になったら、ベルト・・・・・・お願いします」
光太郎「ああ・・・・・・だがそんな事はしたくない、だから五代君も頼む」
二人は昨夜、話をした、戦いに行く者の、偽りの無い、二人の時にしか喋れぬ本音
仲間には勝つと強がったが、本人達は分かっていた、死を賭けねば勝てないと、雄介はある決心を光太郎に話し、光太郎もそれを了承していた
雄介「なんか・・・・・・あれですね、俺今スゲー怖いのに南さんと一緒ならなんか大丈夫って言うか」
光太郎「僕も同じさ、五代君が居るからここまで落ち着いていられる」
二人にはいつの間にか奇妙な友情が生まれていた、それは同じ戦う者の共感か、死の同行者への憐れみか、奇妙な感情に二人は顔を見合わせ笑う
光太郎「行こう」
雄介「行きましょう」
二人は共に走り出した
光太郎の案内でゴルゴムの本拠地に辿り着く二人、そこで二人は覚悟していたが見たく無かったものを見つける
雄介「南さん・・・あれ」
光太郎「・・・・・・行こう、あれの先に奴は居る」
二人が見つけたもの、それは人間だった物、黒く焼け焦げたその姿に二人は歯噛みする、道標の様に点々と間隔をあけて居るそれは、おそらく逃げて来た者、肉体を焼かれながら逃げたのだろう、どのそれも助けを求める様に手を伸ばしている様に見える
雄介「こんな・・・・・・クソォ!!」
怒りを露に雄介は歩く
光太郎「落ち着くんだ五代君、憎しみにとらわれてはいけない、今は我慢するんだ」
数十の屍を越えた先、二人は目的地に辿り着く、頭を下げ、座る男、それを真っ直ぐ見据える二人、視線を感じ、男は口を開く
ゴラド「待っていた」
雄介「・・・・・・」
光太郎「・・・・・・」
ゴラド「そう構えるな・・・・・・少し話をしないか?俺も聞きたい事がある、お前等も聞きたい事があるなら言うがいい、答えられる物なら答えよう」
雄介「なんでこの人達を殺した!」
ゴラド「何故、か・・・・・・お前は自分が攻撃されたら黙って耐えるだけなのか?」
雄介「それは・・・・・・」
ゴラド「先に仕掛けたのは俺だ、だが報復だろうが何だろうが俺に攻撃を仕掛けたのは事実だ、俺は火の粉を払ったに過ぎん」
ゴラド「それにどの道リントは死ぬんだ、気にする事はなかろう・・・・・・」
雄介「この!!」
飛び出しそうな雄介を光太郎が抑える
光太郎「お前の聞きたい事とは?」
ゴラド「ゴルゴムの生き残りはお前だけか?暗黒の王は死んだのか?」
光太郎「暗黒の王・・・・・・創世王か、ゴルゴムは僕がすべて倒した、創世王も・・・・・・世紀王も」
ゴラド「そうか・・・・・・」
光太郎「お前は人間を滅ぼした後はどうするつもりだ?」
ゴラド「・・・・・・考えて無かったな、リントを殺す事しか考えていなかった・・・・・・仲間ももう居ない・・・・・・自然と共に生きるか、死ぬかだな、殺し終えたら考えよう」
ゴラド「・・・・・・ 最後に一つ聞こう、お前等は何故リントの為に戦う?」
光太郎「お前には仲間を想う気持ちはないのか?」
ゴラド「ふっ・・・・・・そうだな・・・・・・愚問だった・・・・・・」
下げていた頭を上げ、二人を見るゴラド、妖しく口をつり上げる
ゴラド「始めるか」
立ち上がったゴラドは肉体に力を込め、その姿を変化させる、その姿は爬虫類を思わせる様な外見に0号を思わせる白い肉体に装飾品がつけられている、0号より一回り大きいが角は無い、代わりに巨大な尻尾と鋭利な牙を備えていた
光太郎「この世界をお前の好きにはさせん!」
雄介「絶対にお前を倒す!」
二人は同時に構える、光太郎の腕がギリギリと音を立てる、雄介にアークルが現出する、光太郎の腕が空を来る、雄介が腕を前に出す、魂を込め、二人は叫ぶ
「変身!!」
強烈な閃光を放ち、その肉体を戦士の体に変化させる、閃光が収束した後に立つのは、黒い体に赤い目を持つ二人の戦士
「仮面ライダー!BLACK!」
