およそ一時間後。
蝶屋敷を後にし、家へ向かっている間、俺はカナヲとの買い物のことを考えていた。
「三日後かぁ……」
そう呟くと同時に、待ち遠しいような気持ちと不安が入り混じったような感情が胸の内に押し寄せてきた。
三日。
ただただその日を待つには長すぎるけれど、十全な準備をするにはあまりにも短いという絶妙な期間。
初めてカナヲと遊びに行くわけだし、できればかっこ悪い姿は見せたくないけど、今まで女の子と遊びに行ったことなんてないから、こういう時にどういう準備をすればいいのか分からないんだよなぁ。恋愛経験豊富な人に相談できればいいんだけど、そう都合よくそんな人に会えるわけないし……。うーん、どうしよう?
「とりあえず、自分の頭で考えられるだけ考えてみよう」
人を頼ることは大事なことだと思うけれど、だからといって、最初から全て他人任せにしていたら成長できるものもできないし。誰かに相談するのは、自分一人で考えても結論を出せなかったところだけにしよう。
そう決めた後、俺は当日の流れを想像してみた。
えっと、当日の流れとしては、まず最初にカナヲを迎えに蝶屋敷へ行って、そこから一緒に街に移動して、祝言に必要な物の買い出しに行くっていう感じだよな? こう考えると、特に醜態を晒すような場面はない気がするけど……。あ、でも、俺もカナヲも目が悪いことを考えると、事前に街に下見に行って、どこに何の店があるのかは確認しておいた方がいいかもしれないな。二人で街に行ってから延々右往左往するようなことは避けたいし。
「よし、そうと決まれば街に行ってみよう」
そう結論付け、約一時間ほど歩くと、蝶屋敷から一番近い場所にある街に到着した。
この街は浅草のように洋風の建物が多く立ち並んでいて、人通りもかなり多く、街全体に活気が満ちている。浅草や遊郭で、こういう煌びやかな都会の風景には慣れたつもりだったけれど、久しぶりなせいか、居心地の悪さを感じずにはいられなかった。
「相変わらず都会は凄いなぁ……」
威圧感すら感じる高い建物、ここで買えない物なんてないんじゃないかと思うくらい充実したお店の数、そして、道を埋め尽くさんばかりに存在している人々。
さっきはあまり深く考えてなかったけれど、これは下見に来て正解だったな。これだけ人が多いと、目が見えていたとしても、店を探すだけで一苦労だっただろうし。それに、都会はいろんな匂いが混じっているせいで、いつもみたいに匂いで探すのが難しそうだからなぁ。今日中に街全体をうろついて、どこに何があるのか覚えておくとしよう。
しばしの間、街の中をうろついていると、少し離れたところに見覚えのある姿を見つけた。
遠くからでも一般人ではないと分かる六尺ほどの大きな体に、特徴的な白い髪、そして、宝石の付いた派手な眼帯。
こんな奇抜な恰好をしている人は一人しかいない。
俺が見つけたのは、元音柱の宇随さんだった。
「宇随さん、お久しぶりです!」
大きな声で呼びかけながら近づいていくと、宇随さんはそこで初めて俺の存在に気付いたのか、大きく目を見開いた。
「おぉおぉ! 誰かと思ったら、竈門じゃねぇか! 久しいな。元気にしてたか?」
「はい! 宇随さんも元気そうですね!」
「ああ。毎日、女房からもガキ共からも元気をもらってるからな」
そう言って、晴れやかな笑顔を見せる宇随さん。
その発言を聞いて、いつもなら一緒にいるはずの人達がいないことに気が付いた。
「あれ? そういえば、雛鶴さん達の姿が見えませんけど、今日はお一人なんですか?」
「いいや、あいつらも来てるぜ。今は、祝言の時にガキ共に着せる服を買いに行ってる」
「あ、そうだったんですね。宇随さんは一緒に行かなくてもいいんですか?」
