まー、この作品はこのペースでいいか。
ネタが出来たら投稿する程度の気概でやればいいか。
皆さんこんにちわ。或いはおはようございます。或いはこんばんわ。
皆のアイドル、ISの世界に転生した穂香ちゃんでっす。
さて、私は今どうしているかというと…………絶賛チンピラから逃走中です。
取り敢えずまずは状況説明の前に自分について説明すべきだね。
まず私の体は小学一年ぐらいだと思う。だと思うってのは最初っからこの姿だったから。いやー、赤ん坊から始まるわけじゃなかったんだね。それは転生モノとしては新鮮なんじゃないかな多分。
赤ん坊からここに至るまでの記憶は何故かある。何て言えばいいのかね。記憶はあるんだけどそれに伴う実感が無いって言えばいいのかな?
で、その記憶の中で流石に赤ん坊の時点ではないけど両親に捨てられたらしい。いやー、なんという織斑姉弟。これから義妹になる私にはピッタリの境遇だね!
あとは何故か指輪をつけていることぐらいかな。どう考えてもこれISの待機状態だよね。アメちゃんには頼まなかったはずなんだけどなぁ。ま、いいか。
今度は状況説明だ。
と言ってもこれはすぐに済む。早い話がチンピラが私にぶつかる。たったこれだけ。
あとはチンピラクオリティで謎の言語を叫びながら難癖つけてきてんだよね。で、適当に返事してたら殴りかかってきたと。
ハッキリ言って今の私は小学生の体だ。いやまあ、転生前も高校生女子の体だったから力があるかとか聞かれたら無いって答えれるけどね。
対するチンピラは身長から考えて恐らく中学生。わかっているとは思うけど男。
力の差は歴然としているから逃げ出したわけだ。
でも私はこの状況に興奮している。
圧倒的強者が圧倒的弱者を甚振る。よくある光景だ。それを今私が受けそうになっている。これでゾクゾクこなかったら私は私じゃない。Mというわけでもないけどね。言ってしまえばSでありMだ。
ここでISを使うのもアリだとは思うけどこの世界ではまだISは開発されていない。そんな状態でISなんか使えば確実に色んなとこから狙われてしまうね。その前に束んに庇護を求めればいいけどそう簡単にもいかないよねぇ。
と、そんな考え事しながら走ってたせいか僅かな段差に気付かずにそれに躓き転けてしまった。
ズザーっとアスファルトに擦り付けられる私。こりゃ確実に擦りむいたね。だってさっきから痛いもん。
そして転けた私に追いついたチンピラさん。なんでめげずに追いかけてくるかねそれが面白いんだけどさ。
チンピラさんはまた謎の言語でこっちに近付いてくる。まー、どう考えたって殴られるよねえコレ。
なら最終手段一歩手前の手段を使ってやる!
アメちゃんから転生特典で貰った『腹話術』で奴の意識を私が効果発動できる範囲目一杯まで乗っ取ってやる!
そう考えてた時に飛び出してくる影。その影は何かを振りかざしそれを思い切りチンピラの頭に叩きつけた!
パシィーン!
軽快な音が鳴り響く。この音は…………竹刀?
「おい、逃げるぞ!」
私の返事を聞かずに謎の影は私の手を取り駆け出していった。まあ謎の影の正体は私も皆さんも分かっているとは思いますけどね!
「ふぅ…………大丈夫か?」
私の手を取って逃避行した相手が訊いてくる。私はその人の顔を見るとそれはまあー整った顔立ちをしているわけよ。てんすや!てんすはここにおったんや!
とまあ冗談は程々にして、と。
「無理…………心臓がバクバクいっているよ…………」
「走ったからだろ?」
うは、この鈍感さ間違いねえ。目の前のこの子は織斑一夏その人だ。いやーまだ小学生だからか小さいなー。今の私も小さいんすけどね!
「あっ。そう言えば名前言い忘れてたな。俺の名前は織斑一夏。よろしくな」
「言ってもらったとこ悪いけど私に名前はないよ。ごめーんね!」
「え?名前がないって…………」
まーそりゃ普通あり得ませんよなあ。望まない子供に名前なんて与えられるわけがあーりませんっと。そういう意味じゃイッチーはまだ親の愛情を受けて育ってたんかな?