「仮面ライダー・・・・・・クウガだ!」
ゴラド「来い」
ゴラドの言葉に同時に駆け出す二人、二人の拳がゴラドを打つ
ゴラド「こんなものか?」
二人の拳を受けて平然としているゴラド、二人は攻撃を繰り返す、だが無抵抗のゴラドをその場から動かす事すら出来なかった
ゴラド「・・・・・・」
BLACK「グッ!?」
ゴラドの拳がBLACKを打つ、防御ごと吹き飛ばされ、地面を数メートル抉る
クウガ「南さん!クソォ!!」
飛ばされたBLACKを気にかける暇も無く攻撃を続けるクウガ、その様子を無抵抗で呆れる様に見るゴラド
ゴラド「本気を出さなくて良いのか?」
クウガ「うわっ!?」
突如クウガは衝撃を受け吹き飛ぶ、地面を転がり、体勢を建て直したクウガは謎の攻撃に警戒する
ゴラド「なに、霊石の力を衝撃にして飛ばしただけだ、その気になればお前も出来る」
BLACK「トゥア!!」
クウガに語るゴラドにBLACKの蹴りが炸裂する、しかしゴラドはそれを意に介さずクウガに話を続ける
ゴラド「それより、そのままで良いのか?」
クウガ「!?」
ゴラドはクウガに本気を出すように促す、クウガもこのままでは勝てない事は薄々わかっている、しかし内なる力への恐怖がクウガの決心を鈍らせる
BLACK「ライダー!パンチ!」
攻撃を続けるBLACKは腕にエネルギーを集め、ゴラドを打つ
渾身の力を込めた拳はゴラドに止められる
ゴラド「お前の方はどうしようも無いな、欠片の王の石ではそれが限界だろう」
掴んだ腕を引き、引き込んだBLACKに強烈な蹴りを叩き込む、吹き飛ぶBLACKに指を指し、衝撃波で追い討ちをかける
クウガ「南さん!?・・・・・・ハッ!!」
両足に力を込め、ゴラドに向かい走る、跳躍し、必殺の両足の蹴りを叩き込む
ゴラド「・・・・・・!?」
強烈な一撃にゴラドは一歩下がる、紋章が体に浮かび上がる
ゴラド「今のは中々だ」
言葉と同時に紋章が消える
クウガ「クソッ!あれでもまったく効かないのか!」
アメイジングマイティの最強の攻撃でさえ、ゴラドを一歩下がらせるだけの結果にクウガは歯噛みする
BLACK「五代君!諦めるな!」
戻ったBLACKがクウガに叫ぶ、直ぐ様攻撃を仕掛けるBLACK、クウガも後に続く
ゴラド「・・・・・・」
二人の攻撃を受け続けるゴラドは時折、思い出した様に二人を攻撃し、吹き飛ばす、吹き飛ばされた二人はまた立ち上がり攻撃する、そんな一方的な事が数度続く
クウガ「はぁ・・・はぁ・・・クソッ!」
BLACK「このままでは・・・・・・」
何度も攻撃を受け、飛ばされた二人は体にダメージを負い、疲れも出ていた、一方のゴラドは無傷、クウガの一撃がなんとか傷とも言えぬダメージを与えれたかもしれない様な状況
クウガ「もう一度、やります!」
BLACK「わかった、一緒にやろう!」
頷きあった二人はゴラドに駆ける、BLACKは跳躍し、クウガも跳躍する
クウガ「おりゃあ!」
BLACK「ライダー!キック!」
二人の同時キックにゴラドは拳に力を込め、迎え打った、相打つ攻撃にぶつかったエネルギーが凄まじい音を出す
ゴラド「・・・・・・ハアァッ!」
力を更に込めたゴラドの拳が二人のキックを押し返す
BLACK「何!?」
押し返されたキックは威力を無くし、エネルギーは消える、消されたエネルギーの力の余波で二人は吹き飛ばされる
BLACK「グアッ!」
クウガ「そ、そんな・・・・・・」
膝をつく二人は肩で息をしながらゴラドを見る
ゴラド「・・・・・・終わりか?」
その場に佇むゴラドの声が二人に絶望を感じさせる
クウガ「こうなったら・・・・・・」
BLACK「オオオオオォ!!」
クウガの声を遮りBLACKが駆ける
BLACK「トゥア!!」
全力のBLACKの拳が蹴りがゴラドを打つ、しかしその攻撃はゴラドを揺らす事すら叶わない
ゴラド「・・・・・・」
BLACK「グアッ!?」