「ああ。最初は付いていってたんだがな。あいつらが『今回の主役は私達じゃないんですから、地味な恰好の方がいいですって!』だとか『この年齢の子供に派手な格好をさせるのはちょっと……』だとか文句言うもんだから、あいつらに任せることにしたんだよ」
「な、なるほど……」
それ以上何も言わず、口を閉ざす俺。
宇随さんの味方をしたいという気持ちはあるけれど、言ってることは雛鶴さん達の方が正しい気がするからなぁ。そもそも部外者の俺が口を出すようなことでもないし、ここは何も言わないのが正解だろう。
「それはそうと、お前の方こそどうしたんだ? いつもはこんなところに来ねぇだろ」
「あ、俺は三日後にカナヲと買い物に行くことになったので、今日はその下見に来たんです」
「へぇ! そうかいそうかい! ようやくお前にもそういう話が出てきたか!」
「え!? い、いや、買い物に行くだけですよ!?」
「無粋なこと言うなっての。お前もあいつも、そういう気持ちが一切ないってわけじゃねぇんだろ?」
「うっ……。それはまぁ、そうなんですけど……」
「んだよ? 何か悩んでることでもあるのか?」
「それは、その……はい。実は、カナヲとのことで色々悩んでいまして……」
「そういう話なら派手に任せておけ。俺は女房が三人いるし、人生経験も豊富だからな。お前の悩みくらい派手に解決してやる」
びしっと自信満々に自分の顔を指差す宇随さん。
実際、俺の知る限り、宇随さん以上に恋愛のことで頼りになる人は思い浮かばないし、ここはありがたくお言葉に甘えさせてもらうとしよう。
俺は「ありがとうございます」とお礼を言った後、相談する内容について考え始めた。
いくら宇随さんと言えど、いきなり寿命の話とかそういう重い話をすると困惑しちゃうだろうし、まずはカナヲと遊びに行く時のことを相談してみるとしよう。
「あの、俺は女の子と二人で遊びに行った経験がないんですけど、こういう時ってどういう準備をしたらいいのか分かりますか? とりあえず、道に迷わないように街の下見には来たんですけど、それ以外に何をしたらいいのか分からなくて……」
「なるほどね。まっ、基本的なことではあるが、身だしなみに気を遣うのは必須だろうな」
「身だしなみ……。宇随さんみたいに派手な服装で行った方がいいってことですか?」
「馬鹿、違ぇよ! お前みたいな地味なやつが派手な服着てても気持ち悪いだけだろうが!」
「え!? 気持ち悪いですか!?」
「当たりめぇだろ! 冨岡が派手な服着てるようなもんだぞ!?」
「義勇さんが派手な服……」
そう呟くと同時に、自然と想像してしまった。
宇随さんのように、宝石や金属の装飾品を身にまとう義勇さん。
……うん。確かに、気味が悪いかもしれない。義勇さんには申し訳ないけれど、あまりにも似合わなさすぎる。
「人間には向き不向きってもんがあるからな。服装はそいつに似合ってりゃ、それでいいんだよ。身だしなみってのはそういうことじゃなくて、風呂に入って体を綺麗にするとか、洗濯して清潔な服を着ていくとか、そういうことだ」
「なるほど……。他には何か気を付けておくべきことはありますか?」
「あとはまぁ、金を多めに持って行くとか、遅刻しねぇとかそういう基本的なことだけだな」
「え!? それだけですか!?」
「ああ。細けぇことを言うこともできなくはねぇが、人の好みは十人十色だからな。一般論を伝えたところで、それがあいつの好みにあてはまるかどうかは分からねぇ。戦闘だって、指南書通りにやっても上手くいかねぇだろ?」
「それはそうですけど……。でも、それならどうすればいいんですか?」