「それよりも絆創膏ない?さっき転けて擦りむいちゃって」
「絆創膏は家にしかないなぁ……。あ、そうだ。なら家に来いよ」
ヤダこの子ちゃっかり招いている……!ホンマスケコマシやでー。
まあ断る理由が無いどころか寧ろばっちこいな私はイッチーに連れられイッチーズハウスに到着したとさ。
で、今現在私はイッチーの家にいます。尚、傷口を消毒して絆創膏を貼られている模様。
「いやー、消毒までしてもらって悪いねー。唾付けときゃ治ると思ってたからさ」
「ちゃんと消毒しないと膿むぞ?」
「今まで怪我してもマトモに絆創膏とか貼れない状況だったからねえ」
「……なんかスマン」
「謝らなくていいってばよ。それよか両親は?」
「ん?いねえよ」
「ありゃ、死んじゃった感じ?」
本当は真実を知っているんだけどそれでも訊く私マジ悪女。
「いいや、捨てられたんだよ。俺と千冬姉は」
「なんだ、私と同じか」
「え?」
「だから親に捨てられたって話。いやーしかし羨ましいね!捨てられても名前は貰ってるんだからさ」
「名前がないってそういう事か」
ケッコー淡々としているけどイッチー腸煮え繰り返ってんのかな?イッチー自分の事は棚上げにして相手にのめり込むんだもん原作で知ってる。
「お前これからどうするんだ?」
「んー、そうだねー。キッチリ消毒までさせてもらったしこのままバイバイさせてもらおうかなーっと」
「…………ここで一緒に住めばいいんじゃないか?」
キターーーー(゚∀゚)ーーーー!
来た!イッチーからのお誘い来た!これで勝つる!
デュフフフフ、これで大義名分が出来たでぇ。ここからはがっついても構わんのだろう?
「え?マジで?うっは、もう宿無し生活をしなくていいんだね?もう何も怖くない!」
「落ち着け落ち着け。寧ろ今までどうやって生きていたのか訊きたいけどそれは後でいいか。多分、そろそろ…………」
「一夏、ただいま」
一夏の言葉に続くようにこの家に入ってきたのはイッチーの姉で後の白騎士事件において白騎士を担う事となる織斑千冬その人がいた。
「……一夏、その子は?」
「一夏くんに無理矢理引っ張られてこの家に…………」
「一夏、そこに直れ。その根性叩き直してくれる」
「違え!無理矢理引っ張ったのは確かに本当だけどそれはチンピラからこの子を助けるためで家に連れてきたのは本人が絆創膏貼りたいって言ったからだ!」
「私をからかうな。……えーっと、名前は?」
「名前なんてそんな陳腐な物存在しないんだぜ!」
「ふざけているのか?いいから名前を……」
「いや、千冬姉。名前がないって本当らしいぜ。こいつも俺らみたいに親に捨てられたらしい」
「……それは本当か?」
「こんなんで嘘吐いてもしょうもないやん。うぃ、物心つく前に捨てられてついでに名前も与えられていないでござる。だから名前を言え、なんて言われても答えることができないのにゃー」
「それはすまなかった。この通りだ」
おおっ。あのちーちゃんが頭を下げた。これは明日は槍が降る……って、別に己の非を認めない矮小な人物じゃないわな、ちーちゃんは。
「でさ。俺から提案なんだけどこいつを家に住ませられないか?」
「一夏、それは本気で言っているのか?一人の女の子を住ませるだけでどれだけの金がかかると思っている?食費だけじゃない。服飾費や女の子が成長するにつれ必要になる物にも金をかけなくてはならんのだぞ。少なくとも男のお前よりは確実に金がかかる。それでもか?」
「なんなら俺だって働くさ。それに家事担当がもう一人欲しい」
うわっ、最後の一言めっちゃ切実。そうか、そういやちーちゃん設定だと家事は全滅だったっけか。それをカバーするようにイッチーが頑張っていたら女子顔負けのレベルになる、と。
「……本気なんだな?ならば私から言うことはない。すまないな、私達だけでこんな事を決めて」
「いやー、これで宿無しの生活からオサラバできるのなら私はなんでもしますぜ。スリから殺人となんでもごされですわ」
「冗談でもそんな事を言うな。そういえば私は名乗っていなかったな。私は織斑千冬だ」
「じゃあ私は織斑家の一員になるってことでこれから姉御と呼ばせてもらいますぜウェッヘッヘッヘッヘ」
っしゃあ!
これで私も織斑家の一員じゃあ!
千冬姉に一夏兄か。こういうのとてもイイね!
