雄介「いて・・・」
城南大学へと向かう雄介のバイクがふらつく、ベベビとの戦いに勝利した雄介だかダメージは少ないものでは無かった
雄介「桜子さん・・・」
雄介は体の痛みを堪え、アクセルを更に回した
城南大学・考古学研究室
桜子「うーん・・・専門用語がわからないのが辛いなぁ・・・南さんならわかるかな」
難しい顔で唸る桜子、ゴルゴムの資料を見ていた桜子は専門用語の多さに解読は困難を極めていた
桜子「あっ!」
何かに気付く桜子
桜子「そうだ!確か白竹教授の所に似た資料があったんだ!」
言葉と共に立ち上がる桜子、荷物を纏め研究室を後にする
桜子が研究室を後にし、暫く経った研究室のドアがノックされる
事務員「面会です、教授、沢渡さん・・・あれ、誰もいない、外出中みたいです、どうします?ここで待ちますか?」
ドアの開けた先で事務員が壁に隠れる同行者に尋ねる
グルイ「そうですか、では失礼して待たせて頂きます」
研究室に入る人の皮を被る魔物、ドアを閉め、残された魔物は静かに行動を開始した
光太郎は一条と行動を共にしていた、連絡手段の無い光太郎は一条と行動する事にしていた
一条「何か進展はあったか?」
無線越しに一条は捜査本部に連絡を取る
無線「有力な情報は得られていません、引き続き調査を続けてください」
無線を切る一条、側の刑事達と話をし、光太郎の元へやって来る
光太郎「情報はありませんか?」
一条「えぇ、今は情報が無いので南さんと交戦したグロンギの居た廃工場の周辺を捜索しようと思っています」
光太郎「わかりました、僕も同行します」
一条「申し訳ない、お願いします」
一条達と共に光太郎は街を後にした
桜子は同じ大学内にある白竹教授の研究室を訪ねていた
桜子「教授が以前見せてくれた資料を拝見したいのですが」
白竹「資料?何の資料かね?」
桜子「確か・・・生物学の資料でした、生物学の他に変な組織の事を書いていた物です」
白竹「あぁ・・・黒松君の研究資料か、少し待ちなさい」
白竹は桜子に待つよう言い、棚を探す
白竹「あった、これだろう?」
取り出したファイルを桜子に差し出す、黒松と書かれたファイルを受け取る桜子
桜子「これです、教授、この資料少しお借りしてもよろしいですか?」
白竹「構わないが、用が済んだら返してくれよ?それは友人の物だから」
桜子「わかりました、ありがとうございます」
礼を言って白竹の研究室から出る桜子、歩きながら昼食がまだだと気付き、食堂へ入っていった
とある民家のガレージ
光の入らぬ暗いガレージ、静寂が支配するガレージが突然破られる
ガラガラと音を立てガレージのシャッターが開く
シャッターを開けたのは男、ガレージの持ち主なのだろう、男は物言わずガレージの電気を点け、奥に進む、ガレージの中は車が二台と数台のバイクがあった、車は何処にでもある乗用車だったが、バイクはすべてチェーンされた後があり、外装も凝っている
男は車とバイクの間を抜け、一番奥にある物の前で止まる
その物にはシートがかけられ中身がわからない、男はシートを引っ張り、その物を露にする
男はその物を見て小さく呟く
男?「まさかまたこれを使う日が来るとはな・・・」
昼食を済ませた桜子は研究室に戻る、ドアの前で人の気配を感じた桜子はふっと笑顔を作りドアを開ける
桜子「五代君帰ってたんだ」
ドアを開けながら話す桜子、だが研究室に居たのは望んだ人物ではなく、初めて見る女性だった
桜子「あっ!すいません、知り合いと勘違いしてしまって・・・見学ですか?」
グルイ「こちらこそ勝手に入ってしまってすいません・・・えぇ、来年入学する予定の者です、考古学に興味があるので入学の際の下見に来たんです」