「別に難しく考える必要はねぇよ。戦う時、お前は相手をよく見て戦ってただろ? それと同じだ。あいつのことをよく見て、あいつが困らないように、あるいは、あいつが喜ぶように行動すりゃいい。そうすりゃ、上手くいくさ」
そう言って、ぽんっと俺の頭に手を置く宇随さん。
なるほど。要するに、相手のことを思い遣ればいいってことか。そう言われると、上手くやれそうな気がしてきた。
「それで? 他には何を悩んでるんだ?」
他にも悩みがあるなんて一言も言っていないのに、見透かしたように言う宇随さん。
俺はすーっと息を吸い込んだ後、宇随さんに一番の悩みを打ち明けることにした。
「あの、実は――」
そう切り出した瞬間。
「あ、炭治郎!」
「炭治郎くんもここに来てたんですねー!」
「久しぶりね、炭治郎くん」
唐突に、横の方から聞こえてくる聞き覚えのある声。
声の方に目を向けると、まきをさん、須磨さん、雛鶴さんがこちらに歩いてきていた。
「あ、お久しぶりです。お元気でしたか?」
「ええ、元気よ。この子もね」
そう言いながら、背中の方に優しく目線を向ける雛鶴さん。
視線の先を追うと、少し前に見た時よりも随分大きくなった雛鶴さんの子供の姿があった。
「わぁ! 前に会った時よりも凄く大きくなってますね!」
「でしょう? 多分、天元様に似たんだと思うわ」
「そうかもしれませんね。顔立ちは雛鶴さんに似ている気がします」
「ふふっ、ありがとね」
そう言って、にこっと微笑む雛鶴さん。
そんな会話を交わしていると、須磨さんが俺の肩をとんとんと叩いた。
「よかったら、抱っこしてみますか?」
「え? いいんですか?」
「はい! たまには私達以外の人とも触れ合った方がこの子にとってもいいと思いますし!」
そう言って、俺の方に自分の子供を差し出してくる須磨さん。
須磨さんの子供を大切に受け取ると、須磨さんの子供は俺のことなんて覚えていないはずなのに、俺に怯えたりせず、きゃっきゃっと嬉しそうに笑いだした。
その太陽のような笑顔を見るだけで、心の中が洗われるような気分になる。
「子供の笑顔は本当に癒されますねぇ」
「でしょー? 子供はいいですよー! この子がいれば、天元様が一緒にいない時でも寂しくありませんし!」
「………………え?」
「? どうかしましたか?」
「あ、いや、なんていうか……子供がいたら、宇随さんがいなくても寂しくないんですか?」
「はい! もちろん、天元様が一緒にいてくれるのが一番ですけどね!」
にこにこと笑う須磨さんの言葉を聞いた瞬間、父さんが死んだ後、家族七人で暮らしていた頃の記憶が蘇ってきた。
家族が多かったため、経済的には決して楽ではなかったけれど、賑やかで幸せだった日々。
今まではあまり深く考えてこなかったけれど、病弱だった父さんが子供をいっぱい作ったのは、自分が死んだ後、母さんに寂しい思いをさせたくなかったからなんじゃないだろうか? もちろん、これはあくまでも俺の予想だから、実際のところは分からないけれど。一つ言えることは、俺の覚えている限り、母さんが寂しそうにしていた記憶はないということだ。
「……カナヲはどうなんだろう?」
ぽつりと、口から声が零れる。
子供がいっぱいいれば、俺が死んだ後も寂しくならないかな? 子育てを一人でしないといけなくなってしまうけれど、それでも辛くないだろうか? 輝利哉くんから目玉が飛び出そうになるくらいの大金を貰っているから、金銭的には不自由しないとは思うけれど……。幸せになって欲しいなぁ……。
そんなことを思っていると、須磨さんが興味深そうに問いかけてきた。
「炭治郎くんは子供を作る予定はないんですか?」
「ぶっ!」