「じゃあこいつの名前どうする?ふーみんとかか?」
「ふーみんはないだろう流石に。……ゲロシャブなんかどうだ?」
「いや、それの方がもっとねえだろ」
「はるおでいいじゃん。春に百って書いて春百。流石に温厚な私でもふーみんとかゲロシャブは怒るよ?」
「春百か。しかしそれは男の子の名前では?」
「まあ言い方はね。けどはるおっていう女の子がいないわけじゃないんだしこれでいいんじゃない?千の冬、一の夏、最初が数字で次が季節っいうのは無理だったけど少なくとも数字と季節の名前にはなっているし織斑家の一員としてはいい名前なんじゃないかな」
ふふふ、こんな事もあろうかと転生してから30分で考えたのさ!いやぶっちゃけ30分で考えたにしてはかなり良くね?個人的にはなんやこの名前めっちゃハマってるやんって感じだったし。
「春百か、いい名前だ。さて飯にするとしよう。一夏の腕前は中々のものだぞ?」
「ヒャッハー!久しぶりの暖かい飯だー!もう残飯求めて彷徨う事はないんやでー!」
こうして私は織斑春百となり何年ぶりかのマトモな生活に咽び泣きつつ眠りにつくのであった。
「さて、まだ色々と手続きをしなければいけないからまだ学校には通えない。だが今日は休みだから篠ノ之道場に行こうと思う。春百もついてくるか?」
おっ、ようやくモッピーに天災ウサギに会えるんやな。こいつは面白い事になってきたで。
確実に天災ウサギは私に興味を示さないだろう。アレはどうでもいい人間は基本的に路傍に落ちている石ころ程度にしか思ってないからね。原作で出て来た時はいくらか矯正されて少なくとも反応を示す程度にはなったけどそれだけだ。それより前の時間軸ってこたあより酷いだろうね。確実に無視だろーね。
ま、確実に興味を示させる事は出来るんだけどね!
「うぃー。交友関係とても大事だよね!一夏兄も行くんでしょ?」
「あぁ、俺も行くぜ。ってか、もう兄貴呼びか。早いな」
「ん?迷惑かね?」
「いや、そんな事はないぞ。じゃあ千冬姉。とっとと行こうぜ」
ここで突然だがキングクリムゾンッ!
私達が篠ノ之道場に向かっているという過程をすっ飛ばし、篠ノ之道場に着いたという結果だけが残る!
「おぉう。剣道凄いなー。私も習ってみるかね。ゾクゾクきそうだ」
いや、初めて見たけど剣道イイね!合法的に人を棒で叩けて更に叩かれる。SでMにはたまらんのう。六三四の剣は見てたけどアレはなんか現実味がなかったからなー。いや、テニヌとかバヌケに比べればまだマシだけど突きで相手を殺すってどんだけ怪力男なんだよってな。
「春百!こっちに来い」
「アラホラサッサー!」
私は千冬姉に呼ばれてある二人の前に呼び出される。ま、言うまでもないでしょ。
ポニテのモッピーこと箒ちゃんにまだウサ耳付けてないけど天災ウサギな束ん。
後何年したらISを開発するんだろね。きっと理論とか基礎とかそこらへんは出来てるんだろね。じゃないとファースト幼馴染とかセカンド幼馴染とかそういう単語的に間に合わへんごとなる。
「これが昨日できた新しい家族の春百だ。春百、挨拶をしろ」
「押忍!自分、姓は織斑名は春百と申します!未だ若輩の身ですが今後とも精進を続けますのでよろしくお願いします!」
「お、おう。私は篠ノ之箒だ。よろしく頼む」
んもー。モッピーったら引いちゃってー。ハイテンションな奴とかどう足掻いても一人はいるもんだから今のうちに慣れておかないとー。
で、まあ予想通り束んは無反応なわけだ。じゃあ早速準備やでえ。
「こら束。お前も自己紹介くらい……」
「『私は篠ノ之束って言うんだよー。よろしくね、はるにゃん』」
「「⁉︎」」
フッ、決まったぜ……。
余りの出来事に二人はフリーズしてしまっているわ。高々自己紹介なのにねぇ。
ま、この時期だとまだガン無視の時代だろうから千冬姉に言われてようやくってとこなんじゃないかな?それを完全に言う前に自己紹介したから驚いたんやろな。
手品の種は簡単だ。転生特典の『腹話術』を用いただけだ。この能力は自分が思った事を相手に言わせる能力。原作だと約半径15mが及ぼせる範囲で意識を乗っ取っているから言わせた事を覚えてないんだけど今は約半径50mで言わせた事を覚えているという設定にしてある。
であるからしてこの後は、
「ちーちゃんこの子ちょっと借りてくね!」
「え?あ、おい束!」
ハッハッハ、見事拉致られちゃったZE☆
いやー、流石に身体能力も物凄い束んなだけあるわー。なんの抵抗も出来ずに拉致られちゃったZE☆
で、多分束んの私室……でええんかな?そこに連れて来られてなんか電気椅子めいた椅子に座らされた。ご丁寧に手錠までされてね。そういやあの能力って手で口を隠すこともトリガーなんだっけか?こりゃ詰んだな。だがまだ諦めへんよ!まだまだ引っ掻き回し足りない!