クウガ「南さん!?」
ゴラドの振り上げられた拳がBLACKを地面に叩きつける
BLACK「グッ・・・・・・!?グガッ!!」
立ち上がろうとするBLACKをゴラドの足が垂直に蹴り上げる
ゴラド「・・・・・・」
宙に舞い、落下するBLACKに手を掲げる、BLACKのキングストーン以外の部分が燃え上がり、炎を纏いながら墜落する
クウガ「南さん!!・・・・・・うわっ!!」
駆け寄るクウガはゴラドの放つ衝撃波に吹き飛ばされる
BLACK「ウ・・・・・・ウオオオオォ!!」
キングストーンのエネルギーを使い自身を焼く炎を消す
BLACK「はぁ・・・はぁ・・・負けられない!!」
再びゴラドに向かって行くBLACK、攻撃の効かぬ相手に尚も挑む、たとえ勝ち目が無くとも信念は曲げない、BLACKは拳を握り締めゴラドに挑む
ゴラド(良い目だ、ジザイを倒しただけはある、力が俺に釣り合って無いのだけが惜しい)
BLACK「必ず・・・・・・お前を倒す!!ウオオオオォ!!」
信念を込めた攻撃を放つBLACK、しかしゴラドにダメージを与える事は叶わない
ゴラド「・・・・・・もう良いだろう?」
BLACKの攻撃を受け止め、殴り飛ばす、飛んだBLACKに歩み寄る、BLACKの反撃を避け、蹴り飛ばす、そしてまた歩み寄る
BLACK「グ・・・・・・アッ!?」
力無く膝をつくBLACK、目前に迫ったゴラドに何も出来ない
BLACK「ウッ!?・・・・・・ガ・・・・・・アッ!?」
BLACKの首を持ち上げるゴラド
ゴラド「これで最後だ・・・・・・本気を出さなくて良いのか?」
クウガ「南さん!!」
ゴラドが話し掛けたのは戻って来たクウガ
クウガ「南さんを放せ!」
ゴラド「そんな事は聞いていない」
掴む腕に力を込める、苦痛の声を出すBLACK
ゴラド「お前がそのままでいるならそれでもいいだろう、お前達を殺し、王の石でリントを皆殺しにするだけだ、そこに転がる惨めなリントの様に・・・・・・」
ゴラドの言葉にクウガは回りを見る、焼けただれた死体、既に乾いた大量の血を流す機械、そして苦しむBLACK
クウガ「お前は!!・・・・・・お前はぁぁぁぁぁ!!」
目の前の惨状にクウガの心を黒い感情が蝕む
クウガ「うああああああ!!」
地を揺らすかの様な叫びと共にクウガの肉体を黒い霧が覆う、霧の中を赤い瞳だけがゴラドを見据える
ゴラド「・・・・・・」
掴んでいたBLACKを放したゴラドはクウガに向き、その様子を凝視する
BLACK「ゴホッ!?・・・・・・いけない!ダメだ五代君!憎しみで変身してはダメだ!!」
BLACKの言葉に何の反応も示さないクウガ、霧の中見える赤い瞳が徐々に黒く染められて行く
BLACK「やめろ!やめるんだ!」
ゴラド「黙っていろ」
クウガを見据え、ジッとその変化を見つめるゴラド
クウガ「あぁ!!・・・・・・う、ウアアアアアアア!!」
叫びが響いた瞬間、纏う霧が稲妻を発しクウガに吸収される
ゴラド「・・・・・・」
クウガ「・・・・・・」
そこに立つのは姿の変わったクウガ、肉体は生物的になり、手足に突起が生えている、黒を基調としたボディに金のラインが入っている、角は四本になり、アークルも黒い、そして、その瞳は雄介の憎しみを現す様に黒く、深く沈んでいた
BLACK「そんな・・・・・・五代君!」
クウガから感じる憎しみにBLACKは名を呼ぶ、だが自分を見もしないクウガにその心は絶望に変わる
ゴラド「・・・・・・来い」
クウガ「・・・・・・」
クウガが手をかざすとゴラドの体は燃え上がる
ゴラド「ダグバに効かない事が俺に効く訳があるまい」
炎を消し、クウガに話すゴラド
クウガ「・・・・・・」
BLACK「うわっ!?」
衝撃がBLACKを襲い、BLACKは弾き飛ばされる
ゴラド「わからないのか?そんな物では俺は倒せん」
衝撃波を自身の衝撃波で打ち消したゴラドはクウガに語る、しかしクウガに反応は無い