あまりにも唐突な発言に思わず吹き出すと、まきをさんがパァンと須磨さんの頬を叩いた。
「子供になんてこと聞いてんだ、あんたは!」
「いやぁっ! まきをさんがぶったぁっ! 天元様、今の見ました!?」
「いや、ちょっと見てなかったわ……」
「このボンクラ!」
気まずそうに視線を逸らす宇随さんに対して、子が親に泣きつくように抱きつく須磨さん。
一見、須磨さんが虐げられているようにも見えるけれど、須磨さんから不満の匂いはせず、幸せそうな匂いを醸し出している。
多分、まきをさんのことをちゃんと家族だと思えているんだろうな。そうじゃなかったら、奥さん同士での揉め事なんて、こんな兄弟喧嘩みたいな感じじゃなくて、もっとどろどろしたものになるだろうし。改めて思うけれど、奥さんが三人いても、ちゃんと家族として成り立たせている宇随さんは凄いと思う。
そう思っていると、宇随さんが三人に向かって声をかけた。
「雛鶴、まきを、須磨。悪いが、お前らは先に戻っててくれるか? 俺はもう少しこいつと話してから戻る」
宇随さんが淡々と必要最低限のことだけを告げると、三人はそれだけで何か事情があることを察したらしく、こくりと頷き、その場から立ち去った。
しまった、せっかくの家族団欒に水を差しちゃったな……。
「すみません、宇随さん。せっかく家族で買い物に来ていたのに……」
「んなこと気にすんな。それよりも本当の悩みをとっとと話せ。お前が悩んでるのは、あの程度のことじゃねぇんだろ?」
邪魔されただなんて微塵も思っていないのか、優しい声音で話を促す宇随さん。
俺はすーっと息を吸い込み、宇随さんに悩みを打ち明けた。
「あの、さっきはああ言いましたけど、本音を言うと、俺はカナヲと結婚して、子供を作って、宇随さん達みたいに幸せな家庭を築きたいと思っているんです。ただ、痣の寿命のことがあるから、どうしても『俺はもうすぐ死ぬし、死んだ後に寂しい思いをさせてしまうこととか、子育てを一人でしないといけなくなることを考えると、俺以外の人と結婚した方が幸せになれるんじゃないか?』って思ってしまって……。俺、どうしたらいいと思いますか?」
救いを求めるように宇随さんの顔に視線を向ける。
宇随さんは気持ち悪い物を見るような目で俺のことを見ていた。
「えっ!? あれっ!? 俺、何か変なこと言ってますか!?」
「言ってるね。むしろ変なことしか言ってねぇ」
宇随さんは心底呆れたようにそう言った後、ぼりぼりと頭を掻いた。
「地味に色々ぐだぐだ言っていたが、結局のところ、お前はあいつのことが好きで、あいつはお前のことが好きなんだろ? なら、迷わずに結婚すりゃいいじゃねぇか」
「え!? いや、でも、カナヲのことを考えると、それは無責任じゃありませんか?」
「無責任? はっ、無責任ねぇ。じゃあ、聞くが、竈門。俺はよく知らねぇから教えて欲しいんだが、お前の言う『俺以外の人』ってのはあいつのことを幸せにしてくれんのか?」
「……え? いや、それは……」
「分からねぇよな。そりゃそうだ。顔も名前も知らねぇやつのことなんか分かるわけがねぇ。もしかしたら、稼ぎも子育ても女房に任せるようなクソ野郎かもしれねぇし、女房や子供に手をあげるようなクズかもしれねぇ。それでも、お前は『俺以外の人』なんていう顔も名前も知らないやつにあいつを託すんだな?」
「……っ!」
痛いところを突かれ、思わず唇を噛みしめる。
確かに、言われてみたらその通りだ。カナヲのためだなんだと言っているけれど、結局のところ、俺がしようとしていることは、自信が無いからって見知らぬ誰かに丸投げして逃げようとしているだけ。これを無責任と言わずに何と言うのだろうか?