お互いに謝る二人、見学者の言葉に桜子は胸のプレートを見る、見学者は事務所で書類に記載し、見学者用のプレートを貰う決まりになっている、桜子はプレートに書かれる名前を見ていた
桜子「鷲宮さん・・・ね、どんな事に興味があるの?」
鷲宮と書かれたプレートを見て質問をする桜子、鷲宮と呼ばれる女性は少し考えた素振りを見せ
鷲宮「遺跡なんかも好きなんですが、今は古い歴史等を調べています、中でも本当かわからない様なオカルト的な物なんか面白くて好きです、ゲルダム団やガランダー帝国みたいな」
桜子「そうなんですか!私も今、ゴルゴムって暗黒結社について調べてるんですよ、全然進展してないですけど・・・」
そう言って苦笑する桜子を見てグルイは考える
グルイ(ならこいつの記憶を読む必要は無いか・・・ゴルゴムと王の石の情報を得たら立ち去るか・・・)
鷲宮「暗黒結社・・・ですか?面白そうですね!私も見せて貰って構いませんか?」
グルイは鷲宮と言う女を演じ、笑顔を作った
雄介「もう少しだ」
城南大学まで目前となった雄介、信号で止まり、遠目に見える大学に思わず声が出る
歩行者信号が点滅し、赤に変わると告げているのを見て雄介はニュートラルから1速へギアを入れる
雄介「ん?」
ギアを入れた雄介は気になるものを見つける、歩道の脇で泣いている女の子を
雄介「あー・・・・・・良し!」
バイクを道路の端に寄せ、女の子へ駆け寄る
雄介はすぐにでも桜子の元に行きたかったが目の前で泣いている女の子を放っておけなかった、女の子をあやし、手を繋ぎ、雄介は辺りを回った
桜子「それで、このキングストーンって言う石が・・・」
鷲宮に説明をする桜子だが、桜子は違和感を感じていた
桜子(聞いてないし・・・さっきからゴルゴムの活動記録とかしか見てないし、それに何か変な感じが・・・)
桜子の説明を無視し資料を読みふける鷲宮を見て桜子は不安にも似た違和感を感じる
桜子(まぁ敵意は無いみたいだし、まっいっか、それより私も調べなきゃ)
桜子「ちょっと前ごめんね」
読みふける鷲宮の前にある本立てから以前、グロンギについて書き出したノートを取る、ノートを取った拍子に隣り合うアルバムが落ち、鷲宮の前で広がる
桜子「あ、ごめん」
落ちたアルバムを取ろうとした桜子は鷲宮の言葉で動きを止める
鷲宮「ダグバ・・・?」
鷲宮の前に広げられたのは未確認生命体の事件の際の遺跡で撮った写真が納められたアルバムだった、開かれたアルバムにのっていた写真は、4本角の戦士・クウガの禁忌の姿のリント文字、元々はグロンギ文字でダグバを表す文字をクウガを表す為にリント文字に変換した物、そのため形状が似ている文字だ
桜子「えっ・・・?」
桜子は驚きを隠せない、世間には知られていないリント文字を意味は違えど即答できる一般人が居るはずがないと
鷲宮は呟いた後、アルバムをどけ桜子をチラリと見る、だが視線を再び資料にすぐ戻した
桜子(ま、まさか・・・)
桜子は研究室を出ようとする、だが動揺を隠せず、少し慌て気味に研究室を出た、研究室から出る桜子をまたチラリと見る鷲宮
桜子「はぁ・・・はぁ・・・」
廊下に出た桜子は恐怖で息切れしている、慌てて携帯電話を取り出し連絡を入れる
桜子「あ、一条さんですか?い、今多分私の研究室にグロンギが来ています!」
一条達と共に廃工場に来ていた光太郎は周辺を捜索するもこれと言った成果は見つけだせれていなかった、強いて挙げれば光太郎と交戦したグロンギと思われる者が休んだらしき跡を近くの森の中で見つけたくらいだ
一条「これ以上は特に無さそうだな・・・」
休んだ跡の周辺を捜索しながら一条は言う
光太郎「そうですね、では僕は五代君の所に戻ります、五代君、怪我してるので少し心配なので」