ゴラド「・・・・・・自我すら消したのか、ただの戦闘生物に成り果ててまで俺を倒したいか・・・・・・」
歩み寄るクウガに落胆の混じる口調で話す
ゴラド「それでは仮に俺を倒してもお前がリントを殺すだけだ・・・・・・ふっ、どちらにしろリントは死ぬ、これはこれで望む所だ」
目前に迫るクウガに苦笑したゴラドは体に力を込める、久しく本気を出していなかったゴラドの感情は昂って行く
ゴラド「フハハハハ!!・・・・・・行くぞぉ!」
放った拳に合わせクウガも拳を放つ、拳が相打ち、互いの体が衝撃で飛ぶ
クウガ「・・・・・・」
何も話さず、無言で攻撃するクウガ
ゴラド「オオオォ!!」
咆哮を上げ、猛る言葉で攻撃するゴラド
互いが互いを打ち、血が飛散する、飛び散る血にも、肉体のダメージも気にせず打ち合う二体の魔物、幾度となく殴りあった末、軍配が上がったのは白い魔物
ゴラド「・・・・・・自我なくして俺には勝てん」
クウガ「・・・・・・」
膝をつくクウガにゴラドが見下ろしながら話す
ゴラド(興が醒めた、やはり戦闘生物では力を持とうがこれが限界か・・・・・・)
クウガ「・・・・・・」
立ち上がり際にゴラドに拳を打ち出すクウガ
ゴラド「・・・・・・」
避けたゴラドに拳を打たれ、クウガは血を散らしながら大きく後退する
ゴラド「楽しめた、これ以上は期待出来まい・・・・・・」
腕に力を込める、腕に異様なエネルギーが集まり黒く燃え上がる
BLACK「クッ・・・・・・五代君・・・・・・」
戻ったBLACKはよろめきながら二体を見て呟く
ゴラド「・・・・・・?」
構えたゴラドはクウガの様子を見て動きを止める
クウガ「ガ・・・・・・ウ・・・ア・・・・・・」
呻く様な声を出すクウガ
BLACK「あ、あれは・・・・・・」
ゴラドとBLACKが見たもの、それはクウガの黒い瞳が呻き声と共に赤に変わり、黒に戻る様子
ゴラド「・・・・・・」
その様子を興味深く見つめるゴラド
BLACK「そうか・・・・・・五代君、苦しいのか・・・・・・今助ける!」
よろめくBLACKは体に力を込め、クウガに叫ぶ
BLACK「キングストーンフラッシュ!!」
BLACKのベルトから放たれる光、光はクウガに与えられる、光の中で苦しみもがくクウガ、両手をつき、悶える
BLACK「頑張れ!憎しみを吐き出すんだ!」
光を放ち続けるBLACK、苦しむクウガはやがてその動き止める、その瞬間、クウガのアマダムが光を放ち、キングストーンと共鳴しさらに強い光になる、クウガの体から黒い何かが出現し、空に消える
BLACK「・・・・・・」
クウガ「・・・・・・南さん、ありがとうございます、心配かけました」
立ち上がるクウガの声、その声はいつもより力強く、その体は傷付きながらも先程より力に溢れていた、そして、その瞳は赤く輝き、憎しみに打ち勝った事を示していた
BLACK「大丈夫なんだな?」
クウガ「はい!やりましょう!南さん!」
力強く答えるクウガにBLACKも頷く
ゴラド「取り戻したか」
自我を取り戻したクウガを見つめるゴラド、その表情は変わらないが言葉には嬉しさが出ている、真の力を出した相手と戦える喜びをゴラドは感じていた
聖なる泉枯れ果てし時 凄まじき戦士雷の如く出で 太陽は闇に葬られん
憎しみの中、残った一握りの清き心は太陽の輝きに救い出される
友の苦しみを解放した黒陽は、再び現れた伝説と共に敵の眼前に立つ
黒陽と伝説、戦いの終結は近い
ゴラドはコモドオオトカゲのグロンギです、別名コモドドラゴンと言われています。
ゴラドはダグバと同等の力を持ち、ザギバスゲゲル関係無しの戦いを行った宿敵関係、グロンギの王に興味は無く、ゲゲルもほとんど行っていない為、階級はズのまま、ゲゲルをしなかったのは面倒な事をせずリントを殺したかったから、同族の事は好きである。
こんな感じの設定です。