「答えろ。お前はこの私に何をした?」
「言っても信じられるのかな?天才科学者さん?」
その言葉に束んの眉がピクリと動く。そらそうさ、束んは私に意識を乗っ取られて自己紹介したけどそこで自分が科学者ということまでは明かしていない。……いやまあまだ中学生か高校生くらいだろうから明確に科学者を名乗れてないのかもしらんけど。
「一言で言うのなら私がそういう能力を使って貴女に自己紹介させた。ま、だとしても疑問点が二つ残るよね?何故名前を知っていたのかと、何故科学者ということがわかったのか。それは簡単な話だよ。私にとってはね。私は貴女を知っている」
「どこでどうやって私の事を?」
「ふざけた事を言いたいわけじゃないけど、今から言うことは貴女にとっては荒唐無稽な話だ。私は転生した者だ」
「転生?それは輪廻転生のことかな?」
「いやもっと荒唐無稽。私はこことは違う世界で生まれ違う世界で死してこの世界に新たな生命として生まれた。そしてその時にアメちゃん……アメノサギリという日本神話の神に能力を与えられた。それが貴女の意識を乗っ取ったもの」
「まだなんで私の事を知っていたのかを言っていない。今すぐ言え。さもないと死なない程度の電圧を流すよ」
「警告してくれるなんてマジやさしーなぁ!ほんとキュンキュンきちゃう。……OK、まずは落ち着いてその右手に持った明らかに電圧を流すためのスイッチを下ろすんだ。言う、言うから。……私が元いた世界ではこの世界はラノベだったんだよ」
「ラノベ?それってあの幼稚な小説まがいの事?あれはあれで面白いけどね」
「そそ。それそれ。私がいた世界だとこの世界はラノベの世界で、私はそれを読んでいたから束んの名前や職業……って言えんのかな、それを知っていたというわけ」
「……確かに荒唐無稽だね。それに証拠も無しにそんな事信じられると思ってるの?」
「証拠として扱えるかどうかは知らないけど束んは今宇宙開発用パワードスーツを作っている。違う?」
「……!どこでそれを……いや、お前の話が本当なら知っててもおかしくないこと、か」
「ありゃ、信じちゃうのね。なんなら実物見せようとも思っていたのに」
「実物……ってISの実物って事⁉︎」
「おぅいぇーあ。だけんどこれを見てしまったらもしかしたら束ん的に嫌なことになるかもしれない。恐らく、いや、確実に束んはこれを見たらISをどうすれば出来るのか解るだろう。これを少しばかりいじればすぐにでもISが作れるようになるはずだ。だけどそうしたら束んの家族は各地を転々としなくてはいけなくなる。束んの両親なら心も痛まないんだろうけど箒ちゃんも一緒に転々としなくてはいけなくなるんだ。流石に小1にそれを経験させたら箒ちゃんは束んをかーなーり嫌いになるよ?」
「うぐっ。それは嫌だなあ……見なかった場合は?」
「ま、それでもあと数ヶ月あればIS開発できるよ。開発当初は見向きもされないけどある事件を転機として一気に世界中の国々が欲しがるけどね」
「へー……あーはるにゃんって呼んでいい?なんか気に入っちゃった!」
おぉう、予想外。興味を向けさせることは出来ると思っていたけど気に入られるとはあんまし思ってなかったんだよなぁ。ま、ええか。私的にも満足だし!
こうして悪魔と兎は出逢い運命の歯車は廻りだす。歪な方向へと。
書いてて思ったけど予想以上に今回シリアスっぽい?
いかんなぁ、シリアスさんには退場していただかないと。
次回は……つっても見てる人がいるかは知らないけどようやく本編開始ね。今回は下準備期間って言えばええんかな?そんな感じで