「でも……なら、どうすればいいんですか?」
「バァカ。んなもん考えるまでもねぇだろ。お前が、お前自身の手で、あいつを幸せにしてやりゃいいだけだろうが」
「俺が幸せに、って……。そりゃ、できることならそうしたいですけど、でも、俺にはそのための時間が……」
「ぬるい。ぬるいねぇ。体が衰えるついでに、心まで衰えちまったのか?」
冷たく、吐き捨てるようにそう言った後、宇随さんは俺の顔をびしっと指さしてきた。
「結局のところ、お前に足りないのは時間じゃなくて『好きな人を絶対に幸せにする』っていう覚悟が足りねぇんだよ」
「覚悟、ですか」
「ああ。思い出してみろ。鬼にされた竈門禰豆子を人間に戻すと決めた時、お前はできるかどうか迷ったか? 家族の仇を討つために鬼舞辻無惨を倒すと決めた時、お前はそんな風に自分にはできないからって諦めたか?」
「それは……」
迷わなかった。
諦めなかった。
だからこそ、成し遂げることができた。
「何事にも言えることだが、何が正しくて何が間違ってるかなんて、俺達人間には分かりゃしねぇんだよ。俺達にできることは、自分が選んだ道が正しかったんだと証明するために努力することだけだ。俺以外の人と結婚した方が幸せになれるかもしれない? なら『俺を選んでよかった』って思わせるくらい幸せにしてやりゃあいいだけだろ。死んだ後に寂しい思いをさせてしまうかもしれない? なら、寂しくならないように子供をいっぱい残してやりゃあいい。子育てを一人でしないといけなくなる? 一人じゃねぇ。お前には託せる仲間がいるだろうが」
そうだ、どうして忘れていたんだろう?
一人じゃない。禰豆子も善逸も伊之助もいる。
アオイさんもきよちゃんもなほちゃんもすみちゃんもいる。
鬼殺隊のみんなだっている。
顔も名前も知らない『俺以外の誰か』になんて託す気にはなれないけれど、みんなになら安心して託すことができる。
「いいか、竈門。お前はすっかり自信を失ってるみたいだからはっきり言ってやるが、お前はすげぇやつなんだ。千年間、誰も討つことができなかった鬼舞辻無惨を討った。一度鬼になった人間を元に戻す術なんてなかったのに、妹を人間に戻してみせた。そんなお前に、女一人幸せにする程度のことができねぇわけねぇだろうが」
「宇随さん……」
「お前が死んだ後のことは心配するな。あいつは嫌がるかもしれねぇが、俺が責任持って派手に面倒見てやる」
「え? いや、でも、宇随さんには奥さんとお子さんが既に三人ずついますよね? そこにさらに人が増えるのは、さすがに厳しいんじゃ……」
「あぁ? 馬鹿野郎、俺を誰だと思ってやがる。元忍にして、元音柱の宇随天元様だぞ? そのくらいできねぇわけがねぇだろ」
「いや、でも、無理はしない方が……」
「いいや、楽勝だね! 何なら、竈門禰豆子も一緒に面倒見れるわ! だから――」
宇随さんはそこで言葉を止め、はっきりと言った。
「だから、お前は安心して幸せになれる道を進め。そんで、生きてる間、あいつのことを精一杯幸せにしてやりゃいい」
優しく微笑みながら、語りかけるように言葉を紡ぐ宇随さん。
その姿が、煉獄さんの最期の姿と重なった。
「……以前も思いましたけど、宇随さんは煉獄さんと似てる気がします」
「バァカ。別に俺とあいつが似てるわけじゃねぇよ。俺もあいつも良い男ってだけだ」
そう言って、不敵に笑う宇随さん。
なるほど、その通りだと思った。
そんな人に俺もなりたい。
「ありがとうございます、宇随さん。俺、頑張ってきますね」
「ああ。男らしく決めてこい、派手にな!」
「はい!」
大きな声で宇随さんに返事をした後、深々と頭を下げる。
宇随さんのおかげで迷いは消えた。覚悟も決まった。あとは、カナヲに想いを伝えるだけ。
あぁ、早く三日後にならないかな。
俺の心は待ち遠しいという想いで満たされていた。
読んでいただきありがとうございました。
3話目です。
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