一条「わかりました、我々も引き上げるとします」
二人が森の中を出て廃工場に戻った時にその携帯電話は鳴った
一条「沢渡さんか・・・はい、もしもし一条です・・・なんだって!?何故グロンギとわかるんです?・・・碑文を読めた!?・・・えぇ、すぐ応援を寄越します!沢渡さんはすぐ逃げてください!」
一条の慌てよう、会話の端に出るグロンギの単語に危機を感じた光太郎は一条に詰め寄る
光太郎「一条さん、貸してください!・・・沢渡さんですか?南です、そちらに五代君が向かっています、もう着く筈です・・・僕もすぐ向かいます・・・えぇ・・・早く避難してください・・・気をつけて・・・」
光太郎「すいません、先に向かいます!」
携帯電話を切った光太郎は一条に携帯電話を渡しながら焦りを見せ話す
一条「お願いします、我々もすぐ向かいます!」
話終えるや否や光太郎はバイクへ走った、一条も無線で指示を飛ばした
桜子「はぁ・・・」
電話を終えた桜子は息を吐き心を落ち着かせる
桜子(逃げなきゃ・・・)
桜子が走ろうと身を前に出そうとしたその時
ガチャ・・・
研究室のドアがゆっくりと開いた
方唾を飲み込む桜子はドアを注視する
ドアからゆっくりと出てきたのは鷲宮、その目は桜子を見下し、睨み付ける
桜子「ひっ!?」
鷲宮の刺すような視線に恐怖を感じたじろぐ桜子
鷲宮「お前を殺すつもりは無かった、だが邪魔をするなら話は別だ・・・」
鷲宮の低く冷たい声に桜子の恐怖は増す、鷲宮が一歩踏み出した瞬間、弾ける様に走り出す桜子
階段を下り、出口に向かって走る、出口が目の前に迫ったその時、出口の先に何かが落ちる
桜子「あ・・・うそ・・・」
出口の先に落ちてきたのは鷲宮だった、桜子を冷たく見据えながら入ってくる
歩きながら鷲宮は両手を広げ力を込める、鷲宮の体が変化し異形の怪物となった
桜子「う・・・あ・・・」
声にならぬ声を出し、再び階段に走る桜子、階段を登ろうとする足に激痛が走る
桜子「いたっ・・・痛い!」
転んだ桜子は自分の足を確認する、右足に鳥の羽が深々と刺さっており血を流していた
グルイ「逃げると苦しむ事になる、楽に殺してやるから動くな・・・」
迫るグルイの言葉は桜子にはもはや聞こえていない、階段の手すりに捕まり力無く逃げる桜子、グルイが羽を一枚ちぎり構えた
雄介「桜子さん!」
雄介の声が建物に響いた、グルイは雄介の声を聞いた瞬間、振り向き様に手に持つ羽を雄介に投げつける
雄介「わっ!?」
咄嗟に避けた雄介に声が届く
桜子「五代君!」
桜子の声を受けて走り出す雄介、グルイへ飛び掛かり際に叫ぶ
雄介「変身!!」
クウガに変身し、グルイに掴み掛かる、揉み合いの末グルイを窓に投げた、窓を破壊し投げ出されるグルイをクウガが追う、外に出た二人は互いに牽制しあうように睨み合う
学生「うっお!?か、怪物だー!!」
通りかかる学生がクウガとグルイを見つけ逃げた
クウガ(こいつを抑えとかないと・・・)
今の学生が怪物の事を伝えるだろう、避難が終わるまで倒す事は出来ないし無闇に暴れさす事も出来ない、クウガは今、維持の戦いを強いられていた
グルイ「お前はリントの記憶にあったな・・・4号か」
クウガ「こいつも喋れるのか!?お前達の目的は何だ!また人殺しのゲームか!」
グルイ「ゲーム・・・?あぁゲゲルの事か、安心しろ我等はゲゲルに興味は無い、いや・・・これでは心配しろか・・・フフフ」
グルイ「我等の目的は王の石を手にする事だ、邪魔をするなら殺す!」
グルイは殺意と共に羽をクウガに飛ばす、回転し避けるクウガ
クウガ「ぐっ・・・!?」
避けきれず腕に羽が突き刺さる
クウガ「クソッ!」
刺さった羽を引き抜き、クウガはグルイに向かい走る
殴りかかるクウガの拳を避け、クウガを殴る、受け止めるクウガはグルイの腕の力に押され膝をつく、その態勢のクウガに膝蹴りを食らわせ、掴まれていない腕でクウガを殴り飛ばす
クウガ「がっ・・・!?」
吹き飛ぶクウガを見てグルイは手の感触を感じながらグルイはクウガに話す
グルイ「お前・・・手負いだな?誰かとやりあった後か・・・ジザイかベベビか・・・」
クウガの体捌きや拳の感触で感じるグルイ、クウガも戦い始めて数分にも関わらず既に肩で息をしている
グルイ「お前が生きているということは、どちらか死んだか・・・ベベビなら良いんだがな・・・」
クウガ「はぁ・・・はぁ・・・クッ!?」
肩で息をするクウガは間合いを保ちつつ回復につとめる
グルイ「お前はリントを守る戦士と言った所か、お前は我等の障害になりそうだな!」
グルイ(殺すなら手負いの今か)
グルイは腕に力を込める、腕に生えている羽が伸びる
グルイ「ハッ!」
腕を大きくクウガに向け振る、腕から大量の羽が飛びクウガを襲う
クウガ「うがっ!?」
クウガを大量の羽が突き刺さる、激痛に倒れるクウガ
クウガ「ぐっ・・・うぅ・・・」
桜子「五代君・・・」
必死に立ち上がるクウガを壊れた窓から見ている桜子は不安そうに呟く
クウガ「はぁ・・・はぁ・・・超変身!!」
立ち上がるクウガは体を変化させ、タイタンフォームになる
グルイ「ふっ!」
再び放った羽がクウガを襲うが鎧に弾かれ落ちる
クウガ「ぐあっ!?」
鎧のない部分に羽が刺さり激痛が襲う
グルイ(そろそろか・・・何やら妙な事をしたが限界だな)
グルイが手に力を込めると爪が大きく鋭く伸びる、クウガへ歩み寄るグルイ
クウガ「ふぅ・・・ふっ・・・はああぁ!」
クウガの叫びと共に体に電流が走りながら変化する、ライジングマイティとなったクウガはグルイに飛び出し拳を打ち込む
グルイ「ぐう!?」
よろめくグルイにクウガは休まず攻撃を仕掛ける、拳が腹を打ち、蹴撃が腕を打つ、怒濤の攻撃に反撃出来ないグルイ
クウガ「はぁ!」
小さく跳躍したクウガの飛び蹴りがグルイの延髄を打ち、グルイは大きく後退する
クウガ「はっ!」
クウガは構え、足に力を込める、グルイに向かい走り出し跳ぶ、空中で回転し足を突き出す
クウガ「おりゃあ!」
クウガの叫びと共に渾身の飛び蹴りがグルイに当たる、だが当たる直前にアマダムが輝き、金から赤に戻っていた
グルイ「ぐがう・・・!?」
蹴りを受けて吹き飛ぶグルイ、体に紋章が浮かび苦しむグルイ
グルイ「はぁぁぁ!」
グルイが体に力を込めると紋章は消える、だがグルイはよろめき、ふらついている
グルイ「くっ・・・リントめ・・・」
グルイの健在を見てクウガは再び構えを取る
グルイ(手負いと侮り過ぎたか!?ここは・・・)
グルイは背に力を込める、背中から巨大な羽が現れ、グルイは飛んだ
凄まじい速さで空へ駆けて行くグルイはすぐに見えなくなり、静寂が残った
桜子「五代君!」
桜子が足を引きずりながらクウガに駆け寄る
構えを解いたクウガは桜子を見て変身を解く
雄介「遅くなってごめん」
桜子「ううん、ありがとう」
雄介「ちょっと来る時に女の子が迷子になっててさ、それで来るの遅れちゃったんだ」
桜子「そっか、五代君らしいね、うん!間に合ったから許す!」
雄介は桜子の笑顔を見た後、力無くその場に倒れた
桜子「ちょっと!?五代君!?」
慌てて雄介を抱き抱える桜子、雄介の体から大量の血が出ているのを視認する
桜子「うそっ!?五代君!しっかりして」
桜子の言葉は近付くサイレンの音で消されていった
前回に続きクウガ活躍です。
全く関係ありませんが、BLACKとクウガならBLACKの方が好きです、てつを最高です。